要点特許法 107 条は、特許権者が設定登録の日から存続期間満了まで各年の特許料(年金)を納付する義務を定める。請求項数に応じて額が加算され、不納が続けば特許権は消滅する。
Q · 特許は一度取ったら二十年ずっと有効?それとも毎年お金がかかるの?
毎年の特許料を払い続けないと途中で消滅する
特許法 107 条により、特許権者は設定登録の日から存続期間満了まで、各年について特許料(年金)を納付しなければなりません。額は一件あたり政令で定める額(上限六万千六百円)に、請求項ごとの額(上限四千八百円)を加えて計算され、請求項が多いほど維持費は上がります。納付を怠り追納期間(六ヶ月)も過ぎれば特許権はさかのぼって消滅し、技術は誰でも自由に使える公共財になります。年金管理は経理の雑務ではなく知財戦略の核心です。
特許は、一度取れば一生ものだと思っていないだろうか。違う。特許権は毎年の特許料、いわゆる年金を払い続けることで、はじめて生き続ける。本条はその支払い義務を定める。設定登録の日から存続期間が満了するまで、各年について、一件ごとに政令で定める額(上限六万千六百円)に、請求項の数に応じた額(一請求項あたり上限四千八百円)を加えて納める。請求項が多い特許ほど維持費は跳ね上がる。そして残酷なのは、たった一度払い忘れただけで、追納期間を過ぎれば特許権はさかのぼって消滅する点だ。消えた瞬間、あなたが数年と数百万円をかけて守ってきた技術は、誰でも無料で使える公共財になる。年金管理は経理の雑務ではなく、知財戦略の心臓部である。
特許法 107 条は特許料の納付義務を定める規定であり、特許権の設定登録を受ける者または特許権者が、設定登録の日から存続期間の満了までの各年について、一件ごとに政令で定める基本額に請求項数に応じた額を加えた特許料を納付すべき旨を規定する。国有特許権への不適用、共有持分に応じた按分、特許印紙による納付方法も併せて定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
特許権を維持するために各年納める費用で、いわゆる年金です。特許法 107 条が根拠で、設定登録の日から存続期間満了まで毎年納付する必要があります。
一件あたり政令で定める額(上限六万千六百円)に、一請求項あたりの額(上限四千八百円)を加えます。経過年数が進むほど基本額は逓増します。
高くなります。107 条 1 項は一請求項ごとに定額を加算すると定めるため、請求項の数がそのまま毎年の維持費に比例します。
かかりません。107 条 2 項により、国に属する特許権には特許料の規定は適用されません。
107 条 3 項により、持分の定めがあれば各共有者の持分割合に応じた額を合算し、国以外の者が納付します。減免を受ける共有者はその減免後の額で計算されます。
107 条 5 項により原則として特許印紙で納付します。ただし経済産業省令で定める場合は現金納付も認められています。
追納期間内なら割増特許料で救済されますが、それも過ぎると特許権はさかのぼって消滅し、技術は自由に利用できる状態になります(112 条)。
中小企業・スタートアップ・大学などは 109 条・109 条の 2 の減免を納付前に申請すれば半額以下になる場合があります。納付後は遡って減免を受けられません。
違います。存続期間は出願から二十年(67条)ですが、その期間を維持するには各年の特許料を納め続ける必要があり(107条)、不納なら途中で消滅します(112条)。業界裏話ヒント:出願料・審査請求料と、登録後に毎年かかる特許料は別物です。取得までの費用しか頭になく、その後毎年費用が発生することを知らずに失効させる中小企業は実に多い
すぐ諦めないでください。納付期限から六ヶ月以内なら割増特許料(倍額)で追納できます(112条)。それも過ぎても「正当な理由」があれば原則一年以内に回復申請が可能です(112条の2)。業界裏話ヒント:この「正当な理由」の要件は令和3年(2021年)改正で「責めに帰することができない理由」から緩和され、以前より特許を復活させやすくなりました。失効したと思い込んで放置する前に弁理士に相談する価値がある
上がります。本条1項は一請求項ごとに政令で定める額(上限四千八百円)を加算すると定めており、請求項が多いほど毎年の維持費が増えます。業界裏話ヒント:出願時は権利範囲を広く取りたくて請求項を増やしたくなりますが、維持費は請求項数に比例して二十年効きます。登録後に実際に使わない請求項を放棄して年金を下げる、というコスト管理テクニックがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 107 条:特許料(年金)の納付義務と額の算定 | — |
| 払い忘れ時の救済 | 107 条:救済規定は含まない(本体の納付義務) | — |
| 負担軽減 | 107 条 3 項:共有持分に応じた按分 | — |
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