要点特許法 41 条は、先にした出願を基礎に一年以内なら国内優先権を主張でき、当初記載の発明は先の出願日にしたとみなされると定める。基礎とした先の出願は一年三か月で取下げ擬制される。
Q · 発明が未完成でも、とりあえず特許を出願して後から中身を足せるって本当?
本当です。先に出願し一年以内なら優先権で中身を追加できます
特許法 41 条の国内優先権により、先にした自己の出願を基礎として、その出願日から一年以内であれば、実験データや改良を加えた新しい出願に先の出願日を引き継げます。ただし先の出願に記載済みの部分だけが優先日を遡及し、後から追加した新規部分は新出願の日付で判断されます(41 条 2 項)。また基礎とした先の出願は、出願日から一年三か月で取下げ擬制されます(42 条)ので、記載の引き継ぎ漏れに注意が必要です。
新しい仕組みを思いついた夜、あなたは焦る。完成度はまだ六割、でも誰かに先を越されたら全部終わる。多くの人はここで二択に縛られる。今すぐ粗い状態で出すか、完成を待って出すか。特許法41条は、その二択そのものを壊す。先に粗い出願を一本入れておけば、その日から一年以内なら、後から実験データも改良版も足した新しい出願に、最初の出願の日付を引き継げる。これが国内優先権だ。最初に書いてあった部分は最初の日付、後から足した部分はその時点の日付、と分けて判定される。つまり、走りながら発明を育てられる。ただし代償がある。元の出願は一年三か月後に自動で取下げ扱いになる(42条)。二本とも生かそうとして両方失う人がいる。さらに一年の期限を一日でも過ぎたら原則アウト。ただし故意でない遅れなら回復の道が近年の改正で開いた。
国内優先権とは、特許出願人が先にした自己の特許出願または実用新案登録出願を基礎とし、その出願日から一年以内に、当初記載された発明について優先権を主張して新たな特許出願を行える制度である。先の出願に記載された部分は先の出願時にされたものとみなされ、新規性・進歩性等の判断において優先日が遡及する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
先にした自己の出願を基礎に、その出願日から一年以内に優先権を主張して新出願を出す制度です。特許法 41 条が根拠で、記載済みの発明は先の出願日にしたとみなされます。
先の出願の日から一年以内に優先権主張を伴う新出願をする必要があります(41 条 1 項 1 号)。故意でない遅れなら省令所定の期間内で回復できる場合があります。
優先権を主張する旨と先の出願の表示を記載した書面を、経済産業省令で定める期間内に特許庁長官へ提出します(41 条 4 項)。提出漏れは主張の効果に影響します。
先の出願は特許出願でも実用新案登録出願でもよく、それを基礎に特許出願へ国内優先権を主張できます。ただし分割・変更に係る一定の出願は基礎から除外されます(41 条 1 項)。
近年の改正で、故意による遅れでなく経済産業省令で定める期間内であれば回復が認められる場合が新設されました。最新の施行状況を必ず確認してください。
関連する複数の先の出願を基礎とし、一本の新しい出願にまとめて優先権を主張できます。バラバラの小発明を一つの強い特許に再編する実務でよく使われます。
審査基準が緩むわけではありませんが、優先日が遡及するため、その間の他人の出願・公開に対して先願の地位を確保でき、結果として権利化に有利に働きます。
新たな特許出願として出願料が必要で、基礎とした先の出願も別途費用が発生済みです。最新の料金は特許庁の料金表で確認してください。
直せます。それが国内優先権(41条)の核心です。先に出した出願を基礎に、一年以内なら実験データや改良を足した新しい出願を同じ優先日で出せます。ただし最初に書いていなかった新規部分は、新出願の日付でしか守られません(41条2項)。業界裏話ヒント:実務では「とりあえず出願」を戦略的に多用します。完璧を待つより、書ける範囲で早く一本入れて優先日を取り、一年で磨くのが定石。完成を待って出願日が遅れる方が、はるかに大きな損失になることが多い
出願日から一年三か月経つと、自動的に取り下げたものとみなされます(42条1項)。最初の出願は消え、新しい出願に一本化されます。二つとも特許にすることはできません。業界裏話ヒント:怖いのは引き継ぎ漏れです。元の出願にあった記載を新出願に転記し忘れると、一年三か月後にその部分は永久に失われます。弁理士に頼むとき、優先権主張だけでなく「元出願の全記載の引き継ぎ確認」まで依頼するかどうかで、抜けの有無が変わる
国内優先権(41条)は日本国内の制度です。海外出願にはパリ条約の優先権(43条)やPCT国際出願を使います。実務の定石は、まず国内優先権で一年かけて出願を育て、その完成版を基礎にパリ優先またはPCTで海外へ出る二段構えです。業界裏話ヒント:この順番を逆にしたり、国内優先権で足した改良を海外出願に反映し忘れると、海外では改良部分の優先日が遡及せず、その国で競合に先を越されることがある。国内と海外の出願スケジュールは最初から一枚の表で管理するのがプロのやり方
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|---|---|---|
| 目的 | 41 条:国内で先の出願を基礎に一年育て、改良を同じ優先日で守る | — |
| 期間・起点 | 先の出願日から一年以内に優先権主張を伴う新出願 | — |
| 先の出願の帰趨 | 一年三か月で取下げ擬制(42 条)、権利は一本化 | — |
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