要点特許法 43 条は、パリ条約の優先権を主張する手続を定める。優先権証明書類等を最先の出願日から一年四月以内に特許庁長官へ提出しないと、優先権はその効力を失う。
Q · 海外で先に特許を出したら、その出願日を日本でも使えるって本当?何をすればいいの?
原則、証明書類を一年四月以内に出さないと優先権は失効します
特許法 43 条により、パリ条約の優先権を主張する者は、優先権を主張する書面を提出するだけでなく、最先の出願日から一年四月以内に優先権証明書類等を特許庁長官へ提出しなければなりません(同条 2 項)。期限内に提出がなければ、同条 4 項により優先権はその効力を失います。ただし DAS(電子的交換)参加国なら出願番号等を記した書面の提出で足り(同条 5 項)、提出漏れがあっても特許庁長官の通知(6 項)後、省令期間内の追加提出や、責めに帰せない理由による救済(7 項・8 項)が用意されています。
スタートアップが米国で先に特許を出願し、その半年後に日本でも同じ発明を出す。このとき日本の出願は、米国に出した日に出願したものとして審査される。これがパリ条約の優先権であり、本条はその主張の手続を定める。なぜこれが武器になるのか。特許の生死は新規性、つまり出願時点で世に出ていない発明かどうかで決まる。優先権があれば、米国出願から日本出願までの間にあなた自身が展示会で発表しても、競合が似た発明を出願しても、あなたの審査の基準日は米国出願日のまま動かない。だが本条には罠がある。優先権を主張するだけでは足りず、最先の出願日から一年四月以内に「優先権証明書類等」を特許庁長官へ提出しなければならない。これを怠れば、第四項により優先権はその効力を失う。盾を構えたつもりが、書類の提出忘れ一つで丸裸になる。
特許法 43 条は、パリ条約による優先権を主張する際の手続を定める規定である。優先権を主張する者は、その旨と第一国出願の情報を記載した書面を提出し、さらに最先の出願日から一年四月以内に優先権証明書類等を特許庁長官へ提出しなければならない。期限内に提出がなければ、優先権はその効力を失う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
第一国での出願日を後の国での審査基準日として引き継げる制度です。特許法 43 条がその主張手続を定め、新規性判断の基準日を過去にずらす効果があります。
最先の出願日から一年四月以内です(特許法 43 条 2 項)。出願の 12 か月期限とは別の期限で、混同すると出願は間に合っても書類提出で優先権を落とします。
第一国出願日は使えず、日本の実際の出願日が基準日になります。その間の自己の発表や他者の出願で新規性を失い、特許を取れなくなる恐れがあります。
12 か月は後の国へ出願する期限、一年四月は優先権証明書類等を提出する期限です。両方とも最先の出願日を起点に別々に管理する必要があります。
第一国出願の段階で取得し、日本出願時に提示するのが定石です。期限間際に海外官庁へ紙の認証書を請求して間に合わない事故を入口で防げます。
必要です。実用新案法 11 条が特許法 43 条を準用しており、同様に一年四月以内の証明書類等の提出が求められます。
災害・郵便事故のほか、相手国官庁の発行遅延も含まれうる、出願人の過失によらない事情です。該当すれば 43 条 8 項で救済期間内の提出が認められます。
一年四月以内に証明書類等も DAS 書面も提出しなかった場合です(43 条 4 項)。ただし 6 項の通知後、7 項・8 項の救済期間内なら回復の余地があります。
パリ条約の優先権を使うなら、最先の出願日から12か月以内に日本へ出願する必要があります。この12か月が「優先期間」です。ただし出願さえすれば終わりではなく、本条2項により最先の出願日から一年四月以内に優先権証明書類等を別途提出しなければなりません。業界裏話ヒント:弁理士はこの「出願の12か月」と「書類の一年四月」を必ず分けて管理します。出願は間に合ったのに書類提出を失念して優先権を失う事故が最も多い落とし穴で、依頼時に両方の期限が管理されているか確認すると安心です
あります。本条5項の電子的交換(WIPOのDAS等)が利用できる同盟国なら、出願番号など省令で定める事項を記した書面を出すだけで、証明書類を提出したものとみなされます(同条5項)。紙の認証書も翻訳も不要になります。業界裏話ヒント:第一国出願の段階でDASのアクセスコードを取得し、日本出願時に提示しておくのが定石です。期限間際に海外官庁へ認証書を請求して間に合わない、という典型的な事故を、最初の一手で消せます
即終わりとは限りません。期限内に提出がなければ特許庁長官から通知が来て(本条6項)、省令で定める期間内なら追加提出できます(同条7項)。さらに、地震や相手国官庁の発行遅延など、自分の責めに帰せない理由があれば、別途定められた期間内に提出する救済が用意されています(同条8項)。業界裏話ヒント:6項の通知を「もう手遅れ」と思い込んで放置する出願人が少なくありません。通知は最後の生命線なので、届いたら即、救済期間と必要書類を弁理士に確認してください
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 43 条:パリ条約による外国出願を基礎とする優先権の主張手続 | — |
| 優先権の基礎となる出願 | パリ条約同盟国での第一国出願 | — |
| 主な提出書類 | 優先権証明書類等(または DAS 書面)+出願番号書面 | — |
| 期限 | 最先の出願日から一年四月以内(43 条 2 項) | — |
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