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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

特許法 第29条(特許の要件)

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  1. 産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。
  2. 一特許出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明
  3. 二特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明
  4. 三特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた発明
  5. 2.特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が前項各号に掲げる発明に基いて容易に発明をすることができたときは、その発明については、同項の規定にかかわらず、特許を受けることができない。

この条文の基本情報

特許の要件とは何ですか?

定義特許の要件とは、特許法第29条に定められた規定で、「産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 特許法第29条(特許の要件)は、日本の特許法に含まれる条文です。
  2. 特許法第29条の条文原文は「産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。」で始まります。
  3. 特許法第29条は第二章 特許及び特許出願に置かれています。
  4. 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 特許法第29条の前の条は特許法第28条です。
  7. 特許法第29条の次の条は特許法第29条の2です。
  8. 特許法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第29条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121
  • 本サイト収録特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/29
裁判例 8件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点特許法29条は、出願前に公然知られ・刊行物やネットに載った発明の新規性(1項)と、当業者が容易に発明できる進歩性の欠如(2項)を、特許の除外事由として定める規定である。

Q · 発表してから特許を出しても大丈夫なの?

原則ダメ。公開した時点で新規性を失う(30条の例外あり)

特許法29条1項により、出願前に日本国内または外国で公然知られた・実施された・刊行物やインターネットに載った発明は新規性を失い、特許を受けられません。公開したのが他人でも発明者自身でも結果は同じです。さらに2項の進歩性は別の壁で、新規性があっても当業者が容易に思いつくと判断されれば拒絶されます。自分で公開してしまった場合は、公開日から1年以内の出願なら新規性喪失の例外(30条)で救済される余地があります。

解説

Makuake で試作品を公開し、資金を集めた。その勢いに乗って半年後に特許を出願する。審査官はあなたの夢を一行で打ち砕く。「新規性なし」。特許法29条は、特許を取れる発明の入口を定める条文だが、その本質は「何が取れるか」ではなく「何をした瞬間に取れなくなるか」にある。出願『前』に、日本でも外国でも、公然知られた(公知)・公然実施された(公用)・刊行物やインターネットに載った発明は、もう特許にできない(1項)。しかもそれを公開したのが他人ではなく、あなた自身でも同じだ。さらに2項の進歩性は別の壁で、新規性をクリアしても「その分野の技術者なら容易に思いつく」と判断されれば、やはり拒絶される。多くの出願は新規性ではなく、この進歩性で静かに死んでいく。あなたが守るべきは、アイデアの秘密ではなく、公開日と出願日の前後関係だ。

法的な位置づけ

特許法29条は特許を受けるための要件のうち新規性と進歩性を定める規定である。1項は出願前に公然知られ・公然実施され・刊行物やインターネットで公衆に利用可能となった発明を除外し(新規性)、2項は当業者がそれらに基づいて容易に発明できたものを除外する(進歩性)。産業上利用可能性を前提に、独占に値する発明を画定するフィルターとして機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.公開の前に出願日を確保する 製品発表・論文投稿・展示会出展・クラウドファンディング公開の「前」に、出願だけ先に済ませる。中身が完璧でなくても、出願日が公開日より一日でも前なら新規性は守られる。まず日付を押さえることを最優先にする
  2. 2.先行技術を調査して新規性・進歩性を確認する J-PlatPat などで、同一・類似の公知文献が出願前に存在しないかを調べる。国内だけでなく外国文献も対象(29条1項は日本国内又は外国)。他人の先願(29条の2)による否定リスクも点検する
  3. 3.自己公開してしまったら30条の例外を検討する すでに自分で発表・販売・投稿してしまった場合、公開日から1年以内であれば新規性喪失の例外(30条)の適用を検討する。出願時に適用を受ける旨を記載し、証明書類を期限内に提出する。外国では効かない点に注意
  4. 4.進歩性の拒絶理由に意見書で反論する 29条2項で拒絶されたら、引用文献の「組み合わせの動機づけ」を否定する。阻害要因の存在や、予想を超えた効果(顕著な効果)を具体的に示す意見書・補正書を弁理士と組み立てる。一度の拒絶で諦めない

よくある質問 AI による整理

Q1特許の要件とは何ですか?

産業上利用可能性・新規性・進歩性の3つが柱です。29条が新規性(1項)と進歩性(2項)を、柱書が産業上利用可能性を定めます。これに先願主義(39条)などが加わります。

Q2特許の新規性とは何ですか?

出願前に世の中に知られていないことです。日本国内でも外国でも、公然知られ・公然実施され・刊行物やネットに載った発明は新規性を失います(29条1項)。

Q3進歩性とはわかりやすく言うと?

その分野の技術者(当業者)が既存の技術から容易に発明できないことです。世界初でも「容易に思いつく」と判断されると29条2項で拒絶されます。

Q4新規性喪失の例外の手続きはどうしますか?

自己公開の場合、公開日から1年以内に出願し、出願時に適用を受ける旨を記載、原則30日以内に証明書を提出します(30条)。外国出願には効かない点に注意です。

Q5公然実施とはどういう状態ですか?

発明の内容を第三者が知りうる状態で発明が実施されることです。展示会での実演や、内部構造が分かる形での販売が典型例で、これも新規性を失わせます。

Q6特許法の刊行物には何が含まれますか?

頒布により公衆が閲覧しうる文書・図面のほか、電気通信回線(インターネット)で公衆に利用可能となった情報も含まれます(29条1項3号、平成11年改正で明文化)。

Q7特許出願前とはいつを基準にしますか?

出願の「時」が基準で、日単位ではなく時刻単位で判断されます。同日に公開と出願があれば前後関係が争点になるため、公開より先に出願を済ませるのが安全です。

Q8特許で拒絶されるのは新規性と進歩性どちらが多い?

実務上は進歩性を理由とする拒絶が多いとされます。新規性をクリアしても「当業者なら容易」と判断される壁が高く、意見書での反論が勝負になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1学会で発表しちゃったんですが、もう特許は無理ですか?

原則として発表時点で新規性を失いますが、救済があります。新規性喪失の例外(特許法30条)で、自分の意思で公開した場合は公開日から1年以内に出願し、所定の証明書を出せば、その公開はなかったものとして扱われます。実務のポイント:この例外は『日本の特許』にしか効きません。同じ発明を外国で特許化したい場合、その国に同様の猶予制度がなければ、日本で例外を使っても外国では新規性なしで全滅します。グローバル展開を考えるなら、発表前の出願が唯一の安全策です

Q2外国でしか売ってない似た製品があるんですが、日本で特許取れますか?

取れません。29条1項は「日本国内又は外国において」公然知られた・実施された発明を除外しており、新規性は世界基準で判断されます。実務のポイント:かつて公知・公用は『日本国内』限定でしたが、平成23年(2011年)改正で外国にも拡大されました。古い解説書は『海外で売られていてもバレなければ取れる』と書いていることがありますが、それは現行法では完全に誤りです

Q3誰も思いつかなかった新しいものなのに、なぜ拒絶されたんですか?

新規性(1項)はあっても、進歩性(2項)で落ちた可能性が高いです。既存技術を見れば当業者が容易に思いつく、と判断されると、世界初でも特許になりません。実務のポイント:進歩性の壁は審査官の主観が入りやすく、引用文献の『組み合わせの動機づけ』があるかで結論が割れます。拒絶されても、その組み合わせを妨げる事情(阻害要因)や、予想を超えた効果を意見書で具体的に示すと覆ることが多い。一度の拒絶で諦めるのは早すぎます

Q4先に出願した人が勝つって聞きましたが、本当ですか?

本当です。日本は先願主義(特許法39条)で、同じ発明なら先に出願した者だけが特許を取れます。先に発明したかどうかは関係ありません。実務のポイント:さらに29条の2(拡大先願)という落とし穴があり、他人が先に出願した発明が後で公開されると、あなたの出願はその先願の内容で新規性を否定されます。出願日が一日違うだけで運命が分かれる世界なので、完成を待たずに出願する『仮出願』的な戦略が実務では当たり前です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「特許は出願して登録されれば守られる」と思っているが、その手前に落とし穴がある。出願『前』に自分で発表・販売・投稿した時点で、すでに新規性は失われている。守る前に、自分の手で価値を捨てているケースが圧倒的に多い
  • 新規性のハードルは多くの人が知っている。だが進歩性(29条2項)の壁がどれほど高いかは、出願してみるまで実感できない。実際、拒絶理由の多くは新規性ではなく進歩性。「世界初」であっても「容易に思いつく」と判断されれば、それだけで終わる
  • 「これは世界初の自分のアイデアか」を気にする人が多いが、法が問うているのはそこではない。あなたが独自に思いついたかどうかは一切無関係。出願前に世界のどこかで誰かが公開していれば、あなたが独自発明者であっても新規性は失われる。問いの立て方そのものがずれている
比較の観点この条文ほかの条文
判断の対象29条:出願前に公知・公用・文献公開された発明(新規性・進歩性)29条の2:自己より前に出願され後に公開された他人の先願(拡大先願)
39条:同一発明の複数出願(先願主義)
基準時出願前(出願の時刻を基準)他人の先願の出願日
各出願の出願日の前後
効果特許を受けられない(拒絶・無効理由)後願は新規性が否定され特許を受けられない
先願者のみが特許を受けられる
救済・例外自己公開は30条の例外(公開から1年以内の出願)発明者同一・出願人同一なら適用除外の余地
協議・くじによる調整(39条各項)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国專利法第22條

台湾も新穎性・進步性を要件とし、日本と同じく世界基準で新規性を判断。出願前の自己公開は12か月の優惠期間(グレースピリオド)で救済される点も類似

韓国
대한민국 특허법 제29조

韓国も産業上利用可能性・新規性・進歩性の3要件を規定。新規性喪失の例外(공지예외)は原則12か月で、日本の30条に対応する構造

ドイツ
PatG § 3・§ 4

ドイツは Neuheit(新規性)と erfinderische Tätigkeit(進歩性)を分けて規定。原則としてグレースピリオドがなく、公開前の出願が徹底される点が日本と異なる

アメリカ
35 U.S.C. § 102・§ 103

米国は AIA 改正後、先願主義へ移行しつつ1年のグレースピリオドを維持。§ 103の non-obviousness は KSR 判決以降、柔軟な自明性判断が採用されている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • クラウドファンディングで試作品を公開して資金を集めた。その勢いで半年後に特許出願した。だが公開した時点で、あなたの発明はもう「新規性」を失っている。救済は30条の例外(公開から1年以内に出願)だけ。残された時間は公開日から起算して刻一刻と減っている、書類の不備一つで間に合わなくなる
  • もし競合が、あなたが3年前に得意げに書いた技術ブログを審査官や審判官に提出したら? あなた自身の発明の新規性が、あなた自身の過去の発信によって否定される。世界のどこかに公開記録が残っている限り、それは時限爆弾になる
  • 海外の学術論文に、ほぼ同じ内容が載っていた。日本で誰一人知らなくても、新規性はない。世界のどこかで公開されていれば、それで終わりだ
  • あなたの会社が特許侵害で訴えられた。最強の反撃は、相手のその特許に新規性または進歩性がないと示す無効審判(特許法123条)。相手の出願日『より前』の文献を一本見つけられれば、攻守は一気に逆転する
  • 既存技術を組み合わせて新製品を作った。新規性は問題ない。ところが審査官は「当業者なら容易に思いつく」と29条2項で拒絶してきた。その組み合わせの『容易性』をどう崩すか、ここが弁理士の腕の見せどころで、出願戦略の本丸になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. まだ公開していないなら、発表・販売・投稿の『前』に出願を最優先で進める。仮の明細書でも出願日の確保が分水嶺2. すでに自分で公開してしまった場合、公開日から1年以内なら新規性喪失の例外(特許法30条)の適用を検討、証明書類の準備を急ぐ3. 競合に先を越されそうなら、内容が固まっていなくても先に出願し後で補正する戦略を弁理士と相談4. 進歩性で拒絶されたら、引用文献の組み合わせの「容易性」を否定する反論(阻害要因、予想外の効果)を意見書で組み立てる

訴えられた側:1. 特許侵害で警告・提訴されたら、まず相手の特許の出願日を確認2. その出願日より前の公知文献・先行製品・論文を徹底的に探す、一本でも見つかれば新規性または進歩性の欠如を主張できる3. 特許無効審判(特許法123条)を特許庁に請求、または訴訟内で無効の抗弁(特許法104条の3)を出す4. 自社の実施が相手の出願日より前から行われていたなら、先使用権(特許法79条)による反論も検討

時効(請求できる期限):新規性・進歩性はすべて「特許出願前」の時点で判断される。公開が出願より一瞬でも先なら原則アウト。自分で公開した場合の救済は、公開日から1年以内の出願(特許法30条、平成30年改正で6か月から1年に延長、最新の改正状況をご確認ください)。無効審判の請求自体に出訴期間の制限はない

学説

通説:29条1項の新規性は、出願時を基準に世界公知・世界公用で判断される(平成23年改正後)。2項の進歩性は、当業者の技術水準を前提に、引用発明の組み合わせの動機づけの有無で容易想到性を評価し、事後分析(後知恵)を排除して判断すべきとされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成11年(1999年) 1項3号に「電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた発明」を追加。インターネット上での公開を新規性喪失事由として明文化した
  • 平成23年(2011年) 1項1号・2号の公然知られた発明・公然実施をされた発明について、適用範囲を「日本国内」から「日本国内又は外国において」へ拡大。新規性判断を世界基準に統一した

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行特許法(法律第121号)制定。産業上利用可能性・新規性・進歩性を特許要件として整理し、29条にまとめた
  2. 2.平成11年(1999年) 改正:1項3号に「電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた発明」を追加。インターネット上での公開を新規性喪失事由として明文化
  3. 3.平成23年(2011年) 改正:1項1号・2号の公然知られた発明・公然実施をされた発明について、適用範囲を「日本国内」から「日本国内又は外国において」へ拡大し、新規性判断を世界基準へ統一

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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