特許法 第48条の5
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- 特許庁長官は、出願公開前に出願審査の請求があつたときは出願公開の際又はその後遅滞なく、出願公開後に出願審査の請求があつたときはその後遅滞なく、その旨を特許公報に掲載しなければならない。
- 2.特許庁長官は、特許出願人でない者から出願審査の請求があつたときは、その旨を特許出願人に通知しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第48条の5は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第48条の5の条文原文は「特許庁長官は、出願公開前に出願審査の請求があつたときは出願公開の際又はその後遅滞なく、出願公開後に出願審査の請求があつたときはその後遅滞なく、その旨を特許公報に…」で始まります。
- 特許法第48条の5は第三章 審査に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第48条の5の前の条は特許法第48条の4です。
- 特許法第48条の5の次の条は特許法第48条の6です。
- 特許法第48条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第48条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第48条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/48_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法48条の5は、出願審査の請求を特許公報に掲載し、第三者が請求したときは出願人へ通知すると定める。審査請求制度の透明性を担保する規定である。
Q · 自分の特許出願を、ライバルが勝手に審査請求したら知らせてくれるの?
はい、第三者請求なら特許庁から通知が届きます
特許法48条の5により、出願審査の請求があった事実は特許公報に掲載されます(1項)。さらに、特許出願人でない第三者が審査請求をした場合は、特許庁長官がその旨を出願人へ通知しなければなりません(2項)。日本は審査請求制度を採り、出願から3年以内に誰かが「出願審査の請求」(特許法48条の3)をしないと審査は始まらず、放置すれば出願は取り下げたものとみなされます。この通知は、競合があなたの権利化を急いで確定させたがっているサインであり、補正や分割出願など防御の初動を判断する材料になります。
解説
特許を出願しただけで安心してはいけない。日本の特許制度では、出願しても自動では審査されない。誰かが「出願審査の請求」をして初めて、特許庁の審査官が動き出す。そして驚くべきことに、この請求は出願人本人でなくてもできる。あなたの競合が、あなたの出願を「早く白黒つけろ」と審査の土俵に引きずり出せるのだ。48条の5は、この請求があったことを特許公報に載せ、さらに本人以外が請求したときは出願人へ通知すると定める。この通知が、あなたにとっては早期警戒アラームになる。競合があなたの出願を注視し、権利化するのかしないのかを今すぐ確定させたがっている、その動きが見える瞬間だ。出願番号の通知をファイルにしまって放置していた人と、この仕組みを理解している人とでは、競合からの一手への反応速度がまるで違う。
法的な位置づけ
特許法48条の5は、出願審査の請求に関する公示および通知を定める規定である。特許庁長官は、出願審査の請求があったときはその旨を特許公報に掲載し、特許出願人でない者から請求があったときはその旨を特許出願人に通知する義務を負う。審査請求制度(同法48条の3)の透明性を担保する手続規定として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.特許庁からの封筒は差出理由を真っ先に確認 特許庁から書面が届いたら、事務連絡と決めつけず「第三者による出願審査の請求」の通知でないかを最初に確認する。第三者請求の通知(特許法48条の5第2項)なら、防御の初動が必要なサインである
- 2.特許公報で請求者を特定する 出願審査の請求は特許公報に掲載される(48条の5第1項)。J-PlatPat 等で請求人を確認し、競合企業か個人か、どのような意図で請求したのかを見極める
- 3.審査官が動く前に請求項を補強 競合が無効化資料を集めている前提で、審査官が着手する前に補正や分割出願(特許法44条)で請求項の弱点を先に潰せないか弁理士と検討する
- 4.早期確定が有利なら優先審査を選択肢に 第三者による実施がある等の事情があり早期の権利確定が有利なら、優先審査(特許法48条の6)の申請も検討する。逆に権利化を急がない戦略なら請求を放置しみなし取下げを待つ判断もある
よくある質問 AI による整理
Q1出願審査の請求は特許公報に載りますか?
載ります。特許法48条の5第1項により、特許庁長官は出願審査の請求があった旨を特許公報に掲載しなければなりません。誰でも公報で請求の有無を確認できます。
Q2第三者から審査請求されたら通知は来ますか?
来ます。特許法48条の5第2項により、出願人でない者が審査請求した場合、特許庁長官がその旨を出願人へ通知します。自分で請求したときは通知されません。
Q3審査請求の通知が届いたら何をすべきですか?
まず特許公報で請求者を特定し、競合か個人かを見極めます。審査官が動く前に、補正や分割出願(特許法44条)で請求項を点検・補強できないか弁理士と検討します。
Q4出願審査の請求は出願から何年以内ですか?
特許出願の日から3年以内です(特許法48条の3第1項)。この期間内に誰も請求しないと、出願は取り下げたものとみなされます(みなし取下げ)。
Q5審査請求せず放置するとどうなりますか?
3年以内に誰も出願審査の請求をしなければ、その出願は取り下げたものとみなされ(特許法48条の3第4項)、権利化のチャンスは永久に失われます。
Q6情報提供制度とは何ですか?
何人でも、審査中の出願に先行技術資料等を特許庁へ提出できる制度です。審査官の判断材料となり、拒絶の可能性を高められます。審査請求と併用されることがあります。
Q7優先審査はどんな場合に使えますか?
第三者が業として出願中の発明を実施している場合などに、通常より早く審査を進める制度です(特許法48条の6)。早期の権利確定が必要なときに申請します。
Q8審査請求した人が誰かは調べられますか?
調べられます。出願審査の請求は特許公報に掲載されるため(48条の5第1項)、J-PlatPat 等で請求人を確認できます。第三者請求の場合は名義から相手が判明します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特許って出願したら自動で審査されるんじゃないんですか?
されません。日本は審査請求制度を採っており、出願から3年以内に「出願審査の請求」(特許法48条の3)をしなければ審査は始まりません。請求しないまま3年経つと、出願は取り下げたものとみなされます。実務のポイント:審査請求には十数万円規模の手数料がかかるため、企業はあえて請求を遅らせ、市場や競合の動向を見てから審査するかを判断します。出願したのに何年も審査されない特許は、放置ではなく戦略的に「寝かせている」ケースが多い
Q2ライバル会社の特許出願を、こっちから審査請求しちゃっていいんですか?
できます。特許法48条の3は「何人も」審査請求できると定めており、出願人以外の第三者でも請求可能です。ただし請求した事実は出願人に通知されます(特許法48条の5第2項)。実務のポイント:自社事業が他社の出願中特許に抵触しそうなとき、あえて審査請求して早く権利の有無を確定させる「クリアランス」の手があります。情報提供制度で先行技術を出せば拒絶に持ち込める可能性も上がりますが、名義から請求者が相手に割れるので、匿名性が要るなら専門家に相談を
間違えやすい点 AI による整理
- 「出願すれば特許庁が自動的に審査してくれる」と思っている人が多いが、日本では審査請求をしなければ審査は始まらない。請求しないまま3年経てば、出願は取り下げたものとみなされ、権利化のチャンスは永久に消える(特許法48条の3)
- 「審査請求は出願人がするもの」という前提自体が間違っている。特許法48条の3は「何人も」請求できると定める。あなたが立てるべき問いは『いつ自分が請求するか』ではなく、『競合に先に請求されたとき、どう動くか』である
- 第三者から審査請求された通知が来ることは知っていても、その深刻度を見落としている。通知が届いた時点で、競合はすでにあなたの請求項を分析し終え、無効化のための先行技術資料を集め始めている可能性がある。通知は単なる事務連絡ではなく、戦いの号砲だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 48条の5:審査請求の公報掲載と出願人への通知 | 48条の3:出願審査の請求(何人も3年以内) 48条の6:優先審査(第三者実施時の審査促進) |
| 行為主体 | 特許庁長官(掲載・通知の義務者) | 何人でも(出願人・第三者を問わない) 特許庁長官(優先審査の決定) |
| 出願人への効果 | 第三者請求を知り、防御の初動を判断できる | 請求がないまま3年でみなし取下げ 審査が早まり権利化・拒絶が早期確定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も実体審査請求制度を採り、任意の第三者が3年以内に請求可能。請求は公報に公告される点で日本と類似する
韓国も出願審査請求制度を採用し、審査請求の取旨を公報に掲載する。制度設計は日本法と近い
ドイツは繰延審査(Prüfungsantrag)の母法。出願から7年以内に審査請求が可能で、日本の3年より長い
米国は審査請求制度を採用せず、全出願を実体審査する。したがって本条に相当する公示・通知の枠組みは存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたがスタートアップで、競合の大手が出した類似特許の出願を見つけた。出願公開されたまま3年近く放置されている。あなたは出願審査の請求をして、その権利が成立するのか拒絶されるのかを今すぐ確定させられる。相手は通知を受け取り、あなたが動いたことを知る
- もし、ある日特許庁から「あなたの出願について、第三者から出願審査の請求がありました」という通知が届いたら? それは誰かがあなたの出願を注視し、権利の行方を急いで知りたがっているサインだ。事務連絡だと思って机に放り出すと、防御の初動が遅れる
- 出願から3年が迫る。誰も審査請求しなければ、あなたの出願はみなし取下げで消える。あと数か月で請求するかどうかの決断のときだ
- あなたの会社の製品が、他社の出願中特許に触れている疑いがある。権利になるのか拒絶されるのか分からないまま販売を続けるのは危険だ。あえて自分から審査請求して早く白黒をつけ、その請求事実は相手に通知される
取るべき行動
被害を受けた側:あなたが出願人で第三者に審査請求された側の場合:1. 通知を受け取ったら、請求者は特許公報で確認できるので、競合か個人かを特定する2. 審査官が動く前に、補正や分割出願(特許法44条)で請求項を点検・補強できないか弁理士と検討3. 競合が無効資料を集めている前提で、自社出願の弱点を先に潰す4. 早期の権利確定が有利なら優先審査(特許法48条の6)の申請も選択肢に入れる
訴えられた側:あなたが競合の出願を動かしたい側の場合:1. 標的の出願が出願公開され審査請求がまだなら、何人も審査請求できる(特許法48条の3) 2. 請求すると相手に通知が届くため、匿名性が必要なら名義の扱いを専門家と検討3. 請求と併せて情報提供制度で先行技術資料を提出すれば、拒絶の可能性を高められる4. ただし請求により相手が補正で防御を固めるリスクもあるため、請求のタイミングを戦略的に判断する
時効(請求できる期限):出願審査の請求は、特許出願の日から3年以内(特許法48条の3第1項)。この期間内に誰も請求しなければ、出願は取り下げたものとみなされる(同条第4項、みなし取下げ)。起算点は現実の出願日(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:審査請求制度は、全出願の自動審査による審査渋滞を回避し、出願人に権利化の要否を3年以内に判断させる制度である。48条の5の公報掲載・通知は、何人も請求できることに伴う出願人の不意打ちを防ぎ、補正等の防御機会を保障する手続的透明化規定と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和45年(1970年) 新設:特許法改正により出願審査請求制度(繰延審査)を導入。これに伴い審査請求の公報掲載・出願人への通知を定める規定が設けられた(現行効力・改正沿革は e-Gov で要確認)
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