特許法 第5条
クイックジャンプ
- 特許庁長官、審判長又は審査官は、この法律の規定により手続をすべき期間を指定したときは、請求により又は職権で、その期間を延長することができる。
- 2.審判長は、この法律の規定により期日を指定したときは、請求により又は職権で、その期日を変更することができる。
- 3.第一項の規定による期間の延長(経済産業省令で定める期間に係るものに限る。)は、その期間が経過した後であつても、経済産業省令で定める期間内に限り、請求することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第5条は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第5条の条文原文は「特許庁長官、審判長又は審査官は、この法律の規定により手続をすべき期間を指定したときは、請求により又は職権で、その期間を延長することができる。」で始まります。
- 特許法第5条は第一章 総則に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第5条の前の条は特許法第4条です。
- 特許法第5条の次の条は特許法第6条です。
- 特許法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法5条は、特許庁長官等が指定した手続期間を請求又は職権で延長できると定める。3項では省令で定める期間に限り、期間経過後でも延長を請求できる救済がある。
Q · 拒絶理由通知の応答期限って、延ばせるんですか?過ぎたらもうダメ?
過ぎた後でも一定期間内なら延長を請求できる場合があります
特許法5条により、特許庁長官・審判長・審査官が指定した手続期間は、請求又は職権で延長できます。拒絶理由通知の応答期限などがこれに当たり、期限内に延長請求書を出せば期間が延びます。さらに5条3項は、経済産業省令で定める期間に係る延長については、期限が経過した後であっても令で定める期間内なら請求できる救済を認めています。ただし4条が扱う法定期間の延長とは別制度で、起算点も要件も異なります。
解説
特許を出願したあと、特許庁から「拒絶理由通知」が届くことがある。これに反論する意見書や、請求項を直す補正書を出す期限は、その通知の中で指定される。期限を一日でも過ぎれば、原則としてその出願は拒絶査定へと滑り落ちる。だが特許法5条は、特許庁長官・審判長・審査官が指定した期間を、請求により、または職権で延長できると定めている。さらに3項は、令で定める期間に限り、期限が経過した後であっても延長を請求できる救済の窓口を開いた。つまり「もう間に合わない」と思った瞬間でも、まだ打てる手が残っている場合がある。注意すべきは、ここでいう「指定期間」と、4条が扱う「法定期間」は別物だという点だ。どちらに当たるかで、使える条文も延ばせる日数もまるで変わる。この延長は出願人の手続上の権利であり、要件を満たして請求すれば認められる性質のものだと知っているかどうかが、権利の生死を分ける。
法的な位置づけ
特許法5条は、手続をすべき期間の延長及び期日の変更を定める規定である。特許庁長官・審判長・審査官が法の規定により指定した期間は、請求により又は職権で延長でき、審判長が指定した期日は変更できる。第3項は、経済産業省令で定める期間に係る延長について、その期間が経過した後であっても令で定める期間内に限り請求できる旨を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.指定期間の長さと起算点を確認 拒絶理由通知など通知書を受け取ったら、まず指定期間の長さと起算点(発送日か到達日か)を確認し、応答期限をカレンダーに書き込む。指定期間か4条の法定期間かも同時に見分ける
- 2.延ばすべきかを通知直後に判断 期限ぎりぎりでなく通知が届いた直後に、先行技術の精査や意見書起案に必要な時間を見積もり、延長すべきかを判断する。早めに延長を確保して応答の質を高める
- 3.指定期間内に延長請求書を提出 特許庁長官・審査官等、その期間を指定した機関あてに、指定期間内に延長請求書を提出する。国内在住者と在外者で運用上の延長可能期間が異なるため、自分がどちらかを確認する
- 4.徒過に気付いたら3項救済を確認 すでに指定期間を過ぎている場合、何日経過したかを数え、5条3項の期間経過後の延長請求(経済産業省令で定める期間内)が使えるかを確認し、令の定める期限内に請求書を提出する
よくある質問 AI による整理
Q1特許の期間の延長とは何ですか?
特許庁が手続のために指定した期間を、請求又は職権で延ばす制度です。特許法5条が根拠で、拒絶理由通知の応答期限などが典型的な対象になります。
Q2拒絶理由通知の応答期限は延長できますか?
できます。指定期間内に延長請求書を提出すれば延長が認められます。特許法5条1項に基づく出願人の手続上の権利で、延長したこと自体は不利になりません。
Q3特許法の指定期間と法定期間の違いは何ですか?
指定期間は特許庁が個別に定める期間で5条が延長を扱い、法定期間は条文が直接定める期間で4条が延長を扱います。どちらに当たるかで使える条文と日数が変わります。
Q4在外者の特許手続の期間は長く取れますか?
在外者には運用上、国内在住者より長い延長が認められる扱いがあります。翻訳や本国指示に時間を要する事情が考慮されるためで、自分がどちらかを最初に確認します。
Q5特許法5条3項の救済とはどんな制度ですか?
経済産業省令で定める期間に係る延長は、期限が経過した後であっても令で定める期間内なら請求できる制度です。徒過に気付いた時点で使える二段目の窓口になります。
Q6延長請求書はどこに提出しますか?
特許庁長官・審判長・審査官のうち、その期間を指定した機関あてに提出します。書面又はオンライン手続で、指定期間内(3項では令の定める期間内)に出す必要があります。
Q7審判の期日は変更できますか?
できます。特許法5条2項により、審判長は指定した期日を、請求又は職権で変更できます。期間の延長とは別に、期日そのものを動かす仕組みです。
Q8商標や意匠の出願でも期間の延長はできますか?
できる場合があります。意匠法・商標法にも類似の期間延長・準用規定があり、特許だけの話ではありません。自社ブランドの商標出願でも期限管理は同様に重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1拒絶理由通知の応答期限を延長したら、審査で何か不利になったりしませんか?
延長は5条1項が認める出願人の手続上の権利であり、延長したこと自体を理由に審査で不利に扱われることはありません。むしろ準備不足のまま雑な意見書を出す方がはるかに不利です。実務のポイント:実務上、国内在住の出願人には請求により一定期間の延長が、在外者にはより長い期間の延長が運用上認められる扱いがあります。延長できる前提で最初からスケジュールを組む代理人と、知らずに徹夜する出願人とでは、応答の質が段違いになる。
Q2応答期限を過ぎてしまったら、もうその特許は完全に諦めるしかないんですか?
必ずしもそうではありません。5条3項により、経済産業省令で定める期間に係る延長は、期限が経過した後であっても令の定める期間内なら請求できます。さらに天災や正当な理由がある場合の救済制度が用意されている手続もあります。実務のポイント:「期限を過ぎた=即終了」と思い込んで連絡を絶つ人ほど損をする。徒過に気付いた瞬間に弁理士へ連絡すれば、二段目の救済窓口がまだ開いていることは珍しくない。最新の救済期間と要件は必ず確認を。
間違えやすい点 AI による整理
- 延長制度があること自体は知っていても、その延長にもさらに期限があることを軽視している人が多い。5条3項の期間経過後の救済請求は「経済産業省令で定める期間内」という厳格な時限付きだ。延長制度を過信して油断した瞬間、二段目の崖が口を開けて待っている
- 「期限を過ぎたらもう無理」という問いの立て方そのものが古い。本当に問うべきは「過ぎたのは何日前で、令の定める救済期間内に収まるか」だ。最初の問いのまま固まっていると、まだ使えるはずの救済を、自分の手で捨ててしまう
- 延長は黙っていても自動で認められると思われがちだが、出願人が請求しなければ職権での発動は保証されない。あなたが動かなければ、審査官は粛々と期限後の処理を進めていく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる期間 | 特許法5条:特許庁等が定める『指定期間』の延長・期日変更 | 特許法4条:条文が定める『法定期間』の延長 特許法3条:期間の計算方法の原則 |
| 延長の主体・方法 | 特許庁長官・審判長・審査官が請求により又は職権で延長 | 在外者等の法定期間を職権で延長 延長ではなく初日不算入等の起算ルール |
| 期間経過後の救済 | 3項:省令で定める期間に係るものは経過後も令の定める期間内に請求可 | 法定期間の性質に応じ別途規律 計算規定のため救済概念なし |
| 典型場面 | 拒絶理由通知の応答期限(50条)、補正の指定期間(17条) | 在外者の応答・審判請求期間 全期間に共通する起算・満了の判定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も遅延した期間について回復原状の制度を持ち、指定期間の延長は審査基準の運用に委ねられる。書面請求を要する点で日本と近い
韓国特許法も特許庁長官等による期間の延長・期日の変更を明文で認め、日本と枠組みが類似する
ドイツは期間徒過に対し Wiedereinsetzung(原状回復)で救済する構造で、日本の3項救済に近い機能を果たす
米国はオフィスアクション応答の期間延長を月単位で認め、追加手数料を払えば一定期間まで自動的に延長できる運用が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 拒絶理由通知が届いたが、先行技術の精査と意見書の起案が、指定された応答期限に間に合いそうにない。どうなるのか。期限内に延長請求書を出せば指定期間は延びる。何もしなければ、その日のうちに拒絶査定への道が確定する
- 応答期限を数日過ぎてしまったことに、後から気付いた。終わりだと諦める前に、5条3項の期間経過後の延長請求が使えるかを確認する。残された猶予はわずか。動けるのは今日かもしれない
- あなたが海外クライアントの日本出願を代理していて、本国からの指示が期限ぎりぎりまで来ない。指定期間の延長を、職権任せにせず請求で取りに行けるかどうかが、代理人としての腕の見せ所になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知に書かれた指定期間の長さと起算点(通知の発送日か到達日か)を確認する。2. 期限内に、特許庁長官・審査官あてに延長請求書を提出する。延長は権利として請求できる。3. 国内在住者と在外者で運用上の延長可能期間が異なるため、自分がどちらかを確認する。4. 延長で稼いだ時間を意見書・補正書の質に投じる。延ばすこと自体が目的化しないよう、応答の中身を同時に詰める。
訴えられた側:1. すでに指定期間を過ぎてしまった場合、まず何日経過したかを正確に数える。2. 5条3項により、経済産業省令で定める期間内なら期間経過後でも延長を請求できる。その窓口がまだ開いているか確認する。3. 期間経過後の延長請求書を、令の定める期限内に提出する。4. それも徒過していれば、天災等の正当な理由による救済(特許法48条の3など関連の救済規定)が使えるか弁理士に相談する。諦めるのは全ての扉を確認してからだ。
時効(請求できる期限):指定期間の延長は、原則としてその指定期間内に請求する。5条3項により、経済産業省令で定める期間に係るものは、期間経過後であっても令で定める期間内に限り請求できる(現行運用の具体的な日数は最新の改正状況をご確認ください)。なお4条が扱う法定期間の延長とは別制度であり、起算点も要件も異なる。
学説
通説:5条の指定期間延長は、要件を満たして請求すれば認められる出願人の手続上の権利と解される。延長したこと自体は審査上の不利益にならず、4条の法定期間延長とは制度趣旨・起算点・要件が区別される。
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)改正 指定期間が経過した後であっても、経済産業省令で定める期間内に限り延長を請求できる旨の第3項が追加され、応答期限を徒過した出願人への救済窓口が開かれた(改正年・内容の最終確認を要する)
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:現行特許法(昭和34年法律第121号)制定に伴い、指定期間の延長及び期日の変更に関する規定として整備された
- 2.平成27年(2015年) 改正:指定期間が経過した後であっても、経済産業省令で定める期間内に限り延長を請求できる旨の第3項が追加され、応答期限を徒過した出願人への救済窓口が開かれた(改正年・内容は最新の改正状況を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める