意匠法 第4条(意匠の新規性の喪失の例外)
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- 意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠は、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項第一号又は第二号に該当するに至らなかつたものとみなす。
- 2.意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠(発明、実用新案、意匠又は商標に関する公報に掲載されたことにより同項第一号又は第二号に該当するに至つたものを除く。)も、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同項及び同条第二項の規定の適用については、前項と同様とする。
- 3.前項の規定の適用を受けようとする者は、その旨を記載した書面を意匠登録出願と同時に特許庁長官に提出し、かつ、第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠が前項の規定の適用を受けることができる意匠であることを証明する書面(以下この条及び第六十条の七において「証明書」という。)を意匠登録出願の日から三十日以内に特許庁長官に提出しなければならない。ただし、同一又は類似の意匠について第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至る起因となつた意匠登録を受ける権利を有する者の二以上の行為があつたときは、その証明書の提出は、当該二以上の行為のうち、最先の日に行われたものの一の行為についてすれば足りる。
- 4.証明書を提出する者がその責めに帰することができない理由により前項に規定する期間内に証明書を提出することができないときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその証明書を特許庁長官に提出することができる。
この条文の基本情報
意匠の新規性の喪失の例外とは何ですか?
定義意匠の新規性の喪失の例外とは、意匠法第4条に定められた規定で、「意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠は、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 意匠法第4条(意匠の新規性の喪失の例外)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
- 意匠法第4条の条文原文は「意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠は、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係…」で始まります。
- 意匠法第4条は第二章 意匠登録及び意匠登録出願に置かれています。
- 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 意匠法第4条の前の条は意匠法第3条の2です。
- 意匠法第4条の次の条は意匠法第5条です。
- 意匠法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125 - 本サイト収録
意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点意匠法4条は、出願前に公開された意匠でも公開日から1年以内に出願すれば新規性を失わないとみなす規定。自己の行為による公開は出願時の書面と30日以内の証明書が必要。
Q · クラファンや展示会で先にデザインを公開しちゃったけど、まだ意匠登録できる?
公開後1年以内の出願なら救済される
意匠法4条により、出願前に公開された意匠でも、公開日から1年以内に意匠登録出願をすれば新規性を喪失しなかったものとみなされます。自己の意に反する公開(1項)は証明書の手続きが不要ですが、自己の行為による公開(2項)は、出願と同時に例外適用を受ける旨の書面を提出し、かつ出願日から30日以内に証明書を特許庁長官へ提出する必要があります。期限を1日でも徒過すれば例外は適用されません。
解説
クラウドファンディングで新製品を先に出した。展示会で試作品を披露した。発売前にSNSで写真を載せた。どれもよくある話だが、その瞬間あなたのデザインは「世に知られた意匠」になり、原則として意匠登録の道は閉ざされる。意匠法3条が「出願前に公開された意匠は登録できない」と定めているからだ。ここで効いてくるのが4条。自分の発表が原因で公開された意匠でも、公開日から1年以内に出願すれば、新規性を失わなかったものとみなしてくれる。さらに、自分の意に反して(情報漏洩や無断公開で)公開された場合も同じく救われる。ただし落とし穴がある。自分の行為で公開した場合は、出願と同時に「この制度を使う」と書面で宣言し、かつ出願日から30日以内に証明書を出さなければならない。1日でも遅れれば、せっかくの猶予は消える。発表が早かったことではなく、手続きを知らなかったことで権利を失う人が、毎年いる。
法的な位置づけ
意匠法4条は新規性喪失の例外を定める規定であり、本来は意匠法3条1項により登録が排除される出願前公開意匠について、一定の要件のもとで新規性を喪失しなかったものとして扱う特則である。意に反する公開(1項)と自己の行為に起因する公開(2項)を区別し、後者には出願と同時の書面提出および出願日から30日以内の証明書提出を要件として課す。
よくある質問 AI による整理
Q1新規性喪失の例外とは何ですか?
出願前に公開された意匠でも、公開日から1年以内に出願すれば新規性を失わなかったものとみなす制度です。意匠法4条が根拠で、グレースピリオドとも呼ばれます。
Q2意匠登録は出願前に公開しても大丈夫ですか?
原則は登録できませんが、意匠法4条により公開日から1年以内の出願なら救済されます。自己公開の場合は出願時の書面と30日以内の証明書が必須です。
Q3意匠のグレースピリオドは何ヶ月ですか?
日本では平成30年改正で6ヶ月から1年(12ヶ月)に延長されました。起算点は公開日であり、出願の遅れは命取りになります。
Q4新規性喪失の例外証明書はいつまでに出しますか?
自己の行為による公開の場合、意匠登録出願の日から30日以内に証明書を特許庁長官へ提出します。出願と同時に例外適用の書面も必要です。
Q5意匠法4条と特許法30条の違いは何ですか?
趣旨はほぼ同じ新規性喪失の例外ですが、対象が意匠か発明かが異なります。猶予期間はともに1年で、証明書30日の運用も同様です。
Q6海外でも意匠のグレースピリオドは使えますか?
国により大きく異なります。EUや米国は12ヶ月の猶予がありますが、中国は出願前公開に厳しく、限られた例外しか認めません。
Q7SNSに載せた商品デザインでも意匠登録できますか?
できます。SNS投稿は自己の行為による公開(4条2項)に当たり、投稿日から1年以内の出願と所定の手続きで救済されます。
Q8展示会で出品した後でも意匠出願できますか?
会期初日から1年以内なら可能です。自己出品は4条2項により、出願時の書面と30日以内の証明書を備えれば登録の道が残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1クラウドファンディングで先に商品を出しちゃったんですけど、まだ意匠登録できますか?
できます。公開日から1年以内に出願すれば、意匠法4条2項で新規性を失わなかったものとして扱われます。注意点は、出願と同時に例外適用の書面を出し、出願日から30日以内に証明書を提出すること。実務のポイント: 起算点はプロジェクトの『公開日』であって、目標達成日や発送日ではありません。Makuakeなどのプロジェクトページ公開日を証明書に使うのが実務の定石。集まった資金で悠長に構えていると、1年の壁は思ったより早く来ます
Q2自分でうっかり公開したのと、誰かに勝手に公開されたのとで、手続きは同じですか?
違います。自分の行為で公開した場合(4条2項)は、出願と同時の書面と30日以内の証明書が必須です。一方、自分の意に反して公開された場合(4条1項)は、この証明書の手続きそのものが要りません。実務のポイント: 一見すると『意に反する公開』の方が手続きが軽くて楽に見えますが、落とし穴は立証です。誰がいつ無断公開したかを後で示せなければ起算点が定まらない。手続きが要らない分、証拠保全はむしろ自分で動いて固める必要があります
Q3証明書の30日、間に合わなかったらもう終わりですか?
原則アウトですが、4条4項に救済があります。自分の責めに帰すことができない理由で出せなかった場合、その理由が消滅した日から14日(海外在住者は2月)以内、かつ期間経過後6月以内なら提出できます。実務のポイント: ここでいう『責めに帰せない理由』のハードルは高い。単なる繁忙やうっかり失念は通りません。天災、大規模な通信障害、本人の重病など、客観的に避けられなかったレベルが想定されています。最初から30日を死守する前提で動くのが唯一安全な道(最新の運用をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「一度でも公開したら意匠登録はもう無理」と思い込んでいる人が圧倒的に多いが、4条があるおかげで公開日から1年以内なら出願できる。先に市場の反応を見てから権利化する、という戦い方が制度上認められている
- 猶予制度の存在は知っていても、その手続きの厳格さを甘く見ている人がいる。自分の行為で公開した場合、出願と「同時に」書面を出し、出願日から「30日以内」に証明書を出すという二段構えが必要で、片方でも欠ければ例外は不適用。寛大な救済制度ではなく、期限管理の試験だと思った方が正確だ
- 「とりあえず先に発表しておけば、後で日本で出願すればいい」という発想そのものが危険だ。日本で4条に救われても、グレースピリオド制度が貧弱な国(中国など)では、公開した瞬間にその国での権利は永久に消える。あなたが本当に決めるべきは『日本でいつ出すか』ではなく『どの国に、公開より先に出すか』である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 趣旨・適用対象 | 意匠法4条:出願前に公開された意匠の新規性喪失の例外 | 意匠法3条1項:新規性そのものの登録要件(本条が緩和する対象) 特許法30条:発明についての新規性喪失の例外(並行規定) |
| 猶予期間 | 公開日から1年以内に出願 | 出願前に公開されていれば原則登録不可 公開日から1年以内に出願 |
| 自己公開時の手続き | 出願と同時の書面 + 出願日から30日以内の証明書 | 手続きなし(例外を使わない原則の世界) 出願と同時の書面 + 出願日から30日以内の証明書 |
| 適用除外 | 意匠公報・特許公報等への掲載による公開(2項かっこ書き) | — 特許公報等への掲載による公開 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も設計専利について12か月の優惠期を設ける。出願前の自己公開を広く救済する点で日本と近い。
韓国も公知例外を認め、所定期間内の出願と証明手続きを要する。運用は日本と類似する。
ドイツ(および共同体意匠)は公開後12か月のNeuheitsschonfristを認める。日本の1年猶予はこの国際標準と整合する。
米国は意匠特許について発明者由来の公開に1年のグレースピリオドを認める。証明書提出という形式要件はなく運用が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- Makuakeで新デザインの調理器具をローンチして好評。資金が集まってから意匠出願しようと思っているが、プロジェクト公開日からカウントが始まっている。あと何日で1年の壁か、今すぐ逆算しないと、人気が出た商品ほど競合に真似されたとき守る術がなくなる
- もし退職した元社員が、まだ発表前の新製品デザインを自分のポートフォリオサイトに勝手に載せてしまったら? これは「意に反する公開」(1項)に当たり、知った日ではなく公開された日から1年以内に出願すれば救済される。証明書の手続きすら要らないが、いつ公開されたかの立証はあなたの仕事になる
- 展示会で自社ブースに並べた新作バッグを、向かいのブースの競合がスマホで撮りまくっている。その場で「もう守れない」と諦める必要はない。展示日から1年、出願と同時の書面、30日以内の証明書、この三点を押さえれば意匠権は取れる
- あなたが競合の意匠登録を無効にしたい側だとする。相手が新規性喪失の例外を主張してきても、証明書の提出が30日を1日でも超えていれば、その例外は崩れる。さらに相手のデザインが意匠公報や特許公報に載ったことで公開された場合、2項の救済は最初から使えない(かっこ書きの除外)。書類の日付欄こそ攻めどころだ
取るべき行動
被害を受けた側:あなたが自分で先に公開してしまった、または意に反して公開された側の場合。1. 公開された正確な日付を証拠とともに確定する(クラファンの公開日、展示会の会期、投稿日時)。これが1年カウントの起算点2. 公開日から1年以内に意匠出願を行う。早ければ早いほど安全3. 自分の行為による公開(2項)なら、出願書類と『同時に』新規性喪失の例外適用を受ける旨の書面を提出4. さらに出願日から30日以内に証明書(公開の事実・日付・主体を示す書面)を特許庁長官に提出。同一・類似意匠を複数回公開した場合は、最も早い1回分の証明で足りる
訴えられた側:あなたが他人の意匠登録を争いたい、または例外適用の可否を検証する側の場合。1. 相手が主張する公開日から出願日までが1年を超えていないか確認、超えていれば例外不適用2. 自分の行為による公開(2項)の主張なら、出願と同時の書面提出があったか、証明書が出願日から30日以内に出ているかを精査。期限徒過は致命傷3. 公開の原因が意匠公報・特許公報等への掲載であれば、2項かっこ書きの除外に当たり、そもそも例外を使えない4. 期限内に証明書が出せなかった場合の4項救済(責めに帰せない理由)が、単なる多忙ではないかを問う
時効(請求できる期限):公開日(3条1項1号・2号該当日)から1年以内に出願。自分の行為による公開(2項)は、出願と同時に書面提出、かつ出願日から30日以内に証明書提出。証明書が責めに帰せない理由で出せないときは、その理由が消滅した日から14日(在外者は2月)以内、かつ期間経過後6月以内であれば提出可
学説
通説:4条は新規性喪失を救済する寛大な制度ではなく、書面・証明書の同時提出と30日という厳格な期限管理を要件とする期間管理規定と理解される。要件を一つでも欠けば例外は適用されず、出願は3条1項により拒絶される。
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)改正 自己の行為に起因する公開について、それまで限定列挙されていた態様(試験、刊行物発表、博覧会出品等)を撤廃し、原則としてあらゆる公開行為を例外の対象とする一般化が行われた。クラウドファンディングやSNS公開など多様な公開態様に対応
- 平成30年(2018年)改正 新規性喪失の例外を主張できる期間を、公開日から6月以内から1年以内へと延長。特許法30条と歩調を合わせ、創作者が市場反応を見てから出願する時間的余裕を拡大した
改正の年表
- 1.平成23年(2011年) 改正:自己の行為に起因する公開について、それまで限定列挙されていた態様(試験、刊行物発表、博覧会出品等)を撤廃し、原則としてあらゆる公開行為を例外の対象とする一般化が行われた。クラウドファンディングやSNS公開など多様な公開態様に対応。
- 2.平成30年(2018年) 改正:新規性喪失の例外を主張できる期間を公開日から6月以内から1年以内へ延長。特許法30条と歩調を合わせ、創作者が市場反応を見てから出願する時間的余裕を拡大した。
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