要点意匠法 5 条は、新規性を満たす意匠でも、公序良俗違反・他人の業務との混同・機能に不可欠な形状のみ、の 3 事由に当たれば意匠登録を受けられないと定める。
Q · 新しいデザインを考えたのに、なぜ意匠登録を拒絶されたの?
新規性とは別の不登録事由(意匠法 5 条)に当たったためです
意匠法 5 条は、新規性(3 条)を満たす意匠でも、3 つの不登録事由に当たれば登録を認めません。(1) 公序良俗を害するおそれ、(2) 他人の業務に係る物品・建築物・画像と混同を生ずるおそれ、(3) 機能を確保するために不可欠な形状のみからなる場合です。とりわけ 3 号は、その形でしか機能しない部分を一人に独占させないための規定で、機能を満たす代替形状が複数あるなら保護の余地があります。
新しいスマホケースの形を考え抜き、世界初の意匠だと確信して出願した。新規性も創作非容易性もクリアしている。それでも特許庁が登録を拒む道が、もう一本だけ残されている。意匠法 5 条がそれだ。たとえ世界初でも、(1)公序良俗を害するおそれがある、(2)他人の業務に係る物品・建築物・画像と混同を生ずるおそれがある、(3)機能を確保するために不可欠な形状のみからなる、このいずれかに当たれば、3 条をクリアしても登録は通らない。あなたが知っておくべきは、3 番目の「機能に不可欠な形状のみ」という壁だ。たとえばボルトの規格ねじ山やコネクタの接続部のように、その形でしか機能しない部分は、誰か一人に独占させると業界全体が動けなくなる。だから法はそこに鍵をかけている。逆に言えば、機能を満たす形が複数あるなら、あなたの選んだ形は保護される余地がある。この紙一重を読み切れるかどうかが、出願戦略の分かれ目になる
意匠法 5 条は意匠の不登録事由を定める規定であり、新規性等の登録要件(3 条)を満たす意匠であっても、公序良俗を害するおそれがある意匠、他人の業務に係る物品・建築物・画像と混同を生ずるおそれがある意匠、及び機能の確保に不可欠な形状のみからなる意匠を、登録対象から除外するものである。
AI 輔助整理,以條文原文為準
新規性等の登録要件を満たしても登録できない例外事由です。意匠法 5 条が定め、公序良俗違反・混同のおそれ・機能に不可欠な形状のみ、の 3 つが該当します。
その形でしか機能を実現できない形状を指します。ねじ山やコネクタ接続部のように代替形がないものが典型で、機能を満たす形が複数選べるなら 3 号には当たりません。
2020 年 4 月 1 日施行の令和元年改正からです。同時に画像意匠も対象となり、5 条 2 号・3 号の混同・不可欠形状の規定も建築物・画像へ拡張されました。
操作画像や表示画像は 2020 年改正で登録対象になりました。ただし用途にとって不可欠な表示のみからなる画像は、5 条 3 号で登録できません。
まず何条何号で拒絶されたかを確認します。指定期間(国内出願は原則 60 日)内に意見書・補正書で反論するか、形状を補正して機能限定を外します。沈黙すると拒絶査定が確定します。
意匠法 48 条の無効審判は、利害関係人が設定登録後いつでも請求できます。5 条 3 号該当などを理由に、登録された意匠権を事後的に潰すことができます。
社会の善良な風俗や公共の秩序を害するおそれがある意匠です。意匠法 5 条 1 号が定め、たとえ新規性があっても登録は認められません。
意匠は物品等の外観デザインを、特許は技術的アイデア(発明)を保護します。機能そのものは特許の領域で、意匠法 5 条 3 号は機能不可欠形状を意匠の保護から外しています。
新規性(意匠法 3 条)はあくまで入口の条件で、それとは別に 5 条の不登録事由という出口の関門があります。世界初のデザインでも、機能上不可欠な形状のみで構成されていれば 5 条 3 号で拒絶されます。業界裏話ヒント:拒絶理由通知が来たら、まず『3 条で落とされたのか 5 条で落とされたのか』を見極めるのが鉄則です。3 条なら先行意匠との差を、5 条 3 号なら代替形状の存在を主張する、と反論の組み立てが全く変わる。条数を読み違えると見当違いの意見書を出して二度手間になる
機能的であること自体は問題になりません。5 条 3 号が排除するのは『機能を確保するために不可欠な形状のみからなる』場合だけです。同じ機能を満たす形が他にも選べるなら、あなたが選んだ形には保護の余地があります(意匠法 5 条 3 号)。業界裏話ヒント:審査で 3 号を指摘されたとき、競合製品が同じ機能を違う形で実現している例を提示すると『その形は不可欠ではない』と覆せることが多い。出願前に代替形状のスケッチを残しておくと、この反論が圧倒的に通りやすくなる
他人の業務に係る物品・建築物・画像と混同を生ずるおそれがあれば、5 条 2 号で拒絶されます。仮に登録されても、後から無効審判(意匠法 48 条)で取り消されるリスクを抱え続けます。業界裏話ヒント:混同のおそれは有名ブランドに限りません。地域で知られた製品形態でも基礎になりうる。さらに登録の可否とは別に、不正競争防止法 2 条 1 項 1 号・2 号の周知・著名表示の保護でも訴えられる二重リスクがある。『似せて得をする』設計は、入口でも出口でも危ない
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 意匠法 5 条:不登録事由(消極要件) | — |
| 判断の中身 | 公序良俗・混同・機能不可欠形状の 3 事由に当たるか | — |
| 通過しても残るリスク | 登録後も 48 条無効審判で潰されうる | — |
| 出願人の打ち手 | 代替形状の提示・外観差異の主張・機能限定の補正 | — |
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