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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

意匠法 第5条の2(仮通常実施権)

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  1. 意匠登録を受ける権利を有する者は、その意匠登録を受ける権利に基づいて取得すべき意匠権について、その意匠登録出願の願書の記載及び願書に添付した図面、写真、ひな形又は見本に現された意匠又はこれに類似する意匠の範囲内において、他人に仮通常実施権を許諾することができる。
  2. 2.前項の規定による仮通常実施権に係る意匠登録出願について意匠権の設定の登録があつたときは、当該仮通常実施権を有する者に対し、その意匠権について、当該仮通常実施権の設定行為で定めた範囲内において、通常実施権が許諾されたものとみなす。
  3. 3.特許法第三十三条第二項及び第三項、第三十四条の三第四項、第六項及び第八項から第十項まで並びに第三十四条の五の規定は、仮通常実施権に準用する。この場合において、同法第三十四条の三第八項中「第四十六条第一項」とあるのは「意匠法第十三条第二項」と、同条第九項中「意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第五条の二第一項の規定による仮通常実施権に係る意匠登録出願について、第四十六条第二項」とあるのは「第一項又は前条第四項の規定による仮通常実施権に係る特許出願について、意匠法第十三条第一項」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

仮通常実施権とは何ですか?

定義仮通常実施権とは、意匠法第5条の2に定められた規定で、「意匠登録を受ける権利を有する者は、その意匠登録を受ける権利に基づいて取得すべき意匠権について、その意匠登録出願の願書の記載及び願書に添付した図面、写真、ひな形又…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 意匠法第5条の2(仮通常実施権)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
  2. 意匠法第5条の2の条文原文は「意匠登録を受ける権利を有する者は、その意匠登録を受ける権利に基づいて取得すべき意匠権について、その意匠登録出願の願書の記載及び願書に添付した図面、写真、ひな形又…」で始まります。
  3. 意匠法第5条の2は第二章 意匠登録及び意匠登録出願に置かれています。
  4. 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 意匠法第5条の2の前の条は意匠法第5条です。
  7. 意匠法第5条の2の次の条は意匠法第6条です。
  8. 意匠法第5条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第5条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125
  • 本サイト収録意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第5条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/5_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点意匠法5条の2は、登録前の出願段階でも他人に仮通常実施権を許諾できると定める。意匠権の設定の登録があれば、設定行為で定めた範囲内で通常実施権が許諾されたものとみなされる。

Q · 意匠を出願したばかりで、まだ登録されていないのに、他社にライセンスして量産させてもいいの?

可能です。仮通常実施権なら出願中でも許諾できます

意匠法5条の2により、意匠登録を受ける権利を持つ人は、登録前の出願段階でも、願書や図面に現された意匠の範囲内で他人に仮通常実施権を許諾できます。これにより登録通知を待たずに OEM 量産やライセンス契約を始められます。そして意匠権の設定の登録があったとき、その仮通常実施権は設定行為で定めた範囲内で通常実施権が許諾されたものとみなされます(2項)。ただし出願が拒絶査定や取下げで終われば土台ごと消えるため、契約に精算条項を入れておくことが重要です。

解説

意匠登録を出願してから、特許庁が審査を終えて登録するまで、半年から一年以上の空白がある。その間、あなたのデザインはまだ意匠権になっていない。では、この出願中の期間に、OEM 工場に量産させたい、出資者にライセンス収益を見せたい、共同開発先に「使っていい」と約束したい、そういう取引はどうなるのか。意匠法5条の2は、その空白を埋める仕掛けだ。意匠登録を受ける権利を持つあなたは、登録前でも他人に「仮通常実施権」(出願中の段階で与える、暫定的な使用許諾) を与えられる。そして登録が下りた瞬間、その仮の許諾は自動的に正式な通常実施権に化ける (2項)。つまり、出願した日から相手に堂々と使わせ、登録を待たずにビジネスを回せる。出願中だから何もできない、という思い込みが、あなたの資金調達や量産契約を一年遅らせる。

法的な位置づけ

仮通常実施権とは、意匠登録を受ける権利を有する者が、登録前の出願段階において、願書および図面・写真・ひな形・見本に現された意匠またはこれに類似する意匠の範囲内で、他人に許諾する暫定的な実施許諾をいう。意匠権の設定の登録により、設定行為で定めた範囲内の通常実施権へ転化する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.出願直後に仮通常実施権の許諾範囲を確定する 意匠登録出願を済ませたら登録通知を待たず、願書および図面・写真・ひな形・見本に現された意匠の範囲(1項)を基準に、許諾する範囲を文書で特定する。範囲が曖昧だと転化後の通常実施権の射程まで揺らぐ
  2. 2.独占型か非独占型かを決めて契約類型を選ぶ 一社に独占させるなら仮専用実施権、複数社へ重ねて許諾するなら仮通常実施権を選ぶ。OEM 量産や資金調達のために広く許諾したい場合は仮通常実施権が適する
  3. 3.仮通常実施権許諾契約書を起案する 許諾範囲、対価、独占の有無に加え、出願が拒絶査定・取下げで終わった場合の設備投資精算条項を必ず入れる。条文に拒絶リスクの分担は書かれていないため、契約で先に決める
  4. 4.設定の登録後、通常実施権への転化を確認する 意匠権の設定の登録があったとき、仮通常実施権は設定行為で定めた範囲内で通常実施権が許諾されたものとみなされる(2項)。登録通知を受けたら範囲が想定どおり転化したかを点検する

よくある質問 AI による整理

Q1仮通常実施権とは何ですか?

意匠登録を受ける権利を持つ人が、登録前の出願段階で他人に与える暫定的な実施許諾です。意匠法5条の2が根拠で、登録時に通常実施権へ転化します。

Q2意匠の仮通常実施権はどんな場面で役立ちますか?

出願から登録までの空白期間に OEM 工場へ量産させたい、ライセンス収益を出資者に見せたい、共同開発先に使用許諾したい場面で、登録を待たず取引を進められます。

Q3仮通常実施権と仮専用実施権はどう違いますか?

仮通常実施権は他人にも重ねて許諾できる非独占型、仮専用実施権は一人に独占させる排他型です。独占の有無と転化後の権利の強さが異なります。

Q4仮通常実施権は他人に譲渡できますか?

特許法33条2項・3項の準用により、実施の事業とともに譲渡する場合や許諾者の承諾を得た場合など、一定の要件下で移転できます。自由譲渡ではありません。

Q5OEM 工場に出願中のデザインを量産させるには何を結べばいい?

意匠法5条の2の仮通常実施権を書面で設定します。願書・図面に現された意匠の範囲を明記し、登録不成立時の設備投資精算条項も入れておくのが安全です。

Q6仮通常実施権の契約書には何を書くべきですか?

許諾する意匠の範囲(願書・図面の範囲内)、独占か非独占か、対価、登録不成立時の精算、転化後の通常実施権の範囲を具体的に書き込みます。

Q7仮通常実施権はいつまで有効ですか?

出願から登録または出願の終了までの間に存在し、設定の登録時に通常実施権へ転化します。取下げ・却下・拒絶査定の確定で出願が消えれば、土台ごと消滅します。

Q8特許法のどの規定が意匠の仮通常実施権に準用されますか?

意匠法5条の2第3項により、特許法33条2・3項、34条の3の一部、34条の5が読替えのうえ準用されます。移転制限などのルールが及びます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1仮通常実施権って、ふつうの通常実施権と何が違うんですか?

効力が立ち上がる時期が違います。通常の通常実施権 (意匠法28条) は意匠権が登録されて初めて設定できますが、仮通常実施権は意匠登録を受ける権利の段階、つまり出願中から設定できます (意匠法5条の2第1項)。そして登録された瞬間、自動的に通常実施権とみなされます (同2項)。実務のポイント:多くの中小企業は『出願中だから契約は登録後』と思い込んだまま待ってしまう。出願直後に仮の許諾を固めておくことこそ、量産と資金調達を一年早める実務上の定石です

Q2もし出願したデザインが、結局登録されなかったらどうなりますか?

登録に至らなければ、仮通常実施権は通常実施権に転化しません。意匠法5条の2第2項は『設定の登録があつたとき』を転化の条件にしているからです。つまり相手に与えた仮の許諾は、土台ごと消えます。実務のポイント:この『拒絶リスクを誰が負うか』は条文に書かれていません。実務では契約書に『登録不成立の場合の精算条項』を入れ、量産設備への投資をどう負担し合うかを先に決めておく。これが無い契約は、拒絶査定の通知が来た日に紛争へ転がります

Q3仮通常実施権って、登記とか登録の手続が要るんですか?

意匠権そのものがまだ存在しない出願段階の権利なので、当事者間で発生させるのに登録は要件とされていません。設定行為 (合意) で生じます。ただし第三者との関係での扱いには注意が必要なので、最新の制度運用を確認してください (最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:権利が形になっていない分、書面の作り込みがすべてです。『現された意匠又はこれに類似する意匠の範囲内』(1項) という範囲をどこまで具体的に書き込むかで、後に転化する通常実施権の射程まで決まります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「権利がまだ無いのだから、出願中はライセンスなんて結べない」と思い込んでいる人が多い。実際は逆で、仮通常実施権という制度がまさにその空白を埋めるために用意されている。出願した翌日から、書面で正式に許諾できる
  • 仮通常実施権を結べること自体は知っていても、その裏側の怖さを知らない人が多い。出願が拒絶査定で終われば、その仮の権利は通常実施権に転化せず宙に消える。相手がすでに量産設備に投資していたら、その損失を誰が負うかを契約で決めておかないと、拒絶通知が来た日に泥沼になる
  • 「登録されてから本契約を結べばいい」という順番の立て方そのものが、見誤っている。登録の瞬間、仮通常実施権は『設定行為で定めた範囲』のまま自動で通常実施権になる (2項)。範囲を詰めるべきは登録後ではなく、出願直後の仮の契約を交わす時点だ
比較の観点この条文ほかの条文
設定できる時期5条の2:出願段階(登録前)から設定できる28条:意匠権の設定の登録後に設定できる
27条:意匠権の設定の登録後に設定できる
独占性5条の2:非独占(仮通常実施権)。重ねて許諾できる28条:非独占(通常実施権)
27条:独占(専用実施権)。設定登録で第三者排除
権利の土台5条の2:意匠登録を受ける権利(出願)。拒絶で消滅28条:確定した意匠権
27条:確定した意匠権

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
專利法(設計專利)授權實施規定

台湾の設計專利には申請中の専用『暫准実施権』制度は明確でなく、申請権讓與や登録後の授權で対応する点が日本と異なる。

アメリカ
35 U.S.C. §154(d)

米国は公開された出願に provisional rights を認めるが、これは登録後の合理的ロイヤルティ請求権であり、日本の出願段階ライセンスの転化制度とは構造が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたが出願したばかりの新製品デザインを、海外の OEM 工場にすぐ量産させたいと求められたら? 登録はまだ先。だが仮通常実施権を結べば、登録を待たずに工場は合法的に生産を始められ、登録された瞬間その許諾は自動で通常実施権に切り替わる。出願中を理由に待たされる必要はない
  • あなたが製造を請け負う側で、相手から『出願中のデザインだけど作ってくれ』と言われた。口約束で機械を回し始めると、もし相手が第三者にも同じ範囲を許諾していたら板挟みになる。仮通常実施権を書面で結び、与えられた範囲を確定させてから投資すべきだ
  • 共同開発の相手が、出願中を理由にライセンス料の支払いを渋る。仮通常実施権は登録前から有効に設定できる。払う理由は出願の段階から発生している
  • 展示会まであと三週間、出資者は『そのデザインで他社が稼げる契約を組めるのか』と詰めてくる。登録通知はまだ来ない。今この瞬間に仮通常実施権でライセンスを固められるかどうかが、その出資の可否を分ける

取るべき行動

被害を受けた側:あなたがライセンスを受けて量産を始めた側で、相手 (出願人) が同じ範囲を第三者にも許諾していた、あるいは出願を取り下げそうな場合。1. 仮通常実施権の契約書で『設定行為で定めた範囲』(2項) を確認し、自分の範囲が書面で特定されているか点検する。2. 登録が下りれば自動で通常実施権に転化する (2項) ので、相手に出願の維持を求める。3. 拒絶や取下げに備えた設備投資の精算条項があるか確認し、無ければ今すぐ覚書で追加する

訴えられた側:あなたが出願人で、仮通常実施権を与えた相手から『約束と違う』と迫られた場合。1. 与えた範囲は『願書や図面に現された意匠又はこれに類似する意匠の範囲内』(1項) に限られ、その外の主張は突っぱねられる。2. 仮通常実施権は登録されて初めて通常実施権に転化する (2項)、登録前の段階で本契約と同等の義務を負わされる筋合いはない。3. 複数者への許諾が衝突するなら、各契約の範囲の重なりを精査し、設定行為の文言で線を引く

時効(請求できる期限):本条に独立した存続期間の定めはないが、仮通常実施権は意匠登録を受ける権利が存続する間 (出願から登録または拒絶の確定まで) のみ存在し、登録時に通常実施権へ転化する (意匠法5条の2第2項)。出願が取下げ・却下・拒絶査定の確定で消滅すれば、仮通常実施権も同時に土台を失う。起算点は出願、終期は登録または出願の終了

学説

通説:意匠法5条の2の仮通常実施権は、出願段階で設定行為(合意)により発生し、意匠権の設定の登録によって設定行為で定めた範囲内の通常実施権へ転化する。拒絶査定・取下げ等で出願が終了すれば転化せず消滅すると解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年)改正、平成24年(2012年)施行 特許法等の一部改正に合わせ、出願段階でのライセンスを可能にする仮通常実施権制度を意匠法に新設。出願から登録までの空白期間における事業化・資金調達を後押しする目的で導入された

改正の年表

  1. 1.平成23年(2011年) 新設:特許法等の一部改正に合わせ、出願段階でのライセンスを可能にする仮通常実施権制度を意匠法に新設(平成24年施行)。出願から登録までの空白期間における事業化・資金調達を後押しする目的で導入された。

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意匠法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 意匠登録及び意匠登録出願

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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