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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

意匠法 第55条(再審により回復した意匠権の効力の制限)

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  1. 無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは、意匠権の効力は、当該審決が確定した後再審の請求の登録前に、善意に輸入をし、若しくは日本国内において製造若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る物品若しくは画像記録媒体等、善意に日本国内において建築若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る建築物又は善意に日本国内において作成若しくは取得をした当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像には、及ばない。
  2. 2.無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは、意匠権の効力は、当該審決が確定した後再審の請求の登録前における次に掲げる行為には、及ばない。
  3. 一当該意匠又はこれに類似する意匠の善意の実施
  4. 二善意に、当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品の製造に用いる物品又はプログラム等若しくはプログラム等記録媒体等について行つた次のいずれかに該当する行為
  5. 一当該製造に用いる物品又はプログラム等記録媒体等の製造、譲渡、貸渡し若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出をした行為
  6. 二当該製造に用いるプログラム等の作成又は電気通信回線を通じた提供若しくはその申出をした行為
  7. 三善意に、当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品を譲渡、貸渡し又は輸出のために所持した行為
  8. 四善意に、当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る建築物の建築に用いる物品又はプログラム等若しくはプログラム等記録媒体等について行つた次のいずれかに該当する行為
  9. 一当該建築に用いる物品又はプログラム等記録媒体等の製造、譲渡、貸渡し若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出をした行為
  10. 二当該建築に用いるプログラム等の作成又は電気通信回線を通じた提供若しくはその申出をした行為
  11. 五善意に、当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る建築物を譲渡又は貸渡しのために所有した行為
  12. 六善意に、当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る画像の作成に用いる物品若しくは画像若しくは一般画像記録媒体等又はプログラム等若しくはプログラム等記録媒体等について行つた次のいずれかに該当する行為
  13. 一当該作成に用いる物品若しくは一般画像記録媒体等又はプログラム等記録媒体等の製造、譲渡、貸渡し若しくは輸入又は譲渡若しくは貸渡しの申出をした行為
  14. 二当該作成に用いる画像又はプログラム等の作成又は電気通信回線を通じた提供若しくはその申出をした行為
  15. 七善意に、当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像を電気通信回線を通じた提供のために保有した行為又は当該登録意匠若しくはこれに類似する意匠に係る画像記録媒体等を譲渡、貸渡し若しくは輸出のために所持した行為

この条文の基本情報

再審により回復した意匠権の効力の制限とは何ですか?

定義再審により回復した意匠権の効力の制限とは、意匠法第55条に定められた規定で、「無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは、意匠権の効力は、当該審決が確定した後再審の請求の登録前に、善意に輸入をし、若しくは日本国内において製造…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 意匠法第55条(再審により回復した意匠権の効力の制限)は、日本の意匠法に含まれる条文です。
  2. 意匠法第55条の条文原文は「無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したときは、意匠権の効力は、当該審決が確定した後再審の請求の登録前に、善意に輸入をし、若しくは日本国内において製造…」で始まります。
  3. 意匠法第55条は第六章に置かれています。
  4. 意匠法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 意匠法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 意匠法第55条の前の条は意匠法第54条です。
  7. 意匠法第55条の次の条は意匠法第56条です。
  8. 意匠法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第55条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000125
  • 本サイト収録意匠法(昭和三十四年法律第百二十五号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000125/55

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点意匠法55条は、無効審判で潰れた意匠権が再審で回復しても、無効審決の確定後・再審請求の登録前に善意でした製造や輸入等には効力が及ばないと定める規定である。

Q · 無効になった意匠を使っていたら再審で権利が復活した。今まで作った分は侵害になるの?

再審請求の登録前の善意行為なら効力は及びません

意匠法55条により、無効審判で消滅した意匠権が再審で回復しても、無効審決の確定後から再審請求の登録前までに善意で行った輸入・製造・取得・建築・画像作成には、回復した意匠権の効力は及びません。ここでの善意とは『再審で復活すると知らなかった』という事実状態を指します。ただし免責されるのは登録前の過去の行為だけで、登録後も事業を続けるには別に56条の中用権が必要です。

解説

あなたの会社が、ある人気製品のデザインを参考に自社製品を量産し始めたとする。理由は単純で、その意匠登録は無効審判で一度潰れていたからだ。ところが数か月後、相手が再審で争い、意匠権が復活した。潰れたはずの権利が、過去に遡って生き返る。普通に考えれば、復活後のあなたの製造はすべて侵害になりそうだ。だが意匠法55条はそうはさせない。無効の審決が確定してから再審請求が登録されるまでの「隙間」に、善意(ここでの善意とは「再審で復活するとは知らなかった」という意味であって、親切のことではない)で輸入・製造・取得した物品、建築物、画像には、復活した意匠権の効力は及ばない。つまり、潰れた権利を信じて動いた者を、後出しの復活から守る安全装置である。この一条を知っているかどうかで、復活の通知が届いた夜の対応が真逆になる。

法的な位置づけ

意匠法55条は回復意匠権の効力制限を定める規定であり、無効審判で消滅した意匠権が再審により回復した場合に、無効審決の確定後から再審請求の登録前までの間に善意でされた輸入・製造・取得・建築・画像作成等の行為には、回復した意匠権の効力が及ばない旨を規定する。遡及効の例外として善意の第三者の地位を保護する規定である。

よくある質問 AI による整理

Q1回復意匠権の制限とは何ですか?

無効審判で消滅した意匠権が再審で復活しても、その効力を過去の善意行為に及ばせない仕組みです。意匠法55条が根拠で、遡及効から善意の実施者を守ります。

Q2意匠権が再審で復活するとどうなりますか?

権利は過去に遡って回復します。ただし無効審決確定後・再審請求登録前の善意の実施は、意匠法55条により効力が及ばず免責されます。

Q3再審請求の登録前と登録後で何が違いますか?

登録前の善意行為は55条で免責されますが、登録後の実施には回復した意匠権が及びます。事業を続けるなら56条の中用権が別途必要です。

Q4善意で作っていた在庫はどうなりますか?

再審請求の登録前に善意で製造した在庫は、回復した意匠権の効力が及ばず侵害品になりません。ただし登録後に作る一個目からは保護が切れます。

Q5意匠法55条と56条はどう違いますか?

55条は登録前の過去の行為を免責し、56条は登録後も継続実施できる中用権を認めます。過去と未来の役割が分かれ、実務では両者をセットで主張します。

Q6建築物や画像の意匠にも55条は適用されますか?

適用されます。2020年施行の改正で建築物・画像が意匠登録の対象になったことに伴い、本条の効力制限も建築物、画像、画像記録媒体等に拡大されました。

Q7善意だったことは誰が証明しますか?

保護を主張する実施者側に立証責任があります。実施開始時に再審の係属がなかったことを示す原簿の閲覧履歴や社内稟議の日付が有力な証拠になります。

Q8意匠権が無効になった後に使い始めても大丈夫ですか?

無効審決の確定後、再審で復活すると知らずに使い始めた場合は55条で保護されます。ただし係争継続を知りつつ始めると悪意とされ、保護は受けられません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1『善意』って、悪気がなければいいってことですか?

違います。法律の善意は「知らなかった」という意味で、親切や悪気の有無とは無関係です。意匠法55条の善意とは「再審でこの意匠権が復活するとは知らなかった」状態を指します。係争が続いていることを知りつつ製造を始めたら、誠実なつもりでも『悪意』とされ保護されません。実務のポイント:善意かどうかの立証責任は保護を主張する実施者側にあります。実施開始時に再審の係属がなかったことを示す記録を残してあるかどうかで、結論が割れます

Q2権利が復活したら、これまで作った分が許されても、この先も作り続けられるんですか?

55条が守るのは『再審請求の登録前』の過去の行為だけです。登録後も製造を続けたいなら、別に56条の通常実施権(中用権)が必要になります。55条で過去が免責されても、それだけで未来の事業継続は保証されません。実務のポイント:実務では55条と56条をセットで主張するのが鉄則。55条だけで安心していると登録日の翌日から侵害状態に陥り、設備投資が無駄になる。中用権は相当の対価が必要になる点も見落とされやすい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「善意」を「悪気がない」「親切」の意味だと思っている人が大半だが、これは問いの立て方そのものが誤っている。法律の善意とは「知らなかった」という事実状態を指す。無効後も係争が続いていることを知りつつ製造を始めれば、どれだけ誠実でも「悪意」と扱われ、55条の保護は一切受けられない
  • 「権利が復活したのだから過去の製造も全部侵害だ」と思い込みがちだが、実際は逆で、再審請求の登録前の善意行為は復活した効力から切り離されて免責される。遡及効はこの境界線で止まる
  • 55条で過去が守られたことは知っていても、その射程の狭さを知らない人が多い。本条が免責するのは「再審請求の登録前」の過去の行為だけ。登録後も事業を続けたいなら、別に56条の中用権が要る。55条だけ握って安心していると、登録の翌日から侵害状態に陥る
比較の観点この条文ほかの条文
保護する時間軸意匠法55条:再審請求の登録『前』の過去の善意行為を免責意匠法56条:登録『後』の継続実施を認める中用権
意匠法23条:意匠権の効力の原則規定(制限の対象)
効果回復した意匠権の効力が及ばない(過去分の免責)通常実施権(有償・相当の対価が必要)
業として登録意匠・類似意匠を独占実施する権利
適用の前提無効審決確定後・再審請求登録前 + 善意回復前から善意で実施の事業を営むこと
有効な意匠権が存在すること

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
専利法(設計特許)

台湾は意匠を設計特許として専利法で規律。権利回復と善意実施者の保護(先使用権等)の枠組みを持つ点で類似する。

韓国
디자인보호법(意匠保護法)

韓国も再審により回復したデザイン権の効力を善意の実施に及ばせない規定を持ち、日本法と近い構造。

ドイツ
DesignG/PatG Wiedereinsetzung

ドイツは権利の回復(Wiedereinsetzung)後の善意実施者に Weiterbenutzungsrecht(継続使用権)を認め、中用権に相当する保護を与える。

アメリカ
35 U.S.C. § 252

米国は reissue(再発行特許)に対する intervening rights(中間使用権)で、権利内容の変動前に善意でした実施を保護する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 無効審判で潰れた他社の意匠を使って製品を作り始めた。もし相手が再審で勝って権利が復活したら、それまで作って売った分はどうなる? 答えは、再審請求の登録前の善意の製造・販売であれば、復活した意匠権の効力は及ばない。在庫の山が一夜で侵害品に化けるわけではない
  • あなたは復活した意匠権者だ。ギャップ期間に他社があなたのデザインを善意で量産していた。その過去分を、あなたはもう差し止められない
  • 再審請求の登録が来週に迫っている。今日まで善意で実施してきた在庫の製造はセーフだが、登録後に作る一個目から保護は切れる。あと数日で、製造ラインを止めるか中用権の交渉に入るかを決めねばならない

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが復活した意匠権者の場合。1. 再審で権利が確定したら、まず再審請求の登録日を特定する、ここが免責と侵害の分水嶺になる2. ギャップ期間中に他社が善意で行った製造・販売・建築・画像作成は、本条で効力が及ばないので過去分の差止め・賠償は諦める3. 登録後の実施には権利が及ぶので、登録日以降の侵害行為に焦点を絞って警告・差止め(意匠法37条)を検討4. 相手が登録後も実施を続けるなら、56条の中用権の有無と対価交渉に移る

訴えられた側:あなたが善意の実施者の場合。1. 自分の実施開始日が再審請求の登録前かを確認、前なら55条で過去の製造・輸入・取得・建築・画像作成は免責される2. 「再審で復活すると知らなかった」ことを示す証拠(実施開始時の原簿状況、社内稟議の日付など)を固める、立証責任は自分側にある3. 登録後も事業を続けたいなら、過去の免責(55条)とは別に56条の通常実施権(中用権)を主張・交渉する4. 相手の請求が登録後の行為に集中しているか確認し、過去分への請求は本条を盾に切り返す

時効(請求できる期限):本条自体に時効はないが、保護される範囲は「審決が確定した後、再審の請求の登録前」の善意行為に厳密に限定される。登録後の侵害に基づく損害賠償請求には不法行為の消滅時効(民法724条、損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:意匠法55条の善意は『再審による回復を知らなかった』事実状態を指し、その立証責任は保護を主張する実施者側にある。免責は再審請求の登録前の行為に限定され、登録後の継続実施には56条の中用権が別途必要と解される。

改正沿革 AI による整理

  • 令和元年(2019年)意匠法改正(令和2年4月1日施行) 意匠の保護対象に「建築物」と「画像」が追加されたことに伴い、本条の効力制限の対象にも建築物、画像、画像記録媒体等、プログラム等が加えられた。従来は物品のみが対象だった。全体の改正回数は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行意匠法(昭和34年法律第125号)の制定に伴い、再審により回復した意匠権の効力制限が規定された。当初は物品意匠のみを対象とする。
  2. 2.令和元年(2019年) 改正:意匠の保護対象に『建築物』と『画像』が追加されたこと(令和2年4月1日施行)に伴い、本条の効力制限の対象にも建築物、画像、画像記録媒体等、プログラム等が加えられた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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