要点意匠法 60 条の 6 は、ハーグ協定ジュネーブ改正協定に基づく国際出願で日本を指定し国際公表されたものを、国際登録の日にされた意匠登録出願とみなす規定である。
Q · ハーグ協定で国際出願をしたら、日本には別に出願しなくていいの?
日本の特許庁に改めて出願する必要はありません
意匠法 60 条の 6 により、ジュネーブ改正協定で日本を指定した国際出願は、国際公表がされれば「国際登録の日にされた意匠登録出願」とみなされます。日本の特許庁へ改めて願書を出す必要はなく、国際登録簿に記録された事項が願書の記載事項、記録された図面が意匠の図面とみなされます。ただし「出願とみなす」までで、権利化には日本の実体審査(意匠法 3 条の新規性・創作非容易性など)を通過する必要があります。
自社製品のデザインを海外でも守りたい。そう思ったとき、国ごとに別々の出願をするのが当然だと考えていないだろうか。意匠法60条の6は、その常識を覆す仕組みの入口だ。ハーグ協定のジュネーブ改正協定に基づき、WIPO へ一つの国際出願を出して日本を指定し、国際公表がされれば、その意匠は「国際登録の日に日本で意匠登録出願された」ものとみなされる。日本の特許庁へ改めて願書を出す必要はない。さらに一つの国際出願に複数の意匠を含めていれば、日本では意匠ごとに別々の出願をしたものとして扱われる。国際登録簿に記録された事項は日本の願書に書いた事項とみなされ、記録された図面は登録を受けようとする意匠の図面とみなされる。一通の国際出願が、そのまま日本の出願として走り出す。この「みなす」の一語が、出願日、新規性の基準時、審査の起点を一気に確定させる。
意匠法 60 条の 6 は、ハーグ協定ジュネーブ改正協定に基づき日本を指定締約国とする国際出願であって国際公表がされたものを、国際登録の日にされた意匠登録出願とみなす規定である。二以上の意匠を含む国際出願は意匠ごとに別出願とみなされ、国際登録簿の記録事項は願書の記載事項、記録された意匠は図面の意匠とみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
意匠(デザイン)を一つの国際出願で複数国にまとめて保護できる国際条約です。現行はジュネーブ改正協定(1999 年)で、WIPO へ一件出願し指定国を選べます。日本は 2015 年に加入しました。
WIPO へ国際出願を提出し日本を指定します。国際公表がされると意匠法 60 条の 6 により国際登録の日にされた日本の意匠登録出願とみなされ、以後は特許庁の実体審査に進みます。
ジュネーブ改正協定 10 条(2)に定める国際登録の日です。日本での新規性判断や先願の基準時はこの日で固定されるため、製品発表より前に置くことが重要です。
WIPO が国際登録の内容を公表する手続(ジュネーブ改正協定 10 条(3)(a))です。日本での「みなし出願」の効果は、この国際公表がされたものについて生じます。
自社が先に公開した意匠でも意匠法 4 条の新規性喪失の例外の適用余地があります。ただし所定期間内の出願など要件があり、最新の改正状況の確認が必要です。
WIPO への基本手数料に加え、指定国ごとの個別指定手数料がかかります。日本では意匠ごとに別出願とみなされるため、複数意匠だと国内の登録料も意匠数分が必要です。
国際意匠登録出願は国際登録簿に記録されるため、日本の通常の出願検索では漏れることがあります。国際登録番号から国際登録簿をたどって権利の射程を確認します。
製品を販売・製造する国、模倣が発生しやすい国を軸に選びます。一件の国際出願で日本を含む複数指定国をまとめて押さえられるため、発表前に指定国を確定させます。
取れません。60条の6が与えるのは「国際登録の日に日本で意匠登録出願された」とみなす地位までで、権利化には日本の特許庁の実体審査(意匠法3条の新規性・創作非容易性など)を通る必要があります。業界裏話ヒント:指定国ごとに審査基準が違うため、同じ国際登録でも日本では登録、別の国では拒絶ということが普通に起きる。相手の「国際登録された」という主張を、日本でも当然有効だと鵜呑みにしないこと
いいえ。60条の6第2項により、二以上の意匠を含む国際出願は、日本では意匠ごとに別々の出願をしたものとみなされます。つまり5意匠なら日本では5出願分の審査と登録料がかかります。業界裏話ヒント:国際段階ではまとめて安く出せても、日本での個別費用は見落とされがち。コア意匠に絞るか全部束ねて包囲網を張るかは、回避設計を封じる戦略と予算のバランスで決める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の入口 | 意匠法 60 条の 6:WIPO への一件の国際出願で日本を指定 | — |
| 出願日の基準 | 国際登録の日(ジュネーブ改正協定 10 条(2))にみなし | — |
| 複数意匠の扱い | 一件に含めても日本では意匠ごとに別出願とみなす(2 項) | — |
| 権利化の判断 | みなし後に意匠法 3 条の実体審査を通過して初めて登録 | — |
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