商標法 第22条(回復した商標権の効力の制限)
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- 前条第二項の規定により回復した商標権の効力は、第二十条第三項に規定する更新登録の申請をすることができる期間の経過後前条第一項の申請により商標権の存続期間を更新した旨の登録がされる前における次に掲げる行為には、及ばない。
- 一当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の使用
- 二第三十七条各号に掲げる行為
この条文の基本情報
回復した商標権の効力の制限とは何ですか?
定義回復した商標権の効力の制限とは、商標法第22条に定められた規定で、「前条第二項の規定により回復した商標権の効力は、第二十条第三項に規定する更新登録の申請をすることができる期間の経過後前条第一項の申請により商標権の存続期間を更新し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第22条(回復した商標権の効力の制限)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第22条の条文原文は「前条第二項の規定により回復した商標権の効力は、第二十条第三項に規定する更新登録の申請をすることができる期間の経過後前条第一項の申請により商標権の存続期間を更新し…」で始まります。
- 商標法第22条は第一節 商標権に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第22条の前の条は商標法第21条です。
- 商標法第22条の次の条は商標法第23条です。
- 商標法第22条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第22条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第22条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法22条は、回復した商標権の効力が、更新登録の申請ができる期間の経過後・回復登録前の空白期間における登録商標の使用や侵害とみなす行為には及ばないと定める規定である。
Q · 失効したと思って使っていた商標が後から復活したら、過去の使用も侵害になりますか?
空白期間の使用には復活した権利は及びません
商標法22条により、21条2項で回復した商標権の効力は、更新登録の申請ができる期間の経過後・回復登録がされる前の空白期間における登録商標の使用や37条の侵害とみなす行為には及びません。失効したと信じて空白期間に動いた第三者は、遡及的に復活した権利によって過去の行為を侵害とされることはありません。ただし保護されるのは空白期間の行為だけで、回復登録後も同じマークを使い続ければ新たな侵害になりえます。
解説
商標の更新登録には期限がある。うっかり忘れて期限を過ぎると、商標権はいったん消える。ところが商標法には救済措置があり、正当な理由があれば期限後六月以内に回復申請ができ、認められれば存続期間は満了時にさかのぼって更新されたとみなされる(21条)。問題はここからだ。あなたが、その商標はもう失効したと信じてビジネスで同じマークを使い始めていたら、権利が過去にさかのぼって復活した瞬間、あなたは知らないうちに侵害者にされてしまうのか。22条はその不意打ちを封じる。回復した商標権の効力は、更新申請ができる期間の経過後、更新登録がされる前の空白期間における「その登録商標の使用」や「37条の侵害とみなす行為」には及ばない。つまり、権利が眠っていた隙に動いたあなたの行為を、後から復活した権利が遡って咎めることはできない。ただしこれは空白期間の行為を守るものであり、復活後も永久に使い続けられる免罪符ではない点に注意がいる。
法的な位置づけ
商標法22条は、21条2項により回復した商標権の効力範囲を制限する規定である。回復した商標権の効力は、更新登録の申請ができる期間の経過後、回復登録がされる前の空白期間における登録商標の使用および37条の侵害とみなす行為には及ばない。遡及的に復活する商標権から、空白期間に行動した第三者の地位を保護する趣旨を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1商標法22条とは何ですか?
回復した商標権の効力範囲を制限する規定です。21条で回復した権利の効力は、更新申請可能期間の経過後・回復登録前の空白期間における登録商標の使用や侵害とみなす行為には及びません。
Q2回復した商標権とは何ですか?
更新を忘れて失効した商標権を、正当な理由がある場合に原則6か月以内の申請で復活させたものです(21条)。存続期間は満了時にさかのぼって更新されたとみなされます。
Q3商標の空白期間とは何を指しますか?
更新登録の申請ができる期間が経過してから、21条の回復申請により更新登録がされるまでの、権利が事実上眠っていた期間を指します。22条が保護する対象期間です。
Q4失効した商標を調べる方法は?
特許庁のJ-PlatPatや商標登録原簿で、対象商標の存続期間満了や回復登録の有無を確認できます。失効後も回復申請期間が残っている場合があるため注意が必要です。
Q5商標が失効しているか確認できますか?
登録原簿や特許庁の検索システムで存続期間満了の記載を確認できます。ただし満了直後は6か月の回復申請期間が残るため、完全消滅とは限りません。
Q6商標の回復申請はいつまでにできますか?
更新登録の申請ができる期間の経過後、原則6か月以内に正当な理由を示して申請できます(21条)。実務上「正当な理由」のハードルは高めです。
Q7侵害とみなす行為とは何ですか?
37条が定める、登録商標に類似する標章の使用や侵害品の製造・所持など、直接の使用でなくても侵害と扱われる行為です。22条はこれにも空白期間は権利が及ばないとします。
Q8回復した商標を使い続けると違法ですか?
空白期間の使用は22条で保護されますが、回復登録後も同じマークを使い続ければ新たな侵害になりえます。回復を知った時点で使用継続の可否を確認すべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1更新を忘れて失効した商標でも、後から復活することがあるって本当ですか?
本当です。正当な理由があれば、更新申請期間の経過後六月以内に限り回復申請ができ(21条1項)、認められれば存続期間は満了時にさかのぼって更新されたとみなされます(21条2項)。一度消えた商標権が遡及的に生き返るわけです。実務のポイント:「正当な理由」のハードルは実務上かなり高く、単なるうっかり忘れでは認められにくい。だから失効商標を見つけても、相手に回復の余地が残る期間は、回復のリスクを織り込んで動くのが賢明(最新の改正状況をご確認ください)
Q2空白期間に使ったマーク、商標権が復活した後も使い続けていいんですか?
そこが落とし穴です。22条が守るのは「空白期間における行為」だけ。回復登録がされた後に同じマークを使い続ければ、それは新たな侵害になりえます(37条の侵害とみなす行為を含む)。実務のポイント:22条は遡及効から過去の行為を守る盾であって、将来にわたる使用許可ではありません。先使用権(32条)のような継続使用権とは構造が違う。復活を知った時点で、使用継続の可否を弁理士に確認するのが安全です
間違えやすい点 AI による整理
- 「失効した商標を使ったら、後で権利が復活したとき遡って訴えられる」と恐れる人がいるが、22条はまさにその遡及を空白期間の行為について遮断する。復活した権利は、あなたが空白期間にやったことには及ばない
- 22条が自分を守ると知って安心しすぎるのも危険だ。守られるのは「空白期間における行為」だけ。回復登録がされた後も同じマークを使い続ければ、それは新たな侵害になりうる。盾の有効範囲を期間で区切って理解していないと、安心した翌日に侵害者になる
- 「この商標は失効しているか」だけを調べて使い始める人が多いが、立てるべき問いが違う。本当に確認すべきは「これは更新切れ後の回復申請可能期間内か」だ。失効しているように見えても、相手にはまだ六月の回復申請期間が残っているかもしれない。その前提を外すと、判断の土台ごと崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保護される行為 | 22条:空白期間における登録商標の使用・37条の侵害とみなす行為 | 32条 先使用権:出願前から継続する周知商標の使用 21条 回復:正当な理由による更新登録の回復申請 |
| 時間的範囲 | 更新申請期間の経過後〜回復登録前の空白期間に限定 | 出願時より前から継続し、登録後も継続使用できる 更新申請期間の経過後、原則6か月以内 |
| 回復・登録後の継続使用 | 保護されない(新たな侵害になりうる) | 継続使用が認められる —(権利者側の救済制度) |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾は商標権満了後6か月の猶予期間内に2倍の費用で更新申請が可能。日本のような遡及的回復に伴う第三者保護の明文規定は限定的で、制度設計が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が新ブランドを立ち上げる前に商標調査をしたら、狙っていた商標が更新切れで失効済みだった。これ幸いと使い始めた半年後、元の権利者が回復登録を済ませた。さかのぼって復活したその権利は、あなたが空白期間に使った行為には及ばない(22条)。慌てて空白期間の販売分まで賠償する必要はない
- もし、取引先から「うちの登録商標を勝手に使っただろう」と内容証明が届いたら、どうする。まず確認すべきは、相手の商標権が回復したものか、いつ回復したか。更新切れ後の空白期間にあなたが使っていたなら、22条があなたの盾になる
- あなたが空白期間に作った在庫がまだ倉庫に残っている。復活後にそれを売り続けられるかは別問題だ。22条が守るのは空白期間の行為であって、復活後の継続使用ではない
- 元権利者から警告書が届き、回答期限は二週間。相手の商標権の回復登録日と、あなたの使用開始日のどちらが先かを今すぐ調べないと、22条の盾が使えるかどうかの判断ができない
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分の商標権が「回復したもの」か通常の更新かを確認。回復商標なら、空白期間の第三者の行為には権利が及ばない(22条)ことを前提に戦略を組む2. 第三者が回復登録後も継続使用しているなら、その「復活後の行為」は侵害として警告・差止請求できる。空白期間と復活後を時系列で切り分けて主張する3. 警告書では相手の使用開始日と自分の回復登録日を特定し、どの行為が22条の対象外かを明示する
訴えられた側:1. 相手の商標権が回復商標か、登録原簿で確認。回復商標なら、あなたの使用が「更新申請期間の経過後、回復登録前」の空白期間に行われたかを日付で立証する2. 該当すれば22条で空白期間の行為は侵害にならないと反論。使用開始を示す請求書・納品書・広告データを時系列で揃える3. ただし回復登録後の継続使用は別途侵害になりうるため、使用中止・名称変更・ライセンス交渉などブランド戦略の見直しを並行検討
時効(請求できる期限):22条自体に固有の時効はないが、保護される行為は「20条3項の更新申請期間の経過後、21条1項の申請により更新登録がされる前」という限定された空白期間のものに限られる。商標権侵害に基づく損害賠償請求権は民法724条(損害および加害者を知った時から3年、不法行為時から20年)に服する
学説
通説:22条は21条による遡及的回復効から取引の安全を保護する規定であり、空白期間に失効を信頼して行動した第三者の地位を、後から復活した商標権が遡及的に覆すことを防ぐ趣旨と解されている。先使用権(32条)が継続的な使用権を認めるのと異なり、保護対象は空白期間の行為に限定される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:商標法(昭和34年法律第127号)の制定に伴い、回復した商標権の効力の制限に関する枠組みが整備された。
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