要点商標法22条は、回復した商標権の効力が、更新登録の申請ができる期間の経過後・回復登録前の空白期間における登録商標の使用や侵害とみなす行為には及ばないと定める規定である。
Q · 失効したと思って使っていた商標が後から復活したら、過去の使用も侵害になりますか?
空白期間の使用には復活した権利は及びません
商標法22条により、21条2項で回復した商標権の効力は、更新登録の申請ができる期間の経過後・回復登録がされる前の空白期間における登録商標の使用や37条の侵害とみなす行為には及びません。失効したと信じて空白期間に動いた第三者は、遡及的に復活した権利によって過去の行為を侵害とされることはありません。ただし保護されるのは空白期間の行為だけで、回復登録後も同じマークを使い続ければ新たな侵害になりえます。
商標の更新登録には期限がある。うっかり忘れて期限を過ぎると、商標権はいったん消える。ところが商標法には救済措置があり、正当な理由があれば期限後六月以内に回復申請ができ、認められれば存続期間は満了時にさかのぼって更新されたとみなされる(21条)。問題はここからだ。あなたが、その商標はもう失効したと信じてビジネスで同じマークを使い始めていたら、権利が過去にさかのぼって復活した瞬間、あなたは知らないうちに侵害者にされてしまうのか。22条はその不意打ちを封じる。回復した商標権の効力は、更新申請ができる期間の経過後、更新登録がされる前の空白期間における「その登録商標の使用」や「37条の侵害とみなす行為」には及ばない。つまり、権利が眠っていた隙に動いたあなたの行為を、後から復活した権利が遡って咎めることはできない。ただしこれは空白期間の行為を守るものであり、復活後も永久に使い続けられる免罪符ではない点に注意がいる。
商標法22条は、21条2項により回復した商標権の効力範囲を制限する規定である。回復した商標権の効力は、更新登録の申請ができる期間の経過後、回復登録がされる前の空白期間における登録商標の使用および37条の侵害とみなす行為には及ばない。遡及的に復活する商標権から、空白期間に行動した第三者の地位を保護する趣旨を持つ。
回復した商標権の効力範囲を制限する規定です。21条で回復した権利の効力は、更新申請可能期間の経過後・回復登録前の空白期間における登録商標の使用や侵害とみなす行為には及びません。
更新を忘れて失効した商標権を、正当な理由がある場合に原則6か月以内の申請で復活させたものです(21条)。存続期間は満了時にさかのぼって更新されたとみなされます。
更新登録の申請ができる期間が経過してから、21条の回復申請により更新登録がされるまでの、権利が事実上眠っていた期間を指します。22条が保護する対象期間です。
特許庁のJ-PlatPatや商標登録原簿で、対象商標の存続期間満了や回復登録の有無を確認できます。失効後も回復申請期間が残っている場合があるため注意が必要です。
登録原簿や特許庁の検索システムで存続期間満了の記載を確認できます。ただし満了直後は6か月の回復申請期間が残るため、完全消滅とは限りません。
更新登録の申請ができる期間の経過後、原則6か月以内に正当な理由を示して申請できます(21条)。実務上「正当な理由」のハードルは高めです。
37条が定める、登録商標に類似する標章の使用や侵害品の製造・所持など、直接の使用でなくても侵害と扱われる行為です。22条はこれにも空白期間は権利が及ばないとします。
空白期間の使用は22条で保護されますが、回復登録後も同じマークを使い続ければ新たな侵害になりえます。回復を知った時点で使用継続の可否を確認すべきです。
本当です。正当な理由があれば、更新申請期間の経過後六月以内に限り回復申請ができ(21条1項)、認められれば存続期間は満了時にさかのぼって更新されたとみなされます(21条2項)。一度消えた商標権が遡及的に生き返るわけです。業界裏話ヒント:「正当な理由」のハードルは実務上かなり高く、単なるうっかり忘れでは認められにくい。だから失効商標を見つけても、相手に回復の余地が残る期間は、回復のリスクを織り込んで動くのが賢明(最新の改正状況をご確認ください)
そこが落とし穴です。22条が守るのは「空白期間における行為」だけ。回復登録がされた後に同じマークを使い続ければ、それは新たな侵害になりえます(37条の侵害とみなす行為を含む)。業界裏話ヒント:22条は遡及効から過去の行為を守る盾であって、将来にわたる使用許可ではありません。先使用権(32条)のような継続使用権とは構造が違う。復活を知った時点で、使用継続の可否を弁理士に確認するのが安全です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保護される行為 | 22条:空白期間における登録商標の使用・37条の侵害とみなす行為 | — |
| 時間的範囲 | 更新申請期間の経過後〜回復登録前の空白期間に限定 | — |
| 回復・登録後の継続使用 | 保護されない(新たな侵害になりうる) | — |
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