受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

商標法 第50条(商標登録の取消しの審判)

クイックジャンプ
  1. 継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、何人も、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。
  2. 2.前項の審判の請求があつた場合においては、その審判の請求の登録前三年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れない。ただし、その指定商品又は指定役務についてその登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは、この限りでない。
  3. 3.第一項の審判の請求前三月からその審判の請求の登録の日までの間に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をした場合であつて、その登録商標の使用がその審判の請求がされることを知つた後であることを請求人が証明したときは、その登録商標の使用は第一項に規定する登録商標の使用に該当しないものとする。ただし、その登録商標の使用をしたことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは、この限りでない。

この条文の基本情報

商標登録の取消しの審判とは何ですか?

定義商標登録の取消しの審判とは、商標法第50条に定められた規定で、「継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、何人も、その…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 商標法第50条(商標登録の取消しの審判)は、日本の商標法に含まれる条文です。
  2. 商標法第50条の条文原文は「継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、何人も、その…」で始まります。
  3. 商標法第50条は第五章 審判に置かれています。
  4. 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 商標法第50条の前の条は商標法第48〜49条です。
  7. 商標法第50条の次の条は商標法第51条です。
  8. 商標法第50条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第50条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127
  • 本サイト収録商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第50条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/50
裁判例 1件に引用されています

関連度の高い1件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点商標法50条は、登録商標を継続して3年間使用していない場合、何人もその商標登録の取消審判を請求できると定める。使用の立証責任は商標権者側にある。

Q · 登録した商標を使っていないと、知らない他人に取り消されることがあるの?

はい。3年使わなければ誰でも取消請求できます

商標法50条により、商標権者・専用使用権者・通常使用権者のいずれもが継続して3年以上登録商標を使っていなければ、何人でも不使用取消審判を請求できます。しかも立証責任は転換され、請求登録前3年以内の使用を商標権者であるあなた自身が証明しない限り、取消しを免れません(同条2項)。請求を察知してからの駆け込み使用は、請求人がそれを証明すれば使用と認められません(同条3項)。

解説

商標を登録しただけで安心している経営者は多い。だが商標権は、登録した瞬間に半永久の所有物になるわけではない。継続して三年、日本国内で誰も(商標権者本人も、専用使用権者も、通常使用権者も)その登録商標を使っていなければ、見ず知らずの第三者でも、特許庁にその商標登録を取り消す審判を請求できる。しかも恐ろしいのは立証責任の所在だ。「使っていなかった」ことを請求人が証明するのではなく、「過去三年に使っていた」ことを商標権者であるあなたが証明しなければならない。請求書も広告もパッケージも、日付入りで揃えられなければ登録は取り消される。逆に言えば、あなたが欲しい名前を他社が登録だけして眠らせているなら、それを叩き起こして奪える制度でもある。守る側と攻める側、両方の地図がこの一条に描かれている。

法的な位置づけ

不使用取消審判とは、継続して3年以上日本国内で登録商標が使用されていない場合に、何人もその指定商品・指定役務に係る商標登録の取消しを求めて請求できる審判をいう。商標法50条が根拠であり、請求登録前3年以内の使用を被請求人が証明しない限り取消しを免れない、立証責任転換型の制度である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.取りたい商標を J-PlatPat で特定し区分を確認 欲しい商標を J-PlatPat で検索し、登録番号・権利者・指定商品・指定役務の区分を確認する。自分が本当に使いたい指定商品に狙いを絞る
  2. 2.相手の使用実態を調べて証拠化 相手のサイト・通販・店舗・広告・SNS を調べ、過去3年に実際の使用があるかをスクリーンショットと日付付きで記録する。使用が確認できない区分を絞り込む
  3. 3.証拠固めを終えてから一気に審判請求 請求を匂わせると駆け込み使用を誘発するため、証拠固めを終えるまで静かに動く。準備が整ったら特許庁に不使用取消審判を請求する。利害関係の証明は不要(商標法50条1項)
  4. 4.請求登録後の立証と駆け込み使用の反証 請求登録後、相手が使用を証明できなければ取消しとなる。相手が駆け込み使用で防御してきたら、請求を知った後の使用であることを証明して無効化する(同条3項)

よくある質問 AI による整理

Q1不使用取消審判とは何ですか?

3年以上使われていない登録商標を、誰でも特許庁に請求して取り消せる審判です。商標法50条が根拠で、使用の証明は商標権者側が負います。

Q2商標を何年使わないと取り消されますか?

継続して3年以上、日本国内で誰も使用していないと取消対象になります。問われるのは審判請求の登録前3年以内の使用の有無です(商標法50条2項)。

Q3不使用取消審判の費用はいくらですか?

特許庁所定の審判請求手数料がかかります。金額は区分数に応じて定まるため、最新額は特許庁の料金表で確認してください。

Q4J-PlatPat で商標の使用状況は分かりますか?

J-PlatPat で分かるのは登録の有無や指定商品・役務までです。実際に使われているかは載らないため、相手のサイト・通販・店舗・広告を別途調べる必要があります。

Q5駆け込み使用とは何ですか?

取消請求を察知した商標権者が、慌てて商標を使って使用実績を作る行為です。請求を知った後の使用だと請求人が証明すれば、使用と認められません(同条3項)。

Q6商標を使っていない正当な理由とは何ですか?

災害や行政許可の待機など、商標権者の責めに帰せない事情をいいます。正当な理由を被請求人が明らかにすれば、取消しを免れる余地があります(同条2項但書)。

Q7不使用取消審判はどれくらいの期間がかかりますか?

事案により異なりますが、請求から審決まで数か月から1年程度かかるのが一般的です。証拠の量や争点の複雑さで前後します。

Q8不使用取消審判と無効審判の違いは何ですか?

不使用取消は『何人も』請求でき、3年の不使用が理由です。無効審判(商標法46条)は利害関係人に限られ、登録要件の瑕疵が理由となる別制度です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1使いたい店名がもう他社に商標登録されてました。もう諦めるしかないですか?

諦める前に、その会社が実際にその商標を使っているか調べてください。三年使われていなければ、何人も不使用取消審判を請求できます(商標法50条1項)。請求すれば立証責任は相手に移ります。実務のポイント:J-PlatPatで分かるのは登録の有無だけで、実際に使われているかは載りません。多くの人は登録を見ただけで諦めますが、弁理士は必ず市場での使用実態を調べます。眠っている登録は珍しくありません

Q2他人の商標を取り消すのに、私に資格や利害関係は必要ですか?

不要です。不使用取消審判は「何人も」請求できると条文に明記されています(商標法50条1項)。これは無効審判(同46条)が利害関係人に限られるのと決定的に違う点です。実務のポイント:この差を知らず「自分には資格がない」と思い込む人が多い。ダミーの請求人を立てる必要すらありません。誰の名義でも請求できるので、本命を表に出さず動く戦略も組めます

Q3登録だけして今は使っていない商標があります。取り消されますか?守る方法は?

三年使わなければ第三者の請求で取り消されます。守るには、過去三年の使用を示す日付入りの証拠(請求書、広告、パッケージ)を残すことです(商標法50条2項)。実務のポイント:請求が来てから慌てて使う駆け込み使用は、相手が「請求を知った後の使用」と証明すれば無効になります(同条3項)。さらに、形だけの一回限りの使用は真の使用と認められないリスクがある。普段から薄くでも継続使用しておくのが唯一確実な防御です

Q4商標全体ではなく、一部の商品だけ取り消すことはできますか?

できます。取消は指定商品・指定役務ごとに判断され、相手が一部の指定商品で使用を証明すればその範囲は残り、使っていない範囲だけが取り消されます(商標法50条2項)。実務のポイント:相手が広く区分を取っていても、あなたが本当に欲しい指定商品に的を絞って請求すれば、相手の使用立証の負担を最大化できる。全区分を相手にするより、狙いを絞るほうが勝率も交渉力も上がります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「登録すれば商標は一生自分のもの」と信じている人が多いが、商標法は使用を前提とした独占しか保護しない。三年使わなければ、第三者の請求で取り消される。更新料を払い続けても、使っていなければ守れない
  • 不使用取消審判の存在は知っていても、その立証責任の重さを甘く見ている人がいる。「使っていなかった」ことを攻める側が立証するのではない。「使っていた」ことを商標権者であるあなたが証明できなければ負ける。証拠を日頃から残していない会社は、本当は使っていても取り消される
  • 「他人の商標を取り消すには、自分にその商標を使う予定や利害関係が必要だろう」と考えてしまうが、その問いの立て方自体が誤っている。不使用取消審判は「何人も」請求できる(第一項)。無効審判(商標法46条)が利害関係人に限られるのと違い、ここには資格の壁がない
比較の観点この条文ほかの条文
請求できる人商標法50条 不使用取消審判:何人も(利害関係不要)商標法46条 無効審判:利害関係人に限る
商標法51条 不正使用取消審判:何人も
取消・無効の理由継続3年以上の不使用登録要件の瑕疵(識別力欠如・先願抵触など)
故意の不正使用による出所混同・品質誤認
立証責任使用の事実を被請求人(商標権者)が証明無効理由を請求人が主張・立証
不正使用の事実を請求人が立証
効力の遡及原則として将来効(取消審決確定時に消滅)原則として遡及効(はじめからなかったとみなす)
将来効(取消審決確定時に消滅)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
台湾商標法第63条第1項第2款

台湾も無正当事由による継続3年の不使用を廃止事由とする点で日本と同じ枠組み。請求は商標専責機関への申請による

韓国
대한민국 상표법 제119조 제1항 제3호

韓国も連続3年の不使用を取消事由とし、立証責任の所在も日本と類似する

ドイツ
MarkenG § 49(Verfall wegen Nichtbenutzung)

ドイツは不使用期間を5年とし、日本(3年)より長い。EU 商標規則と整合した設計

アメリカ
15 U.S.C. § 1064 / § 1127

米国は連邦登録の取消事由として放棄(abandonment)を定め、継続3年の不使用は放棄の一応の推定を生じさせる。使用主義の伝統が背景にある

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが新ブランドを立ち上げようとしたら、その名前は十年以上前に経営難の会社が登録したまま放置されていた。別名に逃げる前に、不使用取消審判を請求すれば、その死蔵された登録を消して名前を取り戻せる可能性がある。利害関係を示す必要すらない
  • もし、ある日突然「不使用取消審判」の請求書が特許庁からあなたの会社に届いたら? あなたは過去三年の使用を証明する宿題を一方的に負う。請求書、広告、商品パッケージ、それらを日付入りで揃えられなければ、何の落ち度がなくても登録は消える
  • 海外ブランドの日本進出。だが日本では商標ブローカーが先回りして登録していた。高額の買い取り交渉に応じる前に、まず実際に使われているか調べる。眠っていれば取消で奪い返せる
  • 取消請求が来ると噂で察した商標権者が、慌てて在庫に商標を刷って一回だけ販売した。だがこの駆け込み使用、請求人が「請求を知った後の使用」だと証明すれば、使用としてカウントされない(第三項)。残された時間で、相手がいつ気付いたかと駆け込みの事実をどう押さえるかが勝負を分ける
  • あなたの会社は防衛目的で二十区分に商標を広く登録している。だが実際に商売で使っているのは三区分だけ。残り十七区分は、その名前を欲しがる競合が指定商品ごとに不使用取消を仕掛けられる、開いたままの穴になっている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取りたい商標をJ-PlatPatで特定し、指定商品・役務の区分を確認2. 相手のサイト、通販、店舗、広告を調べ、過去三年に実際の使用があるかを記録(スクショと日付) 3. 使用が確認できない区分を絞り、特許庁に不使用取消審判を請求。利害関係の証明は不要(商標法50条1項)4. 請求登録後、相手が使用を証明できなければ取消。買い取り交渉を並行するなら、請求を匂わせる前に証拠固めを終える(駆け込み使用を誘発しないため)

訴えられた側:1. まず過去三年の使用を裏づける証拠を総ざらい。日付入りの請求書、納品書、広告、商品パッケージ、Webアーカイブ2. 一区分でも、一指定商品でも使用が示せれば、その範囲は守れる(商標法50条2項)3. 使用していなかった場合、災害や行政許可待ちなど「正当な理由」があれば例外を主張4. 請求を知った後に慌てて使うと第三項で無効化される。駆け込み使用に頼らず、本来の使用実績で勝負する

時効(請求できる期限):取消の要件は「継続して三年以上」の不使用。審判で問われるのは請求の登録前三年以内の使用の有無(商標法50条2項)。審判請求自体に出訴期限のような時効はなく、不使用が続く限りいつでも請求できる。請求前三か月から請求登録日までの駆け込み使用は、請求人が相手の認識を証明すれば使用とみなされない(同条3項)

学説

通説:商標法50条の不使用取消は、登録主義の例外として現実の使用を独占の正当化根拠に据える制度と解される。請求人は不使用を立証する必要がなく、被請求人が請求登録前3年以内の使用を証明できなければ取消しを免れない、立証責任転換型の構造である点で広く一致がある。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)改正の可能性(要検証) TRIPS協定対応期の改正で、不使用取消審判における使用の立証責任を被請求人(商標権者)側へ転換し、駆け込み使用を制限する第3項を整備したと解されるが、改正年および新設か改正かの正確な区別は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行商標法(昭和34年法律第127号)の制定により、不使用登録商標の取消制度が整備された。改正の詳細年次は人的検証が必要。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

商標法の全文を見る所属する編章節を開く:第五章 審判

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›