商標法 第73条(商標登録表示)
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商標権者、専用使用権者又は通常使用権者は、経済産業省令で定めるところにより、指定商品若しくは指定商品の包装若しくは指定役務の提供の用に供する物に登録商標を付するとき、又は指定役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該指定役務の提供に係る物に登録商標を付するときは、その商標にその商標が登録商標である旨の表示(以下「商標登録表示」という。)を付するように努めなければならない。
この条文の基本情報
商標登録表示とは何ですか?
定義商標登録表示とは、商標法第73条に定められた規定で、「商標権者、専用使用権者又は通常使用権者は、経済産業省令で定めるところにより、指定商品若しくは指定商品の包装若しくは指定役務の提供の用に供する物に登録商標を付する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第73条(商標登録表示)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第73条の条文原文は「商標権者、専用使用権者又は通常使用権者は、経済産業省令で定めるところにより、指定商品若しくは指定商品の包装若しくは指定役務の提供の用に供する物に登録商標を付する…」で始まります。
- 商標法第73条は第八章に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第73条の前の条は商標法第72条です。
- 商標法第73条の次の条は商標法第74条です。
- 商標法第73条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第73条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第73条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/73
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法73条は、商標権者等が登録商標を付するとき、経済産業省令で定める商標登録表示を付するよう努めなければならないと定める。これは努力義務で、付さなくても商標権は弱まらない。
Q · 商品に ® をつければ日本でも『登録商標』として認められるの?
いいえ。® に日本法上の効力はなく、正式表示は『登録商標第○号』です
商標法73条が定める正式な商標登録表示は、経済産業省令所定の様式による「登録商標第○号」という登録番号の表記です。® は米国由来の慣習記号で、日本の法令上は固有の効力を持ちません。しかも73条は「付するように努めなければならない」という努力義務にすぎず、表示しなくても商標権の効力は一切弱まりません。逆に、登録していない商標に「登録商標」や ® を付すと、虚偽表示として刑事罰(74条・80条)の対象になりえます。
解説
自分の店のロゴに ® をつけた、商品パッケージに「登録商標」と刷り込んだ。多くの人は ® をつければ箔がつくと思っている。だが日本では、® という記号それ自体に法的な意味はない。商標法73条が定める「商標登録表示」の正式な様式は、経済産業省令(商標法施行規則)で「登録商標第○○○○○○○号」という登録番号の表記に決められている。しかもこの条文は「付するように努めなければならない」、つまり努力義務にすぎず、つけなくても商標権は一切弱まらない。ここで多くの人が見落とすのは、表示が任意である一方で、裏側に固いレッドラインが引かれているという事実だ。登録もしていない商標に「登録商標」や ® をつければ、それは虚偽表示として刑事罰の対象になる(74条、80条)。柔らかい「つけてもいい」の裏に、硬い「偽ってはいけない」が潜んでいる。
法的な位置づけ
商標法73条にいう商標登録表示とは、商標権者等が登録商標を指定商品・包装・指定役務の提供物に付する際、経済産業省令で定める様式に従って付する「その商標が登録商標である旨の表示」をいう。付すること自体は努力義務であり、表示の有無は商標権の効力に影響しない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.J-PlatPat で登録の有無を確認 ® や「登録商標」を付す前に、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で商標名・登録番号を検索し、登録の有無と指定商品・役務の範囲を確認する
- 2.状態に応じた正しい表記を選ぶ 登録済みなら「登録商標第○号」を付す(努力義務、任意)。出願中なら「商標出願中」「出願番号 商願○-○」と表記し、登録番号風の表記は使わない
- 3.指定商品・役務の範囲内かを照合 登録があっても、付す対象が指定商品・指定役務の範囲外であれば虚偽表示になりうる。範囲が一致しているかを登録証で照合してから表示する
- 4.入稿前に最終チェック パッケージ・サイト・出品ページへの表示を入稿・公開する前に、登録番号・指定区分・出願中表記の正確性を最終確認し、確認記録を残す
よくある質問 AI による整理
Q1商標登録表示とは何ですか?
登録商標である旨を経済産業省令所定の様式(登録商標第○号)で示す表示のことです。商標法73条が根拠で、付することは努力義務にとどまります。
Q2登録商標の正しい表示方法は?
日本の正式表示は「登録商標第○○○○○○号」という登録番号付きの表記です。® だけでは登録の証明にならず、登録番号を併記する方が実務上は効果的です。
Q3® と TM の違いは何ですか?
® は登録済みを示す慣習記号、TM は未登録でも使える商標主張の記号です。いずれも日本の法令上の正式表示ではなく、® は登録の証明にもなりません。
Q4登録商標第○号はどこに書けばいいですか?
指定商品・包装・指定役務の提供物に登録商標を付する箇所に併記します。様式は商標法施行規則が定め、付すること自体は努力義務です。
Q5商標の虚偽表示の罰則は?
登録していない商標に「登録商標」や登録番号を付すと虚偽表示として80条の対象になり、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科されえます(最新の改正状況をご確認ください)。
Q6商標登録表示は義務ですか?
義務ではありません。73条は「努めなければならない」という努力義務で、表示しなくても商標権の効力(25条の専用権など)は変わりません。
Q7商標の登録番号はどうやって調べますか?
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で商標名や登録番号を検索すれば、登録の有無・指定商品・役務の範囲を数分で確認できます。
Q8海外でついている ® は日本でも有効ですか?
® の登録状況は国ごとに異なります。日本で登録されていない商標に「登録商標」表示を付すと、輸入・販売時に虚偽表示にあたる余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1商品に ® マークってつけちゃいけないんですか?
あなたの商標が実際に登録されているなら、® をつけること自体は違法ではありません。® は日本の法令上の正式表示ではありませんが、慣習として広く使われています。問題は、登録していない商標に ® や「登録商標」をつけること。これは虚偽表示として80条で3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象です。実務のポイント:日本の正式な商標登録表示は「登録商標第○○○○号」という登録番号付きの表記(商標法施行規則)。® だけでは登録の証明にならず、取引先に本気度を示したいなら登録番号を併記する方が効く
Q2出願中なんですが「登録商標」って書いていいですか?
書けません。「登録商標」と表示できるのは登録査定を受けて商標登録された後だけです。出願しただけの段階で「登録商標」と表示すると、将来登録される見込みがあっても虚偽表示になります(74条、80条)。実務のポイント:出願中であることを示したいなら「商標出願中」「出願番号 商願○○-○○○○○○」と書くのは適法。登録番号(登録第○号)と出願番号(商願○-○)は全く別物なので、混同して登録番号のように書かないこと
Q3マークをつけ忘れたら、商標権は弱くなりますか?
弱くなりません。73条は「付するように努めなければならない」という努力義務にすぎず、表示をしなくても商標権の効力(25条の専用権、37条の禁止権)は一切変わりません。実務のポイント:米国では ® マーキングをしないと侵害者から得られる損害賠償が制限される制度がありますが、日本にこの制度はありません。ただし正しく表示しておくと、侵害者の『登録を知らなかった』という抗弁を崩しやすくなる実務上のメリットはある
間違えやすい点 AI による整理
- 「® をつければ日本でも公式な登録表示になる」と思い込んでいる人が多い。だがその問いの立て方そのものが誤っている。® は米国由来の慣習表示であって、日本の法令上の「商標登録表示」は「登録商標第○号」という登録番号の表記。® に日本固有の法的効力はなく、つけても登録の証明にはならない
- 「登録していない商標に『登録商標』と書くのはよくない」ことは何となく知っていても、それが単なるマナー違反や努力義務違反どまりではなく、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金という刑事罰(80条)に直結することまで知っている人はほとんどいない
- 「マークをつけ忘れると商標権が弱くなる」と思われがちだが、73条は努力義務にすぎないので、表示をしなくても商標権の効力(25条の専用権など)は一切変わらない。マーキングしないと損害賠償が制限される米国型の制度とは違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の性質 | 73条:商標登録表示を付する努力義務 | 74条:虚偽の商標登録表示の禁止 80条:虚偽表示の罪(刑事罰) |
| 違反した場合 | 制裁なし(表示しなくても商標権は弱まらない) | 禁止規範に違反(罰則は80条が定める) 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
| 対象となる行為 | 登録商標に登録表示を付すること(任意) | 未登録商標等に登録の旨を偽って付すること 74条違反行為の処罰 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も登録商標の使用に ® 慣行があるが、表示自体を一律に強制する明文はなく、日本と同様に任意性が強い
韓国も登録商標の表示制度を持つが、虚偽の登録表示は処罰対象であり、表示の任意性と虚偽の禁止という非対称構造は日本と類似する
ドイツも ® 表示は慣行であり、表示自体を強制する明文義務はない。誤認を招く表示は別途競争法・商標法で規律される
米国は ® 表示をしないと侵害者からの損害賠償等が制限されうる『notice of registration』制度を持つ点で、日本の純粋な努力義務とは制度的効果が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ネットショップを立ち上げ、商品ロゴに ® をマークした。だが実はまだ商標登録していない、出願すらしていない。この瞬間、あなたは虚偽表示の罪(80条、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)の射程に入っている。® が格好いいから、では済まされない
- もし出願は済ませたが、まだ登録査定が届いていない段階で「登録商標」と表示したらどうなるか。これも虚偽表示になる。「出願中」と「登録済み」は法的に全く別の状態で、その間にマークをつければ、将来登録される見込みがあっても違法になりうる
- 友人が「この商品、® がついてるから本物のブランドだよね」と相談してきた。® は日本では誰でも勝手に付けられる記号で、登録の証明にはならない。本当に登録されているかは、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で登録番号を検索すれば数分で分かる
- 来週、新商品を発売する。パッケージ印刷の入稿は明日。だが商標はまだ「出願中」。ここで「登録商標第○号」の表示を入れるか入れないかで、刷り直しの数十万円か、それとも虚偽表示罪かが分かれる。残された時間はあと1日
取るべき行動
被害を受けた側:1. 競合や他社が登録していない商標に「登録商標」や ® をつけているのを見つけたら、まず J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)で本当に登録があるか登録番号を検索して確認2. 登録の事実がなければ虚偽表示(74条)に該当しうるので、パッケージ・サイトのスクショと購入記録を証拠として保全3. 虚偽表示の罪(80条)は告訴がなくても立件可能なので、警察・検察への申告という手がある4. 自社商標と紛らわしいなら、不正競争防止法上の対応も並行して検討する
訴えられた側:1. まず自社の表示対象が本当に登録商標か、登録番号と指定商品・指定役務の範囲を登録証で確認2. 登録はあっても指定商品・役務の範囲外の物につけていた場合も虚偽表示になりうるので、範囲の一致を精査3. 出願中に「登録商標」と表示していたなら、速やかに「商標出願中」「出願番号 商願○-○」など正確な表記へ是正4. 刑事責任は故意の有無が左右するので、表示に至った経緯と是正の記録を必ず残す
時効(請求できる期限):73条自体は努力義務で期限はない。ただし虚偽表示罪(80条)の公訴時効は、法定刑が拘禁刑3年以下であることから3年(刑事訴訟法250条2項)。虚偽表示を続けている間の時効起算の扱いは最新の運用をご確認ください
学説
通説:73条の商標登録表示は「努めなければならない」と規定される努力義務であり、表示の有無は商標権の効力(25条の専用権、37条の禁止権)に影響しないと解されている。一方で、登録なき商標への登録表示は74条・80条により厳しく規律される。
改正沿革 AI による整理
- 平成3年(1991年)役務商標制度の導入 サービスマーク(役務商標)登録制度の導入に伴い、本条に「指定役務の提供の用に供する物」「指定役務の提供を受ける者の物」への登録商標表示が追加され、商品だけでなく役務にも商標登録表示の努力義務が及ぶようになったと解されるが、改正年・施行年・以後の改正回数は要検証
改正の年表
- 1.平成3年(1991年) 改正:役務商標(サービスマーク)登録制度の導入に伴い、指定役務の提供物への登録商標表示が対象に加わったと解されるが、改正年・施行年・以後の改正回数は要検証
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