商標法 第80条(虚偽表示の罪)
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第七十四条の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
虚偽表示の罪とは何ですか?
定義虚偽表示の罪とは、商標法第80条に定められた規定で、「第七十四条の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第80条(虚偽表示の罪)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第80条の条文原文は「第七十四条の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 商標法第80条は第九章に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第80条の前の条は商標法第79条です。
- 商標法第80条の次の条は商標法第81条です。
- 商標法第80条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第80条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第80条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/80
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法80条は、74条の虚偽表示禁止に違反した者に三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金を科す罰則。未登録の商標に登録表示を付す行為が対象となる。
Q · まだ商標登録していない商品に® をつけて売ったら罪になりますか?
なります。最高で三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金です
商標法80条により、74条が禁じる虚偽表示をした者は三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処せられます。未登録の商標に® や「登録商標」を付す行為、またそうした表示のある商品を販売・所持・展示する行為が対象です。誰かをだます意図がなくても、消費者が損をしなくても成立しうる点が要注意です。守られているのは取引相手ではなく「登録商標表示は本当に登録済みだ」という社会全体の信頼であり、会社には両罰規定(82条)で別途罰金が科される場合があります。
解説
自社の新商品パッケージに、なんとなく信頼感が出るからと® マークや「登録商標」の文字を入れた。実はまだ商標登録の出願すらしていない。これだけで、あなたは商標法80条の処罰対象になりうる。本条は、74条が禁じる虚偽表示、つまり登録していない商標にあたかも登録済みであるかのような表示を付し、またはその表示のある商品を売る行為に、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を科す。詐欺の行為の罪(79条)と同じ重さだ。見落としがちなのは、誰かを実際にだます意図がなくても、消費者が一人も損をしなくても成立しうる点。守られているのはあなたの取引相手ではなく、「登録商標表示は本当に登録済みだ」という社会全体の信頼そのものだからだ。EC、OEM、輸入物販、そのすべてにこの地雷は埋まっている。
法的な位置づけ
商標法80条は、同法74条の虚偽表示禁止に違反した者に対する罰則を定める規定である。未登録の商標に登録商標である旨の表示を付し、またはその表示のある商品を譲渡・引渡し等する行為に、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金を科す。詐欺の行為の罪(79条)と同等の法定刑であり、欺罔の意図や具体的損害の発生は構成要件ではない。
よくある質問 AI による整理
Q1商標の虚偽表示の罪とは何ですか?
未登録の商標に「登録商標」や® を付す等、登録済みと誤認させる表示を禁じる商標法74条に違反する罪です。罰則は商標法80条が定め、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金です。
Q2未登録の商品に® をつけると違法ですか?
違法です。® は国際的に「登録済み」を意味する記号で、未登録の商標に付すと商標法74条の虚偽表示にあたり、80条で処罰されます。出願中であっても登録前は® を使えません。
Q3商標の虚偽表示の罰則はどのくらい重いですか?
三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金で、詐欺の行為の罪(79条)と同じ重さです。さらに法人には両罰規定(82条)で別途罰金が科される場合があります。
Q4TM マークなら未登録でもつけて大丈夫ですか?
TM は登録の有無を問わず商標として使用していることを示す記号で、® とは意味が異なります。未登録なら® ではなく TM を使うのが安全ですが、登録済みと誤認させる文脈での使用は避けるべきです。
Q5ECサイトで® つき商品を売るのは違法になりますか?
その商標が日本で未登録なら、74条・80条の虚偽表示の罪に問われる余地があります。自分で印字していなくても、虚偽表示のある商品を販売・所持・展示する行為が対象です。
Q6商標の虚偽表示の罪に時効はありますか?
あります。法定刑が三年以下の拘禁刑のため公訴時効は三年です(刑事訴訟法250条2項)。継続的に販売していた場合は最後の販売・表示時から起算します。
Q7会社が虚偽表示をした場合、誰が罰せられますか?
実行した個人だけでなく、両罰規定(商標法82条)により法人にも罰金が科される場合があります。代表者や従業者が業務に関して違反すれば、会社自身が処罰対象になります。
Q8登録商標表示が正しくできる根拠は何条ですか?
商標法73条が登録商標である旨の表示(商標登録表示)について定め、その様式は商標法施行規則17条に委任されています。正規の表示はこの基準に従う必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外から仕入れた商品に最初から® がついてたんですが、これも私の罪になりますか?
なりえます。74条・80条は、虚偽表示のある商品を譲渡・引き渡し、またはそのために所持・展示する行為も対象にするため、自分で印字していなくても販売すればあなたが主体になります。実務のポイント:実務では「仕入れ元を信じた」だけでは免責されにくく、® つき商品を扱うなら J-PlatPat で登録の有無を確認するのが当然の注意とされる。確認した記録があるかどうかで、故意の認定が分かれる
Q2「商標登録出願中」って書くのはセーフですか?
出願が実際にされているなら、出願中という事実の表示であって虚偽表示にはあたりません。問題は登録がまだなのに「登録商標」と書く場合で、74条は登録済みと誤認させる表示を禁じます。実務のポイント:「商標登録出願中(出願番号◯◯)」のように出願番号まで添えるのが安全。逆に® は登録済みを意味する国際慣行の記号なので、出願段階で® をつけると虚偽表示と評価されるリスクが高い
Q3競合が偽物に® をつけて売ってます。訴えるより刑事告発の方が効きますか?
効く場合があります。80条違反の刑事告発は会社の信用に直接響くため、民事の差止めより相手に強い心理的圧力をかけられます。ただし告発が受理され捜査されるかは事案次第です。実務のポイント:弁護士は通常、まず内容証明で撤回を求め、応じない場合に告発を「予告」する二段構えを取る。いきなり告発するより、撤回交渉のカードとして温存する方が、即時撤回や和解を引き出しやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「誰かをだますつもりはなかったから大丈夫」と考える人が多いが、問いの立て方そのものが間違っている。80条が問うのは欺罔の意図ではなく、登録の事実が実際にあるかどうか。だます気がゼロでも、未登録なのに登録表示を付せば構成要件を満たしうる
- 「® は飾りで法的な意味はない」と思われているが逆で、® や「登録商標」は法的に「これは登録済みだ」という公的シグナル。裏付けがなければ、それは虚偽の宣言になる
- 虚偽表示が違法なのは知っていても、その深刻さを見誤っている人が多い。これは行政指導で穏便に済む話ではなく、最高で三年以下の拘禁刑、詐欺の行為の罪と同じ刑の重さ。さらに会社には両罰規定(82条)で別途罰金が科されうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 罰せられる行為 | 80条:未登録商標への虚偽の登録表示(74条違反) | 79条:詐欺の行為(不正手段による商標登録・審決等) 78条:商標権・専用使用権の侵害 |
| 法定刑 | 三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金 | 三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金(80条と同等) 十年以下の拘禁刑又は一千万円以下の罰金(より重い) |
| 保護法益 | 登録商標表示制度に対する社会的信頼 | 商標登録手続の適正・公正 商標権者の個別的な財産権 |
| 法人への両罰規定 | 82条で別途罰金あり | 82条で別途罰金あり 82条で別途罰金あり(上限は重い) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では未登録商標への虚偽の登録表示は主に公平交易法の虚偽・誤認表示規制で捕捉され、日本のような商標法単独の刑事罰条文の構成は異なる。
中国は未登録商標を登録商標と詐称する行為を地方の市場監督管理部門が制止・行政処罰する仕組みで、第一義的には刑事ではなく行政規制である。
米国では未登録商標への® 使用は登録の通知要件を欠き、損害賠償等の救済が制限される。刑事罰より民事・救済制限を中心とする点が日本と異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- Amazon やメルカリで売る雑貨に、海外の工場が勝手に印刷した® マークがそのまま残っていた。あなたは何も登録していないのに、登録商標表示のある商品を販売したことになる。輸入して再販しただけ、という言い分が常に通るとは限らない
- もし、ライバル社があなたの商品名にそっくりな名前で® をつけて売っていたら? その商標が未登録なら、80条違反として刑事告発のカードを切れる。民事の侵害訴訟とは別ルートで、相手に刑事のプレッシャーをかけられる
- 「商標登録出願中」と書いた。これは虚偽表示ではない。だが「登録商標」と書いた瞬間、線を越える。たった数文字の違いだ
- 競合から「お前の® は虚偽表示だ、刑事告発する」と内容証明が届いた。あと数日で回答期限。今すぐ全商品の表示を回収・修正し、出願状況を整理しないと、告発と同時に在庫がすべて証拠物になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手の虚偽表示の証拠を確保:商品写真、パッケージ、販売ページのスクショと URL、購入記録を日付入りで保存2. 相手の商標が本当に未登録か、特許庁の J-PlatPat で登録の有無を確認3. 商標権侵害・不正競争防止法の民事ルートと、80条の刑事告発を並行検討4. まず内容証明で表示撤回を求め、応じなければ警察・検察への告発、または弁理士・弁護士に相談する
訴えられた側:1. まず全商品・全ページの® や「登録商標」表示を即時撤回・修正し、被害拡大を止める2. 該当商標の出願・登録状況を J-PlatPat で確認し、時系列を整理3. 「登録済みと誤信した正当な理由」(仕入れ元の表示を信じた等)を裏付ける資料を集める4. 故意がないなら堂々と主張、会社は両罰規定(82条)の対象になるため、組織としての是正措置の記録も残す
時効(請求できる期限):公訴時効は、法定刑が三年以下の拘禁刑であるため三年(刑事訴訟法250条2項。長期五年未満の拘禁刑の罪)。起算点は犯罪行為が終わった時で、虚偽表示のある商品を継続的に販売していた場合は最後の販売・表示時から数える(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:商標法80条・74条の虚偽表示の罪は、登録商標表示制度に対する社会的信頼という公共的法益を保護するものであり、特定人を欺罔する意図や現実の損害の発生を構成要件としないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による「懲役」「禁錮」の「拘禁刑」統合に伴い、本条の刑種も「三年以下の懲役」から「三年以下の拘禁刑」に変更された。なお罰則の量定強化等を含む過去の改正回数は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法改正による「懲役」「禁錮」の「拘禁刑」への統合に伴い、本条の刑種が「三年以下の懲役」から「三年以下の拘禁刑」に変更された。なお過去の量刑強化等の改正回数は人的検証を要する。
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