要点商標法 74 条は、未登録の商標や指定商品の範囲外の商品に ® や「登録商標」表示を付すことを禁じる規定。違反は 80 条で 3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金となり、親告罪ではない。
Q · 出願中のロゴに ® を付けても大丈夫ですか?
登録前に ® を付けると虚偽表示で違法になり得ます
商標法 74 条により、登録されていない商標に ® や「登録商標」表示を付すことは禁止されています。出願中はまだ「登録」ではないため ® は使えず、使える事実上の表示は ™ にとどまります。さらに、登録があっても指定商品・指定役務の範囲外の商品に登録表示を付ければ虚偽表示に当たります。違反は 80 条で 3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金。被害者の告訴を要しない犯罪のため、誰の通報でも捜査が動き得ます。
自社の新しいロゴが気に入って、格好よく見えるからと右肩に ® を付けた。あるいは「登録商標」の四文字を商品パッケージに刷り込んだ。その商標がまだ特許庁に登録されていなかったとしたら、あなたは今この瞬間、犯罪を犯している。商標法 74 条は「何人も」、登録されていない商標に商標登録表示(® や「登録商標」の文字)やそれと紛らわしい表示を付ける行為を禁じる。出願中はまだ「登録」ではないので ® は使えない。さらに、登録を持っていても、その登録の指定商品・指定役務の範囲外の商品に登録表示を付けることも禁止される。化粧品で登録した商標を、登録していない健康食品に「登録商標」付きで使えば、それも違反だ。違反すれば 80 条で 3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金。しかもこれは被害者の告訴を必要としない犯罪で、誰が通報してもよい。
商標法 74 条は虚偽表示の禁止を定める規定であり、登録商標以外の商標または指定商品・役務の範囲外の商品について、商標登録表示やこれと紛らわしい表示を付す行為、及びそのような表示物を譲渡・引渡しのために所持する行為等を禁止する。登録制度への社会的信頼を保護する形式犯であり、欺罔や損害の発生を構成要件としない。
違法になり得ます。商標法 74 条は未登録商標への登録表示を禁じ、出願中も「登録」ではないため ® は使えません。使えるのは ™ です。
80 条により 3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金の対象です。親告罪でないため被害者でなくても通報で捜査が動きます。
親告罪ではありません。被害者の告訴がなくても起訴でき、競合や第三者の情報提供でも捜査の端緒になります。
使えます。™ は未登録でも使用できる事実上の慣行表示で、商標法 74 条の「登録商標」表示には当たりません。
登録の効力は指定商品・指定役務の範囲に限られます(25 条)。範囲外の商品への登録表示は 74 条 2 号の虚偽表示に当たり得ます。
国内未登録なら ® は虚偽表示になり得ます。譲渡や引渡しのための所持だけでも 74 条 3 号の構成要件に触れます。
80 条は長期 3 年の拘禁刑に当たるため公訴時効は 3 年です。表示物の所持・販売が続く間は時効が進行しない場合があります。
その商標が未登録なら出品継続そのものが虚偽表示の射程に入ります。個人の趣味の出品でも刑事リスクが生じ得ます。
® は登録商標(registered)の表示で、特許庁に登録された後でなければ付けられません。商標法 74 条・施行規則 17 条にいう「登録商標」表示に当たります。一方 ™ は未登録でも使える事実上の慣行表示で、法的な登録表示ではありません。業界裏話ヒント:出願中から登録気分で ® を使う事業者は非常に多いが、これが典型的な虚偽表示です。安全策は、登録が完了するまでは ™ にとどめ、登録通知が届いてから ® に切り替えること。この一手間で刑事リスクをゼロにできる。
登録商標の効力は指定商品・指定役務の範囲に限られます(商標法 25 条)。指定外の商品に「登録商標」や ® を付けると、登録があっても 74 条 2 号の虚偽表示に当たり得ます。業界裏話ヒント:事業拡大で取扱商品が増えたのに商標の区分を追加していないケースが盲点です。区分追加の出願をするか、指定外商品では ® を外すかの判断が要る。弁理士は登録の『区分』まで必ず確認するが、本人は『登録した』という事実だけで安心してしまう。
虚偽表示罪(80 条)は親告罪ではないため、被害者でなくても警察への情報提供が可能です。並行して不正競争防止法 2 条 1 項の誤認惹起表示として、民事の差止め・損害賠償を検討できる場合もあります。業界裏話ヒント:いきなり刑事告発より、まず内容証明で『74 条違反の表示の是正』を求めるのが実務的。相手が事情を知らず付けていることも多く、警告一本で外すことが多い。それでも続くなら通報や民事に進む、という段階を踏む。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規制対象 | 未登録商標・範囲外商品への登録表示の付与 | — |
| 条文の性質 | 禁止規定(形式犯) | — |
| 罰則 | 80 条で 3 年以下拘禁刑・300 万円以下罰金 | — |
| 被害者の要否 | 不要(親告罪でない) | — |
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