障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の8(調停)
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雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第二十五条から第三十二条までの規定は、前条第一項の調停の手続について準用する。この場合において、同法第二十五条第一項中「前条第一項」とあるのは「障害者の雇用の促進等に関する法律第七十四条の七第一項」と、同法第二十六条中「関係当事者と同一の事業場に雇用される労働者」とあるのは「障害者の医療に関する専門的知識を有する者」と、同法第三十一条第一項中「第二十四条第一項」とあるのは「障害者の雇用の促進等に関する法律第七十四条の七第一項」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
調停とは何ですか?
定義調停とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8に定められた規定で、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第二十五条から第三十二条までの規定は、前条第一項の調停の手続について…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8(調停)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8の条文原文は「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第二十五条から第三十二条までの規定は、前条第一項の調停の手続について…」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8は第二節 調停に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の7です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第75条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第74条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第74条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/74_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法74条の8は、障害者差別や合理的配慮をめぐる紛争の調停に均等法の調停規定を準用し、参考人を障害者の医療に関する専門的知識を有する者に読み替える規定である。
Q · 障害者雇用で会社ともめたら、裁判以外に使える手続はある?
無料で使え、医療の専門家の意見も聴ける労働局の調停です
障害者雇用促進法74条の8により、障害を理由とする差別や合理的配慮の不提供をめぐる紛争では、都道府県労働局の紛争調整委員会による調停を無料・非公開で利用できます。手続は均等法の調停規定を準用し、委員会は必要と認めるとき障害者の医療に関する専門家から意見を聴けます。調停が打ち切られても、通知から30日以内に提訴すれば時効の完成猶予を受けられます。
解説
条文を開いても、別の法律の条番号と読み替えの指示しか並んでいない。だが中身は、障害を理由とする差別や合理的配慮(障害のある社員が働けるように職場が行う調整)の不提供をめぐって会社と対立したとき、裁判所に行かずに使える調停の手順書そのものである。男女雇用機会均等法の調停規定(25条から32条)をまるごと借り、都道府県労働局の紛争調整委員会が無料・非公開で双方の言い分を聴き、調停案を作って受諾を勧告する。注目すべきは読み替えの一点だ。本家の均等法では、参考人として呼べるのは「同じ事業場の労働者」である。ここではそれが「障害者の医療に関する専門的知識を有する者」に置き換わる。「その配慮は会社にとって過重な負担か」「症状からみてその業務は可能か」という医学がからむ争点を、委員会が専門家から直接聴いて確かめられる。調停が打ち切られても、通知から30日以内に提訴すれば調停申請時に訴えたものと扱われる。時効を心配して調停をためらう理由はない。
法的な位置づけ
障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の8は、同法74条の7第1項に基づく調停の手続について、男女雇用機会均等法の調停規定を準用する旨を定める規定である。準用に際し、紛争調整委員会が意見を聴く参考人の範囲を、関係当事者と同一の事業場の労働者から障害者の医療に関する専門的知識を有する者へと読み替えている。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.配慮拒否・差別の経緯を記録する 配慮を求めた日時、相手、会社の回答と理由を記録し、口頭のやり取りはメールで確認を送って証拠化する
- 2.主治医に意見書を依頼する 必要な配慮の内容と就労可能な業務の範囲を、具体的に書いた意見書を主治医に依頼する。医学的争点を委員会に示す中心資料になる
- 3.労働局に相談し調停を申請する 都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談し、調停申請書を提出する。医療の専門的知識を有する者の意見聴取を希望する旨も書き添える
- 4.調停期日に出席し調停案を検討する 委員会の期日で事情を説明し、示された調停案について受諾するか判断する。受諾する場合は配慮の内容・期間・見直し時期を文書で特定する
- 5.打切りなら30日以内に提訴を判断する 調停打切りの通知を受けたら、受領日から30日以内に訴訟を提起するか弁護士と検討する。期限内の提訴で時効の完成猶予が受けられる
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用の調停とは何ですか?
障害者差別や合理的配慮をめぐる会社との紛争について、都道府県労働局の紛争調整委員会が双方の話を聴き、調停案を示して受諾を勧める無料・非公開の手続です。
Q2合理的配慮を会社に拒否されたらどこに相談する?
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が窓口です。労働局長の助言・指導・勧告(74条の6)か、紛争調整委員会の調停(74条の7・74条の8)を選べます。
Q3障害者雇用の調停に費用はかかる?
申請費用はかかりません。弁護士を付けずに本人だけで申請できます。主治医の意見書の作成料など、資料をそろえる実費は自己負担になります。
Q4調停の申請はいつまでにすればいい?
調停の申請自体に期限はありません。ただし損害賠償を求めるなら請求権の消滅時効が進むため、配慮拒否や差別を受けたら早めの申請が安全です。
Q5調停を申請したら会社に解雇される?
調停の申請を理由とする解雇その他の不利益な取扱いは法律で禁止されています(74条の7第2項)。報復を受けた場合は、その事実も記録しておきます。
Q6障害者手帳がなくても調停を使える?
使える可能性があります。本法の「障害者」は手帳の有無で決まらず、長期にわたり職業生活に相当の制限を受ける者を広く含みます(2条)。
Q7調停で決まったことは強制できる?
成立した調停は和解契約の効力にとどまり、そのままでは強制執行できません。公正証書化や即決和解の手続で、強制執行が可能な形に整える方法があります。
Q8調停が打ち切られたら訴訟はいつまで?
打切りの通知を受けた日から30日以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予について調停申請時に提訴したものとみなされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停って弁護士いないと無理ですか?お金かかります?
調停は無料で、本人だけでも申請できます。手続は均等法の調停規定の準用(本条)で進み、委員会が双方から話を聴いて調停案を示します。実務のポイント:委員会は書類で判断する部分が大きいため、弁護士を付けることよりも主治医の意見書と、配慮を断られた経緯の記録をそろえることのほうが結果を左右します
Q2会社が調停案を蹴ったら、それで終わりですか?
調停は打ち切られますが、通知から30日以内に提訴すれば、時効については申請時に訴えたものと扱われます(準用される均等法30条)。実務のポイント:会社が調停案を拒否した経緯は、その後の訴訟で会社側の対応の不誠実さを示す材料になります。調停でのやり取りは手元に記録しておいてください
間違えやすい点 AI による整理
- 調停が成立すれば判決と同じように強制できると思いがちだが、成立した調停は民法上の和解契約(当事者同士の合意)にとどまり、強制執行のための債務名義にはならない。会社が約束を守らなければ、あらためて訴える必要がある
- 問題は「調停で勝てるか」ではない。調停は勝ち負けを決める場ではなく、委員会が妥当な着地点を調停案として示し、受諾を勧める場である。勝敗の視点で臨むと、会社が受諾できる配慮の具体案(時間・設備・業務内容)を準備するという肝心の作業を落とす
- 障害のある社員から見れば「専門家を呼べる強い制度」。法律から見れば、呼ぶかどうかは委員会が「必要があると認めるとき」に判断するもので、当事者に呼ぶ権利があるわけではない。主治医の意見書を自分で用意しておかないと、医学の争点は会社側の産業医の見解だけで進みかねない
- 採用面接で障害を理由に落とされた場合もこの調停を使えると思われがちだが、74条の7第1項は募集・採用をめぐる紛争を調停の対象から外している。その場合は労働局長による助言・指導・勧告(74条の6)を使うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 74条の8:紛争調整委員会による調停(均等法調停規定を準用) | 74条の6:都道府県労働局長による助言・指導・勧告 74条の4:事業主による自主的解決の努力 |
| 判断する主体 | 紛争調整委員会(調停委員) | 都道府県労働局長 事業主・苦情処理機関(社内) |
| 専門家の関与 | 必要と認めるとき、障害者の医療に関する専門家から意見聴取 | 規定なし 規定なし |
| 募集・採用の紛争 | 対象外(74条の7第1項) | 対象となる 採用後の紛争が中心 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では障害者差別の労働紛争は直轄市・県市政府の勞資爭議調解で扱われ、医療専門家の参考人を特に定める規定は置かれていない
韓国は国家人権委員会への陳情と法務部の是正命令という行政救済の仕組みを持ち、調停より強い是正手段がある
米国では EEOC への申立てが提訴の前提となり、EEOC は任意の調停プログラムを提供している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- うつ病の診断を受けて復職を申し出たが、会社は「短時間勤務の前例がない」の一点張り。弁護士費用を払って訴訟するほどの余裕はない。労働局に調停を申請すれば費用はかからず、委員会は精神科領域の専門家から「段階的な復職は医学的に妥当か」を聴いたうえで調停案を出せる
- 人事担当者のあなたに、聴覚障害のある社員が申請した調停の呼出状が届いた。出頭は義務ではない。ただ欠席すれば、会社側の事情を説明する機会を自分で手放すことになる。過重負担を主張するなら、配慮にかかる費用の見積書と検討の経緯を記録で示すことが要る
- 調停が打ち切られたという通知が今日届いた。もし30日以内に訴えなければどうなる? 時効の完成猶予(期限の進行を止める扱い)が受けられなくなり、損害賠償請求権の残り期間によっては請求そのものが消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 配慮を求めた日時・相手・回答を記録し、メールで確認しておく2. 主治医に、必要な配慮と就労可能な範囲を書いた意見書を依頼する3. 都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談し、調停を申請する(無料) 4. 申請を理由とする解雇などの不利益な扱いは禁止されている(74条の7第2項)。報復を受けたら、その事実も記録する5. 調停が成立したら、公正証書化を検討する
訴えられた側:1. 呼出しを無視せず出頭し、会社としての事情を説明する2. 過重な負担を主張するなら、費用の見積書、代替案の検討経緯、社員との話し合いの記録を書面で示す3. 調停案は受諾しなくても罰則はない。ただ、訴訟に移った場合のコストと評判への影響を比べて判断する4. 合意する場合は、配慮の内容・期間・見直しの時期を具体的に文書化し、後の紛争を防ぐ
時効(請求できる期限):調停の申請に期限はない。ただし調停が打ち切られた場合、打切りの通知を受けた日から30日以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予については調停申請の時に提訴したものとみなされる(本条が準用する均等法30条)。基礎となる損害賠償請求権の時効は、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年。民法724条、724条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成28年(2016年)4月施行 障害者差別禁止・合理的配慮の提供義務とあわせて第3章の2の紛争解決規定が設けられ、本条により均等法の調停手続が準用されることになった
- 準用先条番号の変更(年次要確認) 均等法側の改正に伴い、準用される条番号が現行の25条から32条に移ったとみられる。改正年と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:障害者雇用促進法改正(平成25年法律第46号)により、障害者差別禁止・合理的配慮提供義務とあわせて紛争解決の規定が設けられ、本条で均等法の調停手続を準用。平成28年(2016年)4月施行
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の7調停の委任、本条の準用の前提
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の6労働局長の助言・指導・勧告
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の4紛争の自主的解決の努力義務
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第35条採用後の差別的取扱いの禁止
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3雇用後の合理的配慮の提供義務
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第30条調停打切り後の時効完成猶予(現行効力を要確認)
- 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律 第6条紛争調整委員会の設置根拠
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