医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第68条の21(特定生物由来製品取扱医療関係者による特定生物由来製品に係る説明)
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特定生物由来製品を取り扱う医師その他の医療関係者(以下「特定生物由来製品取扱医療関係者」という。)は、特定生物由来製品の有効性及び安全性その他特定生物由来製品の適正な使用のために必要な事項について、当該特定生物由来製品の使用の対象者に対し適切な説明を行い、その理解を得るよう努めなければならない。
この条文の基本情報
特定生物由来製品取扱医療関係者による特定生物由来製品に係る説明とは何ですか?
定義特定生物由来製品取扱医療関係者による特定生物由来製品に係る説明とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21に定められた規定で、「特定生物由来製品を取り扱う医師その他の医療関係者(以下「特定生物由来製品取扱医療関係者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21(特定生物由来製品取扱医療関係者による特定生物由来製品に係る説明)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21の条文原文は「特定生物由来製品を取り扱う医師その他の医療関係者(以下「特定生物由来製品取扱医療関係者」という。」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21は第十二章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の20の2です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の22です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第68条の21には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第68条の21 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第68条の21(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/68_21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法68条の21は、特定生物由来製品を扱う医師その他の医療関係者に、使用対象者へ有効性・安全性等を適切に説明し理解を得るよう努める義務を課す。本条に罰則はない。
Q · 輸血や血液製剤を使うとき、病院はリスクを説明しないといけないの?
努力義務だが、怠れば民事責任を問われる余地がある
薬機法68条の21により、血液製剤やヒト胎盤由来製剤などの特定生物由来製品を扱う医師・薬剤師・看護師などの医療関係者は、使用される本人に対し、有効性や安全性、感染症リスクなど適正使用に必要な事項を説明し、理解を得るよう努めなければなりません。本条は努力義務で罰則はありませんが、説明が不十分であれば、民法415条・709条に基づく説明義務違反として損害賠償が争われる可能性があります。
解説
美容クリニックで受けたプラセンタ注射、手術中の輸血、出産時に使われたアルブミン製剤。どれも「特定生物由来製品」(人の血液や組織など、人やその他の生物に由来する原料から作られ、感染症リスクへの特別な注意が必要と厚生労働大臣が指定した製品)に当たる。本条は、それを扱う医師・薬剤師・看護師などに対し、有効性と安全性、とくに原理上ゼロにはできない感染リスクについて、使われる本人に説明し理解を得るよう努めることを求めている。条文上は「努めなければならない」という努力義務(違反しても本条だけで罰則が科されるわけではない義務)にとどまる。それでも意味は大きい。説明されていれば、あなたは「この製品は記録が20年残る」「万一感染したら公的な救済制度がある」ことを知ったうえで同意できる。説明がなかった場合は、民事上の説明義務違反として争う入口になる。薬害エイズ、薬害C型肝炎の反省から置かれた一文であり、あなたの体に入った製品の履歴を後からたどるための起点でもある。
法的な位置づけ
薬機法68条の21は、特定生物由来製品を取り扱う医師その他の医療関係者(特定生物由来製品取扱医療関係者)に対し、当該製品の有効性及び安全性その他適正な使用のために必要な事項について、使用の対象者へ適切に説明し、その理解を得るよう努めることを求める努力義務規定である。使用記録の保存制度と並び、生物由来製品の感染リスク管理を支える。
手順
- 1.使用前に製品名とリスクを確認する 輸血や血液製剤、プラセンタ注射などを勧められたら、同意書にサインする前に、製品名、感染症リスク、代替手段の有無、使用後の献血制限を医療者に尋ねる
- 2.製品名と製造番号を控える 使用された製剤の名称と製造番号(ロット番号)を控えるか、診療録への記載と控えの交付を依頼する。後の遡及調査や救済申請の起点になる
- 3.記録を開示請求する 説明内容や使用製剤が不明な場合、医療機関にカルテ開示を請求し、使用記録と説明記録の有無を確認する
- 4.救済制度と法的手段を検討する 感染症が疑われる場合はPMDAの生物由来製品感染等被害救済制度の対象か確認し、説明不足があったと考えるなら医療訴訟に詳しい弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1特定生物由来製品とは何ですか?
人の血液や組織など生物由来の原料から作られ、感染症の発生・拡大を防ぐ特別な措置が必要として厚生労働大臣が指定した製品です。輸血用血液製剤、アルブミン製剤、プラセンタ注射剤などが該当します。
Q2特定生物由来製品の説明義務は誰が負う?
製品を取り扱う医師に限らず、薬剤師や看護師など「その他の医療関係者」も対象です。同意書を取る医師だけでなく、投与に関わる医療者全体に求められています。
Q3薬機法68条の21に違反すると罰則はある?
本条は「努めなければならない」という努力義務で、違反自体への罰則規定はありません。ただし説明不足は民事上の説明義務違反として損害賠償の対象になり得ます。
Q4血液製剤の使用記録は何年保存される?
特定生物由来製品の使用記録は、使用対象者の氏名・住所や製品名・製造番号などを記録し、施行規則に基づき長期(使用日から20年)保存する仕組みがあります。最新規定は要確認です。
Q5プラセンタ注射をすると献血できないのはなぜ?
ヒト胎盤由来製剤は特定生物由来製品で、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病など理論上の感染リスクを否定できないため、日本赤十字社は使用歴のある人の献血を見合わせています。
Q6輸血の説明はいつ受けるべき?
原則として使用前です。緊急輸血で事前説明ができなかった場合でも、事後できるだけ早く説明を受け、使用製剤名と製造番号を確認しておくことが重要です。
Q7生物由来製品感染等被害救済制度とは?
生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず感染症にかかった人に、PMDAが医療費や障害年金などを給付する公的制度です。医療機関の過失は要件ではありません。
Q8説明義務違反で損害賠償請求できる?
できる場合があります。医療契約上の債務不履行(民法415条)または不法行為(民法709条)として、自己決定の機会を奪われた損害などを請求する構成が考えられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1輸血のとき、ちゃんとした説明なんてなかった気がする。今から何かできますか?
まずカルテ開示を請求し、使われた製剤と説明の記録を確認する。薬機法68条の21は説明と理解の取得を医療関係者に求めており、記録がなければ説明が不十分だった可能性を検討する余地がある。実務のポイント:特定生物由来製品の使用記録は長期保存が義務付けられているため、一般の診療録より残っている可能性が高い。「昔のことだから記録はない」と病院に言われても、そのまま引き下がる必要はない
Q2血液製剤で感染したら、裁判しないとお金は出ないんですか?
裁判をしなくても、PMDAの生物由来製品感染等被害救済制度で医療費や障害年金などの給付を受けられる場合がある。適正に使用されていたことが要件で、医療機関の過失は必要ない。実務のポイント:本条による説明の中に救済制度の案内が含まれていないことがある。医療者自身もこの制度をよく知らない場合があるので、自分からPMDAの相談窓口に問い合わせるのが最短ルートである
Q3プラセンタ注射、クリニックで何の説明もなく打たれました。これって問題?
ヒト胎盤由来の注射剤は特定生物由来製品であり、打つ医師には薬機法68条の21に基づく説明の努力義務がある。献血ができなくなることも含め、理論上の感染リスクは重要な説明事項である。実務のポイント:自由診療の美容クリニックでは、同意書の書式が簡略化されていることがある。問診票に「献血制限あり」の欄があるか確認するだけでも、説明体制のレベルがおおよそ分かる
間違えやすい点 AI による整理
- 「同意書にサインしたのだから、説明はされたことになる」と考えがちである。しかし本条が求めるのは説明と「理解を得ること」であり、サインは手段にすぎない。後に説明義務違反が争われたときは、実際に何をどう説明したかが問われる
- 「今の血液製剤は検査済みだから感染はゼロ」と思っている人は多い。検査の精度は大きく上がったが、ウインドウ期(感染直後で検査にかからない期間)や未知の病原体のリスクは原理上ゼロにならない。だからこそ特別な説明と記録の制度が法律に書かれている。安全性が高いことと、リスクがないことは別の話である
- 「努力義務だから、説明しなくても病院は責任を問われない」という受け止め方は、問いの立て方が誤っている。本条違反そのものに罰則はないが、民事では医療契約上の説明義務(民法415条)や不法行為(民法709条)の問題になる。本条は、どの程度の説明が求められるかを判断するときの物差しとして働く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 薬機法68条の21:使用対象者への説明と理解の取得 | 薬機法68条の22:使用記録の作成・保存 医療法1条の4:医療の担い手一般の説明努力義務 |
| 義務の主体 | 特定生物由来製品を取り扱う医師その他の医療関係者 | 製造販売業者等、医療関係者、病院等の管理者 医師・歯科医師・薬剤師・看護師その他の医療の担い手 |
| 適用範囲 | 特定生物由来製品に限定 | 生物由来製品(特定生物由来製品は記録の範囲が広い) 医療全般 |
| 機能 | 使用前の本人の理解と選択の確保 | 事後の遡及調査・被害追跡の基盤 インフォームド・コンセントの一般原則 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医療一般の告知・同意規定で対応し、血液製剤に特化した説明義務規定は日本ほど明確ではない
韓国は重大な身体侵襲を伴う医療行為について説明と書面同意を義務化しており、日本の努力義務より強い
ドイツは診療契約の典型契約化により説明義務を民法典に明文化し、違反は損害賠償責任に直結する
米国は判例法のインフォームド・コンセント法理で対応し、合理的患者基準を採る法域がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 帝王切開の最中に出血が増え、術後の説明で「輸血と血液製剤を使いました」と一言だけ言われた。製品名もリスクも聞いていない。今のうちに、使われた製剤の名前と製造番号を確認しておく価値がある
- もし、何年も前に使われた血液製剤の献血者が、後になって感染症の陽性だと分かったらどうなる? 医療機関に使用記録が残っていれば、あなたに連絡が届き、検査を受けられる。記録と説明はそのための仕組みである
- 美容目的でプラセンタ注射を月2回打っている。ある日献血に行ったら断られた。注射を打つ前に、クリニックはこの点を説明していただろうか
- あなたは病棟の看護師である。医師が同意書を取ったから十分だと思い、患者に「これは何の点滴ですか」と聞かれても曖昧に答えた。本条の義務を負うのは医師だけではなく「その他の医療関係者」も含まれる。説明の場面は一回きりではない
- 血友病の子どもに使う凝固因子製剤の切り替えを提案された。承認されてまだ新しい製剤なので、感染症リスクについての説明と、治療記録の受け取り方を確認できるのは次の診察までの数日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 使われた製剤の名称と製造番号を医療機関に確認し、カルテ開示を請求する。特定生物由来製品の使用記録は長期保存されている2. 感染症が疑われる場合は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の生物由来製品感染等被害救済制度の対象になるか確認する。請求には医師の診断書が必要になる3. 説明がなかった、あるいは不十分だったと考えるなら、説明の日時や内容のメモを時系列で残し、医療訴訟に詳しい弁護士へ相談する4. 救済制度の給付と損害賠償請求は、同時に検討できる
訴えられた側:1. 医療機関側は、説明した内容(有効性、感染リスク、代替手段、救済制度)を説明文書と診療録の両方に残す。サインだけでは足りない2. 緊急輸血で事前に説明できなかった場合は、事後にできるだけ早く説明し、その経過を記録する3. 使用記録を施行規則で定める期間きちんと保存し、遡及調査に対応できる体制を整えておく4. 患者から疑問が寄せられたら、防御的な態度を取らずに記録を開示する。そのほうが紛争の拡大を防ぎやすい
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。説明義務違反を理由とする損害賠償は、不法行為であれば損害と加害者を知った時から5年(生命・身体侵害の場合、民法724条の2)、行為時から20年。債務不履行であれば権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から20年(民法166条、167条)。生物由来製品感染等被害救済制度の医療費・医療手当は、支払いなどから5年以内の請求が必要(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は努力義務であり直接の私法上の請求権を生じさせないが、医療契約上の説明義務の具体的内容を画する基準として機能し、説明不足の過失判断に影響を与える
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)薬事法改正(平成15年施行) 薬害エイズ等の反省を受けて生物由来製品の特例規定が整備され、特定生物由来製品に関する説明の努力義務が置かれた。条番号はその後の改正で移動しており、人による検証が必要
- 平成25年(2013年)改正(平成26年施行) 法律の題名が薬事法から現行の名称に変わった。本条の条番号と文言に変更があったかどうかは要確認
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:薬害エイズ等の反省を受けた薬事法改正(平成15年施行)で生物由来製品の特例が整備され、特定生物由来製品に関する説明の努力義務が置かれた。当時の条番号は現行と異なる
- 2.平成25年(2013年) 改正:薬事法等の一部を改正する法律(平成26年施行)により、題名が医薬品医療機器等法に改められ、条番号が整理された
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