医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第69条の3(緊急命令)
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厚生労働大臣は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器若しくは再生医療等製品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者、医療機器の貸与業者若しくは修理業者、第十八条第五項、第二十三条の二の十五第五項、第二十三条の三十五第五項、第六十八条の五第四項、第六十八条の七第六項若しくは第六十八条の二十二第六項の委託を受けた者、第八十条の六第一項の登録を受けた者又は薬局開設者に対して、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器若しくは再生医療等製品の販売若しくは授与、医療機器の貸与若しくは修理又は医療機器プログラムの電気通信回線を通じた提供を一時停止することその他保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための応急の措置をとるべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
緊急命令とは何ですか?
定義緊急命令とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3に定められた規定で、「厚生労働大臣は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、医薬品、医薬部…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3(緊急命令)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3の条文原文は「厚生労働大臣は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、医薬品、医薬部…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3は第十三章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の2です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第70条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第69条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第69条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第69条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/69_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法69条の3は、保健衛生上の危害の発生・拡大防止に必要な場合、厚生労働大臣が製造販売業者や薬局等に販売・授与等の一時停止その他の応急措置を命じられると定める。
Q · 国が薬や医療機器の販売をいきなり止めることってできるの?
できる。危害防止に必要なら厚労大臣が一時停止を命じられる
薬機法69条の3により、厚生労働大臣は、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるとき、製造販売業者、販売業者、薬局開設者、医療機器の貸与・修理業者などに対し、販売・授与等の一時停止その他の応急の措置を命じられます。緊急時は行政手続法13条2項1号により事前の聴聞・弁明の機会が省略されうるため、争う場は審査請求や取消訴訟など事後の手続が中心になります。
解説
薬機法69条の3は、厚生労働大臣が品目を一つ名指しし、「売るな、渡すな、配信するな」と止める権限である。相手は製薬会社だけではない。ドラッグストア、薬局、医療機器のレンタル業者や修理業者、医療機器プログラムを配信する事業者、製造販売業者から業務を受託した者まで含まれる。要件は「保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるとき」の一点で、危害がまだ起きていない段階でも使える。販売停止のほかに「その他の応急の措置」まで命じられるため、使用中止の周知、在庫の隔離、配信の停止も対象になりうる。緊急命令は、役所が特定の事業者に直接下す行政処分(例:許可の取消し、業務停止命令)にあたる。行政手続法は、緊急性があれば事前の言い分聴取(聴聞・弁明の機会)を省略できるとしている(同法13条2項1号)。つまり、ある朝いきなり命令書が届く設計である。事業者として押さえるべきは二点。命令が来る前に自主回収で先手を打てるかどうか、そして命令が来た後にどの順番で争うかである
法的な位置づけ
薬機法69条の3は、厚生労働大臣の緊急命令を定める規定である。医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるとき、製造販売業者、販売業者、薬局開設者等に対し、販売・授与・貸与・修理・医療機器プログラム提供の一時停止その他の応急の措置を命ずる権限を付与する。
よくある質問 AI による整理
Q1薬機法の緊急命令とは?
薬機法69条の3に基づき、厚生労働大臣が危害の発生・拡大を防ぐため、事業者に販売・授与・貸与・修理・プログラム提供の一時停止などの応急措置を命じる行政処分です。
Q2緊急命令の対象になる事業者は?
製造販売業者、製造業者、販売業者、医療機器の貸与業者・修理業者、製造販売業者等から業務の委託を受けた者、80条の6の登録を受けた者、薬局開設者が名宛人として列挙されています。
Q3緊急命令の対象になる製品は?
医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品の5類型です。医療機器プログラムの電気通信回線を通じた提供の停止も明文で含まれます。
Q4緊急命令に違反するとどうなる?
薬機法の罰則の対象になりうるほか、許可取消しや業務停止(同法75条)など許可に関わる不利益処分の判断にも影響しうるため、まず命令に従うのが実務の前提です。
Q5緊急命令は危害が起きる前でも出せる?
出せます。要件は危害の「発生又は拡大を防止するため必要があると認めるとき」であり、実際の被害が確認される前の予防段階でも発令できる設計です。
Q6緊急命令の前に聴聞はある?
通常の不利益処分では聴聞・弁明の機会がありますが、公益上緊急の必要がある場合は行政手続法13条2項1号により省略されうるため、事前の反論機会がないこともあります。
Q7緊急命令に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求、または処分を知った日から6か月以内の取消訴訟で争えます。損失拡大を防ぐには執行停止の申立ても検討します。
Q8化粧品やシャンプーも緊急命令の対象?
対象です。本条は化粧品と医薬部外品を明記しているため、美容室や雑貨店など化粧品を売る販売業者も命令の名宛人になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自主回収と緊急命令って、結局なにが違うの?
自主回収は事業者自身の判断で行う。法68条の11により回収着手の報告義務がある。緊急命令は大臣が本条に基づいて強制するもので、従わなければ罰則がある。実務のポイント:実務では、行政から命令を出される前に「自主回収を検討してはどうか」と水面下で促されることが多い。この段階で動けるかどうかが、公表文の書きぶりと、その後の行政との関係を左右する
Q2ドラッグストアで売ってるだけなのに、うちにも命令が来ることあるの?
ある。本条は名宛人に販売業者と薬局開設者を明記している。製造元が原因でも、店舗に対して販売・授与の停止を直接命じることができる。実務のポイント:チェーン店では本部と店舗のどちらが名宛人かで社内の対応が混乱しやすい。POS で対象ロットの販売をブロックできる仕組みを平時から作っておくと、命令への即応と記録の保存を一度に済ませられる
Q3命令がどう考えても行き過ぎだったら、損した分を取り返せる?
本条には損失補償の規定がない。違法な命令だったことを立証できれば国家賠償法1条で請求する道はあるが、「必要があると認めるとき」という要件には行政の広い裁量が認められやすく、ハードルは高い。実務のポイント:勝負を分けるのは命令直後に提出した技術資料である。当時の資料で危害のおそれがないことを示していたかどうかが、後の違法性判断の土台になる。事後に作った資料では弱い
間違えやすい点 AI による整理
- 緊急命令は大手製薬会社だけの問題だと思われがちだが、名宛人の範囲は非常に広い。薬局開設者、販売業者、医療機器の貸与業者・修理業者、製造販売業者から業務を受託した者まで列挙されている。流通のどの段にいても、自社に直接命令が届く可能性がある
- 「事前に言い分を聞いてもらえるはず」という前提がそもそも危うい。通常の不利益処分であれば聴聞や弁明の機会が与えられる。だが本条のような緊急の場面では、行政手続法13条2項1号によって省略されうる。反論の舞台は事前ではなく事後(審査請求や取消訴訟)に移ると考えておくべきである
- 事業者から見れば「一時停止」は一時的な措置にすぎない。だが市場から見れば、行政が危害のおそれを公式に認めたというシグナルになる。停止が解除されても、取引先の棚や医師の処方習慣がすぐ元に戻る保証はない。法的には暫定措置でも、商業的には恒久的な傷になりうる。この落差を見誤ると、解除交渉だけに力を注いで信用回復の手当てが遅れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 措置の内容 | 69条の3:販売・授与・貸与・修理・プログラム提供の一時停止その他の応急の措置 | 70条:不良品等の廃棄・回収その他の措置命令 75条:許可の取消し・業務の全部又は一部の停止 |
| 発動要件 | 保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるとき | 品質・表示等の規定に違反する製品等を取り扱っている場合 法令違反等の許可取消し・停止事由がある場合 |
| 性格 | 品目単位の暫定的・即応的な措置 | 違反品を市場から除去する是正措置 事業者の許可そのものに関わる重い処分 |
| 事業者側の先手 | 68条の9の危害防止措置・自主回収で命令の必要性を薄められる | 68条の11の回収着手報告を伴う自主回収 改善計画の提出と行政との協議 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は製造・輸入業者に市販品の回収を義務づける構造が中心。日本の本条のように販売段階の事業者へ大臣が直接一時停止を命じる包括規定とは設計が異なる
ドイツでは州の所管官庁が流通の禁止や回収を命じられる。連邦ではなく州当局が執行主体となる点が日本と異なる
米国 FDA は医療機器について強制リコール命令権限を持つ。医薬品は自主回収が原則とされてきた点で日本と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの薬局に厚生労働省から連絡が入る。ある解熱剤ロットの販売と授与を直ちに止めよという命令である。棚から下ろすだけでは足りない。すでに渡した患者への連絡を「応急の措置」として求められることもある
- 医療機器プログラムを配信しているスタートアップで、アルゴリズムの誤判定が SNS で話題になった。大臣が「配信の一時停止」を命じた場合、アプリストアから消すだけでなく、既存ユーザー端末への通知まで検討しなければならない。本条は、電気通信回線を通じた提供の停止を明文で対象にしている
- もし海外製造所の品質データに改ざんの疑いが出たら、国内の販売代理店であるあなたはどう動く? 製造販売業者でなくても、販売業者として命令の直接の名宛人(命令を受ける当事者)になりうる。「うちは売っているだけ」は通らない
- 命令書が届いてから、取消訴訟の提起期限までは6か月ある。だが在庫の損失は毎日積み上がる。執行停止(行政事件訴訟法25条)を申し立てるかどうか、最初の一週間で決めることになる
- レンタルの在宅酸素機器で不具合が報告された。貸与業者のあなたには、新規貸出の停止だけでなく、使用中の患者宅への代替機手配も求められうる。ここで止め方を誤ると、命令違反と患者の安全、両方のリスクを同時に背負う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 問題の製品を捨てずに保管する。パッケージ、ロット番号、購入レシートも残す2. 健康被害があれば受診し、診断書に製品名を記載してもらう3. 医薬品・医療機器の不具合は PMDA(医薬品医療機器総合機構)の患者副作用報告で報告できる4. 適正使用下の医薬品副作用であれば、PMDA の副作用被害救済制度の対象になりうる5. 製品の欠陥が原因なら、製造物責任法3条による賠償請求を検討する
訴えられた側:1. 命令にはまず従う。違反すると罰則の対象になり、許可への影響も避けられない2. 同時に、命令の根拠事実、対象範囲、期間を書面で確認する3. 対象ロットの限定や代替措置を技術資料付きで提案する4. 命令が過大だと考えるなら、審査請求または取消訴訟と執行停止の申立てを弁護士と検討する5. 取引先・医療機関への説明文を法務と品質保証部門で一本化する
時効(請求できる期限):審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。健康被害の賠償請求は、損害と加害者を知った時から5年(生命・身体の侵害、民法724条の2)。医薬品副作用被害救済の請求期限は給付の種類ごとに定めがある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:薬事法(昭和35年法律第145号)として公布。本法の母体となる
- 2.平成25年(2013年) 改正:平成25年法律第84号により題名を現行名に改め(2014年11月施行)、医療機器プログラムと再生医療等製品の規制体系を整備
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