医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第76条の10(指定手続の特例)
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- 厚生労働大臣は、第二条第十五項の指定をする場合であつて、緊急を要し、あらかじめ薬事審議会の意見を聴くいとまがないときは、当該手続を経ないで同項の指定をすることができる。
- 2.前項の場合において、厚生労働大臣は、速やかに、その指定に係る事項を薬事審議会に報告しなければならない。
この条文の基本情報
指定手続の特例とは何ですか?
定義指定手続の特例とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10に定められた規定で、「厚生労働大臣は、第二条第十五項の指定をする場合であつて、緊急を要し、あらかじめ薬事審議会の意見を聴くいとまがないときは、当該手続を経ないで同項の指定をすることが…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10(指定手続の特例)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10の条文原文は「厚生労働大臣は、第二条第十五項の指定をする場合であつて、緊急を要し、あらかじめ薬事審議会の意見を聴くいとまがないときは、当該手続を経ないで同項の指定をすることが…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10は第十五章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の9です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の11です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第76条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第76条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第76条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/76_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法76条の10は、緊急を要し薬事審議会の意見を聴くいとまがないとき、厚生労働大臣が審議会を経ずに指定薬物を指定できると定める。指定後は速やかな報告が必要。
Q · 危険ドラッグの成分は、審議会の議論なしにいきなり違法になることがあるの?
緊急時は審議会を経ず指定でき、報告は事後で足ります
薬機法76条の10により、緊急を要し、あらかじめ薬事審議会の意見を聴くいとまがないときは、厚生労働大臣は審議会の意見を聴かずに指定薬物を指定できます。審議会への報告は指定後に速やかに行えば足ります。指定を定める省令が施行されると、医療等の用途を除き、製造・輸入・販売・所持・使用などが禁止されます(76条の4)。審議会の開催を待たずに規制が始まる場合があるということです。
解説
危険ドラッグ対策には、専門家の審議を飛ばして先に規制を始められる仕組みがある。通常、ある成分を「指定薬物」にするには、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴く必要がある(薬機法2条15項)。本条はその例外で、緊急を要し、意見を聴く時間がないときは審議会を通さずに指定でき、審議会には後から速やかに報告すればよい。新しい合成成分が出回り、健康被害が連日報道されるような局面で使われる。販売業者や購入者にとっての影響ははっきりしている。「審議会で議論が始まったら準備しよう」と構えていても、その議論自体が行われないまま規制が始まることがある。指定された後は、医療等の用途を除き、製造・輸入・販売・所持・使用のいずれも違法になる(76条の4)。CBD や HHC 系の製品を扱う事業者は、審議会の日程ではなく厚生労働省の報道発表と官報を追わなければならない。
法的な位置づけ
薬機法76条の10は、指定薬物の指定手続に関する特例規定である。通常、厚生労働大臣は2条15項の指定にあたり薬事審議会の意見を聴くが、緊急を要し、意見を聴くいとまがない場合には、この事前手続を省略して指定することができる。省略した場合、大臣は指定に係る事項を速やかに審議会へ報告する義務を負う。
よくある質問 AI による整理
Q1指定薬物の緊急指定とは何ですか?
緊急を要する場合に、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴かずに指定薬物を指定する手続です。薬機法76条の10が根拠で、審議会には事後に報告します。
Q2指定薬物の指定はどこで確認できますか?
指定は厚生労働省令の改正で行われ、官報で公布されます。厚生労働省の報道発表や指定薬物の一覧ページでも成分名を確認できます。
Q3指定薬物に指定されたらいつから違法ですか?
指定を定める省令の施行日からです。公布日と施行日は異なることが多いため、官報で施行日を確認する必要があります。
Q4指定薬物を持っているだけで違法ですか?
医療等の用途を除き、施行日以降の所持は76条の4で禁止されています。販売目的でなくても、所持そのものが違反になります。
Q5緊急指定の後、審議会は何をしますか?
大臣から指定に係る事項の報告を受けます(本条2項)。報告の内容は審議会の議事録に残り、指定の根拠を事後に検証する材料になります。
Q6緊急指定はどんなときに使われますか?
新しい成分を含む製品で健康被害や救急搬送が相次ぎ、審議会の開催を待つと被害が広がるおそれがある局面が典型です。
Q7緊急指定された成分の在庫はどうすればいいですか?
施行日までに販売を止め、返品か廃棄を判断します。施行日以降の販売・所持は違法になるため、廃棄の経緯を記録に残しておくと安全です。
Q8審議会への報告期限は決まっていますか?
条文は「速やかに」とするだけで、具体的な日数は定めていません。報告の遅れが指定を無効にするとする規定もありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審議会を通さずに決めるなんて、国の独断にならないんですか?
歯止めとして、指定後に審議会へ速やかに報告する義務がある(本条2項)。また、指定の要件そのものは2条15項が定めており、中枢神経系への作用の蓋然性や保健衛生上の危害のおそれがない物は指定できない。実務のポイント:緊急指定は厚生労働省にとっても例外的な手段で、実際に使われるのは搬送例が続いたような局面が中心である。取扱事業者が見るべきなのは審議会の開催予定ではなく、報道の量である
Q2指定される前に仕入れた在庫は、売り切ってもいいんですか?
施行日までの販売は違法にならないが、施行日以降の販売や所持は76条の4違反になる。指定薬物の規制では、在庫の販売を施行日後も認めるような経過措置は通常置かれない。実務のポイント:施行日の直前に値下げして在庫を売り切ると、捜査機関から悪質な駆け込み販売とみなされるリスクがある。買った客が施行日以降も所持していれば、その客が違法状態になるからだ。在庫を廃棄する費用は、将来のリスクを避けるための保険料と考えたほうが割に合う
間違えやすい点 AI による整理
- 審議会を通さない指定は手続に欠陥があるので無効だ、と考える人がいる。しかし本条は審議会の意見を聴かずに指定することを明文で認めており、審議会への報告は指定の後で足りる。報告が遅れた場合に指定が遡って無効になるとする規定もない。手続の不備を理由に指定を争えると考えて販売を続けるのは危険である
- 問題は「買ったときに合法だったか」ではない。「施行日以降に手元にあるか」である。刑罰を遡って科すことは憲法39条で禁止されているため、指定前の所持が罰せられることはない。しかし施行日以降も持ち続けていれば、その時点から76条の4違反になる
- 「指定薬物」は「麻薬」より軽いので大きな問題にはならない、と思われがちである。実際には、業として販売や授与を行うと5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはその両方が科される(83条の9)。さらに、指定薬物だった成分が後に麻薬として指定され、より重い刑罰の対象になった例もある(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 審議会の関与 | 76条の10:緊急時は事前の意見聴取を省略し、指定後に速やかに報告 | 2条15項:指定前に薬事審議会の意見を聴く(通常手続) 76条の4:指定後の製造・販売・所持等の禁止(手続ではなく効果) |
| 適用要件 | 緊急を要すること+あらかじめ意見を聴くいとまがないこと | 中枢神経系への作用の蓋然性と保健衛生上の危害のおそれ 指定薬物に該当し、医療等の用途以外であること |
| 事業者への影響 | 審議会の日程から規制時期を予測できない | 審議会の開催から規制開始までに準備期間がある 施行日以降の取扱いが刑罰対象(83条の9・84条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では毒品の分級と品項を法務部と衛生福利部が組織する審議委員会で審議し指定する。新興成分への対応速度は日本と同じく制度上の課題とされる
韓国は「臨時麻薬類」の指定制度を持ち、有害性が疑われる新規物質を一定期間暫定的に規制できる
ドイツは緊急時に連邦参議院の同意なしで期限付きの規制命令を出せる。さらに NpSG で物質群単位の包括規制を導入している
米国は差し迫った公衆衛生上の危険を避けるため、DEA が物質を一時的に Schedule I に指定できる。日本の緊急指定と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- グミ型の嗜好品を食べた人が次々に救急搬送され、ニュースで成分名が報じられた。数週間後、その成分は審議会の部会を経ないまま指定薬物に加えられた。ネット通販で同じ成分の製品を並べていた事業者は、施行日までに在庫を処分する時間しか残されていなかった
- あなたが以前買ったリキッドの成分が緊急指定された。買った時点では合法だったのだから、そのまま持っていても問題ないのか? 施行日以降は所持そのものが76条の4違反になる。買ったときに合法だったことは、施行日以降の所持を正当化しない
- 施行日まであと10日。卸から仕入れた在庫300個を返品するか廃棄するか、判断を先延ばしにしている時間はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 健康被害が出たら受診し、医師に製品名と成分表示を伝える。現物、パッケージ、購入履歴は捨てずに保管する2. 保健所または消費生活センターに通報する。通報は、行政が緊急指定を判断する材料になる3. 販売業者への損害賠償は民法709条や製造物責任法3条で検討する。指定前に販売された製品であっても、欠陥が認められれば責任を問える場合がある
訴えられた側:1. 指定を定める省令の公布日と施行日を官報で確認し、問題とされた行為の日付と照らし合わせる。施行日前の行為は処罰されない2. 施行日以降の在庫は、自己判断で転売しない。廃棄の方法や経緯を記録に残す3. 捜査機関から連絡があった場合は、すぐに刑事弁護人に相談する。手続の省略を理由に指定の効力を争うのは、実務上ハードルが高い(実務上、解釈が分かれている)
時効(請求できる期限):審議会への報告は「速やかに」とされるだけで、日数は定められていない。事業者にとっての期限は、指定を定める省令の施行日である。通常は公布からおよそ10日後だが、緊急時は短くなることがある。公訴時効は、83条の9違反が5年、84条違反が3年(刑事訴訟法250条2項。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)薬事法改正(要検証) 指定薬物制度が創設され、緊急時の手続特例もこの時期に整備されたとみられるが、本条の条番号と当初の文言は人による確認が必要
- 平成25年(2013年)薬事法等改正(要検証) 法律名が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に改められた(施行は平成26年(2014年))。本条の文言が変更されたかどうかは未確認
- 令和6年(2024年)(要検証) 食品衛生行政が消費者庁へ移管されたことに伴い、審議会の名称が「薬事・食品衛生審議会」から「薬事審議会」に変わった。本条の文言もこれに合わせて改められたとみられる
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第2条第15項が指定薬物の定義と原則手続
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第76条の4指定薬物の製造・販売・所持等の禁止
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第76条の6指定薬物の疑いがある物品の検査命令等
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第83条の9業として行う販売等への重い罰則
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第84条76条の4違反の一般罰則
- 麻薬及び向精神薬取締法 第2条麻薬への格上げ指定、より重い規制
- 行政手続法 第39条意見公募手続と緊急時の省略例外
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