医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第86条の3
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
- 一第十四条の二の二第五項(第十九条の二第五項及び第六項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 二第十四条の四第八項(第十九条の四において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 三第十四条の六第六項(第十九条の四において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 四第二十三条の二の六の二第五項(第二十三条の二の十七第五項及び第六項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 五第二十三条の二の九第七項(第二十三条の二の十九において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 六第二十三条の二十九第七項(第二十三条の三十九において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 七第二十三条の三十一第六項(第二十三条の三十九において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
- 八第六十八条の五第五項の規定に違反したとき。
- 九第六十八条の七第七項の規定に違反したとき。
- 十第六十八条の二十二第七項の規定に違反したとき。
- 十一第八十条の二第十項の規定に違反したとき。
- 2.前項各号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の3は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の3の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の3は第十八章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の3の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の2です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の3の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第87条です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第86条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第86条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第86条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/86_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法86条の3は、治験や市販後調査に関わる者が守秘義務に違反して秘密を漏らした場合、6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金とする規定。告訴がなければ起訴されない。
Q · 治験の担当者が自分の病気のことを他人に漏らしたら、罪になるの?
罪になり得るが、本人が告訴しなければ起訴されない
薬機法86条の3は、治験(80条の2第10項)や再審査・再評価の調査(14条の4第8項、14条の6第6項)などに関わる者が守秘義務に違反した場合、6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処すると定めます。医師や薬剤師でない製薬会社・CRO の社員も対象で、退職後も義務は続きます。ただし親告罪のため、被害者が犯人を知った日から6か月以内に告訴しなければ起訴されません。
解説
新薬や医療機器が世に出る前後、あなたの病歴や副作用の記録は、主治医以外の多くの人の手を通る。治験の依頼者である製薬会社の社員、データの収集を請け負う CRO(開発業務受託機関:製薬会社から臨床試験の実務を請け負う会社)の担当者、製造販売後調査の委託先などである。医師や薬剤師の守秘義務は刑法134条でよく知られているが、こうした会社員の口を刑罰で縛っている条文は別にある。それが本条だ。治験(80条の2)、再審査・再評価のための調査(14条の4、14条の6など)、医療機器や再生医療等製品の各種記録などに関わった者が、正当な理由なく人の秘密を漏らせば、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金となる。辞めた後も義務は続く。ただし親告罪(被害者が告訴しないと起訴できない犯罪)である。刑事手続を動かすかどうかを決めるのは、検察ではなく秘密を漏らされたあなた自身だ。しかも告訴には、原則として犯人を知った日から6か月という期限がある。
法的な位置づけ
薬機法86条の3は、治験や製造販売後の調査・記録保存に関与する者の守秘義務違反を処罰する罰則規定である。対象は80条の2第10項、14条の4第8項など各号に列挙された守秘義務規定の違反であり、法定刑は6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金、公訴提起には被害者の告訴を要する親告罪とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1薬機法の秘密漏示罪とは何ですか?
治験や再審査・再評価の調査などに関わる者が、職務上知った人の秘密を正当な理由なく漏らした場合に処罰する罪です。薬機法86条の3に規定されています。
Q2薬機法86条の3の罰則はどのくらい?
6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金です。2025年6月1日の刑法等改正の施行により、「懲役」が「拘禁刑」に改められました。
Q3治験の守秘義務は誰が負う?
治験依頼者やその役員・職員、治験の実施に関わる受託者など、80条の2第10項などが定める者です。医療資格の有無は関係なく、元職員も含まれます。
Q4薬機法の秘密漏示は親告罪ですか?
親告罪です。86条の3第2項により、告訴がなければ検察は公訴を提起できません。告訴するかどうかは被害者が判断します。
Q5治験情報の漏洩 告訴期限はいつまで?
原則として犯人を知った日から6か月以内です(刑事訴訟法235条)。漏洩に気付いた日ではなく、犯人を特定した日が起算点になります。
Q6薬機法の秘密漏示の時効は何年?
公訴時効は3年です。法定刑の上限が5年未満の拘禁刑であるため、刑事訴訟法250条2項6号が適用されます。
Q7製薬会社の社員が患者情報を漏らしたら違法?
再審査・再評価の資料収集や治験に関わる立場で知った秘密を正当な理由なく漏らせば、本条の対象になり得ます。個人情報保護法上の問題も別に生じます。
Q8治験の秘密漏示で会社も罰せられる?
本条で罰せられるのは違反行為をした個人です。会社の責任は、民法715条の使用者責任や個人情報保護法上の措置など、別の枠組みで追及します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1治験の担当者が私の病気のことを他人に話してたんです。警察に言えば捕まえてもらえますか?
本条の罪は親告罪なので、あなたが告訴しなければ起訴できない(86条の3第2項)。相談しただけでは告訴にならない。「処罰を求める」という意思を、告訴状などで明確に示す必要がある。実務のポイント:口頭で相談すると「民事で話し合っては」と帰されることが少なくない。誰が、いつ、何を、誰に漏らしたかを時系列でまとめた告訴状を持参すると、受理されるかどうかが大きく変わる
Q2学会発表や論文で自分の症例が使われたら、それも違反になりますか?
本条が参照する規定は「正当な理由なく」「人の秘密を」漏らすことを禁じている。本人の同意がある場合や、個人を識別できない形に加工されている場合は、通常は違反にあたりにくい。実務のポイント:希少疾患では、年齢、地域、発症時期の組み合わせだけで本人が特定されることがある。匿名化されていると言われても、実際に特定できるかどうかは別の問題として確認する価値がある
Q3CRO を辞めた後なら、前の案件の話をしても平気ですよね?
平気ではない。本条が参照する守秘義務の規定(80条の2第10項など)は、「これらの者であつた者」、つまり元の役員や職員にも同じ義務を課している。実務のポイント:実際に漏洩が起きやすいのは、在職中より転職の面接や歓迎会での雑談である。実績を語ろうとして、被験者の属性まで口にしてしまうのが典型的なパターンだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「患者の秘密を守る義務があるのは医師や薬剤師だけ」と思われがちだが、それは違う。治験の依頼者、調査の委託を受けた会社、それぞれの役員や職員も、本条が参照する各規定によって守秘義務を負い、違反すれば刑事罰の対象になる。医療資格を持たない会社員でも同じである
- 親告罪なので「告訴されなければ大した問題ではない」と考える人がいる。その深刻さは見落とされやすい。告訴されて有罪となれば、罰金刑でも前科になる。さらに民事の損害賠償、勤務先の懲戒処分、業界内での信用失墜が同時に進む。条文の刑は軽く見えても、生活に響く打撃は三重になりうる
- 被害者の側からは「会社が情報を漏らした」と見える。しかし本条で罰せられるのは「その違反行為をした者」、つまり漏らした個人である。会社そのものの責任を問いたいなら、民法715条の使用者責任や個人情報保護法の枠組みを別に組み立てる必要がある。この点を取り違えると、告訴状の宛先から誤ることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 86条の3:守秘義務違反に刑罰を科す罰則規定 | 80条の2第10項:治験関係者の守秘義務を定める義務規定 14条の4第8項:再審査の資料収集等に関わる者の守秘義務を定める義務規定 |
| 場面 | 各号に列挙された治験・再審査・再評価・記録保存などの場面を横断的に処罰 | 医薬品等の治験の依頼・実施の場面 新医薬品等の承認後の再審査の場面 |
| 違反の効果 | 6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金(親告罪) | 単独では刑罰なし。違反すると86条の3第1項の対象になる 単独では刑罰なし。違反すると86条の3第1項の対象になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医師・薬師・薬商などの業務上の秘密漏洩を刑法で処罰し、告訴乃論(親告罪)とする。治験受託機関の社員など、列挙外の主体は個人資料保護法で捕捉するのが中心
韓国も医療職・薬剤師などの業務上秘密漏洩を刑法で処罰し、親告罪とする点で日本と構造が近い
ドイツは職業上の秘密保持者に加え、その業務に協力する者にも処罰範囲を広げており、原則として告訴(Strafantrag)を要件とする
米国は保護対象医療情報の不正開示を連邦法で処罰する。被害者の告訴を要件としない点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同じ病院に通う知人が、あなたが治験に参加していることを知っていた。いったいどこから漏れたのか? たどってみると、治験依頼者側の担当者が私的な場で口にしていたと分かった。誰が漏らしたかによって、本条で告訴できるのか、個人情報保護法や民事責任で争うのかが変わってくる
- CRO を退職して半年。転職先の飲み会で「前の案件に有名人が被験者として入っていた」と口を滑らせてしまった。条文は「これらの者であつた者」も対象にしている。相手が告訴すれば、あなたに前科がつく可能性がある
- SNS で、自分の副作用の経過としか思えない投稿を見つけた。書いた人物が製薬会社の関係者だと特定できたのは先月のこと。告訴期間は犯人を知った日から6か月、残りはもう5か月を切っている
- 品質保証部門の責任者として、製造販売後調査の委託先を選ぶ立場にいる。委託先の社員が患者情報を漏らした場合、刑罰を受けるのは漏らした個人だが、告訴が受理された時点で自社の名前も報道と行政の目にさらされる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩の証拠を保全する。投稿のスクリーンショット、URL、日時、誰から聞いたかをメモに残す2. 治験の依頼者または医療機関の治験事務局に書面で照会し、回答を保存する3. 犯人を特定した日を記録する。告訴期間の起算点になる4. 告訴状を作り警察か検察へ提出する。弁護士に依頼するかどうかも併せて検討する5. 損害賠償は民事で別に請求する(民法709条、715条)
訴えられた側:1. 開示が「正当な理由」にあたるかを検討する。法令に基づく報告、本人の同意、個人を識別できない形への加工などが該当しうる2. 事実関係を弁護士に正確に伝え、勤務先への報告のしかたを整える3. 告訴は起訴されるまで取り消せる(刑事訴訟法237条)。謝罪と被害の回復に誠実に取り組むことが最も現実的な防御になる4. 在職中か退職後かに関係なく義務は続く前提で、その後の発言を管理する
時効(請求できる期限):告訴期間:犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法235条)。公訴時効:3年(同法250条2項6号)。民事の損害賠償請求:損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年(民法724条)
学説
通説:本条は刑法134条の秘密漏示罪が主体を医師・薬剤師などに限定していることを補い、医薬品等の開発・市販後の場面で秘密に接する者に刑罰による守秘を及ぼす特別規定と理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)公布、平成26年(2014年)施行 薬事法から現行の法律名への題名改正と医療機器・再生医療等製品の章立て整備に伴い、引用条項が再編された(詳細な変遷は要確認)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の改正に伴い、「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 改正:薬事法から「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」への題名改正と、医療機器・再生医療等製品の章立て整備に伴い、本条が引用する守秘義務規定が再編された(各号の変遷の詳細は要確認)
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。令和7年(2025年)6月1日施行
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