割賦販売法 第33条の2(登録の拒否)
クイックジャンプ
- 経済産業大臣は、第三十二条第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
- 一法人でない者
- 二外国法人である場合には、国内に営業所を有しない者
- 三資本金又は出資の額が包括信用購入あつせん関係販売業者又は包括信用購入あつせん関係役務提供事業者を保護するため必要かつ適当であると認められる金額で政令で定めるものに満たない法人
- 四資産の合計額から負債の合計額を控除した額が資本金又は出資の額の百分の九十に相当する額に満たない法人
- 五第三十四条の二第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない法人
- 六この法律又は貸金業法(昭和五十八年法律第三十二号)の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない法人
- 七役員のうちに次のいずれかに該当する者のある法人
- 八暴力団員等がその事業活動を支配する法人
- 九暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用するおそれのある法人
- 十包括信用購入あつせんに係る業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある法人として経済産業省令で定めるもの
- 十一第三十条の二第一項本文に規定する調査、第三十五条の十六第一項及び第三項に規定する措置その他この法律に定める措置の円滑な実施を確保するために必要な体制、利用者又は購入者若しくは役務の提供を受ける者の苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制その他の包括信用購入あつせんの公正かつ適確な実施を確保するために必要なものとして経済産業省令で定める体制が整備されていると認められない法人
- 2.第十五条第二項及び第三項の規定は、第三十二条第一項の規定による登録の申請があつた場合に準用する。
この条文の基本情報
登録の拒否とは何ですか?
定義登録の拒否とは、割賦販売法第33条の2に定められた規定で、「経済産業大臣は、第三十二条第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載が…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 割賦販売法第33条の2(登録の拒否)は、日本の割賦販売法に含まれる条文です。
- 割賦販売法第33条の2の条文原文は「経済産業大臣は、第三十二条第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載が…」で始まります。
- 割賦販売法第33条の2は第三款に置かれています。
- 割賦販売法の公布日は昭和36年7月1日です。
- 割賦販売法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 割賦販売法第33条の2の前の条は割賦販売法第33条です。
- 割賦販売法第33条の2の次の条は割賦販売法第33条の3です。
- 割賦販売法第33条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第33条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159 - 本サイト収録
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第33条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000159/33_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点割賦販売法33条の2は、クレジットカード事業者の登録申請が11の拒否事由のいずれかに該当する場合、経済産業大臣に登録拒否を義務付ける規定で、虚偽記載も拒否理由となる。
Q · クレジットカード事業の登録って、どんな会社だと断られるの?
11の事由に一つでも当たれば、国は登録を必ず拒否する
割賦販売法33条の2により、経済産業大臣は、申請者が法人でない、資本金が政令の基準に満たない、純資産が資本金の90%未満、登録取消しや罰金刑から5年未満、役員に欠格者がいる、暴力団員等が関与している、支払能力調査や苦情処理の体制が整っていない、のいずれかに当たる場合、登録を拒否しなければなりません。申請書に重要な虚偽記載や記載漏れがある場合も同じです。大臣に裁量はありません。
解説
クレジットカードを発行してリボ払いや分割払いを扱いたい会社は、経済産業省の登録簿に載らなければ営業できない。その門で何が審査されるかを列挙したのが本条である。注目すべきは「拒否しなければならない」という語尾だ。「拒否できる」ではない。11の号のどれか一つに当たれば、大臣に裁量(役所が個別事情を見て判断を変えられる余地)は残らない。株式会社であること、外国法人なら国内に営業所があること、政令が定める最低資本金を満たすこと、純資産が資本金の90%を下回っていないこと、登録取消しや罰金刑から5年が経っていること、役員に欠格者がいないこと、暴力団の影響がないこと。そして最後の11号が最も重い。利用者の支払能力の調査、カード番号の安全管理、苦情処理、それらを回す体制が「整っていると認められない」法人も落とされる。あなたの手元のカードの利用枠が思ったより低いのも、不正利用の連絡に窓口が応じるのも、この門をくぐる条件だったからである。逆に言えば、この門をくぐっていない事業者が分割払いを持ちかけてきたら、それ自体が危険信号だ。
法的な位置づけ
割賦販売法33条の2は、包括信用購入あっせん業者の登録拒否事由を定める規定である。経済産業大臣は、申請者が1項各号の11の事由のいずれかに該当する場合、または申請書類に重要事項の虚偽記載もしくは重要事実の記載の欠落がある場合、登録を拒否しなければならない。拒否は羈束的であり、行政の裁量の余地はない。
よくある質問 AI による整理
Q1包括信用購入あっせんとは何ですか?
カードなどを交付し、利用者の買い物代金を事業者が立て替え、2か月を超えて分割・リボ払いで回収する取引です。営むには経済産業大臣の登録が必要です。
Q2クレジットカード会社が登録業者か確認する方法は?
経済産業省が登録業者の一覧を公表しています。分割払いを勧めてきた事業者の名称や登録番号を一覧と照合すれば、登録の有無を確認できます。
Q3後払いアプリは割賦販売法の登録が必要?
購入から2か月以内の一括後払いは包括信用購入あっせんの定義から外れ、本条の登録は原則不要です。分割・リボ払いを扱えば登録が必要になります。
Q4純資産が資本金の90% 未満だとどうなる?
割賦販売法33条の2第1項4号により登録拒否事由になります。資本金を満たしていても、赤字で純資産が削られていれば登録を受けられません。
Q5罰金刑から5年はいつから数える?
刑の執行を終えた日、または執行を受けることがなくなった日から数えます。割賦販売法違反だけでなく、貸金業法違反による罰金も対象です。
Q6外国企業は日本でカード事業の登録を受けられる?
受けられます。ただし国内に営業所を持たない外国法人は2号により登録を拒否されます。日本国内の拠点が前提条件です。
Q7登録拒否に不服があるときはどうする?
審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内に行えます。まず拒否理由の記載を確認します。
Q8申請書の記載漏れだけで登録拒否になる?
なります。重要な事実の記載が欠けているだけで、各号の事由とは別に拒否理由になります。役員の処分歴の記載漏れなどが典型です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1資本金っていくらあればカード事業の登録を受けられるんですか?
本条1項3号は金額を政令に委ねており、割賦販売法施行令で定められています(5,000万円とされている。最新の改正状況をご確認ください)。ただし4号で純資産が資本金の90%以上あることも求められます。実務のポイント:見落とされやすいのは4号のほうです。増資で資本金を積んでも、赤字で純資産が削られていれば落ちる。申請直前の決算期をどこに置くかが実務の分かれ目になる
Q2前に登録を取り消された会社の社長が、新しい会社で申請し直すのってアリなんですか?
法人が別でも、本条1項7号で役員の欠格事由が審査されます。取消し処分に関わった役員がいる法人は、一定期間登録を受けられない仕組みです(具体的な該当範囲は同号の各細目で確認が必要)。実務のポイント:役員欄に名前を出さず実質的に経営に関与させる手口は、記載の欠落として虚偽記載の問題に転化しうる。表に出さないことのほうが危険になる
Q3審査で「体制が整っていない」って言われたけど、具体的に何が足りないのか分からないんです
本条1項11号の体制要件は経済産業省令に委ねられており、30条の2の支払能力調査、35条の16のカード番号の管理、苦情処理などを回す仕組みが見られます。実務のポイント:審査側が見ているのは規程の有無より、誰がどの手順で動くかを説明できるかです。社内規程を作っただけで運用の担当者や記録の残し方が決まっていないと、整備されていると認められにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「登録制なのだから、書類さえ揃えれば通る」と考えがちだが、本条は申請書の形式ではなく中身を見る。とりわけ11号は「体制が整備されていると認められない」と書き、何をもって整備とするかは経済産業省令に委ねられている。書類の体裁が整っていても、運用の実態を説明できなければ通らない
- 罰金刑の欠格は割賦販売法違反だけだと思われやすいが、6号は貸金業法違反による罰金も明示的に並べている。ショッピング枠とキャッシング枠を同じ会社が扱う業界の実態を前提に、片方での違反がもう片方への参入も塞ぐ構造になっている。違反の影響範囲を一事業の内側だけで見積もると、5年の空白を見落とす
- 利用者の立場では「カード会社が厳しく審査されていること」と「自分のカード枠が低いこと」は無関係に見える。だが法律から見ると両者は直結している。30条の2の支払可能見込額の調査を回す体制がなければ登録されないのだから、あなたの利用枠を絞っている計算そのものが、カード会社が営業を続けるための条件なのである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 割賦販売法33条の2:登録の入口で拒否すべき事由 | 割賦販売法34条の2:登録後の取消し事由 割賦販売法31条:包括信用購入あっせん業者の登録義務 |
| タイミング | 登録申請の審査時 | 登録を受けた後、事由が生じたとき 営業を始める前 |
| 大臣の判断 | 該当すれば拒否しなければならない(裁量なし) | 取消しが義務の場合と、裁量で判断できる場合がある 登録を受けない営業は違法 |
| 相互の関係 | 取消しから5年経っていない法人は5号で拒否 | 取消しが5年の欠格期間の起点になる 登録義務があるので、本条の審査を避けて通れない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾ではクレジットカード業務は主管機関(金融監督管理委員会)の許可制で、主に銀行が担う。日本のような信販会社による登録制とは参入の構造が異なる
韓国では信用カード業は金融委員会の許可制。日本の登録制より参入のハードルが高く設計されている
ドイツではカード発行は支払サービスとして BaFin の許可対象。与信を伴う場合は銀行法(KWG)の規制も重なる
米国の連邦法は参入規制より、開示義務や支払能力審査などの行為規制が中心。参入は州の免許や銀行規制で管理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フィンテックの新会社を立ち上げ、アプリ内で「3回払い」を提供しようとしている。資本金は集めた、システムもある。だが苦情処理の担当者を置かず、問い合わせはチャットボットだけで回す設計にしていた。11号の体制要件で審査が止まる。プロダクトの設計段階から、苦情処理フローを組み込んでおくべきだった
- もし、登録申請書の役員欄に記載した取締役の一人が、過去に別の法律で処分を受けていたことを記載しなかったら、どうなる? 重要な事実の記載の欠落として、それだけで登録拒否の理由になる。隠したことのほうが、処分歴そのものより重く見られる
- 子会社で貸金業を営んでいたグループ会社が、数年前に貸金業法違反で罰金刑を受けていた。今回カード事業に参入する申請主体がその同じ法人なら、6号が効いてくる。罰金の執行を終えた日から5年、あと何か月残っているかを数え直す必要がある
- 登録取消しを受けた会社の経営陣が、新会社を作って申請し直した。法人が別でも、7号で役員の欠格事由が審査される。看板を掛け替えるだけで門をくぐれる設計にはなっていない
- 資本金は満たしているのに、直近の決算で赤字が膨らみ、純資産が資本金の85%まで落ちた。申請の準備はほぼ終わっている。決算確定まであと2か月、増資か損失の圧縮か、どちらかを間に合わせなければ4号で門前払いになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 分割払いやリボ払いを勧めてきた事業者が、経済産業省の登録簿に載っているかを確認する2. 載っていない事業者が包括信用購入あっせんを営んでいる疑いがあれば、経済産業局の窓口へ情報提供する3. 登録業者とのトラブルなら、まず業者の苦情窓口に書面で申し入れる。11号で苦情処理の体制は登録の条件になっている4. 対応が不十分なら消費生活センターに相談し、やり取りの記録を残す
訴えられた側:1. 拒否通知を受けたら、どの号に当たると判断されたのか、理由の記載を最初に確認する2. 純資産不足や5年の経過待ちなど時間で解消できる理由なら、再申請の時期を逆算する3. 体制不備が理由なら、省令の要件と自社の運用書を照らし合わせて不足を埋める4. 事実認定に誤りがあると考えるなら、審査請求または取消訴訟を期限内に検討する。代理は弁護士に依頼する
時効(請求できる期限):登録拒否処分(役所が申請者に直接下す具体的な決定)への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。5号と6号の欠格期間は、取消しの日または刑の執行を終えた日等から5年
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 改正:割賦販売法の大改正。従来の割賦購入あっせんを包括信用購入あっせんに再編し、支払可能見込額の調査義務(30条の2)を導入。登録制度もこれに合わせて整備された
- 2.平成28年(2016年) 改正:クレジットカード番号等の適切な管理義務を強化する改正。本条11号の体制要件が、カード番号管理措置の実施体制を含む形で問われるようになった
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める