受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月22日読了 8 分8 分8 分

災害対策基本法 第67条(他の市町村長等に対する応援の要求)

クイックジャンプ
  1. 市町村長等は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、他の市町村の市町村長等に対し、応援を求めることができる。この場合において、応急措置を実施するための応援を求められた市町村長等は、正当な理由がない限り、応援を拒んではならない。
  2. 2.前項の応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を求めた市町村長等の指揮の下に行動するものとする。

この条文の基本情報

他の市町村長等に対する応援の要求とは何ですか?

定義他の市町村長等に対する応援の要求とは、災害対策基本法第67条に定められた規定で、「市町村長等は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、他の市町村の市町村長…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 災害対策基本法第67条(他の市町村長等に対する応援の要求)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
  2. 災害対策基本法第67条の条文原文は「市町村長等は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、他の市町村の市町村長…」で始まります。
  3. 災害対策基本法第67条は第四節に置かれています。
  4. 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
  5. 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
  6. 災害対策基本法第67条の前の条は災害対策基本法第66条です。
  7. 災害対策基本法第67条の次の条は災害対策基本法第68条です。
  8. 災害対策基本法第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第67条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223
  • 本サイト収録災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/67

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点災害対策基本法67条は、災害時に市町村長等が他の市町村長等へ応援を求められると定める。応急措置の応援は正当な理由なく拒めず、応援職員は要請側の指揮下で行動する。

Q · 災害のとき、他の市から応援を頼まれたら断れないの?

応急措置の応援は正当な理由がない限り断れない

災害対策基本法67条1項により、被災した、または被災のおそれがある市町村の市町村長等は、他の市町村長等に応援を求めることができます。このうち応急措置を実施するための応援を求められた場合は、正当な理由がない限り拒否できません。応急措置以外の災害応急対策への応援は、条文上の拒否禁止の対象外です。また同条2項により、応援職員は要請した側の市町村長等の指揮の下で行動します。

解説

被災地の避難所で受付に立つ職員の名札に、何百キロも離れた市の名前が書いてあることがある。善意のボランティアではない。法律に基づく「応援」である。67条によれば、被災した、または被災のおそれがある市町村の市町村長等は、他の市町村長等に応援を求めることができる。応急措置(避難所の開設、救助、給水など、目の前の危険を止めるための措置)の応援を求められた側は、正当な理由がない限り断れない。さらに2項は、応援に来た職員は応援を求めた側の市町村長等の指揮の下で動くと定める。被災した住民にとって大事なのはこの点である。どこの市の職員が対応しても、指揮をとり責任を負う窓口は地元の市町村になる。罹災証明の調査結果に納得できなければ、職員の所属先ではなく地元の市役所に再調査を求めればよい。職員の所属ではなく、誰の指揮下で動いているかを見て、相談先を決めることになる。

法的な位置づけ

災害対策基本法67条は、市町村間の応援の要求を定める規定である。災害が発生し又は発生するおそれがある場合、市町村長等は災害応急対策の実施に必要と認めるときに他の市町村長等へ応援を求めることができ、応急措置に係る応援は正当な理由なく拒めない。応援従事者は要請元の市町村長等の指揮下に置かれる。

手順

  1. 1.応援職員の所属と氏名を記録する 被害認定調査や避難所対応を受けた際、応援職員の所属自治体と氏名、調査日時をメモする。調査時の写真や浸水した高さの記録も残す
  2. 2.窓口は地元の市町村と確認する 応援職員は要請元の市町村長等の指揮下で動くため、疑問や苦情は職員の所属先ではなく地元の災害対策本部や罹災証明の担当課に申し出る
  3. 3.罹災証明の二次調査を書面で依頼する 判定に不服がある場合、地元の市町村に二次調査(再調査)を書面で依頼する。受付期限は自治体ごとの運用で異なるため、通知受領後すぐに確認する
  4. 4.損害が生じたら弁護士に相談する 応援業務の中で損害を受けた場合、指揮をとった地元自治体を軸に国家賠償請求の相手方を弁護士と検討する。損害と加害者を知った時から原則3年の時効に注意する

よくある質問 AI による整理

Q1災害時の市町村間の応援要請とは?

被災した、または被災のおそれがある市町村の市町村長等が、他の市町村長等に人員や資機材の応援を求める仕組みです。根拠は災害対策基本法67条です。

Q2応援職員は誰の指示で動く?

応援を求めた被災地側の市町村長等の指揮の下で行動します(災害対策基本法67条2項)。派遣元の市長の指示で現場を動かすわけではありません。

Q3災害が起きる前でも応援要請できる?

できます。67条1項は「災害が発生するおそれがある場合」も対象にしており、台風接近時など発災前の応援要請も条文の射程に入ります。

Q4応援要請を断る「正当な理由」とは?

条文に例示はありませんが、派遣元の市町村も同じ災害で被災している、または被災のおそれが差し迫っている場合などが典型と考えられます。

Q5災害時相互応援協定と67条の関係は?

協定は、67条の応援を迅速に動かすため平時に結んでおく取決めです。派遣先や資機材の内容を事前に決めておくことで、発災直後の調整を省けます。

Q6応援要請は都道府県にもできる?

できます。市町村長等から都道府県知事等への応援の要求は、災害対策基本法68条が別に定めています。67条は市町村同士の応援の規定です。

Q7応援に来た職員の費用は誰が負担する?

原則として応援を受けた側の市町村が負担します(災害対策基本法92条)。大規模災害では国の財政措置で実質負担が軽減されることがあります。

Q8消防の応援も67条で行う?

市町村の消防の相互応援は、消防組織法39条に特則があります。消防力の応援はまず消防組織法の枠組みで行われるのが通常です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1罹災証明の調査に来たのが他の市の人だったんですけど、判定がおかしくても文句は言えないんですか?

言える。67条2項により、応援職員は要請した市町村長等の指揮の下で動き、罹災証明書を交付するのも地元の市町村長である(災害対策基本法90条の2)。不服があれば地元の市役所に再調査を求めればよい。実務のポイント:応援職員は現地を離れる期限が決まっていることが多い。撤収する前に申し出ると、当時の調査員の記録を確かめてもらいやすい

Q2うちの市も大変なのに、他の市から応援を頼まれたら断れないんですか?

応急措置のための応援なら、正当な理由がない限り断れない(67条1項後段)。自分の市も被災している、または被災のおそれが差し迫っているなら、正当な理由になりうる。実務のポイント:単に断るより、「人は出せないが給水車なら出せる」というように一部だけ応じる方法もある。そのほうが事後の検証で問題になりにくく、次に自分の市が被災したとき応援を頼みやすい

Q3応援に来た職員の旅費や手当は誰が払うんですか?

原則として、応援を受けた側の自治体が負担する。災害対策基本法92条が、応援に要した費用の負担を定めている(現行の規定内容を要確認)。実務のポイント:大きな災害では、国の財政支援や特別交付税で被災自治体の負担が実質的に軽くなることがある。費用を心配して応援の要請をためらうのは、たいてい判断ミスである

間違えやすい点 AI による整理

  • 「応援要請されたら、どの市も必ず駆けつけなければならない」と思われがちだが、拒否が禁止されるのは「応急措置を実施するための応援」に限られ、しかも「正当な理由がない限り」という留保がある。それ以外の災害応急対策(復旧に向けた事務など)への応援は、条文上は拒否禁止の対象になっていない。同じ「応援」でも法的な重みが二段階に分かれている
  • 「応援職員のミスは、その職員の所属自治体の責任だ」という発想は、問いの立て方が少しずれている。2項により、応援職員は要請した市町村長等の指揮下で動く。だから、住民からみた行政判断の窓口はまず被災地の市町村になる。国家賠償責任をどちらの自治体が負うか、または両方が負うかは、実務上、解釈が分かれている
  • 住民から見れば「よその市の人が手伝ってくれている」だけだが、法律から見ると、その職員は一時的に被災地の市長の手足として公務を行っている。この見方の違いを知らないと、不服申立てや再調査の請求を誰に宛てればよいか分からなくなり、期限を逃す
比較の観点この条文ほかの条文
応援を求める相手67条:他の市町村の市町村長等68条:都道府県知事等
68条の2:都道府県知事に自衛隊の災害派遣要請を求める
求める主体被災地の市町村長等被災地の市町村長等
市町村長
拒否の可否応急措置の応援は正当な理由がない限り拒否不可条文で別途規律(68条を参照)
派遣の可否は知事の要請と自衛隊側の判断による
現場の指揮応援従事者は要請元の市町村長等の指揮下(67条2項)68条の規律による
自衛隊の指揮系統による

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
災害防救法 第34条

台湾では直轄市・県市政府等が災害応変時に上級機関や他機関へ支援を要請する枠組みがあり、国軍の支援要請も同法で規律される

韓国
재난 및 안전관리 기본법 제44조

韓国も地方自治体の長が他の機関に応援を要請でき、要請を受けた側は特別な事情がない限り応じる構造で、日本と類似する

ドイツ
Grundgesetz Art. 35

ドイツでは州をまたぐ災害時の支援は基本法35条の職務共助・災害救助として構成され、連邦制を前提に設計されている

アメリカ
Emergency Management Assistance Compact(EMAC)

米国では州間の応援は議会承認を得た州間協定 EMAC で行われ、法定の拒否禁止ではなく協定ベースで運用される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 豪雨で自宅が床上浸水した。住家被害認定調査に来たのは隣県の市の職員で、判定は「半壊」に届かなかった。よその人だから仕方ない、と諦める必要はない。調査は地元市長の指揮の下で行われているので、地元の市役所に二次調査を申し出ることができる
  • 応援要請を受けた側の市の防災担当者だったら、どうなるか。自分の市でも大雨警報が出ている。それでも応急措置の応援を断れるのか。自分の市の対応で手が回らないことは「正当な理由」になりうる。ただ、理由を説明しないまま黙って断ることは法律上予定されていない
  • 応援に来た他市の職員が避難所で、地元の指示と違うルールを勝手に運用している。2項によれば、応援職員は要請した市町村長等の指揮に従わなければならない。苦情は地元の災害対策本部に入れればよい
  • 台風の上陸まであと36時間。まだ被害は出ていないが、市長は他の市に職員の派遣を頼みたい。2021年(令和3年)の改正で「発生するおそれがある場合」の対応が強化されて以降、発災前の応援要請も条文上の射程に入っている(最新の改正状況をご確認ください)
  • 友人が被災地の市役所職員で「応援で来た職員の宿泊費や交通費は、うちの市が全部払うの?」と聞いてきた。費用負担は別の条文が定めている。応援を受けた側が負担するのが原則である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 応援職員の対応や被害認定に疑問があれば、職員の所属市ではなく地元の市町村(災害対策本部、罹災証明の担当課)に申し出る2. 調査時の写真、浸水した高さの記録、調査員の所属と氏名をメモしておく3. 罹災証明の判定に不服があれば、地元の市町村に二次調査(再調査)を書面で依頼する4. 損害が出た場合の国家賠償請求は、指揮をとった地元の自治体を軸に、弁護士に相談して相手方を組み立てる

訴えられた側:1. 応援を求められた自治体の担当者は、要請の中身が応急措置かどうかをまず確認する2. 自分の市も被災しているなど断る事情があるときは、正当な理由を記録し、要請元に速やかに伝える3. 派遣した職員には、現地では要請元の市町村長等の指揮に従うよう周知する4. 費用の精算と事後の検証に備えて、派遣人数、日数、業務の内容を日報に残しておく

時効(請求できる期限):本条に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権は5年または10年)が適用される。応援業務の中で受けた損害について国家賠償を請求する場合は、損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)である。罹災証明の再調査は、法律ではなく各自治体の運用で受付期限が設けられていることが多いので、通知を受け取ったらすぐに確認する

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和36年(1961年) 新設:伊勢湾台風を契機に災害対策基本法が制定され、防災に関する国・自治体の責務と応急対策の体系が整備された

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

災害対策基本法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›