災害対策基本法 第72条(都道府県知事の指示等)
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- 都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の実施する応急措置が的確かつ円滑に行なわれるようにするため特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、応急措置の実施について必要な指示をし、又は他の市町村長を応援すべきことを指示することができる。
- 2.都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の実施する災害応急対策(応急措置を除く。以下この項において同じ。)が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、災害応急対策の実施を求め、又は他の市町村長を応援することを求めることができる。
- 3.前二項の規定による都道府県知事の指示又は要求に係る応援に従事する者は、災害応急対策の実施については、当該応援を受ける市町村長の指揮の下に行動するものとする。
この条文の基本情報
都道府県知事の指示等とは何ですか?
定義都道府県知事の指示等とは、災害対策基本法第72条に定められた規定で、「都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の実施する応急措置が的確かつ円滑に行なわれるようにするため特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、応急措置の実…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第72条(都道府県知事の指示等)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第72条の条文原文は「都道府県知事は、当該都道府県の区域内の市町村の実施する応急措置が的確かつ円滑に行なわれるようにするため特に必要があると認めるときは、市町村長に対し、応急措置の実…」で始まります。
- 災害対策基本法第72条は第四節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第72条の前の条は災害対策基本法第71条です。
- 災害対策基本法第72条の次の条は災害対策基本法第73条です。
- 災害対策基本法第72条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第72条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第72条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/72
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法72条は、都道府県知事が市町村長に対し、応急措置の実施や他市町村への応援を指示でき、それ以外の災害応急対策は実施や応援を求めることができると定める。
Q · 県から応援に来た職員は、誰の指示で動いているの?
応援を受ける被災地の市町村長の指揮で動きます
災害対策基本法72条3項により、知事の指示または要求に基づいて応援に入った者は、災害応急対策の実施について、応援を受ける市町村長の指揮の下に行動します。派遣元の自治体の長ではありません。知事は1項で応急措置(避難誘導・救助・消防・水防など)について市町村長に指示でき、2項でそれ以外の災害応急対策について実施や応援を求めることができます。避難所運営などへの要望は、被災地の役場に伝えるのが筋です。
解説
大地震の翌朝、隣の県から来た職員が避難所で毛布を配っている。災害ではよく見る光景だが、その職員が誰の命令で動いているのかを知る住民はほとんどいない。災害対策基本法72条は、都道府県知事が市町村長に対して持つ二段階の権限を定めている。第1項は「応急措置」(避難誘導、救助、消防、水防など、目の前の被害を食い止める緊急対応)が対象で、知事は特に必要があると認めるとき、市町村長に必要な指示を出し、他の市町村長に応援を指示できる。第2項は応急措置以外の災害応急対策(物資の供給、衛生の確保など)が対象で、知事にできるのは「求める」ことにとどまる。指示と要求で強さが違う。そして第3項によれば、応援に入った職員は、自分の自治体の長ではなく、応援を受ける市町村長の指揮で動く。避難所の運営がうまく回らないとき、その責任は最終的に被災地の市町村長と、指示権を使わなかった知事のどちらにあるのか。この構造を知っていれば、要望を出す相手を間違えない。
法的な位置づけ
災害対策基本法72条は、都道府県知事による市町村長への関与を定める規定である。応急措置については必要な指示および他の市町村長への応援の指示を、応急措置以外の災害応急対策については実施および応援の要求を認める。いずれも「特に必要があると認めるとき」に限られ、応援従事者は応援を受ける市町村長の指揮下に置かれる。
よくある質問 AI による整理
Q1災害対策基本法72条とは?
都道府県知事が市町村長に対し、応急措置の実施や他市町村への応援を指示し、それ以外の災害応急対策の実施や応援を求めることができると定めた規定です。
Q2知事の指示に市町村長は従わなければならない?
72条1項の指示は応急措置に関する法的な指示で、市町村長は従う立場に置かれます。一方、2項の「求め」は要求であり、指示より拘束の度合いが弱い関与です。
Q3災害時の応急措置とは何を指す?
避難の誘導、被災者の救助、消防、水防など、災害の拡大を防ぐため目の前で行う緊急対応を指します。物資供給や衛生確保などは応急措置以外の災害応急対策に分類されます。
Q4応援職員の指揮権は誰にある?
72条3項により、知事の指示・要求に基づく応援従事者は、災害応急対策の実施について応援を受ける市町村長の指揮の下に行動します。派遣元の長ではありません。
Q5知事はいつ72条の指示を出せる?
県内市町村の応急措置を的確かつ円滑に行わせるため「特に必要があると認めるとき」です。発動するかどうかは知事の判断に委ねられています。
Q6市町村同士の応援は知事の指示がないとできない?
できます。市町村長は67条で他の市町村長に直接応援を求められ、68条で知事に応援を求めることもできます。72条は知事側から動かす経路です。
Q7災害対策基本法72条と73条の違いは?
72条は知事が市町村長に指示・要求する規定、73条は市町村が事務の全部または大部分を行えなくなったとき知事が応急措置を代わって実施する規定です。
Q8避難所の運営に不満があるときはどこに言えばいい?
避難所運営は被災地の市町村の業務で、応援職員もその市町村長の指揮で動きます。まず被災地の役場や災害対策本部の窓口に、記録が残る形で伝えるのが有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県から応援に来た人に避難所のことを頼んでも、役場に聞いてくれって言われたんですが、なんでですか?
災害対策基本法72条3項により、応援に従事する者は、災害応急対策の実施について、応援を受ける市町村長の指揮の下に動くからである。応援職員は自分の判断で運営方針を変えられない。実務のポイント:避難所の改善要望は、紙に書いて役場の災害対策本部の窓口に出すと、記録が残り、応援職員の配置換えにつながりやすい
Q2市町村がパンクしたら、県が代わりに全部やってくれるんじゃないんですか?
72条は指示や要求の権限であり、県が代わりに実施する規定ではない。代わりに行う場面を定めているのは73条で、市町村がその全部または大部分の事務を行えなくなったときに、知事が応急措置の一部を代行する。実務のポイント:代行まで進むのは役場自体が被災するような例外的な場面に限られる。実際には72条や67条の応援で人手を補うのが通常の運用である
間違えやすい点 AI による整理
- 知事は災害時に市町村の業務を何でも命令できると思われがちだが、72条の「指示」が使えるのは第1項の応急措置に限られる。物資の供給や衛生の確保など、それ以外の災害応急対策については、第2項で「求める」ことしかできない。条文は言葉を使い分けている
- 応援に来た他自治体の職員は自分の役所の上司に従っていると考えるのは自然だが、法律は逆の線を引いている。第3項により、災害応急対策の実施については、応援を受ける市町村長の指揮が優先する。現場の指揮系統を一本にするための設計であり、住民から見れば、苦情や要望の窓口は被災地の役場ということになる
- 「県が動かないのは権限がないからだ」という問いの立て方自体がずれている。知事の権限は条文上存在する。72条の指示も要求も「特に必要があると認めるとき」という知事の判断にかかっており、問題は権限があるかどうかではなく、行使するかどうかの判断である。被災地の現状を県に正確に届けることが、その判断を動かす材料になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が動かすか | 72条:都道府県知事が市町村長に指示・要求 | 67条:被災市町村長が他の市町村長に応援を求める 73条:知事が市町村長に代わって応急措置を実施 |
| 関与の強さ | 応急措置は「指示」、それ以外の災害応急対策は「求め」 | 市町村間の水平的な応援要求 知事による代行(最も強い介入) |
| 発動の前提 | 知事が「特に必要がある」と認めるとき | 市町村長が応急措置実施のため必要と認めるとき 被災市町村が事務の全部または大部分を行えなくなったとき |
| 現場の指揮 | 応援従事者は応援を受ける市町村長の指揮下 | 応援従事者は応援を求めた市町村長の指揮下 知事が代行して実施 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では上級政府や他の自治体が受災自治体を支援協力する枠組みを定める。日本の72条のような「指示」と「要求」の段階分けは明示されていない
米国では州間の相互応援を協定で組み、派遣要員は受援州の運用指揮下に入るのが原則。受援側指揮という発想は日本の72条3項と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 豪雨で隣接する三つの町が同時に浸水した。被害の小さいA町は自分の町の片付けを優先し、孤立集落を抱えるB町への応援を渋っている。県知事が72条1項でA町長に応援を指示すれば、A町は従う立場になる。住民の声が知事に届くかどうかで、救助が数日違うことがある
- もし応援で来た他県の職員と、被災地の町役場の職員の判断が食い違ったら、どちらに従えばいいのか? 72条3項の答えは明快である。応援に従事する者は、応援を受ける町長の指揮の下に動く
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和36年(1961年) 新設:伊勢湾台風の被害を契機とする災害対策基本法の制定に伴い、都道府県知事による市町村長への指示等の規定として設けられた
- 災害対策基本法 第62条市町村長の応急措置実施義務
- 災害対策基本法 第67条市町村長間の応援要求
- 災害対策基本法 第68条市町村長から知事への応援要求
- 災害対策基本法 第73条知事による応急措置の代行
- 災害対策基本法 第50条災害応急対策の範囲を定める
- 災害救助法 第13条救助事務の一部を市町村長に行わせる特則
- 地方自治法 第245条国・県による関与の一般的類型
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