要点国税通則法 110 条は、不服申立人が決定又は裁決まで書面でいつでも取下げできると定める。取下げは申立てを遡って消滅させ、不服申立期間が過ぎれば再び争えない。
Q · 審査請求を取り下げたら、あとで税務署をまた争えますか?
取り下げると争う権利を失う恐れがあります
国税通則法 110 条 1 項により、不服申立人は決定又は裁決があるまで、書面でいつでも不服申立てを取り下げられます。ただし取下げは申立てを遡って消滅させるため、不服申立期間(通則法 77 条、処分を知った日の翌日から 3 か月)が過ぎていれば再び争えません。さらに不服申立前置(通則法 115 条)により、取下げは取消訴訟の道も同時に閉ざします。2 項は、再調査の請求と審査請求が交錯した場合に一方をみなし取下げとする仕組みも定めています。
税務署の更正処分に納得できず、審査請求を出した。その後、税理士が「和解的に修正申告し直したほうが早い」と言い出す。取り下げれば済むと思うだろう。国税通則法 110 条 1 項は確かに「決定又は裁決があるまでは、いつでも、書面により取り下げることができる」と定める。だが条文が語らない裏側がある。取り下げた瞬間、その不服申立ては最初から存在しなかったことになり、不服申立期間(処分を知った日の翌日から 3 か月、通則法 77 条)が止まっていた効果も消える。期間が過ぎていれば、二度と同じ処分を争えない。訴訟に進む道も、不服申立前置(通則法 115 条)に阻まれて閉じる。さらに 2 項は、あなたが再調査の請求を飛ばして直接審査請求をした場合、古いほうの請求が自動的に取り下げ扱いになる仕組みを定めている。あなたが何も書面を出さなくても、法律の側が勝手に取り下げる場面が存在するということだ。
国税通則法 110 条は不服申立ての取下げを定める手続規定である。1 項は不服申立人が決定又は裁決までは書面でいつでも取り下げられる旨を、2 項は再調査の請求を経ない審査請求がされた場合に一方の申立てが取り下げられたものとみなされる旨を規定する。取下げは不服申立てを遡及的に消滅させる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
不服申立人が自らの意思で審査請求や再調査の請求をやめる手続です。国税通則法 110 条 1 項に基づき、決定又は裁決まで書面でいつでも行えますが、申立ては遡って消滅します。
その審査請求は最初からなかったものとして扱われます。不服申立期間が過ぎていれば再び争えず、取消訴訟の前置(通則法 115 条)も満たせなくなります。
取下げは書面提出時に効力が生じ、原則として撤回できません。錯誤や強迫など例外的事情がない限り、申立ての消滅は覆らないため慎重な判断が必要です。
当事者が書面を出さなくても、法律上取下げがあったものと扱う制度です。110 条 2 項は再調査の請求と審査請求が時間的に交錯した場合に適用されます。
できません。国税通則法 110 条 1 項は「書面により」取り下げると定めており、電話や口頭の意向表明では取下げの効力は生じません。
取下げ自体は決定又は裁決があるまでいつでも可能で期限はありません。ただし取下げ後に再び争うには不服申立期間の残りが必要です。
原則そうなります。国税では不服申立前置(通則法 115 条)があり、取下げで不服申立てが消えると取消訴訟の要件も満たせなくなります。
断れます。取下げは不服申立人の任意であり、応じる義務はありません。見返り条件は書面で確認し、決定・裁決を待つ選択も残っています。
取下げは書面を提出した時点で効力が生じ(通則法 110 条 1 項)、その後の加算税の扱いは処分庁の裁量に戻る。口頭の約束に法的拘束力はない。業界裏話ヒント:取下げと引き換えの条件がある場合、実務では先に修正申告書の内容と加算税の賦課決定通知を確認し、それらが確定してから取下書を出す順序にする。順序を逆にした瞬間、交渉材料はゼロになる
通則法 75 条 4 項により決定を経ない審査請求が可能で、その場合 110 条 2 項 3 号により、元の再調査の請求は取り下げられたものとみなされる。あなたが取下書を書く必要はない。業界裏話ヒント:ただし審査請求日より前に再調査決定書の謄本が発送されていると、逆に審査請求のほうがみなし取下げになる(同項 1 号)。切り替え前に発送状況を審理庁へ確認するのが実務の定石で、これを怠って手続が空転する例は珍しくない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 110 条:取下げ=不服申立ての遡及的消滅 | — |
| 時的基準 | 決定又は裁決があるまではいつでも可 | — |
| 取下げとの関係 | 本規定(取下げそのもの) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。