要点国税通則法 96 条は、審査請求人と原処分庁の双方が証拠書類・証拠物を提出できると定める。担当審判官が期限を定めたときは、その期間内に提出しなければならない。
Q · 税務署から更正処分を受けたら、もう証拠を出す機会はないの?
証拠を出せる。ただし審判官が定めた期限内に限る
国税通則法 96 条により、審査請求人・参加人は国税不服審判所での審理で証拠書類・証拠物を提出できます(1 項)。処分を下した原処分庁も、処分の根拠となる事実を証する書類を提出します(2 項)。ただし担当審判官が提出の相当な期間を定めたときは、その期間内に出さなければ証拠は考慮されないおそれがあります(3 項)。処分は届いた時点では確定しておらず、証拠を突き合わせる二回戦が残されていますが、勝負を分けるのは「期限内に、正しい順序で出せるか」です。
税務署から更正通知書が届く。追徴税額の数字を見て、多くの人は「役所が決めたことだ」と諦めて印鑑を押す。だが国税通則法 96 条は、あなたにまったく別の道を用意している。処分に納得できないなら国税不服審判所へ審査請求をし、そこであなたは自分に有利な証拠書類や証拠物を積極的に提出できる(1 項)。同時に、処分を下した税務署(原処分庁、あなたに更正・決定を出した役所そのもの)も、処分の根拠となる事実を証明する書類を出してくる(2 項)。つまりここは、あなたと税務署が証拠を突き合わせる土俵だ。裁判所ではなく行政の内部機関だが、近年の統計では審査請求の 1 割前後で処分の全部または一部が取り消されている。ただし担当審判官(事件を審理する専門の判定官)が提出期限を定めたら(3 項)、その期間内に出さなければ証拠は間に合わない。知っているかどうかで、追徴税額がゼロになるか確定するかが分かれる。
国税通則法 96 条は、国税に関する審査請求の審理における証拠提出を定める規定である。審査請求人・参加人および原処分庁の双方に証拠書類・証拠物の提出権を認め、担当審判官が相当の期間を定めた場合は、その期間内の提出を要件とする。国税不服審判所における立証手続の基本条文にあたる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
税務署などの処分に不服がある納税者が、国税不服審判所に対して処分の取消しや変更を求める不服申立ての手続です。国税通則法に基づき、処分を知った日の翌日から 3 か月以内に提起します。
国税に関する審査請求を裁決する国税庁の特別機関で、処分をした税務署とは組織的に独立しています。審判官には裁判官・検察官・弁護士・税理士の出身者も含まれます。
原則として、処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内です(国税通則法 77 条)。再調査の請求を経た場合は、その決定を知った日の翌日から 1 か月以内となります。
できます。仕入台帳・レジデータ・水道光熱費の記録などを 96 条 1 項の証拠として提出し、実額を立証すれば推計の根拠を切り崩せます。推計課税は反証可能な課税方式です。
審査請求自体に印紙代などの手数料はかかりません。弁護士や税理士に依頼すればその費用は生じますが、本人だけでも申立て可能で、取消訴訟より費用負担は軽くなります。
国税不服審判所は毎年、審査請求の認容割合(全部または一部の取消し)を統計として公表しています。裁判所での取消しより高い傾向があるとされますが、最新の数値は公式統計をご確認ください。
再調査の請求は処分をした税務署長等に対して行う簡易な見直しで、審査請求は独立機関である国税不服審判所への申立てです。再調査を経ずに直接審査請求することもできます。
法律上は本人だけでも申立てできます。ただし証拠の整理や争点の組立て、97 条の 3 の閲覧請求の活用には専門知識が有効なため、弁護士・税理士の関与が有利に働く場面があります。
そう思われがちですが、国税不服審判所は財務省の外局として税務署とは組織的に独立し、審判官には裁判官や検察官、弁護士、税理士出身者も含まれます。96 条で提出した証拠次第で処分は覆り、近年は審査請求の 1 割前後で全部または一部が取り消されています。業界裏話ヒント:裁判で税務署に勝つ確率は数パーセントですが、審査請求はそれより高く、印紙代もかからず弁護士なしでも戦えます。まず審判所、ダメなら訴訟という二段構えが定石です。(最新の改正状況をご確認ください)
できます。原処分庁が 96 条 2 項で提出した書類その他の物件は、97 条の 3 に基づいてあなたが閲覧し、写しの交付を求められます(2016 年の行政不服審査法改正で写しの交付まで認められた)。業界裏話ヒント:多くの納税者はこの閲覧請求を使わず、相手の手札を知らないまま自分の証拠を出してしまう。先に相手の立証を見てから反証を組む人と、やみくもに出す人とでは、同じ証拠でも結果が変わります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 96 条:審査請求の審理での証拠提出(当事者双方) | — |
| 主体 | 審査請求人・参加人および原処分庁の双方 | — |
| 機能 | 自分の主張を裏づける証拠を積極的に出す | — |
| 期限の縛り | 担当審判官が定めた相当の期間内(3 項) | — |
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