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建物の区分所有等に関する法律 第52条(事務の執行)

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  1. 管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十七条第二項に規定する事項を除いて、規約で、理事その他の役員が決するものとすることができる。
  2. 2.前項の規定にかかわらず、保存行為は、理事が決することができる。

この条文の基本情報

事務の執行とは何ですか?

定義事務の執行とは、建物の区分所有等に関する法律第52条に定められた規定で、「管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十七条第…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建物の区分所有等に関する法律第52条(事務の執行)は、日本の建物の区分所有等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 建物の区分所有等に関する法律第52条の条文原文は「管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十七条第…」で始まります。
  3. 建物の区分所有等に関する法律第52条は第一章 建物の区分所有に置かれています。
  4. 建物の区分所有等に関する法律の公布日は昭和37年4月4日です。
  5. 建物の区分所有等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建物の区分所有等に関する法律第52条の前の条は建物の区分所有等に関する法律第51条です。
  7. 建物の区分所有等に関する法律第52条の次の条は建物の区分所有等に関する法律第52条の2です。
  8. 建物の区分所有等に関する法律第52条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第52条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069
  • 本サイト収録建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第52条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000069/52

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点区分所有法52条は、管理組合法人の事務は原則すべて集会の決議で行うと定める。規約で理事等に委任できるが、特別多数決議事項と57条2項の訴訟提起は委任できない。

Q · マンションの理事会が勝手に決めたことって、法律的に有効なんですか?

規約に役員への委任条項があれば有効、なければ本来は総会決議が必要

区分所有法52条1項は、管理組合法人の事務は原則としてすべて集会(総会)の決議で行うと定めます。理事会が決められるのは、規約で「理事その他の役員が決する」と定めた場合に限られます。ただし規約で委任しても、特別の定数が法定されている事項(規約変更=31条、共用部分の重大変更=17条など)と57条2項の訴訟提起決議は委任できません。また2項により、保存行為は理事が単独で決することができます。

解説

管理組合法人のマンションに住んでいて、「理事会が勝手に決めた」と憤ったことはないだろうか。その怒りが正当かどうかを判定する物差しが、この52条にある。原則は明快である。法人の事務は、この法律に別段の定めがある場合を除き、すべて集会(総会)の決議で決める。つまり理事会は本来、何も単独では決められない。ただし但書が逆転装置になっている。規約で「理事その他の役員が決する」と定めれば、多くの事項は理事会限りで処理できる。あなたのマンションの規約を開いて、この委任条項があるかどうかを確認してほしい。あるかないかで、理事会決定の適法性は正反対になる。さらに重要なのは、規約で委任しても絶対に渡せない領域が二つ残ることだ。特別多数決議が法定されている事項(規約変更、共用部分の重大変更など)と、57条2項の共同利益背反行為に対する訴訟提起の決議。ここに手を出した理事会決定は、規約に何が書いてあっても無効である。

法的な位置づけ

区分所有法52条は管理組合法人の事務執行の意思決定機関を定める規定である。1項本文は集会決議を原則とし、但書は特別の定数が法定された事項および57条2項の事項を除いて規約による役員への委任を許容する。2項は保存行為について理事の単独決定を認め、緊急・現状維持の管理行為に機動性を確保する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.理事会決定の根拠条項を特定する 問題の決定について理事会議事録の写しを請求し、どの事項をどの根拠で決議したのかを書面上で特定する。決定日、出席理事、議案名、賛否を控える
  2. 2.規約の役員委任条項を確認する 管理規約を開き、「理事会の権限」「役員が決する事項」に相当する条項の有無と射程を確認する。標準管理規約をそのまま使っているか、個別に修正されているかも見る
  3. 3.委任できない事項に触れていないか照合する 規約変更(31条)、共用部分の重大変更(17条)、共同利益背反行為への訴訟提起(57条2項)に該当しないかを照合する。該当すれば規約の文言に関わらず理事会決定は無効
  4. 4.書面で是正と総会付議を求める 逸脱を確認したら、理事会宛てに根拠条項を示した照会書を提出し、当該案件の総会付議を求める。工事契約の押印前・着工前に動くほど原状回復の負担が軽い
  5. 5.応じない場合は決議無効確認を検討する 理事会が是正に応じない場合、弁護士に相談のうえ決議無効確認の訴えを検討する。並行して次回総会での追認決議の動きがないかも監視する

よくある質問 AI による整理

Q1管理組合法人の事務執行とは何ですか?

管理費の収支、共用部分の管理、業者との契約など法人の運営全般を指します。区分所有法52条1項により、原則としてすべて集会の決議で決定します。

Q2理事会が決めていいことの範囲はどこまでですか?

規約で「理事その他の役員が決する」と定めた事項に限られます。委任条項がなければ、日常的な決定も本来は集会決議が必要という建て付けです。

Q3保存行為とは具体的に何ですか?

共用部分の現状を維持するための行為です。故障設備の修理や緊急の応急措置が典型で、区分所有法52条2項により理事が単独で決定できます。

Q4規約変更を理事会だけで決められますか?

できません。規約の設定変更廃止は31条1項で4分の3以上の特別決議が必要とされ、52条1項但書により委任の対象から除外されています。

Q5管理組合法人と法人化していない管理組合の違いは?

法人化すると登記により権利義務の主体となり、事務執行のルールが52条に切り替わります。未法人化の組合は18条・17条など共用部分の管理規定で処理されます。

Q6理事会決議が無効になるのはどんな場合ですか?

規約に委任条項がない事項を決めた場合、または特別多数決議事項や57条2項の訴訟提起に踏み込んだ場合です。規約の文言に関わらず効力を持ちません。

Q7理事会決定に納得できないときはどうすればいいですか?

議事録の写しを請求して根拠条項を特定し、規約の委任条項と照合します。逸脱があれば書面で総会付議を求め、応じなければ決議無効確認の訴えを検討します。

Q8共用部分の工事は理事会で決められますか?

現状維持の修繕なら52条2項の保存行為として理事が決せますが、重大変更にあたる場合は17条の特別決議が必要で、委任もできません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの理事会、毎月いろいろ決めてますけど、それって法律的に大丈夫なんですか?

管理組合法人であれば、52条1項但書に基づき規約で役員に決定権限を委ねているかどうかで決まる。委任条項があれば適法、なければ本来は集会決議が必要である。実務のポイント:多くのマンションは国土交通省の標準管理規約をベースにしており、理事会の権限条項が入っている。だが個別に条項を削除・修正している組合もあり、管理会社任せの理事会は自組合の規約を読んでいないことがある。争うならまず自分の規約の現物を取り寄せる

Q2理事が勝手に修理を発注したんですが、これは違法ですか?

52条2項が保存行為について理事の単独決定を認めているため、共用部分の現状維持のための修繕であれば適法である。ただし取り替えの規模や仕様変更が伴うと、共用部分の変更(17条)として集会決議が必要になる場合がある。実務のポイント:保存行為か変更かは金額ではなく性質で判断されるが、実務では高額案件ほど争われやすい。理事側は見積書に「原状回復」「現状仕様同等」と明記させておくと、後の争いで立場が固まる

Q3規約さえ変えれば、理事会に何でも任せられるんですか?

できない。52条1項但書は、この法律で特別の定数が定められている事項と57条2項の事項を委任の対象から明示的に除外している。規約変更(31条)や共用部分の重大変更(17条)、共同利益背反行為者への行為停止請求訴訟の提起がこれにあたる。実務のポイント:規約で包括的に「理事会が管理に関する一切を決する」と書いてある組合は珍しくない。だが除外事項に及ぶ範囲では、その条項自体が効力を持たない。包括委任条項があるからと理事会が押し切ろうとしたら、この点を指摘するだけで流れが変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「理事会は執行機関だから、業務執行は当然に理事会の権限」と考えられがちだが、条文の建て付けは逆である。原則はすべて集会決議、理事会に委ねられるのは規約でそう定めた場合に限られる。委任条項のない規約なら、理事会の日常決定の多くは本来集会マターということになる
  • 規約で理事に委任できることは知っていても、その委任に踏み越えられない壁があることを見落としている人が多い。特別多数決議事項と57条2項の訴訟提起決議は、規約に何と書こうと理事会には渡らない。ここを誤ると、支出も工事も後から無効の争いに巻き込まれる
  • 「保存行為だから理事が単独でやれる」という主張は、実務では境界線上で衝突する。あなたから見れば劣化した設備の取り替えは維持管理でも、法律から見れば共用部分の変更(17条)に該当し、集会の特別決議が要る場合がある。この落差が、後日の決議無効確認訴訟の火種になる
比較の観点この条文ほかの条文
決定機関52条:原則は集会決議、規約があれば理事等、保存行為は理事17条:共用部分の重大変更は集会の特別決議のみ
31条:規約の設定変更廃止は集会の特別決議のみ
必要な多数普通決議(区分所有者及び議決権の各過半数)が原則区分所有者及び議決権の各4分の3以上
区分所有者及び議決権の各4分の3以上
規約で理事会に委任できるかできる(但書の除外事項を除く)できない(52条1項但書の除外事項)
できない(52条1項但書の除外事項)
適用の前提管理組合が法人化していること法人化の有無を問わず共用部分の変更全般
法人化の有無を問わず規約事項全般

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
公寓大廈管理條例第29條・第31條・第36條

台湾は管理委員会の職務を法定列挙し、重大事項は区分所有権人会議の決議に留保する。日本の「原則集会決議+規約委任」と異なり、委任の可否を規約自治に委ねる度合いが低い

韓国
집합건물의 소유 및 관리에 관한 법률 제23조의2・제25조

韓国は管理団の事務と管理人の権限を法定し、規約による権限拡張を認める点で日本と類似する。管理団法人化の位置づけも日本の管理組合法人に近い

中国
中華人民共和国民法典 第278条・第280条

中国は業主共同決定事項を民法典で列挙し、共用部分の重大事項に加重多数(面積・人数の双方基準)を要求する。執行機関である業主委員会への委任は日本ほど規約自治に開かれていない

ドイツ
Wohnungseigentumsgesetz (WEG) § 19, § 27

ドイツは2020年 WEG 改正で管理者(Verwalter)の権限を法定拡大し、日常的措置は管理者が単独で決定できる。日本が規約委任に依存するのに対し、法律レベルで機動性を与える設計

フランス
Loi n° 65-557 du 10 juillet 1965, art. 17, 18

フランスは総会(assemblée générale)を意思決定機関、シンディック(syndic)を執行機関として制度上分離し、シンディックの権限は法律と総会決議で画される

アメリカ
Uniform Common Interest Ownership Act § 3-102, § 3-103

米国は理事会(executive board)に広範な権限を法律上付与し、区分所有者総会は理事選任と一定の重大事項に限定される。日本と逆に執行機関優位の構造

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 総会に出席せず委任状を出したら、後日「理事会決議で外壁塗装の色を変更しました」と通知が来た。保存行為(2項)なのか、共用部分の変更なのか。修繕か変更かの線引きで、理事だけで決めてよいかが決まる
  • あなたが今期の理事長に選ばれた。管理会社から「これは理事会で決めてしまいましょう」と言われる場面が毎月ある。従った結果、後日区分所有者から決議無効を主張されたとき、責任を問われるのは押印したあなたである
  • エントランスの自動ドアが故障し、業者は「今週中に発注しないと部品が来ない」と言う。臨時総会を開けば3週間かかる。2項の保存行為として理事が単独で発注できるか、その判断を今日中に下す必要がある
  • もし理事会が規約変更を理事会決議だけで通してしまったら、どうなるか。但書の除外事項に該当するため、その決議は効力を持たない。総会で4分の3以上の特別決議(31条1項)を経ていない規約変更は、何年経っても有効にはならない
  • 友人から「うちの管理組合、理事会が何でも決めてしまうんだけど普通なの」と相談された。あなたが最初に聞くべき質問は一つ、その組合は法人化しているか、そして規約に役員委任条項があるか

取るべき行動

被害を受けた側:1. 問題の理事会決定について、議事録の写しを請求し、決定の根拠条項を特定する2. 規約を開き、役員への委任条項の有無と範囲を確認3. 特別多数決議事項(規約変更は31条、共用部分の重大変更は17条)や57条2項の訴訟提起に触れていないか照合4. 逸脱があれば、まず書面で理事会に是正と総会付議を求める。応じなければ決議無効確認の訴えを検討する。工事着工前に動くほど回復は容易である

訴えられた側:1. 理事として決定した案件が越権と指摘されたら、まず規約の委任条項の文言を確認し、その射程内であることを説明する2. 保存行為(2項)としての主張なら、緊急性・現状維持性・費用規模を記録で示す3. 微妙な案件は、次回総会で追認決議を諮る。追認を経れば実務上の紛争は大半が収束する4. 独断を管理会社に勧められた経緯があるなら、そのやり取りの記録を保全する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。ただし決議の効力を争う場合、規約設定・変更等の決議取消しを求める訴えには出訴期間の議論があり、無効確認は一般に期間制限がない。関連する損害賠償請求は民法166条の一般消滅時効(権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:52条1項本文は管理組合法人の意思決定を集会に留保する原則規定であり、但書による規約委任は例外である。したがって規約に委任条項がない事項について理事会が行った決定は、原則として法人の意思決定として効力を持たない

通説:但書の除外事項(特別の定数が法定された事項および57条2項の事項)は強行規定であり、包括的委任条項を置いてもその範囲では無効となる。区分所有者の財産権に直接関わる決定を集会に固定する趣旨と解されている

実務上の有力な理解:2項の保存行為は共用部分の現状維持を目的とする行為に限られ、形状・効用の著しい変更を伴う場合は17条の特別決議を要する。区別は金額ではなく行為の性質によるが、境界事例では後日の決議無効確認訴訟の火種となりやすい

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和37年(1962年) 新設:建物の区分所有等に関する法律の制定。区分所有関係の基本法として集会・規約・共用部分の管理の枠組みが整備された
  2. 2.昭和58年(1983年) 改正:管理組合法人制度が創設され、法人の事務執行に関する規定が整備された。集会決議を原則としつつ規約による役員委任を認める現行の構造が形成された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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