老人福祉法 第10条の3(支援体制の整備等)
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- 市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、心身の状況、その置かれている環境等に応じて、自立した日常生活を営むために最も適切な支援が総合的に受けられるように、次条及び第十一条の措置その他地域の実情に応じたきめ細かな措置の積極的な実施に努めるとともに、これらの措置、介護保険法に規定する居宅サービス、地域密着型サービス、居宅介護支援、施設サービス、介護予防サービス、地域密着型介護予防サービス及び介護予防支援、生活支援等(心身の状況の把握その他の六十五歳以上の者の地域における自立した日常生活の支援及び要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。第十二条の三において同じ。)並びに老人クラブその他老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者及び民生委員の活動の連携及び調整を図る等地域の実情に応じた体制の整備に努めなければならない。
- 2.市町村は、前項の体制の整備に当たつては、六十五歳以上の者が身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障が生じた場合においても、引き続き居宅において日常生活を営むことができるよう配慮しなければならない。
この条文の基本情報
支援体制の整備等とは何ですか?
定義支援体制の整備等とは、老人福祉法第10条の3に定められた規定で、「市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、心身の状況、その置かれている環境等に応じて、自立した日…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第10条の3(支援体制の整備等)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第10条の3の条文原文は「市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、心身の状況、その置かれている環境等に応じて、自立した日…」で始まります。
- 老人福祉法第10条の3は第二章 福祉の措置に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第10条の3の前の条は老人福祉法第10条の2です。
- 老人福祉法第10条の3の次の条は老人福祉法第10条の4です。
- 老人福祉法第10条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第10条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第10条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/10_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法10条の3は、市町村に対し、心身の障害がある65歳以上の者のため措置と介護保険サービス等を連携させる体制整備に努め、居宅での生活継続に配慮するよう求める規定である。
Q · 親が介護保険の申請を拒んでいても、役所は何かしてくれるの?
できる。市町村には職権で動く措置の道がある
老人福祉法10条の3は、市町村に対し、介護保険サービスと老人福祉法上の措置(10条の4・11条)、民生委員などの活動を連携させる体制整備に努めるよう求めています。本人が申請や契約を拒む場合でも、地域包括支援センターによる訪問や、やむを得ない事由があれば職権による措置につなぐ道があります。ただし本条は努力義務が中心で、本条だけを根拠に特定のサービスを請求する権利は生じにくい点に注意が必要です。
解説
介護保険証さえあれば親の介護は保険が何とかしてくれる。多くの家族がそう信じている。だが介護保険は、本人が申請し、事業者と契約した人にサービスを届ける仕組みである。本人が申請を拒む、家族が虐待している、認知症で契約が結べない。こうした隙間に落ちた65歳以上の人を拾う網は、介護保険法ではなく老人福祉法の側にある。本条は市町村に二つの責任を課す。一つは、介護保険サービス、措置(本人の申請を待たず、役所が職権で決めて提供する福祉サービス)、民生委員や老人クラブの活動をつなぐ体制づくりに努めること。もう一つは、障害が生じても本人ができる限り自宅で暮らし続けられるよう配慮することである。努力義務(努めればよく、直接の強制手段がない義務)なので、本条だけを根拠に役所を訴えて勝つのは難しい。しかし窓口で「老人福祉法10条の4の措置も含めて検討してほしい」と言えるかどうかで、担当者の動き方は変わる。
法的な位置づけ
老人福祉法10条の3は、市町村の高齢者支援体制整備を定める規定である。身体上又は精神上の障害により日常生活に支障がある65歳以上の者に対し、老人福祉法上の措置、介護保険法上の各種サービス、生活支援等、老人クラブや民生委員の活動を連携・調整する体制の整備に努める義務を市町村に課し、その整備に当たって居宅生活の継続に配慮すべきことを定める。
よくある質問 AI による整理
Q1老人福祉法10条の3とは?
市町村に、措置・介護保険サービス・民生委員などの活動を連携させる高齢者支援体制の整備を求める条文です。自宅での生活継続への配慮も求めています。
Q2老人福祉法の措置とは何ですか?
本人の申請や契約を待たずに、市町村が職権で在宅サービスや施設入所を決定する仕組みです。10条の4(居宅)と11条(施設)が根拠です。
Q3措置制度は介護保険でなくなった?
なくなっていません。虐待や認知症で契約できないなど、やむを得ない事由で介護保険を利用できない高齢者のために現役の制度として残っています。
Q4親が介護を拒否する場合どこに相談する?
本人が住む市町村の地域包括支援センターです。家族からの相談も受け付けており、訪問による状況把握や困難事例としての対応につなげられます。
Q5民生委員は高齢者支援で何をする?
地域の高齢者の見守りや相談を担い、市町村や地域包括支援センターにつなぐ役割を持ちます。本条は民生委員の活動を連携対象として明記しています。
Q6老人福祉法10条の3で役所を訴えられる?
本条1項は努力義務のため、本条だけを根拠に特定サービスを請求する訴訟は困難です。現実的には相談記録を残し、措置の検討を文書で求める方法が有効です。
Q7措置の費用は誰が払う?
市町村が支弁し、本人や扶養義務者からは負担能力に応じて費用が徴収されます(老人福祉法28条)。所得に応じた負担となる仕組みです。
Q8在宅介護と施設入所、役所はどちらを優先する?
本条2項は、障害が生じても居宅で生活を続けられるよう配慮することを市町村に求めています。そのため窓口では在宅支援の提案が先に出やすくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1母が介護保険の申請を嫌がって、家族の言うことも聞きません。どうにもならないんですか?
地域包括支援センター(介護保険法115条の46)に家族として相談できる。センターの職員による訪問や、申請手続の代行につなげられる場合がある。それでも利用に至らず、本人の生活が危険な状態であれば、市町村による措置(老人福祉法10条の4)も選択肢になる。実務のポイント:相談するときに「困難事例として扱ってほしい」と言うと、担当者が一人で抱える案件から、組織として対応する案件へ格上げされやすい
Q2措置って昔の制度ですよね?今でも本当に使われているんですか?
使われている。介護保険の導入後も、虐待からの分離保護や、認知症で契約が結べない身寄りのない高齢者への対応で、老人福祉法10条の4と11条の措置は実際に発動されている。費用は市町村が負担し、本人や扶養義務者からは所得に応じて徴収される(同法28条)。実務のポイント:措置で特別養護老人ホームに入った後、本人の状態が落ち着けば、後見人を立てて介護保険の契約入所に切り替えるという流れが、実務ではよく使われている
Q3役所が何度相談しても動いてくれません。この条文を使って訴えられますか?
本条は努力義務なので、本条だけを根拠に特定のサービスを請求する訴訟はかなり難しい。措置も職権で行うものとされ、本人に申請権はないとする理解が一般的である(ただし議論はある)。現実的なのは、相談の日時と内容を記録し、措置の検討を文書で求めることだ。実務のポイント:自治体が保有する自分や家族の相談記録は、個人情報の開示請求で取り寄せられる場合がある。役所がどう判断したかが記録に残っていることは、後の交渉で大きな材料になる(制度の最新状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「2000年に介護保険が始まって、措置制度はなくなった」と思われがちだが、措置は廃止されていない。虐待や認知症などのやむを得ない事由で介護保険サービスを利用できない人のために、老人福祉法10条の4と11条の措置は現役の制度として残っている。本条はその措置と介護保険を一体で運用するよう市町村に求めている
- 努力義務と聞くと「守らなくてもよい飾りの条文」と受け取る人が多い。たしかに本条から個人が直接サービスを請求する権利は生まれない。それでも、自治体の高齢者福祉計画や困難事例への対応方針は本条を根拠に組み立てられている。役所の担当者が判断に迷ったとき、立ち返るのはここである。法的な強制力が弱いことと、行政実務への影響力が弱いことは別の話だ
- 疲れ切った家族の目には「早く施設に入れること」が唯一の解決策に映る。一方、本条2項が市町村に求めているのは「引き続き居宅において日常生活を営むことができるよう」配慮することだ。家族が施設を探しているのに、役所はデイサービスや訪問の拡充を提案してくる。このすれ違いの理由を知らないままだと、窓口とのやり取りは「役所が冷たい」で終わってしまう。在宅支援をどこまで尽くしたかを示すことが、施設入所への近道になることもある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 10条の3:市町村の体制整備(1項は努力義務、2項は居宅配慮義務) | 10条の4:居宅における介護等の措置 11条:老人ホームへの入所等の措置 |
| 対象となる支援 | 措置・介護保険サービス・生活支援等・民生委員等の活動の連携と調整 | 訪問介護、通所介護、短期入所など在宅で受けるサービス 特別養護老人ホーム、養護老人ホームなどへの入所 |
| 個人への効果 | 個人の請求権は直接生じにくい(行政の体制づくりの指針) | やむを得ない事由があれば市町村が職権でサービスを提供 やむを得ない事由があれば市町村が職権で入所させる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は在地老化(エイジング・イン・プレイス)を明文の原則とし、地方主管機関に居家式・社区式・機構式サービスの体系整備を求める点で、本条2項の居宅配慮と方向性が近い
韓国も老人福祉法と老人長期療養保険法の二本立てで、福祉的給付と保険給付の併存という構造は日本と類似する
ドイツは介護保険(SGB XI)と社会扶助上の高齢者扶助(SGB XII § 71)を区別しており、保険でカバーされない層への公的支援という役割分担に共通点がある
米国は連邦法に基づき州・地域の高齢者支援機関(Area Agencies on Aging)を通じて在宅支援を調整する仕組みを持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 認知症の母が一人暮らしをしているが、ヘルパーを家に入れるのを頑なに拒み、要介護認定の申請さえしていない。家族は見守るしかないのか? 地域包括支援センターに相談すれば、訪問による状況把握から始まり、必要に応じて措置(老人福祉法10条の4)につなぐ道がある。本人の契約がなくても動ける仕組みが、制度の中に用意されている
- 訪問介護のヘルパーとして利用者宅に入ったところ、腕に新しい痣があり、同居の息子が口ごもった。あなたは今、通報する側に立っている。高齢者虐待防止法7条により、生命や身体に重大な危険が生じている場合は市町村への通報が義務になる。通報を受けた市町村は、老人福祉法の措置で本人を一時的に分離保護できる
- 父の病院から「来週末には退院を」と告げられた。残りは7日、自宅か施設かを決めなければならない。退院前カンファレンスに地域包括支援センターの職員を呼べるかどうかで、自宅に戻る選択肢が残るかが決まる
- マンションの隣に住む一人暮らしの高齢男性。ここ数日、郵便受けに新聞がたまっている。管理会社に連絡して終わりにするか、地区の民生委員に一報を入れるか。本条が描く体制では、民生委員は市町村の高齢者支援網の結び目として位置付けられている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 本人が住む市町村の地域包括支援センターを特定し、家族が電話で相談する(本人の同意がなくても相談はできる) 2. 日付、食事の状況、金銭管理の乱れ、怪我の有無など、異変をメモと写真で記録する3. 本人が介護保険の申請を拒む場合は、訪問による状況把握を依頼し、困難事例として地域ケア会議にかけてほしいと伝える4. 虐待や生命の危険があるなら、高齢者虐待防止法に基づき市町村へ通報し、老人福祉法10条の4または11条の措置を検討してほしいと文書で求める
訴えられた側:市町村の担当者や介護事業者の立場にいる場合の動き方。1. 「本人が拒否している」という理由だけで支援を打ち切らず、拒否の経緯と訪問記録を残す2. 措置の要否を検討した過程を文書にする(不作為を問われたときの最大の防御になる) 3. 単独で抱えず、地域ケア会議や民生委員との連携に乗せる4. 家族から施設入所を強く求められた場合は、2項の居宅配慮の趣旨を説明しつつ、在宅支援の限界を示す根拠を一緒に整理する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。ただし本条から個人が直接請求できる債権は生じにくく、実務で効いてくるのは時効ではなく緊急性である。虐待の通報を受けた市町村は、高齢者虐待防止法9条により速やかに安全確認と事実確認を行う。家族側は異変に気付いた時点で記録を始めること
- 老人福祉法 第10条の4居宅における介護等の措置
- 老人福祉法 第11条老人ホームへの入所等の措置
- 老人福祉法 第32条市町村長による後見開始等の審判請求
- 老人福祉法 第28条措置費用の本人等からの徴収
- 介護保険法 第115条の45地域支援事業、生活支援体制の整備
- 介護保険法 第115条の46地域包括支援センターの設置
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第9条通報後の老人福祉法上の措置への接続(通称 高齢者虐待防止法)
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