老人福祉法 第28条(費用の徴収)
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- 第十条の四第一項及び第十一条の規定による措置に要する費用については、これを支弁した市町村の長は、当該措置に係る者又はその扶養義務者(民法(明治二十九年法律第八十九号)に定める扶養義務者をいう。以下同じ。)から、その負担能力に応じて、当該措置に要する費用の全部又は一部を徴収することができる。
- 2.前項の規定による費用の徴収は、徴収されるべき者の居住地又は財産所在地の市町村に嘱託することができる。
この条文の基本情報
費用の徴収とは何ですか?
定義費用の徴収とは、老人福祉法第28条に定められた規定で、「第十条の四第一項及び第十一条の規定による措置に要する費用については、これを支弁した市町村の長は、当該措置に係る者又はその扶養義務者(民法(明治二十九年法律第八十…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第28条(費用の徴収)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第28条の条文原文は「第十条の四第一項及び第十一条の規定による措置に要する費用については、これを支弁した市町村の長は、当該措置に係る者又はその扶養義務者(民法(明治二十九年法律第八十…」で始まります。
- 老人福祉法第28条は第四章 費用に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第28条の前の条は老人福祉法第27条です。
- 老人福祉法第28条の次の条は老人福祉法第29条です。
- 老人福祉法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法28条は、措置費用を支弁した市町村長が、措置を受けた本人またはその民法上の扶養義務者から、負担能力に応じて費用の全部または一部を徴収できると定める。
Q · 市役所が親を老人ホームに措置入所させたら、子どもが費用を払わないといけないの?
負担能力に応じて請求されうるが、全額とは限らない
老人福祉法28条により、10条の4第1項・11条の措置費用を支弁した市町村長は、措置を受けた本人またはその民法上の扶養義務者(直系血族・兄弟姉妹など)から費用を徴収できます。ただし額は「負担能力に応じて」決まり、「全部又は一部」にとどまるため、収入が低ければ大きく下がることもあります。遠方に住む扶養義務者には、居住地や財産所在地の市町村に徴収を嘱託できます(同条2項)。
解説
介護保険の時代になっても、「措置」という古い仕組みはなくなっていない。虐待を受けている、身寄りがない、認知症で契約できない。そうした高齢者は、市町村が職権で(本人の申込みがなくても役所の判断で)ホームヘルプや施設入所を決める。費用はいったん市町村が立て替える。本条は、その立替分を本人や扶養義務者から取り戻す根拠である。ここで押さえるべき点は三つある。第一に、徴収できる相手は民法上の扶養義務者まで及ぶ。親と疎遠な子であっても、対象から外れるわけではない。第二に、金額は「負担能力に応じて」決まる。全額とは限らず、ゼロになることもある。第三に、遠方に住んでいても、市町村はあなたの居住地や財産所在地の市町村に徴収を嘱託(代わりに取り立ててもらうよう依頼すること)できる。通知が届いたとき、払うかどうかを迷うより先に、算定に使われた所得資料が正しいかを確かめる。そこで結果が変わる
法的な位置づけ
老人福祉法28条は措置費用の徴収を定める規定であり、同法10条の4第1項および11条による措置の費用を支弁した市町村の長が、措置を受けた者またはその民法上の扶養義務者から、負担能力に応じて費用の全部または一部を徴収できる旨を規定する。徴収は、徴収されるべき者の居住地または財産所在地の市町村に嘱託することができる。
手順
- 1.通知の三項目を確認する 費用徴収の通知が届いたら、金額より先に、算定に使われた年度の所得資料、当てはめられた階層区分、教示欄(審査請求の期限と宛先)の三点を確認する
- 2.担当課に算定根拠を問い合わせる 措置した市町村の高齢福祉担当課に電話し、適用された階層区分と、誰が主に扶養する者として扱われているかを確認する
- 3.再算定・減免・分納を申し出る 収入の急減、他の扶養負担、長年の疎遠などの事情があれば、資料を添えて再算定や減免、分納を申し出る。減免の可否と要件は各自治体の規則や要綱による
- 4.期限内に審査請求を出す 担当課との話し合いで解決しない場合、処分を知った日の翌日から三か月以内に、教示欄に書かれた宛先へ審査請求書を提出する
よくある質問 AI による整理
Q1老人福祉法28条とは?
市町村が立て替えた高齢者の措置費用(居宅介護等・老人ホーム入所等)を、本人や民法上の扶養義務者から負担能力に応じて徴収できると定めた規定です。
Q2措置費用の扶養義務者とは誰のこと?
民法877条の扶養義務者です。直系血族と兄弟姉妹が当然に該当し、特別の事情があれば家庭裁判所が三親等内の親族にも扶養義務を負わせることができます。
Q3措置費用は兄弟姉妹も払う?
兄弟姉妹も民法877条1項の扶養義務者に含まれるため、条文上は徴収の対象になりえます。実際に誰から徴収するかは各自治体の運用と負担能力の判断によります。
Q4養護老人ホームの措置費用、子供はいくら払う?
一律の額はありません。国の通知に基づく徴収基準で、前年の所得などをもとに階層区分を当てはめて算定するのが一般的です。具体的な額は措置した市町村に確認します。
Q5措置費用の徴収決定に不服があるときはいつまでに申し立てる?
審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から三か月以内です(行政不服審査法18条)。取消訴訟は知った日から六か月以内が原則です(行政事件訴訟法14条)。
Q6措置を受けた本人に年金がある場合はどうなる?
本条は本人も徴収の相手方としています。本人の収入に応じた負担があり、扶養義務者の負担はそれとは別に算定されるのが一般的です。詳しい算定方法は自治体の基準で確認します。
Q7措置費用の徴収の嘱託とは?
措置した市町村が、徴収されるべき者の居住地または財産所在地の市町村に、徴収事務を代わりに行うよう依頼することです(本条2項)。遠方に住んでいても徴収の対象から外れません。
Q8措置費用の徴収金に時効はある?
公法上の債権として地方自治法236条の5年とするのが一般的ですが、債権の性質については解釈が分かれています。最新の運用は自治体に確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親と縁を切ってるんですけど、それでも払わなきゃダメですか?
民法877条により、直系血族は疎遠であっても扶養義務者のままです。ただし本条の徴収は「負担能力に応じて」行われ、全部または一部にとどまります。実務のポイント:徴収基準では、扶養義務者全員から少しずつ取るのではなく、主に扶養する一人を定めて算定する運用が多いとされます。事情を説明すれば誰を「主たる扶養義務者」とするかが変わる余地があります(自治体ごとに要確認)
Q2去年は収入があったけど、今年は無職。去年の基準で請求されるんですか?
徴収額は前年の所得などを基に算定されるのが一般的で、本条の「負担能力」の判断も原則としてそれに沿います。実務のポイント:多くの自治体は規則や要綱に、災害や失業などによる減免・徴収猶予の規定を置いています。通知に書かれていなくても、担当課に「減免の規定はありますか」と聞けば出てくることがあります。黙っていれば前年の基準のまま確定します
Q3払わないで放っておいたら、給料を差し押さえられますか?
まず地方自治法231条の3に基づく督促が来ます。本条の徴収金について、税金と同じように裁判を経ずに差し押さえる「滞納処分」ができるかどうかは、実務上、解釈が分かれています。できないと解される場合、市町村は訴訟などで回収することになります。実務のポイント:どちらの立場であっても、放置すれば交渉の余地が狭まります。督促が来る前に分納の相談をした人のほうが、条件はずっと柔軟になります
Q4措置って断れないんですか? お金がないから入れないでほしいんだけど
第11条などに基づく措置は、本人の保護の必要性から市町村が判断するもので、家族の支払い能力は入所の条件ではありません。費用の話は本条によって後から別に扱われます。実務のポイント:お金の心配を理由に措置を拒むより、措置が決まった段階で負担能力の資料を出しておくほうが得策です。虐待などで保護が必要な場面では、家族の反対だけで措置が止まることはまずありません
間違えやすい点 AI による整理
- 「扶養義務者なら施設費用を全額払わされる」と身構える人が多い。実際の条文は「負担能力に応じて」「全部又は一部」と書いている。収入が低ければ徴収額が大きく下がり、ゼロになることもある。最初から全額を覚悟して借金を考えるのは早すぎる
- 絶縁しているから関係ない、という感覚と、民法877条は直系血族を当然に扶養義務者とする、という法律の見方との間には落差がある。疎遠であることは算定や運用で考慮される余地があっても、それだけで対象外になるわけではない。この落差を知らずに通知を放置すると、督促の段階まで進んでから慌てることになる
- 「いくら払えばいいのか」と多くの人は問うが、本当に問うべきなのは「その金額はどの年の、どの所得資料から算定されたか」である。徴収基準は前年の所得などを基に階層区分(収入に応じた段階)を当てはめる仕組みなので、資料の誤りや収入の急変を指摘すれば額そのものが動く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 老人福祉法28条:支弁した費用を本人・扶養義務者から徴収 | 老人福祉法21条:措置費用を市町村が支弁 老人福祉法27条:遺留金品を葬祭の措置費用に充当 |
| 費用を負担する者 | 措置を受けた本人またはその民法上の扶養義務者(負担能力に応じて) | 市町村(いったん公費で支出する) 亡くなった措置対象者の遺留金品 |
| 位置づけ | 支弁後の回収(事後の清算) | 保護を先に行うための財源確保 死亡時の費用充当の特則 |
他国ではどう定めているか 5 か国
主管機関が先行支出した保護安置費用について、直系血親卑親属や契約上の扶養義務者に償還を求める仕組みがあり、日本と構造が近い
福祉実施機関が措置費用を本人や扶養義務者から徴収する規定を置き、日本の措置費徴収と同じ発想に立つ
社会扶助機関が子への扶養請求権を承継して回収する。2020年の親族負担軽減法により、年収10万ユーロ以下の子は原則として対象外になった
高齢者の施設入所に対する社会扶助では、扶養義務者(obligés alimentaires)の拠出が考慮される
一部の州が成人した子に親の扶養責任を課す法律を持つ。ペンシルベニア州法23 Pa.C.S. § 4603が代表例だが、適用例は限られる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 十年以上連絡を取っていない父が、地方の市役所の措置で養護老人ホームに入った。ある日、東京のあなたの自宅に「費用徴収に関する通知」が届く。絶縁していても民法上の扶養義務は消えない。ただし額は負担能力で決まるので、源泉徴収票を手に算定の根拠を問い合わせる余地はある
- 母を虐待していた兄から引き離すため、市町村が母を特別養護老人ホームに措置入所させた。兄も扶養義務者の一人である。加害者である兄が費用負担の対象になるのか、と担当課に聞く権利があなたにはある。誰から徴収するかの運用は自治体ごとに異なる
- もし市役所から届いた徴収額が、昨年退職して収入が激減したのに前年の高い所得で計算されていたら、どうなる? 決定通知を受け取ってから審査請求の期限まで三か月しかない。まず担当課に再算定や減免を相談し、並行して不服申立ての準備を始める
- あなたは市役所の高齢福祉課の職員である。措置入所者の長男は他県に住み、督促にも応じない。本条2項に基づき、長男の住所地の市町村へ徴収を嘱託できる。嘱託の手続を知らない担当者は少なくない
- 親名義の土地が隣の県に残っている。役所はそこまで調べるのか? 本条2項は「財産所在地」の市町村への嘱託も認めている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知の金額、算定根拠(どの年の所得か)、教示欄(審査請求の期限と宛先)を確認する2. 担当課に電話し、適用された階層区分と、自分が「主たる扶養義務者」とされた理由を聞く3. 収入の急減、他の扶養負担、疎遠の事情があれば資料を添えて再算定や減免を申し出る(減免の可否は各自治体の規則による) 4. 納得できなければ、決定を知った日の翌日から三か月以内に審査請求を出す
訴えられた側:徴収する側の市町村は、次の点を押さえておく。1. 負担能力の認定根拠(所得資料、階層区分の当てはめ)を文書化し、扶養義務者に説明できるようにしておく2. 遠方の扶養義務者には本条2項の嘱託を活用する3. 虐待事案では、加害者の扶養義務者に請求することで再接触や紛争を招かないか、事前に検討する4. 督促は地方自治法231条の3に沿って行い、強制徴収ができるかどうかは顧問弁護士に確認する
時効(請求できる期限):徴収決定に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から三か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は知った日から六か月以内(行政事件訴訟法14条)。徴収金の消滅時効は、公法上の債権として地方自治法236条の5年とするのが一般的だが、債権の性質や強制徴収の可否については実務上、解釈が分かれている(最新の改正状況をご確認ください)
- 老人福祉法 第10条の4居宅介護等の措置、徴収対象費用の発生源
- 老人福祉法 第11条老人ホーム入所等の措置、徴収対象費用の発生源
- 老人福祉法 第21条市町村による措置費用の支弁
- 老人福祉法 第27条遺留金品の処分による費用充当
- 民法 第877条扶養義務者の範囲を画定する定義規定
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第9条虐待通報後に本法の措置を講ずる根拠(通称 高齢者虐待防止法)
- 地方自治法 第231条の3徴収金の督促と滞納処分の可否
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