要点法人税法 142 条の 2 は、外国法人の恒久的施設帰属所得の計算上、損金不算入とされた法人税等の還付金を益金に算入しないと定める。外国税額控除の減額分は 7 年以内が対象となる。
Q · 外資系の日本支店に法人税の還付金が入ってきたら、益金に入れるの?
原則として益金に算入しません。払うとき損金にできなかった税だからです
法人税法 142 条の 2 第 1 項により、外国法人の恒久的施設帰属所得の計算上、142 条 2 項を通じて損金不算入とされた法人税等・不正行為等に係る費用等の還付金、144 条の 11 および 147 条の 3 による所得税額等の還付金、144 条の 13 による欠損金の繰戻し還付金(地方法人税法 23 条の還付金を含む)は益金に算入しません。未納の国税・地方税に充当された場合も同じ扱いです。会計上は雑収入に計上されても、申告書の別表で減算調整する必要があります。
海外の親会社が日本に支店(税法上の恒久的施設)を構えている。その支店が、過去に払いすぎた法人税や所得税の還付を受けた。ここで多くの経理担当者が反射的に「還付金=収益=益金」と処理してしまう。それが間違いだ。142条の2は、支店の帰属所得を計算するとき、一定の還付金を益金に算入しないと定める。理屈は対称性にある。もともと払ったとき損金に算入できなかった税金、つまり法人税本体、加算税、罰金相当は、戻ってきても益金にしない。払うときに引けなかったものは、戻るときも課税されない。さらに第2項には時限装置が仕込まれている。外国税額控除を受けた外国法人税が、後になって海外の税務調査や不服申立てで減額された場合、その減額分は適用事業年度開始から7年間、追いかけて調整しなければならない。この7年の追跡義務を知らずに処理すると、数年後の税務調査で必ず刺される。
法人税法 142 条の 2 は、外国法人の各事業年度の恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算における還付金等の益金不算入を定める規定である。142 条 2 項により損金不算入とされる法人税額等および不正行為等に係る費用等の還付、144 条の 11・147 条の 3 による所得税額等の還付、144 条の 13 による欠損金の繰戻し還付、ならびに外国税額控除に係る外国法人税の減額分がその対象となる。
外国法人の日本支店(恒久的施設)に帰属する所得を計算するとき、損金にできなかった税の還付金などを益金に算入しないと定める規定です。内国法人の 26 条に対応する外国法人版にあたります。
はい。第 1 項は「還付を受け、又はその還付を受けるべき金額を未納の国税若しくは地方税に充当される場合」と明記しており、現金で受け取らず充当されたときも同じく益金不算入です。
支店だけではありません。事業の管理を行う場所、長期の建設工事現場、契約締結代理人なども条件を満たせば恒久的施設と認定され、142 条以下の帰属所得計算の対象になります。
144 条の 13 の要件を満たせば可能です。その還付金は 142 条の 2 第 1 項四号により益金不算入となり、地方法人税法 23 条による還付金(10.3% 相当部分)も同じ扱いです。
いいえ。還付加算金は 142 条の 2 が列挙する還付金には含まれず、益金に算入するのが原則です。還付通知書では本税の還付金と還付加算金が並記されるため、仕訳段階で必ず分けてください。
対象です。第 2 項括弧書は、適格合併等により被合併法人等の恒久的施設に係る事業の移転を受けた場合を含めており、期間は被合併法人等の適用事業年度開始の日から数えます。
課税所得が過大になり払わなくてよい税金を納めた状態です。法定申告期限から原則 5 年以内なら更正の請求で是正できます(国税通則法 23 条、最新の期間はご確認ください)。
第 2 項は、控除対象外国法人税額の減額部分として政令で定める金額を益金に算入しないと定めます。調整は益金算入ではなく外国税額控除側で行うのが基本構造です。
会計上の収益と税務上の益金は別物です。142条の2第1項は、もともと損金に算入できなかった税、たとえば法人税本体や加算税の還付は益金に算入しないと定めます。払うとき引けなかったものを戻るとき課税したら、同じ金額で二度不利になるからです。業界裏話ヒント:会計仕訳では雑収入に載りますが、法人税申告書の別表四で減算調整します。この別表調整を忘れると、帳簿は正しくても申告書上で過大納付になる。会計と税務のズレを別表で埋めるのが実務の勘所です
はい。第2項は適用事業年度開始の日後7年以内に外国法人税が減額された場合を対象とします。海外の税務調査や不服申立ては決着まで数年かかるため、この長さが必要になります(144条の2関連)。業界裏話ヒント:外国税額控除を取った年度の控除対象外国法人税額の内訳資料は、通常の帳簿保存期間を超えて長く保管すべきです。適格合併で他社の支店事業を引き継いだ場合、その被合併法人の控除履歴まで承継するので、M&Aのデューデリでは相手の外国税額控除履歴を必ず確認します
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用対象 | 142 条の 2:外国法人の恒久的施設帰属所得の計算 | — |
| 益金不算入の根拠となる対応関係 | 142 条 2 項経由で 38 条・55 条により損金不算入だったもの | — |
| 外国税額控除の減額調整 | 第 2 項:適用事業年度開始の日後 7 年以内、適格合併等の承継分を含む | — |
| 実務上の落とし穴 | 還付加算金を混ぜて減算する誤り、7 年管理台帳の不備 | — |
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