要点法人税法 61 条の 3 は、売買目的有価証券を時価法、それ以外を原価法で評価すると定める。売買目的の含み損益は未実現でも益金・損金に算入される。
Q · まだ売っていない保有株の含み益に、法人税がかかることってあるんですか?
売っていなくても含み益に課税される場合があります
法人税法 61 条の 3 により、売買目的有価証券(短期の値動きで利益を狙う目的の有価証券)は時価法で評価され、決算日の時価と帳簿価額の差である含み損益が、まだ売却していなくても益金・損金に算入されます。25 条・33 条は本来、未実現の評価益・評価損を課税対象にしませんが、本条はその例外です。ただし翌事業年度の期首に同額を戻し入れる洗替方式のため、トータルでの二重課税は生じません。
自分の会社が期末に保有する株や債券。売っていないのだから税金は関係ない、そう思っているなら、その会社が「売買目的有価証券」を持っていないか確認したほうがいい。法人税法61条の3は、有価証券を二つの箱に分ける。短期の値動きで利益を狙って持つ「売買目的」なら時価法、それ以外なら原価法。この区分が決定的だ。売買目的に分類された瞬間、決算日の時価と帳簿価額の差、つまり含み益・含み損が、まだ売っていなくても益金・損金に算入される。通常は資産の評価益は益金に入れない(25条)、評価損は損金に入れない(33条)のが大原則。61条の3はその例外として、売買目的だけを時価で洗い替え、未実現の損益を毎期課税対象にする。あなたの会社がトレーディング目的だと帳簿に書いた一言が、決算のたびに納税額を動かす。
法人税法 61 条の 3 は、事業年度終了時に有する有価証券の評価方法を定める規定である。短期の価格変動で利益を得る目的の売買目的有価証券は時価法、それ以外の売買目的外有価証券は原価法で評価し、売買目的有価証券の評価損益は当該事業年度の益金・損金に算入される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
短期的な価格変動を利用して利益を得る目的で取得した有価証券で、政令(施行令 119 条の 12)で範囲が定められています。時価法で評価され、含み損益が毎期課税されます。
時価法は決算日の時価で評価し含み損益を益金・損金に算入する方法、原価法は帳簿価額のまま評価する方法です。売買目的は時価法、売買目的外は原価法が適用されます。
前期末に計上した評価損益を翌事業年度の期首に戻し入れる処理です。これを落とすと利益が二重計上されるため、決算チェックリストに必須の項目です。
選べません。売買目的に区分された有価証券は時価法が強制されます。選択の自由があるのは売買目的外の一単位当たり帳簿価額の算出方法などで、届出が必要です。
金融機関や証券会社だけでなく、余剰資金を短期の値動き狙いで運用する一般事業会社も該当し得ます。業種名ではなく取得目的と運用実態で決まります。
3 項により、適格分割等で売買目的有価証券を移転する場合、分割等の日の前日を決算日とみなして評価損益を益金・損金に算入します。適格でも時価評価が走ります。
法人税法 61 条の 3 第 2 項が、25 条・33 条の原則にかかわらず売買目的有価証券の評価損益を益金・損金に算入すると定めています。
事業年度終了の時(決算日)に、銘柄ごとに区分してその時の価額を政令に従い計算します。翌期首には洗替処理で前期評価損益を戻し入れます。
二重取りにはなりません。61条の3第2項で期末に含み益を益金算入しますが、翌事業年度の期首に同額を戻し入れる「洗替方式」(施行令で規定)なので、課税されるのは各期末時点の含み損益だけ。売却時に改めて実現損益を計算するのでトータルでは二重課税は起きない。業界裏話ヒント:洗替の戻し入れを翌期に落とすミスが実務で頻発する。決算チェックリストに「前期評価損益の戻し入れ」を必ず入れる
関係ある会社は意外に多い。金融機関や証券会社だけでなく、一般事業会社でも余剰資金を短期の値動き狙いで運用すれば売買目的に該当しうる(61条の3第1項、施行令119条の12)。名前や業種ではなく、取得目的と運用実態で決まる。業界裏話ヒント:「トレーディング勘定」「短期運用」と社内で呼んでいる株は、税務上ほぼ売買目的と見られる。呼び方と実態がズレていると調査で突かれる
売買目的に区分された有価証券は時価法が強制で、選ぶ余地はありません(61条の3第1項1号)。選択の自由があるのは売買目的外の一単位当たり帳簿価額の算出方法(移動平均法・総平均法)などで、これは届出が要る。業界裏話ヒント:算出方法の選定届出を出し忘れると、法定の方法(移動平均法)が自動適用される。有利不利を検討する前に、まず届出の有無を確認する(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 評価方法 | 61 条の 3:売買目的は時価法、売買目的外は原価法 | — |
| 未実現損益の扱い | 売買目的は未実現でも益金・損金に算入 | — |
| 課税のタイミング | 毎期末に時価評価、翌期首に洗替 | — |
| 会社の選択余地 | 区分は取得目的と実態で決まり評価方法は強制 | — |
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