通算法人を合併法人とする合併で当該通算法人との間に通算完全支配関係(これに準ずる関係として政令で定める関係を含む。以下この条において同じ。)がある他の内国法人を被合併法人とするものが行われた場合(当該合併の日が当該通算法人に係る通算親法人の事業年度開始の日又は当該他の内国法人が当該通算法人に係る通算親法人との間に通算完全支配関係を有することとなつた日である場合を除く。)又は通算法人との間に通算完全支配関係がある他の内国法人で当該通算法人が発行済株式若しくは出資の全部若しくは一部を有するものの残余財産が確定した場合(当該残余財産の確定の日が当該通算法人に係る通算親法人の事業年度終了の日である場合を除く。)において、これらの他の内国法人の当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度において生じた欠損金額があるときは、当該欠損金額に相当する金額(当該残余財産が確定した他の内国法人に株主等が二以上ある場合には、当該欠損金額に相当する金額を当該他の内国法人の発行済株式又は出資(当該他の内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額で除し、これに当該通算法人の有する当該他の内国法人の株式又は出資の数又は金額を乗じて計算した金額)は、これらの通算法人の当該合併の日の属する事業年度又は当該残余財産の確定の日の翌日の属する事業年度(その終了の日がこれらの通算法人に係る通算親法人の事業年度終了の日であることその他の政令で定める要件に該当する事業年度に限る。)の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
要点法人税法 64 条の 8 は、通算制度で赤字子会社を合併・清算する際、その最終年度の欠損金を親法人の損金に算入できると定める。合併日が通算親法人の事業年度開始日等だと適用除外となる。
Q · 赤字の子会社を合併したら、その最後の赤字はうちの会社で損金にできるの?
できるが、合併日をずらすと期や可否が変わる
法人税法 64 条の 8 により、グループ通算制度下で通算法人が赤字の子会社を合併し、又はその残余財産が確定した場合、消滅する法人の最終事業年度に生じた欠損金額を、合併法人・株主である通算法人が自社の損金に算入できます。ただし合併の日が通算親法人の事業年度開始の日、残余財産確定の日が事業年度終了の日に当たると本条は適用除外となり、損益通算・欠損金通算という別ルートで処理されます。株主が二社以上いる清算では、持株割合で按分した金額しか損金にできません。
あなたの会社が属する企業グループがグループ通算制度を採っていて、そこにぶら下がる赤字子会社を吸収合併する、あるいは清算して残余財産を確定させるとする。その瞬間、その子会社が最後の事業年度に出した赤字は宙に浮きかける。通算制度の損益通算は事業年度末に一斉に行われるのに、合併や清算でその子会社は年度末を待たずグループから消えてしまうからだ。64条の8は、この消えた子会社の最終年度の欠損金を、合併法人または株主である親法人が自社の損金として拾い上げる救済規定である。ただし条文の括弧書きに罠が仕込まれている。合併の日が通算親法人の事業年度開始の日である場合、あるいは残余財産確定の日が親法人の事業年度終了の日である場合は、この救済は適用されない。損益通算など別の仕組みが働くからだ。合併や清算をいつ実行するか、その日付一つで、最終年度の損失を誰がどの期に落とすかが変わる。
法人税法 64 条の 8 は、グループ通算制度下で通算法人を合併法人とする合併、又は通算法人が株式を有する他の内国法人の残余財産確定があった場合に、消滅する法人の最終事業年度の欠損金額を合併法人・株主法人の損金に算入する規定である。株主が二以上あるときは発行済株式総数に対する保有株式数の割合で按分される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
グループ通算制度で通算法人が子会社を合併・清算する際、消える子会社の最終事業年度の欠損金額を親法人の損金に算入できる救済規定です。合併日等が親法人の事業年度の節目に当たると適用除外になります。
合併の日の属する事業年度、又は残余財産確定の日の翌日の属する事業年度のうち、政令で定める要件に該当する年度に限られます。日程設計で落とせる期が変わります。
確定日が通算親法人の事業年度終了の日だと 64 条の 8 は適用除外になります。損失をどの期に落とすかは決算日と一日ずらすかどうかで変わるため、決算前に日程を確定させる必要があります。
通算親法人と通算子法人の間の一定の完全支配関係で、グループ通算制度の適用対象となる関係です。政令で準ずる関係も含まれ、この関係の有無が 64 条の 8 適用の前提になります。
連結納税制度は令和 4 年(2022 年)4 月にグループ通算制度へ移行しました。単体申告ベースになり、64 条の 8 はこの新制度に伴い新設された欠損金算入規定です。
合併日が「通算完全支配関係を有することとなった日」と重なると 64 条の 8 の対象から外れます。買収実行日と合併日の間隔設計が損失の使い勝手を左右します。
違います。64 条の 8 は最終事業年度の当期欠損金を扱い、過年度からの繰越欠損金の引継ぎは法人税法 57 条の話です。適格要件や支配関係の継続期間の制限が別途かかります。
使えません。欠損金額を発行済株式(自己株式を除く)の総数で割り、保有株式数を掛けた按分額のみが損金算入の対象です。清算前の完全子会社化で使える額が変わります。
そこは分けて考える必要があります。64条の8が損金算入を認めるのは、消える子会社の「最終事業年度に生じた当期の欠損金」です。過年度からの繰越欠損金の引継ぎは法人税法57条の話で、適格合併かどうかや支配関係の継続期間などの使用制限がかかります。業界裏話ヒント:実務では「最終期の当期損失(64条の8)」と「過年度の繰越損失(57条)」を別立てで検討します。片方だけ見て節税額を見積もると、もう片方の制限で数字が崩れる。両輪で診るのが再編税務の基本です
むしろ逆のことが起こり得ます。合併の日が通算親法人の事業年度開始の日だと、64条の8は適用除外(条文括弧書き)になり、損益通算など別ルートで処理されます。安全のつもりの日付選びが、意図と違う期ずれを招く。業界裏話ヒント:再編の日程は税務上の意味を持つ設計変数です。日程表を引く段階で税理士を巻き込まないと、法務・登記の都合だけで日付が決まり、後から動かせなくなる。順番を間違えると取り返しがつきません
その子会社の株主があなたの会社だけなら全額ですが、株主が二社以上いる場合は按分されます。欠損金額を発行済株式(自己株式を除く)の総数で割り、あなたの会社の保有株式数を掛けた金額だけが損金算入の対象です(64条の8括弧書き)。業界裏話ヒント:少数株主が残ったまま清算に入ると、拾える損失が持株割合まで縮む。清算前に完全子会社化しておくかどうかで、使える損失額そのものが変わります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる損失 | 64 条の 8:消える通算法人の最終事業年度の当期欠損金 | — |
| 適用の前提 | 通算完全支配関係 + 合併・残余財産確定 + 除外日に当たらない | — |
| 日付依存性 | 合併日・残余財産確定日が親法人の事業年度の節目だと適用除外 | — |
| 按分の要否 | 残余財産確定で株主が二以上なら持株割合で按分 | — |
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