要点法人税法64条の9は、グループ通算の適用に必要な通算承認の手続を定める。完全支配関係にある内国法人が連名で国税庁長官に申請し、期限は事業年度開始の日の3月前の日までである。
Q · グループ通算で損益通算を始めるには、いつまでに何を申請すればいいの?
原則、事業年度開始の3月前が申請期限です
法人税法64条の9により、グループ通算の適用を受けるには、完全支配関係にある内国法人の全てが連名で、親法人の納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に通算承認を申請します。期限は、適用を受けようとする最初の事業年度開始の日の3月前の日まで(第2項)。3月決算なら前年12月31日です。この日を過ぎると今期は損益通算に乗れず、翌事業年度まで待つことになります。新設会社には設立事業年度の特例期限があります(第7項)。前日までに処分がなければ承認とみなされます(第5項)。
黒字の子会社と、繰越欠損金を抱えた赤字の子会社。その両方を100%支配しているなら、二社の損益を相殺して法人税を圧縮できる制度がある。グループ通算だ。だがその入口は、あなたが思うより早く、そして静かに閉じる。法人税法64条の9が定めるのは、その承認手続。完全支配関係にある内国法人を全て連名にして、親法人の納税地の所轄税務署長を経由し、国税庁長官へ申請する。期限は、適用を受けたい最初の事業年度が始まる日の3月前まで。3月決算なら前年の12月31日。この一線を一日でも越えれば、今期の損益通算は諦め、丸一年待つしかない。しかも黒字会社だけ入れて赤字会社を外す、という取捨選択はできない。完全支配下の内国法人は原則すべて強制参加。決算対策を期末近くに思いついた時には、扉はとうに閉じている。
法人税法64条の9の通算承認は、グループ通算制度の損益通算等の適用を受けるための前提手続である。完全支配関係にある内国法人の全てが連名で、親法人の納税地の所轄税務署長を経由し国税庁長官の承認を受ける。清算中の法人や投資法人等は申請適格から除外され、期限は最初の事業年度開始の日の3月前の日とされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
完全支配関係にある企業グループが、各社の黒字と赤字を損益通算して法人税を計算できる制度です。法人税法64条の9が定める通算承認を受けることが入口になります。
連結納税は親会社が一体で申告する仕組みでしたが、令和4年からのグループ通算は各社が個別に申告しつつ損益通算する方式に変わりました。事務負担と修正申告の影響範囲が軽くなっています。
親法人の納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出します(第2項)。提出者は親法人と他の内国法人の全社連名です。窓口は税務署ですが承認権者は国税庁長官です。
最初の事業年度開始の日の前日までに承認も却下もされなければ、その開始の日に承認があったものとみなされます(第5項)。処分を待たずに制度がスタートするため、みなし承認の期日管理が実務上重要です。
使えます。通常の3月前ルールではなく、設立の日から1月を経過する日と設立事業年度終了の日から2月前の日のいずれか早い日という特例期限が適用されます(第7項)。別途届出書の提出が条件です(第8項)。
効きません。損益通算が及ぶのは法人税(国税)だけで、法人住民税・法人事業税は各社が別々に計算します。国税だけで節税額を見積もると地方税で誤算が生じます。
通算親法人による完全支配関係を持つに至った場合、その日に通算承認があったものとみなされ強制加入します(第11項)。加入に伴い時価評価資産の含み益が課税される点に注意が必要です(64条の12)。
通算予定法人の一部が申請していない、申請者に通算予定法人以外が混じっている、申請法人に除外事由がある等の場合に却下されます(第3項各号)。青色取消直後や清算中の法人が混じると危険です。
原則そうです。適用したい最初の事業年度開始の日の3月前の日が期限で(第2項)、これを過ぎると今期は損益通算に乗れず、翌事業年度以降での申請になります。業界裏話ヒント:ただし新設会社には救済があり、設立事業年度から通算するなら設立の日から1月を経過する日等の特例期限が使えます(第7項)。新設や再編のタイミングを設計すれば、通常の3月前ルールに縛られず初年度から乗れる窓がある。
外せません。完全支配関係にある内国法人は原則すべて強制的に通算グループに入り(第1項)、黒字だけ入れて赤字を外すという取捨選択はできません。ただし清算中の法人や投資法人、特定目的会社などは各号で最初から対象外です。業界裏話ヒント:だからこそ実務では、外したい会社の資本関係を100%未満に組み替えて完全支配関係そのものを外す、というストラクチャリングが検討される。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制度上の役割 | 64条の9:通算承認の手続(制度の入口) | — |
| 主なアクション | 全社連名で国税庁長官へ承認を申請 | — |
| タイミング | 最初の事業年度開始の日の3月前の日まで | — |
| 国税庁長官の関与 | 承認処分が必要(みなし承認あり) | — |
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