要点法人税法75条の5は、災害や回線故障でe-Taxの使用が困難な大法人が、税務署長の承認を受けて指定期間内は書面で申告できる特例。申請は原則15日前までに必要。
Q · e-Taxが使えないとき、大法人は紙の申告書で法人税を申告できますか?
税務署長の事前承認があれば紙で出せます。原則15日前までに申請が必要
法人税法75条の5により、電子申告が義務化された大法人でも、回線故障や災害でe-Taxの使用が困難な場合は、納税地の所轄税務署長の承認を受ければ、指定された期間内は書面で申告できます。申請書は原則として期間開始日の15日前までに提出しますが、理由の発生が確定申告期限の15日前の日以後であり、その提出期限が指定期間内の日であるときは、期間開始日までで足ります(2項括弧書き)。開始日までに承認も却下もなければ承認があったものとみなされ(5項)、電子申告が可能になれば承認は取り消されます(6項)。
資本金1億円を超える法人、相互会社、投資法人。これらの大法人は令和2年度から電子申告(e-Tax)が義務化されている。ここに多くの経理担当が気づいていない落とし穴がある。義務化された法人が紙の申告書を出すと、原則として「申告書の提出がなかった」扱い、つまり無申告になり、無申告加算税のリスクを負う。では、e-Taxのシステム障害や災害でオンライン提出そのものができなくなったら? そのための逃げ道が75条の5だ。税務署長の事前承認を受ければ、指定された期間内は紙で出しても義務違反にならない。鍵は二つ。第一に、原則として承認を受けたい期間の開始日の15日前までに申請書を出すこと。第二に、税務署が開始日までに承認も却下もしなければ、承認があったものとみなされる。役所の沈黙が、あなたに味方する数少ない条文の一つだ。
法人税法75条の5は、電子申告義務が課される内国法人について、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織の使用が困難と認められ、かつ書面による申告が可能と認められる場合に、所轄税務署長の承認を条件として、指定期間内の申告につき電子申告義務規定(同法75条の4)の適用を除外する手続規定である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
電子申告が義務づけられた大法人が、回線故障や災害でe-Taxを使えないとき、税務署長の承認を受けて指定期間内は書面で申告できる特例です。承認がなければ紙の申告は義務違反となります。
法人税法75条の4に定める内国法人、いわゆる大法人が対象です。資本金の額が一定規模を超える法人のほか、相互会社や投資法人などが含まれます。自社が対象かは毎期確認が必要です。
納税地の所轄税務署長に提出します。財務省令で定める事項を記載した申請書に、同令で定める書類を添付します。提出期限は原則として指定を受けたい期間の開始日の15日前までです。
3項により申請の事情が相当でないと認められれば却下され、4項で書面により通知されます。却下されると電子申告義務がそのまま残るため、書面で提出すれば義務違反となります。
6項により、電子情報処理組織の使用が困難でなくなったと認められれば税務署長は承認を取り消せます。取消しの効果は処分の日の翌日以後の期間に生じ、以後は電子申告義務が復活します。
8項に基づき、その旨と財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出します。届出書の提出があった日の翌日以後の期間について、承認の処分は効力を失います。
消費税や地方税にも別途の電子申告義務と、困難な場合の特例が定められています。法人税法75条の5の承認が自動的に及ぶわけではないため、税目ごとに申請の要否を確認してください。
2項括弧書きに特則があります。理由が生じた日が74条1項の申告書の提出期限の15日前の日以後で、その提出期限が指定期間内の日であるときは、期間の開始日までに提出すれば足ります。
残念ながら原則アウトです。75条の5は事前承認制で、原則15日前までの申請が必要。当日の障害に無承認で紙申告すると、義務化法人は無申告扱いのリスクを負います。業界裏話ヒント: 国税庁は大規模障害の際、75条の5とは別に国税通則法11条の災害等による期限延長(告示)で一括救済する運用を取ることがあります。障害発生時は、この延長告示が出ていないかを国税庁サイトで真っ先に確認するのが実務の鉄則です
むしろ有利です。5項により、承認を受けたい期間の開始日までに承認も却下もなければ、その日に承認があったものとみなされます。役所の沈黙が承認に転じる、税法では珍しい条文です。業界裏話ヒント: だからこそ申請は開始日ギリギリでなく、余裕を持って早く出すのが定石。ギリギリだと却下される時間しか残らないが、早く出せば「みなし承認」の時間的クッションが自分の側に生まれます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 75条の5:電子申告義務の適用を承認により除外する特例 | — |
| 動く対象 | 申告の方法(電子から書面へ) | — |
| 手続の型 | 事前承認制。原則15日前までの申請、処分なしならみなし承認(5項) | — |
| 効力の終わり方 | 取消処分(6項)または届出(8項)により翌日以後失効 | — |
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