要点法人税法75条の4は、資本金1億円超の法人や通算法人など「特定法人」に対し、法人税の申告をe-Taxで行うことを義務付ける規定。添付書類のみ光ディスク等での提出が認められる。
Q · うちの会社、法人税の申告書を紙で出したらダメなんですか?
特定法人なら電子が義務。紙は実務上「未提出」扱いになる
法人税法75条の4により、事業年度開始時の資本金が1億円を超える法人、通算法人、相互会社、投資法人、特定目的会社は、中間申告・確定申告・これらに係る修正申告をe-Tax(電子情報処理組織)で行う義務があります。対象法人が紙で提出しても実務上は有効な申告として扱われず、期限内に出していても無申告加算税のリスクを負います。添付書類に限り、光ディスク等の媒体提出が認められています(同条1項ただし書)。
あなたの会社の資本金が1億円を超えた、あるいはグループ通算制度に加わった。その瞬間から、法人税の申告は紙ではなくe-Taxで出さなければならなくなる。任意ではなく、義務だ。法人税法75条の4が定める「特定法人」に該当すると、確定申告も中間申告も、これらに係る修正申告も、原則すべて電子データで提供しなければならない。怖いのはその効果だ。もし対象法人が従来どおり紙の申告書を税務署に持ち込むと、実務上その申告は「提出がなかったもの」として扱われる。期限内に紙で出しても、無申告と同じ扱いになりうる。そうなれば無申告加算税、二期連続なら青色申告の取消しまで連鎖する。添付書類だけは光ディスク等の媒体で出す道が残されているが、申告本体は電子が絶対だ。1億円という資本金のラインは、税務上いくつもの扉を開閉するスイッチだが、この条文はその一つを担っている。
法人税法75条の4は、大法人等の電子申告義務を定める規定である。事業年度開始時の資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人、通算法人、相互会社、投資法人、特定目的会社を「特定法人」とし、これらの法人は法人税の中間申告・確定申告及び修正申告を、財務省令で定める電子情報処理組織を使用する方法により行わなければならない。添付書類は光ディスク等の媒体提出も認められる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
平成30年度税制改正で法人税法75条の4が新設され、令和2年(2020年)4月1日以後に開始する事業年度の申告から義務化されました。開始事業年度で判定します。
同条2項の5類型で確認します。事業年度開始時の資本金または出資金が1億円超か、通算法人・相互会社・投資法人・特定目的会社に当たるかを、定款と登記事項証明書で照合します。
実務上その申告は有効な提出として扱われません。期限内に紙で出していても無申告と同様に扱われ、e-Taxで出し直した時点が申告時期となり、無申告加算税の対象になり得ます。
本条自体に直接の罰則はありません。ただし未提出扱いによる無申告加算税、延滞税、二期連続の無申告による青色申告承認の取消しという形で、実質的な不利益が連鎖します。
申告書本体は電子が必須ですが、添付書類は同条1項ただし書により、記載事項を記録した光ディスク等の財務省令で定める媒体を提出する方法も認められています。
あらかじめ税務署長への届出(電子申告・納税等開始届出書)が必要です。加えて法人代表者等の電子証明書、利用者識別番号、会計・税務ソフトのe-Tax連携設定を整えます。
法人税法75条の5に電子申告が困難な場合の書面申告の特例が置かれています。障害の発生状況と時刻の記録を残し、所轄税務署へ早期に相談してください(最新の要件は要確認)。
資本金1億円以下にすれば1号該当は外れますが、通算法人・相互会社・投資法人・特定目的会社は資本金と無関係に対象です。判定は事業年度開始の時点で行われます。
避けられます。義務化の対象は資本金の額が『1億円を超える』法人(本条2項1号)なので、1億円ちょうどは対象外です。判定基準は事業年度開始の時点。業界裏話ヒント:多くの企業が1億円『超』か『以下』かで、電子申告義務だけでなく外形標準課税や中小企業向け特例まで一斉に変わることを見落としている。資本政策を決める前に、1億円ラインをまたぐと動く税制を一覧で棚卸しすべきだ
関係あります。通算法人は資本金の額にかかわらず特定法人に含まれます(本条2項2号)。1000万円でも電子申告が義務です。業界裏話ヒント:グループ通算制度への加入は税負担の最適化目的で行われることが多いが、加入した瞬間に子会社まで一律e-Tax義務を負う点は見落とされがち。M&A後の統合作業で、被買収会社の申告実務がいきなり電子化を迫られる
本条4項では、あなたのデータが国税庁のコンピュータのファイルに記録された時に税務署へ到達したものとみなされます。送信ボタンを押した時刻ではありません。業界裏話ヒント:申告期限日の深夜、e-Taxが混雑して受信処理が遅れることがある。期限ギリギリの送信は、記録完了が翌日に食い込むと期限後申告になるリスクがある。義務化対象法人ほど、期限当日ではなく前日までに送信を完了させておくのが実務の鉄則だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 75条の4:特定法人の電子申告を義務化する原則規定 | — |
| 適用対象 | 特定法人5類型(資本金1億円超・通算法人・相互会社・投資法人・特定目的会社) | — |
| 提出手段 | 電子情報処理組織(e-Tax)が必須、添付書類のみ光ディスク等可 | — |
| 期限との関係 | 到達時点は国税庁ファイルへの記録時(4項) | — |
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