大気汚染防止法 第29条(国の援助)
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国は、工場若しくは事業場における事業活動又は建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物、特定粉じん又は水銀等の排出等による大気の汚染の防止のための施設の設置又は改善につき必要な資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。
この条文の基本情報
国の援助とは何ですか?
定義国の援助とは、大気汚染防止法第29条に定められた規定で、「国は、工場若しくは事業場における事業活動又は建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物、特定粉じん又は水銀等の排出等による大気の汚染の防止のための施設の設置…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 大気汚染防止法第29条(国の援助)は、日本の大気汚染防止法に含まれる条文です。
- 大気汚染防止法第29条の条文原文は「国は、工場若しくは事業場における事業活動又は建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物、特定粉じん又は水銀等の排出等による大気の汚染の防止のための施設の設置…」で始まります。
- 大気汚染防止法第29条は第五章 雑則に置かれています。
- 大気汚染防止法の公布日は昭和43年6月10日です。
- 大気汚染防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 大気汚染防止法第29条の前の条は大気汚染防止法第28条の2です。
- 大気汚染防止法第29条の次の条は大気汚染防止法第30条です。
- 大気汚染防止法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000097 - 本サイト収録
大気汚染防止法(昭和四十三年法律第九十七号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000097/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点大気汚染防止法29条は、ばい煙や石綿などの排出を防ぐ設備の設置・改善について、国が資金のあっせんや技術的助言に努めると定める。努力義務のため請求権は生じない。
Q · 大気汚染防止法29条があれば、設備改善のお金を国に出してもらえるの?
努力義務なので、この条文だけでは請求できない
大気汚染防止法29条は、ばい煙や揮発性有機化合物、特定粉じん(石綿)、水銀等の排出を防ぐ施設の設置・改善について、国が資金のあっせんや技術的な助言に「努めるものとする」と定めています。努力義務にとどまるため、本条を根拠に補助金を請求する権利は生じません。実際の支援は、予算に基づく補助事業、政策金融、自治体の制度融資などを通じて行われます。また、援助の有無にかかわらず排出基準等を守る義務は変わりません。
解説
法律の条文は、国が事業者を取り締まるものばかりではない。大気汚染防止法29条は、同じ法律の中で国に「支える役」を割り当てている。工場や事業場の煙、揮発性有機化合物(塗装や印刷で出る溶剤の蒸気)、特定粉じん(現行法では石綿、つまりアスベスト)、水銀などの排出を減らす設備を入れる、または改善する事業者に対し、国は資金のあっせん(融資先の紹介や仲介)、技術的な助言その他の援助に「努める」とされている。ここで押さえるべき点が二つある。第一に、条文の書き方は「努めるものとする」であり、法律上の努力義務にとどまる。あなたが補助金の支給を国に請求できる権利は、この条文からは生まれない。第二に、援助を受けても受けなくても、排出基準や石綿の作業基準を守る義務は一切軽くならない。したがって本条の実際の使い道は、規制対応の費用をどこから調達するかを考える場面にある。対応を迫られてから資金繰りに走る事業者と、国・自治体・政策金融の支援メニューを先に調べてから設備計画を立てる事業者とでは、同じ規制でも負担の重さがまるで違ってくる。
法的な位置づけ
大気汚染防止法29条は、工場・事業場の事業活動または建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物、特定粉じん、水銀等の排出による大気汚染を防止するための施設の設置・改善について、国が資金のあっせん、技術的な助言その他の援助に努めることを定めた努力義務規定である。事業者に給付請求権を付与するものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1大気汚染防止法29条とはどんな規定ですか?
大気汚染を防ぐ設備の設置・改善について、国が資金のあっせんや技術的助言などの援助に努めると定めた規定です。事業者を縛る条文ではなく、国の役割を定めています。
Q2「努めるものとする」は義務ですか?
法的には努力義務です。国は援助に努める必要がありますが、特定の援助を実施しなくても違法とはならず、事業者が給付を請求する根拠にもなりません。
Q3大気汚染防止法の援助の対象になる物質は何ですか?
条文上は、ばい煙、揮発性有機化合物、特定粉じん(石綿)、水銀等の4類型です。これらの排出を防ぐ施設の設置・改善が援助の対象として挙げられています。
Q4建物の解体工事も大気汚染防止法29条の対象ですか?
対象です。条文は「建築物等の解体等に伴う」排出を明記しており、解体・改修時の石綿(特定粉じん)の飛散防止も援助の対象範囲に含まれます。
Q5国の援助を受ければ排出基準は緩和されますか?
緩和されません。援助は規制とは別の仕組みで、排出基準や石綿の作業基準を守る義務はそのまま残ります。違反すれば罰則の対象となり得ます。
Q6公害防止設備の融資はどこに相談できますか?
日本政策金融公庫の環境関連融資、自治体の制度融資、取引銀行などが主な窓口です。制度内容は年度ごとに変わるため、各機関で最新情報を確認してください。
Q7設備改善の技術的な助言はどこで受けられますか?
都道府県や市の環境部局、公設試験研究機関が主な相談先です。行政指導を受けた場合は、担当部局に改善方法をあわせて相談すると計画を立てやすくなります。
Q8大気汚染防止法29条に違反すると罰則はありますか?
ありません。本条は国の努力義務を定めた規定で、事業者に義務を課すものではないため、本条違反という形の罰則は存在しません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1この条文を根拠に、国に補助金を出してくれって言えるんですか?
言えない。本条(大気汚染防止法29条)は「努めるものとする」という努力義務で、特定の給付を請求する権利を定めていない。実際の支援は、予算に基づく補助事業、政策金融、自治体の制度融資などを通じて行われる。実務のポイント:制度の多くは年度予算で動くため、年度初めに募集が始まり、予算が尽きた時点で締め切られる。設備更新の計画は、前年度のうちに担当窓口へ相談しておくと、枠を確保しやすい
Q2古い家の解体でアスベスト調査が必要と言われました。費用は全部自腹ですか?
原則として発注者の負担になることが多いものの、自治体によってはアスベストの調査や除去に補助制度を設けており、国の交付金がそれを支えている場合もある。大気汚染防止法は解体等に伴う特定粉じんの排出も規制と援助の対象に含めている(同法29条)。実務のポイント:解体業者の見積もりには、補助を使う前提の金額が載っていないことが多い。契約前に役所へ「アスベスト 補助」と問い合わせるだけで、数十万円単位の差が出ることがある(最新の制度内容をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が援助すると法律に書いてあるのだから、申請すればお金が出る」という理解は、問いの立て方そのものが誤っている。「努めるものとする」は努力義務であり、本条を根拠に特定の補助金を国へ請求する権利は生じない。実際の支援は、個別の予算事業、政策金融、自治体の条例や要綱に基づいて行われる。探すべきは本条そのものではなく、本条の方向性を具体化した個別の制度である
- 援助を受けていれば、多少の超過は大目に見てもらえると考える経営者がいる。法律の立場はまったく逆である。ばい煙の排出基準違反には、改善命令を待たずに罰則が及ぶ仕組み(いわゆる直罰)があり、石綿の除去作業でも作業基準違反の一部は直接処罰の対象となっている。支援を受けることと、規制を守ることは別々の話として扱われる
- 大気汚染防止法は大工場のための法律だと考えがちだが、本条が「建築物等の解体等」を明記している点を見落としている。石綿規制は解体・改修工事に広く及び、令和2年(2020年)改正以降は小規模な工事でも事前調査が求められる場面が増えた。関係するのは工場主だけでなく、古い建物を持つすべての人である(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の相手方 | 大気汚染防止法29条:国(事業者を支える側) | 同法14条:事業者(改善命令等を受ける側) 同法25条:事業者(健康被害の賠償責任を負う側) |
| 法的性質 | 努力義務(「努めるものとする」) | 行政処分の根拠(命令に違反すれば罰則) 無過失の損害賠償責任 |
| 事業者にとっての意味 | 資金・技術面の支援を探す手がかり | 設備改善や使用停止を命じられ得る 過失がなくても健康被害の賠償を負い得る |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では空気汚染防制費を財源とする基金を通じ、汚染防止設備の改善等に対する補助・奨励が行われる。条番号は要確認
米国では連邦 EPA による州の大気汚染対策プログラムへの補助金等が中心で、事業者への支援は個別の州・連邦プログラムに委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 築50年の自社倉庫を建て替えることになった。見積書に載った「石綿事前調査」と「除去工事」の金額が想定の倍だった。規制がある以上、この費用を削ることはできない。一方、自治体によってはアスベストの調査や除去に補助制度を設けている。着工前に申請が必要な制度が多いので、工事契約の前に役所へ問い合わせるかどうかで、手元に残る金額が変わる
- もし自社の塗装ラインで揮発性有機化合物の排出抑制設備を入れ替えることになったら、その資金はどこから出るのか? 自己資金と銀行融資だけを考える前に、政策金融(日本政策金融公庫の環境関連の融資制度など)や自治体の制度融資を確認する価値がある(最新の制度内容は各機関でご確認ください)
- あなたが中小の金属加工工場を経営していて、自治体の立入検査でばい煙の測定記録の不備を指摘された。改善計画の提出まであと2週間しかない。設備を直す技術的な判断に迷ったら、都道府県の環境部局や公設試験研究機関に助言を求める道がある。自力で抱え込むほど計画は遅れる
- 工場の近くに住んでいて、煙のにおいが気になる。事業者側に改善の意思があっても、資金の目途がつかず止まっているのかもしれない。そうした事情を知っていれば、苦情の伝え方も変わってくる
取るべき行動
被害を受けた側:近隣の工場から出る煙や、解体現場からの粉じんに悩んでいる場合、まず日時・状況・においや見た目を写真と記録で残す。そのうえで都道府県または市の環境部局に通報する。行政は立入検査や改善命令の権限を持ち(同法26条、14条など)、事業者側が改善に動けるよう、技術的な助言をあわせて行うこともある。健康被害が生じた場合、ばい煙などの排出による損害については事業者の無過失責任(同法25条)を検討できる
訴えられた側:行政から指導や改善の要請を受けたら、まず対象の設備と違反の内容を正確に把握する。次に、改善計画を立てる前に、都道府県の環境部局、公設試験研究機関、日本政策金融公庫、取引銀行の制度融資窓口に相談し、技術面と資金面の選択肢を洗い出す。補助制度は着工前の申請が条件になっていることが多い。援助の有無にかかわらず基準を守る義務は変わらないため、暫定的な運転の抑制なども並行して検討する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。本条から直接の請求権は生じないため、期限管理の対象になるのは関連する個別制度の申請期限である(補助制度の多くは着工前の申請が条件)。関連して損害賠償を請求する場合は、一般の消滅時効の規律(民法166条、724条など)が問題になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:「努めるものとする」の文言は努力義務を示し、国に具体的な給付義務を課すものではなく、事業者に援助請求権を与えるものでもないと解される。援助は予算措置や個別制度を通じて具体化される
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)改正(要検証) 揮発性有機化合物の排出規制の導入に伴い、援助の対象に揮発性有機化合物が加えられたとみられる。本条の文言が変更された時期は要検証
- 平成27年(2015年)改正(要検証) 水俣条約への対応として水銀等の排出規制が導入され、援助の対象に水銀等が加えられたとみられる。本条の文言が変更された時期は要検証
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:大気汚染防止法制定(昭和43年法律第97号)。ばい煙規制を中心とする公害対策立法として成立
- 2.平成16年(2004年) 改正:揮発性有機化合物の排出規制を導入する法改正。本条の援助対象との関係は e-Gov の改正履歴で要確認
- 3.平成27年(2015年) 改正:水銀に関する水俣条約への対応として水銀等の排出規制を導入する法改正。本条の援助対象との関係は e-Gov の改正履歴で要確認
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