都市計画法 第3条(国、地方公共団体及び住民の責務)
クイックジャンプ
- 国及び地方公共団体は、都市の整備、開発その他都市計画の適切な遂行に努めなければならない。
- 2.都市の住民は、国及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するため行なう措置に協力し、良好な都市環境の形成に努めなければならない。
- 3.国及び地方公共団体は、都市の住民に対し、都市計画に関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない。
この条文の基本情報
国、地方公共団体及び住民の責務とは何ですか?
定義国、地方公共団体及び住民の責務とは、都市計画法第3条に定められた規定で、「国及び地方公共団体は、都市の整備、開発その他都市計画の適切な遂行に努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第3条(国、地方公共団体及び住民の責務)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第3条の条文原文は「国及び地方公共団体は、都市の整備、開発その他都市計画の適切な遂行に努めなければならない。」で始まります。
- 都市計画法第3条は第一章 総則に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第3条の前の条は都市計画法第2条です。
- 都市計画法第3条の次の条は都市計画法第4条です。
- 都市計画法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法3条は、国・地方公共団体に都市計画の適切な遂行と住民への情報提供を、住民に良好な都市環境形成への協力を求める努力義務規定で、違反に罰則はない。
Q · 市が都市計画の情報をちゃんと知らせてくれなかったとき、都市計画法3条を根拠に文句を言えますか?
努力義務なので、これ単体を根拠に訴えて勝つのは難しい
都市計画法3条3項は、国及び地方公共団体に「都市計画に関する知識の普及及び情報の提供」に努める責務を課しています。ただし1項から3項まですべて「努めなければならない」という努力義務であり、違反しても罰則も行政処分もありません。訴訟でこれ単体を根拠にしても、行政の裁量の範囲内と判断される可能性が高いのが実務です。実際に効くのは、窓口で都市計画図の閲覧や説明を求める交渉カードとして使う場面と、17条の縦覧手続の瑕疵などを争う際に3項の趣旨を併せて援用する場面です。
解説
「努めなければならない」。この五文字が入った瞬間、その条文は裁判で武器になりにくくなる。都市計画法3条は国・地方公共団体・住民の三者に責務を課すが、すべて努力義務である。役所が都市計画を杜撰に進めても、この条文を根拠に「3条違反だ」と取消訴訟を起こして勝つのは、まず無理だと考えた方がいい。ただし、あなたが本当に使うべきは第3項だ。行政は住民に対し「都市計画に関する知識の普及及び情報の提供」に努める責務を負っている。自宅の前の道路が計画道路に指定されていた、実家の土地が市街化調整区域で家が建て替えられない、そういう話を後から知って青ざめる人は多い。3項は、あなたが役所の窓口で都市計画図の閲覧や説明を求めたとき、担当者が「忙しいので」と突っぱねにくくする条文である。訴訟の武器としては弱いが、窓口での交渉カードとしては生きている。
法的な位置づけ
都市計画法3条は、都市計画の担い手それぞれの責務を定める規定である。1項は国及び地方公共団体による都市の整備・開発その他都市計画の適切な遂行、2項は都市の住民による協力と良好な都市環境の形成、3項は国及び地方公共団体による都市計画に関する知識の普及及び情報の提供を、いずれも努力義務として規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.市区町村の都市計画課で計画図を閲覧する 土地や中古住宅を検討する段階で、不動産業者の重要事項説明を待たずに自分で都市計画課の窓口へ行く。都市計画道路の予定地か、用途地域は何か、市街化区域か市街化調整区域かを、3条3項の情報提供責務を前提に確認する
- 2.決定告示の有無と日付を特定する 既に都市計画決定されているのか、まだ案の段階なのかで打てる手が全く変わる。窓口で決定告示の日付と告示番号を確認し、案の段階なら縦覧の開始日と終了日を必ず控える
- 3.縦覧期間2週間のうちに意見書を提出する 案の段階なら、都市計画法17条2項に基づく意見書が唯一の正式ルート。期限は縦覧開始から2週間。同じ内容でも決定後に言うのとは重みが十倍違うため、この期間を最優先で確保する
- 4.決定後は後続処分を捉えて争う 都市計画決定自体は処分性が原則否定されるため、53条の建築許可申請の却下や事業認可の段階で争う。3条3項は、情報提供・周知が不十分だったという手続の瑕疵を主張する際の補強材料として使う
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画法3条とは何ですか?
国・地方公共団体の都市計画の適切な遂行(1項)、住民の協力(2項)、行政の情報提供(3項)という三者の責務を、すべて努力義務として定める規定です。
Q2努力義務規定とは何ですか?
「努めなければならない」と書かれ、違反しても罰則や行政処分が科されない規定です。裁判では裁量統制の解釈指針として、他の条文と併せて援用されます。
Q3都市計画道路の予定地かどうかはどこで調べられますか?
市区町村の都市計画課の窓口で都市計画図を閲覧できます。多くの自治体は都市計画情報をウェブ地図でも公開しており、3条3項の情報提供責務がその根拠の一つです。
Q4都市計画案の縦覧はいつまでですか?
都市計画法17条1項により縦覧期間は2週間です。この期間内に意見書を提出しないと、正式に意見を述べる機会を失います。
Q5都市計画決定に不服があるとき取消訴訟はできますか?
用途地域の指定など都市計画決定自体は処分性が原則否定されます。後続の建築制限の許可申請却下や事業認可の段階を捉えて争うのが実務の流れです。
Q6市街化調整区域だと家は建てられませんか?
原則として建築は制限されます(都市計画法34条等)。相続や購入の前に、市の都市計画課で区域区分を確認しておくことが重要です。
Q7都市計画道路の予定地にかかると資産価値は下がりますか?
53条・54条の建築制限により階数・構造に制約がかかるため、金融機関の担保評価や売却価格に影響します。購入前の都市計画図の確認が費用対効果の高い防御です。
Q8都市計画法3条に違反したら罰則はありますか?
ありません。3条は三項とも努力義務であり、罰則規定も行政処分の根拠も置かれていません。実効性は手続規定(16条・17条)を通じて確保されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1努力義務ってことは、役所が情報提供をサボっても何も言えないんですか?
3条3項違反だけを理由に処分を取り消すのは困難です。ただし努力義務規定は行政の裁量統制の解釈指針として機能し、16条の公聴会や17条の縦覧など法定手続の瑕疵と組み合わせて主張すれば意味を持ちます。実務のポイント:都市計画課の窓口は、法定の縦覧以外にも計画図・決定書・議事録の閲覧に応じます。情報公開条例による開示請求より、窓口で直接聞く方が早く、説明会の予定など文書化されていない情報も取れる。まず窓口、ダメなら開示請求という順番が実務です
Q2住民に「協力する努力義務」があるって、行政の言うことに従えという意味ですか?
違います。条文は「この法律の目的を達成するため行なう措置に協力し」と限定しており、1条・2条の目的(健康で文化的な都市生活と機能的な都市活動の確保)に沿った措置が前提です。従わなくても罰則はありません。実務のポイント:この2項は、住民が反対するときの足枷ではなく、むしろ住民を計画形成の参加主体と位置付けた根拠として使えます。地区計画(12条の4以下)や街づくり協議会で住民側が主体性を主張する際、2項の趣旨が援用されることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「責務」と書いてあるから法的義務があり、違反すれば訴えられると考えるのは危うい。3条はすべて「努めなければならない」の努力義務規定で、違反しても罰則も行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)もない。訴訟でこれ単体を根拠にしても、裁判所は行政の裁量の範囲内と判断する可能性が高い
- 努力義務だから無意味だ、と切り捨てるのも間違っている。努力義務規定は、行政の裁量権行使が著しく不合理かどうかを判断する際の解釈指針として機能する。他の条文(17条の縦覧手続違反など)の違法性を主張するとき、3条3項の趣旨を併せて援用することで主張の説得力が増す。単独では弱いが、束ねると効く型の条文である
- あなたから見れば「市が勝手に決めた計画」だが、法律から見れば「縦覧期間中にあなたが意見を出さなかった計画」である。この落差が致命的になる。3条2項が住民に協力の努力義務を課しているのは、住民を単なる受け身の対象ではなく計画形成の参加者と位置付けているからで、参加しなかった事実は後の争いで不利に働く
- 3条2項の住民の責務は、行政の指示に従う義務だと誤解されやすい。条文は「この法律の目的を達成するため行なう措置に協力し」と書いており、目的(1条、2条の健康で文化的な都市生活と機能的な都市活動の確保)から外れた措置に無条件で従う義務ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性質 | 3条:三者の責務を定める努力義務規定 | 17条:縦覧と意見書提出を定める法定手続規定 53条:計画施設区域内の建築を制限する規制規定 |
| 違反した場合の効果 | 罰則なし・行政処分なし。裁量統制の解釈指針にとどまる | 手続の瑕疵として後続処分の違法事由になりうる 無許可建築は是正命令・罰則の対象 |
| 住民が使えるタイミング | いつでも(窓口での閲覧・説明要求のカード) | 縦覧開始から2週間の期間内のみ 建築許可の申請・却下の段階 |
| 訴訟での武器としての強さ | 単独では弱い。他条と束ねて初めて効く | 手続違反を具体的に主張できれば強い 却下処分の取消訴訟として直接争える |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は計画案の公開展覧を30日とし、日本の縦覧2週間より長い。住民の意見提出も条文上明確に位置付けられている
韓国は国土利用・管理の基本原則を条文化し、日本の責務規定より理念条項としての性格が強い
ドイツは公衆参加を努力義務ではなく法定の必須手続として定め、瑕疵があれば計画(Bebauungsplan)自体が無効となりうる点で日本より強い
米国は州法・条例レベルで公告と公聴会を義務付け、手続違反は due process 違反として争われる。連邦統一法典による責務規定は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中古住宅を買った半年後、市の担当者から「この家の前面は都市計画道路の予定地です」と告げられた。建て替えに階数制限がかかる(都市計画法53条、54条の建築制限)。仲介業者の重要事項説明でも触れられていたが、聞き流していた。3条3項は行政に情報提供の責務を課すが、あなたが取りに行かなければ情報は届かない
- 市の都市計画マスタープラン改定の説明会案内が、回覧板の隅に小さく載っているだけだった。あなたは知らずに過ごし、気付いたら用途地域が変わって隣に大型商業施設の計画が立っていた。3条3項を持ち出して「情報提供が不十分だった」と役所に申し入れることはできるが、決定済みの計画を覆す力はない
- もし、あなたが町内会の役員として市の都市計画案に意見を出したいと思ったら、どこから動くか。3条2項は住民に「協力する努力義務」を課す一方、3項は行政に情報提供義務を課す。この非対称が、住民参加のスタート地点になる。実際の意見提出は16条、17条の公聴会・縦覧手続で行う
- 縦覧期間はあと9日。都市計画案の縦覧は2週間(17条1項)、その間に意見書を出さないと、正式に意見を述べる機会は消える。3条3項を根拠に説明を求めるなら、この2週間の中でやるしかない
- あなたが市の職員側で、住民から「なぜ事前に教えてくれなかったのか」と詰められている。3条3項の責務は努力義務であり違反に制裁はないが、説明責任を尽くしていない事実は、後の17条の意見書対応や住民訴訟で行政の姿勢として評価されうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不利益の内容を特定する。用途地域の変更か、都市計画道路の予定地か、区域区分か。市の都市計画課で計画図と決定告示の日付を確認2. 決定前(縦覧期間中)なら17条2項の意見書を期限内に提出、これが唯一の正式ルート3. 決定後なら3条単体では争えない。都市計画決定自体の処分性は原則否定されるので、後続の建築制限(53条)の許可申請却下や、事業認可の段階を捉えて争う4. 3条3項は、手続の瑕疵を主張する際の補強材料として使う
訴えられた側:1. 行政側として説明責任を問われた場合、3条3項が努力義務であることを前提に、実際に行った広報・縦覧・説明会の記録を時系列で整理2. 法定手続(16条の公聴会、17条の縦覧)を履践していれば、手続上の違法は生じにくい3. ただし記録が残っていないと後の訴訟で不利になるため、周知の方法と日付を文書化4. 住民の追加説明要求には、法定手続外であっても応じた記録を残す方が、裁量権濫用の主張を封じやすい
時効(請求できる期限):3条自体に特定の期限はない。実務上効いてくるのは都市計画案の縦覧2週間(都市計画法17条1項)で、この期間内に意見書を提出しないと正式な意見表明の機会を失う。後続の行政処分を争う場合は、処分があったことを知った日の翌日から審査請求3か月、取消訴訟6か月(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)
学説
通説(努力義務規定の法的性質):3条は三項とも訓示的な努力義務であり、私人に具体的請求権を与えず、違反が直ちに違法を構成することもない。もっとも行政裁量の逸脱・濫用を判断する際の解釈指針として作用し、手続規定の瑕疵と結合して機能する
住民参加論:2項の住民の責務を受動的な服従義務ではなく、計画形成の参加主体としての位置付けと読む立場。地区計画やまちづくり協議会において住民側の主体性を根拠づける条文として援用されることがある
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.大正8年(1919年) 新設:旧都市計画法制定。国主導の計画高権を中心とし、住民への情報提供や参加に関する責務規定は置かれていなかった
- 2.昭和43年(1968年) 改正:都市計画法全部改正(現行法制定)。区域区分制度と併せて3条の責務規定が置かれ、行政の情報提供と住民の協力が法文上明示された
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める