都市計画法 第7条の2(都市再開発方針等)
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- 都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる方針(以下「都市再開発方針等」という。)を定めることができる。
- 一都市再開発法(昭和四十四年法律第三十八号)第二条の三第一項又は第二項の規定による都市再開発の方針
- 二大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号)第四条第一項の規定による住宅市街地の開発整備の方針
- 三地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律(平成四年法律第七十六号)第三十条の規定による拠点業務市街地の開発整備の方針
- 四密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成九年法律第四十九号。以下「密集市街地整備法」という。)第三条第一項の規定による防災街区整備方針
- 2.都市計画区域について定められる都市計画(区域外都市施設に関するものを含む。)は、都市再開発方針等に即したものでなければならない。
この条文の基本情報
都市再開発方針等とは何ですか?
定義都市再開発方針等とは、都市計画法第7条の2に定められた規定で、「都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる方針(以下「都市再開発方針等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第7条の2(都市再開発方針等)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第7条の2の条文原文は「都市計画区域については、都市計画に、次に掲げる方針(以下「都市再開発方針等」という。」で始まります。
- 都市計画法第7条の2は第一節 都市計画の内容に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第7条の2の前の条は都市計画法第7条です。
- 都市計画法第7条の2の次の条は都市計画法第8条です。
- 都市計画法第7条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第7条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第7条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/7_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法7条の2は、都市計画区域について都市再開発方針等を都市計画に定めることができると規定し、当該区域の都市計画はその方針に即したものでなければならないと定める。
Q · 自分の土地が「都市再開発方針」に載っていたら、すぐ立ち退きになるんですか?
なりません。方針は下絵で、私権制限は生じません
都市計画法7条の2の都市再開発方針等は、都市計画区域のどこを計画的に再開発すべきかを示す計画上の下絵であり、指定されただけで建築や処分が制限されることはありません。移転や権利変換が現実の問題になるのは、市街地再開発事業の都市計画決定(同法12条)とその後の認可の段階です。ただし2項により後続の都市計画は方針に即さなければならず、方針が行政を拘束する結果、将来の選択肢は実質的に方針の枠内へ収束していきます。
解説
駅前の古いビル群が、ある年を境に一斉に建て替わる。その号砲は十年以上前に鳴っている。都市計画法7条の2が定める「都市再開発方針等」がそれだ。都道府県が都市計画区域について、どこを計画的に再開発すべき市街地とするか、どこを特に一体的に再開発を促進する地区(いわゆる2号地区)とするかを、あらかじめ図面に落としておく。効くのは2項である。「都市計画区域について定められる都市計画は、都市再開発方針等に即したものでなければならない」。後から決まる高度利用地区も市街地再開発事業も地区計画も、この下絵の枠を出られない。あなたの土地が方針でどう塗られているかは、今日のあなたの権利を一ミリも制限しない。しかし十年後、あなたの建替えの自由度と売却価格の前提は、その色でほぼ下書きされている。
法的な位置づけ
都市計画法7条の2は、都市計画区域について都市計画に定めることができる「都市再開発方針等」を規定する条文である。都市再開発法2条の3の都市再開発の方針、大都市法4条の住宅市街地の開発整備の方針、地方拠点都市地域整備法30条の拠点業務市街地の開発整備の方針、密集市街地整備法3条の防災街区整備方針の四類型を掲げ、当該区域の都市計画はこれに即することを要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分の土地が方針のどの区分に載っているか確認する 自治体の都市計画課窓口または都市計画情報の閲覧サービスで、対象地が都市再開発の方針、住宅市街地の開発整備の方針、防災街区整備方針のいずれに載っているか、2号地区や防災再開発促進地区に該当するかを図面で確認する
- 2.下絵か絵筆が動いているかを判別する 併せて用途地域、高度利用地区、地区計画、市街地再開発事業の都市計画決定の有無を確認する。方針のみなら下絵の段階、高度利用地区や事業決定まで進んでいれば実行段階に入っている
- 3.案の縦覧期間に意見書を提出する 都市計画法17条の縦覧期間(原則2週間)に、方針の区分と自らの土地利用計画の食い違いを具体的に書いた意見書を提出する。提出期限は縦覧期間の満了日
- 4.期間を過ぎていたら次の手続時期を押さえる 縦覧が終わっている場合は、次回の都市計画変更手続の予定時期を窓口で確認し、告示の掲示場所と広報紙の発行日を把握しておく。事業段階では組合設立認可や権利変換計画の認可が争える節目になる
よくある質問 AI による整理
Q1都市再開発方針等とは何ですか?
都市計画法7条の2が定める四つの方針(都市再開発の方針、住宅市街地の開発整備の方針、拠点業務市街地の開発整備の方針、防災街区整備方針)の総称です。都市計画区域の再開発の下絵にあたります。
Q2都市再開発方針等は誰が定めるのですか?
都市計画区域について定められる都市計画であり、都市計画法15条により都道府県が決定します。市町村ではなく広域の主体が下絵を引く仕組みです。
Q32号地区に指定されるとどうなりますか?
都市再開発法2条の3の2号地区は、特に一体的・総合的に再開発を促進すべき地区の位置づけです。指定だけで権利は動かず、市街地再開発事業の決定と認可を経て初めて権利変換が問題になります。
Q4都市再開発方針等に意見を出す方法はありますか?
都市計画の案の縦覧期間(都市計画法17条、原則2週間)に意見書を提出できます。提出期限は縦覧期間の満了日で、これを逃すと下流の事業段階まで争点が持ち越されます。
Q5方針の決定を裁判で取り消せますか?
方針の決定は一般的抽象的な計画であり、それ自体の処分性は原則として認められにくいとされています。実務上の争いの場は、後続の事業決定や認可の段階に移ります。
Q6都市再開発方針等は重要事項説明に出てきますか?
宅建業法35条の重要事項説明は法令上の制限の説明が中心で、直接の権利制限を伴わない方針が必ず説明されるとは限りません。自治体の都市計画情報で自ら確認するのが確実です。
Q7防災街区整備方針と都市再開発の方針は何が違いますか?
前者は密集市街地整備法3条に基づき延焼防止・避難の確保を主眼に防災再開発促進地区等を定め、後者は都市再開発法2条の3に基づき計画的な再開発を促進する市街地を定めます。目的が異なります。
Q8都市再開発方針等は必ず定めなければならないのですか?
7条の2第1項は「定めることができる」と規定しており、義務ではありません。ただし一度定めると2項の適合義務により、後続の都市計画がその枠に拘束されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1重要事項説明で「再開発の予定はないです」と言われたんですが、信じていいんですか?
宅地建物取引業法35条の重要事項説明は法令上の制限を説明する制度であり、権利制限を伴わない都市再開発方針等が必ず触れられるとは限らない。方針は都市計画法7条の2に基づく計画上の下絵にすぎないからだ。実務のポイント:方針の図面は自治体の都市計画情報で誰でも閲覧できる。仲介業者に「方針図の該当ページを出してほしい」と頼めば、実際に調べたかどうかが一発で分かる。
Q2うちの区域が「2号地区」だって言われたけど、立ち退かされるってことですか?
そうではない。都市再開発法2条の3が定める2号地区は、特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区という位置づけで、指定だけで権利が動くわけではない。移転や権利変換が現実になるのは市街地再開発事業の都市計画決定(都市計画法12条)とその後の認可からだ。実務のポイント:方針から事業まで十年以上空くことは珍しくない。裏を返せば、方針段階で気付いた人だけが売る・建て替える・待つの三択を落ち着いて選べる。
Q3方針の決め方に納得がいきません。裁判で取り消せますか?
方針の決定は一般的抽象的な計画であり、それ自体の処分性は原則として認められにくい。用途地域の指定を抗告訴訟の対象としなかった最判昭和57年4月22日と同じ発想である。争う場は後続の事業段階に移る(この線引きは実務上、解釈が分かれている)。実務のポイント:国土交通省の都市計画運用指針が方針の定め方の考え方を公開している。行政の運用がその考え方から外れていないかを指摘できるかどうかで、意見書の重みは変わる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちの土地は再開発地区なのか」という問いは、そのままでは答えが出ない。問いが一段ずれているからだ。7条の2の方針(どこを再開発すべきかの下絵)と、都市計画法12条の市街地再開発事業(実際に動く事業の決定)は別の階層にある。方針に載っていても事業が来ない土地は山ほどあり、事業が決まって初めて権利変換や補償の話になる。「載っている=立ち退き」と読むと、十年早く不安になる。
- 方針そのものに直接の私権制限がないことは、比較的知られている。知られていないのは2項の拘束力の強さだ。方針に反する都市計画は原則として決められない。あなたが後から地区計画の変更を求めても、上流の方針でNOが出ていれば、下流の窓口では動かしようがない。縛られているのは私人ではなく行政の側であり、その結果としてあなたの選択肢が消える。
- あなたから見れば、方針の決定日は「何も起きていない日」である。行政から見れば、その日から事業採択の順番、予算要求、補助金の優先度が動き出す日だ。この時間差こそが、住民が気付いたときには全部決まっていたという感覚の正体である。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 7条の2:都市再開発方針等(再開発の下絵)を定める | 6条の2:都市計画区域の整備開発保全の方針(区域全体のマスタープラン) 13条:都市計画基準(都市計画全体が従う一般的枠組み) |
| 私権への直接の効果 | 直接の私権制限なし。後続都市計画を拘束する | 直接の私権制限なし。区域全体の方向づけ 直接の私権制限なし。基準としての適合要求 |
| 拘束される相手 | 当該区域の都市計画を決める行政(2項の適合義務) | 区域内の各種都市計画 都市計画決定権者一般 |
| 住民の介入点 | 17条の縦覧・意見書、21条の2の提案 | 17条の縦覧・意見書 個別都市計画の決定手続 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も主要計画で再開発の方向を示し、都市更新條例で更新地区を劃定する二層構造を採る。更新地区の劃定自体は私権を直接制限せず、権利変換は事業計画の認可後という点で日本の方針と事業の関係に近い
韓国は基本計画で整備予定区域を示し、その後の정비구역 지정で初めて行為制限が及ぶ。基本計画段階の性質は日本の都市再開発方針等に類似する
ドイツは事前調査(Vorbereitende Untersuchungen)を経て Sanierungsgebiet を条例で確定する。区域確定後に許可留保が生じる点で、日本より早い段階から法的効果が発生する
米国は自治体が blight 認定を経て再開発計画を採択し、その後に収用や課税増分財源(TIF)が動く。計画採択が財源と直結する点が日本の方針と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家が「2号地区に入っている」と聞かされたら、まず何を確かめるべきか。答えは方針の図面と、同じ区域にすでに高度利用地区が指定されているかどうかだ。方針だけなら下絵の段階、高度利用地区まで来ていれば絵筆がもう動いている。
- あなたが古いビルを買って貸す投資家側だとする。表面利回りだけ見て決めたが、その区域は密集市街地整備法3条の防災街区整備方針で防災再開発促進地区に載っていた。数年後、不燃化・耐震の要請と行政の建替え誘導が同時に来る。買値に「いつ建て替えるか」のコストを織り込んでいなければ、利回りは紙の上の数字で終わる。
- 都市計画の案の縦覧は原則2週間(都市計画法17条)。意見書を出さなければ、方針はそのまま固定された下絵になる。告示は役所の掲示板と広報紙にしか出ないことも多く、気付いてから動ける時間は実質10日を切る。
- 親が遺した木造アパートを相続した友人から、売るか建て替えるかと相談される。あなたが最初に見るのは築年数でも家賃相場でもない。その区域が方針上どう塗られているか、である。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自治体の都市計画課または都市計画情報の閲覧サービスで、自分の土地が都市再開発方針等のどの区分に載っているかを確認する2. 併せて用途地域・高度利用地区・地区計画の指定状況を見る。下絵だけか、絵筆が動き始めているかの判別がつく3. 案の縦覧期間中(都市計画法17条)なら意見書を提出し、期間を過ぎているなら次の変更手続の予定時期を窓口で聞く4. 事業段階に入ったら、組合設立認可や権利変換計画の認可が実際に争える節目になる
訴えられた側:1. 進めようとする開発・再開発構想が方針に即しているかを最初に照合する。食い違う構想は下流の都市計画決定で必ず止まる2. 食い違う場合は構想を曲げるか、方針自体の変更を求めるかの二択。後者は年単位で時間が伸びる3. 都市計画法21条の2の提案制度を使うなら、同意要件(土地所有者等の数および面積の各3分の2以上)と基準適合を先に固める4. 住民説明は縦覧前に終える。縦覧後の反発は手続を止めない代わりに、政治的コストとして残り続ける
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。実務で効く期限は都市計画の案の縦覧期間(都市計画法17条、原則2週間)で、意見書の提出期限は縦覧期間の満了日。方針の決定は一般的抽象的な計画であるため、それ自体の処分性は原則として認められにくい(用途地域指定につき最判昭和57年4月22日)。争う場は後続の事業段階に移るが、どの段階から処分性を認めるかは実務上、解釈が分かれている
学説
通説(計画法の階層構造論):都市再開発方針等は一般的抽象的な上位計画であり、それ自体に私権制限効果はないが、7条の2第2項の適合義務を通じて後続の都市計画決定を実質的に拘束する。規制は私人にではなく行政の裁量に向けられるという点に本条の特徴があるとされる。
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