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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

都市計画法 第89条

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  1. 第五十九条第四項の規定により認可を受けて都市計画事業を施行する者(以下「特別施行者」という。)又は特別施行者である法人の役員若しくは職員が、当該都市計画事業に係る職務に関し、賄賂を収受し、又は要求し、若しくは約束したときは、三年以下の拘禁刑に処する。よつて不正の行為をし、又は相当の行為をしないときは、七年以下の拘禁刑に処する。
  2. 2.特別施行者又は特別施行者である法人の役員若しくは職員であつた者が、その在職中に請託を受けて当該都市計画事業に係る職務上不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたことにつき賄賂を収受し、又は要求し、若しくは約束したときは、三年以下の拘禁刑に処する。
  3. 3.特別施行者又は特別施行者である法人の役員若しくは職員が、当該都市計画事業に係る職務に関し、請託を受けて第三者に賄賂を供与させ、又はその供与を約束したときは、三年以下の拘禁刑に処する。
  4. 4.犯人又は情を知つた第三者の収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 都市計画法第89条は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
  2. 都市計画法第89条の条文原文は「第五十九条第四項の規定により認可を受けて都市計画事業を施行する者(以下「特別施行者」という。」で始まります。
  3. 都市計画法第89条は第九章 罰則に置かれています。
  4. 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
  5. 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 都市計画法第89条の前の条は都市計画法第88条の2です。
  7. 都市計画法第89条の次の条は都市計画法第90条です。
  8. 都市計画法第89条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第89条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100
  • 本サイト収録都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第89条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/89

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点都市計画法89条は、認可を受けて都市計画事業を施行する特別施行者とその役員・職員の収賄を三年以下の拘禁刑とする。不正の行為を伴えば七年以下に加重される。

Q · 民間の再開発会社の社員なのに、収賄罪で逮捕されることがあるんですか?

公務員でなくても、認可事業者なら収賄罪で処罰されます

都市計画法89条により、同法59条4項の認可を受けて都市計画事業を施行する「特別施行者」と、特別施行者である法人の役員・職員は、当該事業に係る職務に関し賄賂を収受・要求・約束した時点で三年以下の拘禁刑に処されます。金銭を受け取らず「要求した」「約束した」だけでも犯罪は成立します。さらに不正の行為をすれば七年以下に加重され(1項後段)、退職後の事後収賄(2項)、第三者に賄賂を供与させる第三者供賄(3項)も処罰対象です。収受した賄賂は没収され、没収できなければ価額が追徴されます(4項)。

解説

公務員でもないのに、収賄罪で拘禁刑を受ける立場に置かれる人間がいる。それが都市計画法89条の言う「特別施行者」だ。都市計画事業は本来、市町村や都道府県が施行する。だが59条4項は、国や自治体以外の者、つまり民間の再開発会社や鉄道会社、まちづくり会社にも、国土交通大臣または都道府県知事の認可を与えて事業を施行させる道を開いている。認可を受けた瞬間、あなたの会社は土地収用権という国家権力の一部を手にする。だから法律は、その対価としてあなたとあなたの会社の役員・職員に、公務員と同じ収賄罪の網をかぶせる。しかも金銭を受け取らなくてもいい。「要求した」「約束した」だけで三年以下の拘禁刑。地権者から食事の接待を受けて便宜を図る約束をした時点で、犯罪は既に成立している。さらに退職後も、在職中の請託を理由に受け取れば処罰される(2項)。逃げ場は用意されていない。

法的な位置づけ

都市計画法89条は、同法59条4項の認可により都市計画事業を施行する特別施行者および特別施行者である法人の役員・職員を主体とする収賄罪を定める規定である。職務に関する賄賂の収受・要求・約束を三年以下の拘禁刑、不正の行為を伴う加重収賄を七年以下の拘禁刑とし、事後収賄、第三者供賄ならびに賄賂の没収・追徴も併せて規律する。

よくある質問 AI による整理

Q1特別施行者とは何ですか?

都市計画法59条4項の認可を受けて都市計画事業を施行する、国や地方公共団体以外の者です。民間の再開発会社、鉄道会社、まちづくり会社、組合などが該当します。

Q2みなし公務員とは?

公務員ではないが、法律が特に定めることで収賄罪などの適用上公務員と同様に扱われる者です。都市計画法89条の特別施行者はその典型例です。

Q3都市計画法89条の刑罰はどのくらいですか?

賄賂の収受・要求・約束で三年以下の拘禁刑、これにより不正の行為をし又は相当の行為をしなかった場合は七年以下の拘禁刑に加重されます。

Q4収賄罪の公訴時効は何年ですか?

三年以下の拘禁刑にあたる1項前段・2項・3項は3年、七年以下の加重収賄は7年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は収受・要求・約束の時点です。

Q5第三者供賄罪とはどういう罪ですか?

請託を受けて、自分ではなく第三者に賄賂を供与させ又は供与を約束する罪です(89条3項)。自分の懐に入れていなくても三年以下の拘禁刑です。

Q6退職後でも収賄罪になりますか?

なります。在職中に請託を受けて不正の行為をし又は相当の行為をしなかったことにつき、退職後に賄賂を受け取れば事後収賄罪(89条2項)が成立します。

Q7受け取った賄賂は没収されますか?

犯人または情を知った第三者が収受した賄賂は没収されます。全部または一部を没収できないときは、その価額が追徴されます(89条4項)。

Q8都市計画事業の認可は誰が出すのですか?

国土交通大臣または都道府県知事です。認可は告示され、公報で公示されるため、自社が認可事業者かどうかは認可書と告示で確認できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの会社、市の再開発事業を手伝ってるだけなんですが、これって関係ありますか?

鍵は59条4項の認可を受けて事業を施行しているかどうかです。市から工事を請け負っているだけの施工業者は特別施行者ではなく、89条の主体になりません。逆に認可を受けた組合や会社なら、役員・職員全員が対象です。実務のポイント:自社が認可事業者か否かは、事業計画の認可書と官報・都道府県公報の告示を見れば一発で分かる。法務部でもこれを確認していない会社は珍しくない

Q2お中元やお歳暮も賄賂になるんですか?

社交儀礼の範囲内で、職務行為との対価関係が認められなければ賄賂性は否定されます。しかし用地交渉や権利変換の相手方からの贈答は、職務との近接性が強く、対価性が推認されやすい。金額の多寡だけで線が引かれるわけではありません。実務のポイント:実務で効くのは「誰から」より「いつ」。交渉の山場や決裁の直前に届いた贈答は、同じ金額でも危険度が跳ね上がる

Q3賄賂を返せば罪はなくなりますか?

収受した時点で犯罪は成立しており、返還しても犯罪自体は消えません。ただし返還の事実は情状として量刑に反映されます。また4項により、犯人または情を知った第三者が収受した賄賂は没収され、没収できなければ価額を追徴されます。実務のポイント:追徴は「使ってしまった」では逃れられない。飲食で消費した接待でも、その価額が金銭で追徴される

間違えやすい点 AI による整理

  • 「収賄罪は公務員の話」という理解は半分正しく、半分致命的に誤っている。刑法197条の主体は公務員だが、個別法にはこのような「みなし公務員」型の収賄規定が散在しており、都市計画法89条もその一つ。民間人でも、法律が特に定めれば収賄罪の主体になる
  • 賄賂を受け取って初めて罪になると思われているが、条文は「収受し、又は要求し、若しくは約束したとき」と三つを並べている。要求した瞬間、相手が拒否しても犯罪は完成する。深刻なのはここで、相手が録音していれば、金銭の授受が一切なくても立件できる
  • 「うちは会社が受け取った、個人ではない」と考えるのは、問いの立て方が誤っている。本条の主体は法人の役員・職員という自然人であり、処罰されるのは個人。法人に金が入ったからといって個人が免責されるのではなく、むしろ3項の第三者供賄罪が直撃する構図になる
  • 接待や便宜は賄賂ではないと軽く見られがちだが、賄賂は金銭に限られない。判例上、飲食の供応、ゴルフ接待、就職の斡旋、異性間の情交まで、職務に対する対価性があれば賄賂性が認められてきた。領収書が残らない形の利益提供ほど、後から説明が難しくなる
比較の観点この条文ほかの条文
処罰される立場都計法89条:賄賂を受け取る側(特別施行者・その法人の役員・職員)都計法90条:賄賂を渡す側(贈賄者/現行効力を要確認)
刑法197条:賄賂を受け取る側(公務員・仲裁人)
主体の性質民間人でも認可により公務員と同視される(みなし公務員型)誰でも主体になりうる(地権者・業者・一般人)
本来の公務員であることが前提
成立時点収受・要求・約束のいずれかがあった時点で成立供与・申込み・約束のいずれかがあった時点で成立
収受・要求・約束のいずれかがあった時点で成立
主な争点59条4項の認可事業か、職務関連性、対価性の有無相手が特別施行者側か、利益の対価性
公務員身分、一般的職務権限の範囲

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
貪污治罪條例第2条・第5条、刑法第121条

台湾は都市計画法内に個別の収賄規定を置かず、「受公務機関委託承辦公務之人員」を貪污治罪條例の主体に取り込む一般条項方式で同じ機能を果たす。日本のような個別法分散型ではない点が対照的。

韓国
도시 및 주거환경정비법(都市及び住居環境整備法)の公務員擬制規定

韓国は再開発・再建築組合の推進委員長や組合役員等を刑法の収賄罪適用上公務員とみなす規定を置く。民間主体に公務員擬制を及ぼす設計は日本の本条と同型である。

ドイツ
StGB §§ 331, 332、§ 11 Abs. 1 Nr. 2 lit. c

ドイツは刑法総則の「公務のため特別に義務づけられた者(für den öffentlichen Dienst besonders Verpflichtete)」概念により、民間主体を収賄罪の主体に取り込む。個別行政法に罰則を置く日本方式と異なり、総則で一元的に処理する。

アメリカ
18 U.S.C. § 666

米国は連邦資金を受ける組織の agent を賄賂罪の主体とする。主体の画定基準が「認可による公権力の分与」ではなく「連邦資金の受領」である点で、発想が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 駅前再開発の特別施行者になった第三セクターの用地担当課長。地権者の一人から「うちの立退料だけ上乗せしてほしい」と頼まれ、銀座の店で三度接待を受けた。金は一円も受け取っていない。それでも89条1項の「収受」に該当しうる。接待や供応は判例上、賄賂に当たる
  • もし、あなたが認可を取った民間再開発会社の役員で、取引先から「事業用地の一角をうちのテナントに」と頼まれ、その見返りに別会社の株を譲り受けたとしたら? 職務に関する対価性が認められれば、株の譲渡そのものが賄賂になる。しかも没収・追徴(4項)で株の価額まで持っていかれる
  • 会社を辞めて三年。在職中に便宜を図った業者から「あのときはお世話になりました」と現金を渡された。1項の対象外だと思っていたが、2項の事後収賄罪が待っている。在職中に請託を受けて不正行為をしていたなら、退職後の受領でも三年以下の拘禁刑
  • あなたは特別施行者の職員だが、賄賂を自分では受け取らず、請託を受けて自分の親族の会社に金を払わせた。3項の第三者供賄罪。「自分の懐に入れていない」という弁解は、この条文の前では通らない
  • 監査で不明朗な支出が見つかり、社内調査が始まった。公訴時効まで残り時間がある一方、社内処分と刑事告発のどちらが先に来るか分からない。任意の事情聴取に応じるか、その前に弁護人を立てるか、判断できるのは最初の数日だけ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 特別施行者の担当者から金品や便宜を要求されたら、その場で応じず、日時・場所・要求内容を記録する2. 会話の録音は、自分が当事者である会話であれば証拠として許容される余地が大きい3. 認可権者(国土交通大臣または都道府県知事)および警察への情報提供を検討、事業の認可自体が取り消される可能性がある4. 既に渡してしまった場合、贈賄側として自分も処罰対象になりうるため、通報前に弁護士へ相談し自首(刑法42条)の効果も含めて検討する

訴えられた側:1. 任意の事情聴取を求められた段階で弁護人を選任、供述内容が後の「職務関連性」「対価性」の認定を左右する2. 争点は主に三つ、当該事業が59条4項の認可事業か、受領した利益が職務行為の対価か、要求・約束の意思表示があったか3. 単純な社交儀礼の範囲か対価性のある賄賂かは、金額・時期・職務との近接性で判断される、弁解ではなく客観的資料で示す4. 4項の没収・追徴は有罪なら原則必要的、受領物の使途や現存性を早期に整理しておく

時効(請求できる期限):1項後段(加重収賄、七年以下の拘禁刑)の公訴時効は7年、1項前段・2項・3項(三年以下の拘禁刑)は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時、すなわち収受・要求・約束のあった時点であり、事業が完了した時ではない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条は刑法197条以下の収賄罪を、認可により公権力(収用権)を託された民間主体に拡張したみなし公務員型の規定と解される。保護法益は都市計画事業に係る職務の公正およびそれに対する社会一般の信頼であり、公務員収賄罪と同一の法益構造をとる。

通説:「当該都市計画事業に係る職務に関し」の解釈は刑法197条の職務関連性と同様に扱われ、法令上の権限に属する行為のみならず職務密接関連行為を含む。ただし主体は59条4項の認可を受けた者に限定され、認可を受けていない請負施工業者は本条の主体にならない。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和43年(1968年) 新設:都市計画法(昭和43年法律第100号)の制定に伴い、59条4項の認可による民間の都市計画事業施行を認める一方、その反面として特別施行者およびその役員・職員に対する収賄罰則を設けた。
  2. 2.令和4年(2022年)以降 改正:刑法等の一部改正による刑種の見直しに伴い、本条の法定刑が「懲役」から「拘禁刑」に置き換えられた(施行日および改正法の詳細は e-Gov 法令検索で要確認)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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