社会保険労務士法 第25条の11(設立の手続)
クイックジャンプ
- 社会保険労務士法人を設立するには、その社員になろうとする社会保険労務士が、定款を定めなければならない。
- 2.会社法(平成十七年法律第八十六号)第三十条第一項の規定は、社会保険労務士法人の定款について準用する。
- 3.定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
- 一目的
- 二名称
- 三事務所の所在地
- 四社員の氏名及び住所
- 五社員の出資に関する事項
- 六業務の執行に関する事項
この条文の基本情報
設立の手続とは何ですか?
定義設立の手続とは、社会保険労務士法第25条の11に定められた規定で、「社会保険労務士法人を設立するには、その社員になろうとする社会保険労務士が、定款を定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第25条の11(設立の手続)は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第25条の11の条文原文は「社会保険労務士法人を設立するには、その社員になろうとする社会保険労務士が、定款を定めなければならない。」で始まります。
- 社会保険労務士法第25条の11は第四章の二に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第25条の11の前の条は社会保険労務士法第25条の10です。
- 社会保険労務士法第25条の11の次の条は社会保険労務士法第25条の12です。
- 社会保険労務士法第25条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/25_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法第25条の14により、社労士法人の定款は社員になる社労士が作成し、公証人の認証を受けなければ効力を生じない。目的など6事項の記載が必須。
Q · 社労士法人を作るとき、定款に公証人の認証は必要なの?
必要です。会社法30条1項の準用で認証が効力要件です
社会保険労務士法第25条の14第2項は、会社法第30条第1項を社労士法人の定款に準用しています。そのため、社員になろうとする社労士が作成した定款は、公証人の認証を受けなければ効力を生じません。合同会社では認証が不要ですが、社労士法人は株式会社と同じように公証役場を通る必要があります。認証のない定款では設立登記に進めないので、設立日から逆算して認証の日程を確保することが重要です。
解説
個人事務所を法人にする書類は、司法書士に任せておけば済むと考えがちである。しかし本条は、定款を作る主体を、社員になろうとする社労士本人と定めている。しかも2項で会社法30条1項が準用されるため、公証人の認証を受けない限り定款は効力を生じない。公証人の認証とは、公証役場で「この定款は本人たちが正しく作ったものだ」と公的に確認してもらう手続である。合同会社なら認証は要らないが、社労士法人は株式会社と同じ関門を通る。定款に必ず書く事項は六つある。目的、名称、事務所の所在地、社員の氏名と住所、出資、業務の執行である。一つでも欠ければ定款は有効にならず、設立登記へ進めない。特に「目的」欄は、法人が後で受任できる業務の枠になる(民法34条)。開業の勢いで雛形をコピペする前に、六項目のそれぞれが将来の顧問契約、紛争解決手続代理、共同経営の解消をどこまで縛るかを点検すること。その点検が、数年後の事務所の形を決める。
法的な位置づけ
社会保険労務士法第25条の14は、社会保険労務士法人の設立時の定款作成を定める規定である。定款の作成主体を社員になろうとする社会保険労務士に限り、会社法第30条第1項の準用によって公証人の認証を効力発生要件とする。あわせて、目的、名称、事務所の所在地、社員の氏名及び住所、出資、業務の執行の6事項を必要的記載事項とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.社員予定者と6事項の骨子を決める 社員になる社労士全員で、目的・名称・事務所の所在地・社員の氏名及び住所・出資・業務の執行の6事項の方針を決める。業務執行の決め方や社員が脱退する場合の扱いも、関係が良好なこの段階で話し合っておく
- 2.定款案を作成する 社員になろうとする社労士が定款案を作成する。目的欄は将来受任する業務を見据えて書き、合同会社用の雛形を流用する場合は6事項を一つずつ照合する
- 3.公証役場で事前確認を受ける 認証の予約前に、定款案を公証役場へ送って事前確認を依頼する。誤記や記載漏れを当日前に直しておけば、差戻しによる設立日のずれを防げる
- 4.公証人の認証を受ける 会社法第30条第1項の準用に基づき、公証人の認証を受ける。認証を受けた定款で初めて効力が生じ、設立登記に進めるようになる
- 5.設立登記と連合会への届出 主たる事務所の所在地で設立登記をして法人を成立させる。成立の日から2週間以内に、社労士会を経由して全国社会保険労務士会連合会へ届け出る(同法25条の16)
よくある質問 AI による整理
Q1社労士法人の定款に必ず書く事項は?
社会保険労務士法第25条の14第3項により、目的、名称、事務所の所在地、社員の氏名及び住所、社員の出資に関する事項、業務の執行に関する事項の6つが必須です。
Q2社労士法人の定款は誰が作る?
社員になろうとする社労士本人が定款を定めると条文で決まっています。作成の補助を専門家に頼むことはできますが、定款を定める主体は社員予定の社労士です。
Q3社労士法人の社員になれるのは誰?
社員は社労士に限られます(同法25条の8)。家族や事務スタッフは社員にも定款作成者にもなれないので、報いたいなら雇用や報酬で設計します。
Q4社労士法人の定款認証 費用はいくら?
公証人手数料令に基づく認証手数料がかかります。金額は改正されることがあるので、予約時に公証役場へ確認し、謄本代も含めて予算に入れておきます。
Q5社労士法人 設立 期間はどれくらい?
定款作成、公証役場での事前確認と認証、法務局での設立登記、連合会への届出と段階を踏みます。認証予約と登記の処理期間を見込み、余裕を持った工程表を作るのが安全です。
Q6社労士法人の定款 目的はどう書く?
法人が受任できる業務の範囲は目的に縛られます(民法34条)。将来扱う予定の業務、特に紛争解決手続代理業務などを漏らさずに書けるか点検します。
Q7社労士法人 設立後 届出はいつまで?
設立登記で法人が成立した日から2週間以内に、社労士会を経由して全国社会保険労務士会連合会へ届け出ます(同法25条の16)。
Q8社労士法人の定款 雛形を流用して大丈夫?
合同会社用の雛形は認証不要が前提で、6事項の書き方も社労士法人に合いません。流用するなら必要的記載事項と目的欄を一つずつ照合することが欠かせません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一人でも社労士法人って作れるんですか?
作れる。以前は社員が2人以上必要だったが、平成26年(2014年)の改正で一人法人が認められ、平成28年(2016年)1月から設立できるようになった(最新の改正状況をご確認ください)。一人法人でも、定款は本条に従って社員になる社労士本人が定める。実務のポイント:一人法人では、その社員が亡くなったり資格を失ったりすると社員が欠け、解散事由になる。事務所の承継を考えるなら、二人目の社員候補を早めに育てておくのが、手数の多い事務所の定石である
Q2定款の認証って、自分で公証役場に行けばいいんですか?
自分で行ける。本条1項は定款を定める主体を社員予定の社労士としているが、定款の作成や認証手続を行政書士などの代理人に頼むことも実務では広く行われている。認証が必要になる根拠は、本条2項による会社法30条1項の準用である。実務のポイント:設立登記の申請代理は司法書士の業務領域である。定款作成から登記まで一度に頼みたいなら、行政書士と司法書士が連携している事務所を選ぶと手戻りが少ない
間違えやすい点 AI による整理
- 「士業法人も合同会社と同じく定款認証は不要」と思われがちだが、実際は逆である。本条2項が会社法30条1項を準用しているため、公証人の認証がなければ定款は効力を生じない。認証の費用と日程を工程表に入れていない設立計画は、最初から組み直しになる
- 「家族や事務スタッフに持分をどう分けるか」という問いは、そもそも前提が誤っている。条文は定款を定める主体を「社員になろうとする社会保険労務士」に限っており、社員になれるのは社労士だけである。家族や事務スタッフに報いたいなら、出資ではなく雇用や報酬の側で設計する必要がある
- 開業者から見れば、定款の「目的」欄はただの決まり文句にすぎない。しかし法律から見れば、法人が権利義務を持てる範囲の境界線である(民法34条)。たとえば紛争解決手続代理業務を扱えるかどうかは、目的欄の書き方と、社員に特定社労士がいるかどうかに連動する。決まり文句のつもりで書いた一行が、後で受任できない案件を生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の内容 | 25条の14:社員予定の社労士が定款を作り、公証人の認証を受ける | 25条の15:設立登記によって法人が成立する 25条の16:成立後に連合会へ届け出る |
| 相手方の窓口 | 公証役場(公証人) | 法務局(主たる事務所の所在地) 社労士会を経由して全国社会保険労務士会連合会 |
| 時期 | 設立登記の前 | 定款認証の後 成立の日から2週間以内 |
| 欠けた場合 | 認証のない定款は効力を生じず、登記に進めない | 登記するまで法人は成立しない 届出義務違反となる |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾には社労士に相当する国家資格の法人制度がない。士業法人の類例として、会計士の法人事務所制度が参照対象になる
韓国の公認労務士には労務法人制度があり、社労士法人と同種の事項を規律する。条番号と定款要件は個別に要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 開業3年目で顧問先が40社を超え、法人化を決めた。ネットで拾った合同会社の雛形を流用し、公証役場に寄らずに法務局へ向かったら、どうなる? 認証のない定款は効力を生じないので、登記申請は通らない。予定していた顧問契約の切替日もずれ込む
- 顧問先との契約更新まであと3週間。あなたは共同経営の社労士と二人で法人を立ち上げたが、定款の「業務の執行に関する事項」をほぼ白紙のまま済ませた。設立後に意見が割れたとき、誰が契約を結べるのかを決める根拠が定款にない。対立の火種を自分で埋めたのと同じである
- 配偶者を社員にして持分を分けたいと考えた。社労士資格のない人は、本条の「社員になろうとする社会保険労務士」に当たらない。この発想は最初から成り立たない
取るべき行動
被害を受けた側:共同設立者として不利な扱いを受けそうな場合の手順:1. 定款案の出資条項と業務執行条項を自分の目で読み、代表権や意思決定の方法が一方に偏っていないかを確かめる2. 公証人の認証前なら修正は容易である。認証後は総社員の同意による定款変更が必要になると心得る3. すでに設立済みで不利な条項に縛られているなら、定款・社員間の合意書・議事録を時系列に並べ、脱退と持分払戻しの条件を弁護士に相談する
訴えられた側:設立手続の不備を指摘された代表予定者の手順:1. 本条3項の六項目に書き漏らしがないかを最初に照合する2. 認証前なら差し替える。認証後で登記前なら、再認証が必要かどうかを公証人に確認する3. 登記後に誤りが分かった場合は、定款変更、変更登記、社労士会経由の連合会への届出を並行して進める4. 目的欄の範囲外の業務を受任していないかも点検する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。設立登記によって法人が成立した後は、成立の日から2週間以内に、社労士会を経由して全国社会保険労務士会連合会へ届け出る必要がある(同法25条の16。最新の改正状況をご確認ください)。社員間で金銭請求の争いになった場合は、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)改正、平成15年(2003年)施行 社会保険労務士法人制度の創設に伴って新設されたとみられる。人的検証が必要
- 平成17年(2005年)会社法整備法 定款認証の準用元が商法から会社法30条1項へ改められたとみられる。人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:社会保険労務士法人制度の創設に伴い新設されたとみられる(平成15年施行)。人による検証が必要
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴い、定款認証の準用元が会社法第30条第1項に改められたとみられる。人による検証が必要
- 社会保険労務士法 第25条の6社労士法人を設立できる根拠
- 社会保険労務士法 第25条の8社員資格を社労士に限定
- 社会保険労務士法 第25条の15設立登記による法人の成立
- 社会保険労務士法 第25条の16成立後の連合会への届出義務
- 社会保険労務士法 第25条の17定款変更に総社員の同意を要求(現行効力を要確認)
- 会社法 第30条準用される公証人による定款認証
- 民法 第34条法人の権利能力を定款目的の範囲に限定
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