要点著作権法104条の4は、特定機器・特定記録媒体を最初に購入する者が、指定管理団体の請求に応じ私的録音録画補償金を一括で支払うと定める規定である。
Q · 音楽用CD-Rを買うと、知らないうちに著作権者へお金を払っているって本当?
はい。特定記録媒体の価格に補償金が上乗せされています。
著作権法104条の4により、政令が定める特定機器・特定記録媒体を最初に購入する人は、指定管理団体からの請求に応じて私的録音録画補償金を一括で支払います。価格へ溶け込む形で徴収されるため、多くの人は払った自覚がありません。専ら業務用など私的録音録画以外に使うと証明すれば2項で返還請求できますが、返還額は少額で手間に見合いません。しかも録画補償金の指定団体SARVHは2015年に解散し、制度は事実上空洞化しています。
音楽用 CD-R や録音用 MD を買ったとき、あなたはその値段の中に、気付かないまま著作権者への「補償金」を払い込んでいる。これが私的録音録画補償金制度だ。著作権法 104 条の 4 は、特定機器や特定記録媒体を小売で最初に買う人に対し、指定管理団体が補償金を一括で請求できると定める。家庭での録音録画は §30 で合法、その代償として権利者へ薄く広く金を回す、その出口がこの条文である。だがあなたが本当に知るべきは、この制度がほぼ機能停止に陥っているという事実だ。録画補償金を集めていた指定団体 SARVH は、デジタル録画機をめぐる東芝との裁判に敗れ、2015 年に解散した。2 項にはあなたが払った補償金を「専ら録音録画以外に使う」と証明して取り戻す返還請求権まで用意されている。だが返ってくるのは数十円単位、手間に全く見合わず、誰も使わない。条文は生きているが、それを動かす血流が止まっている。
著作権法104条の4は私的録音録画補償金の支払特例を定める規定であり、政令が指定する特定機器又は特定記録媒体を小売後に最初に購入する者が、指定管理団体の請求に応じて補償金を一括して支払う義務を規律する。第30条3項が認める私的複製の自由に対する、権利者への対価還元の徴収出口として機能する。
家庭での録音録画(著作権法30条で合法)を認める代償として、機器や記録媒体の購入時に薄く広く徴収し、権利者へ還元する金銭です。104条の4がその徴収の出口を定めます。
指定管理団体が一括で受け取り、作詞・作曲家、実演家、レコード会社などの権利者へ分配します。録音側はSARAH、録画側は旧SARVHが担っていました。
2項に返還請求権があり、特定機器・媒体を専ら私的録音録画以外に使うと証明すれば指定管理団体へ請求できます。ただし返還額は少額で、ほとんど利用されません。
アナログチューナー非搭載のデジタル録画機が補償金の対象「特定機器」に当たるかを争った東芝との裁判に敗れ、徴収の柱を失って2015年に解散しました。
著作権法施行令が政令で定める録音録画用の機器と媒体を指します。音楽用CD-Rや録音用MDが典型で、データ用CD-Rなどは対象外です。
かかりません。1項は「小売に供された後最初に購入する者」に義務を限っており、二次流通(中古)の買い手には補償金支払義務が及びません。
現行の対象は政令が定めるブランクメディア中心で、スマホやクラウドは想定されていません。この課金対象の空白が制度空洞化の一因とされています。
廃止は決まっていませんが、徴収対象が消えつつあることから抜本的な見直し議論が続いています。最新の改正状況は文化庁の審議会資料をご確認ください。
「音楽用」と表示された特定記録媒体については、価格に補償金が含まれており、104 条の 4 第 1 項の仕組みで指定管理団体を通じて権利者へ分配されます。一方データ用 CD-R は対象外です。業界裏話ヒント:同じ CD-R でも「音楽用」と「データ用」で値段が違うのは、音質ではなく補償金の有無が主因です。中身のディスクはほぼ同じ。この差額の正体を知っている人は、用途に応じて賢く選べます
条文(104 条の 4)は現行法として有効ですが、録画補償金を集めていた指定団体 SARVH は東芝との訴訟に敗れ 2015 年に解散、録音側の徴収額も大幅に縮小しています。制度は法的には存続、実態は空洞化という二重構造です。業界裏話ヒント:法律が有効であることと、その制度が実際に動いていることは別問題。条文だけ読んで「今も活発に徴収中」と思い込むと現実を見誤る。改正議論が長年くすぶっているのはこのためです(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 104条の4:購入者による補償金の一括支払義務と返還請求権 | — |
| 義務・権限の主体 | 特定機器・特定記録媒体を最初に購入する者 | — |
| 制度上の機能 | 徴収の出口(誰が払うか) | — |
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