廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第11条(事業者及び地方公共団体の処理)
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- 事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。
- 2.市町村は、単独に又は共同して、一般廃棄物とあわせて処理することができる産業廃棄物その他市町村が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行なうことができる。
- 3.都道府県は、産業廃棄物の適正な処理を確保するために都道府県が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行うことができる。
この条文の基本情報
事業者及び地方公共団体の処理とは何ですか?
定義事業者及び地方公共団体の処理とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条に定められた規定で、「事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条(事業者及び地方公共団体の処理)は、日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律に含まれる条文です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条の条文原文は「事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。」で始まります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条は第一節 産業廃棄物の処理に置かれています。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の公布日は昭和45年12月25日です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条の前の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第10条です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条の次の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 - 本サイト収録
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000137/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点廃棄物処理法11条は、事業者が自らの産業廃棄物を自ら処理する責任を負うと定める。許可業者への委託は可能だが、処理責任は排出事業者に残る。
Q · 産業廃棄物を許可業者に委託したら、うちの会社の責任はなくなるの?
委託は可能だが、処理責任は排出事業者に残る
廃棄物処理法11条1項は、事業者に自らの産業廃棄物を自ら処理する責任を課しています。許可業者への委託は12条5項で認められていますが、委託は処理の実行を任せるだけで、責任そのものは排出事業者に残ります。委託先が不法投棄し、処分者に資力がなく、排出事業者が適正な対価を負担していなかった場合や不適正処理を知り得た場合には、19条の6により排出事業者にも撤去等の措置命令が出されることがあります。
解説
「自ら処理しなければならない」という一文は、自社でトラックと焼却炉を持てという意味ではない。許可業者に委託することは12条5項が認めている。ただし、委託しても処理責任は排出事業者であるあなたの会社に残る。ここが本条の核心である。業者に料金を払い、トラックが廃棄物を積んで走り去った。多くの経営者は、その時点で縁が切れたと思う。法律はそう見ていない。委託先が山林に不法投棄すれば、行政はまず処分者に撤去を命じる。処分者に資力がなく、あなたが相場より極端に安い料金で委託していたか、不適正処理を知ることができた場合には、あなたの会社に措置命令(役所が撤去などを命じる具体的な決定)が届きうる(19条の6)。無許可業者に委託していれば、それ自体が刑事罰の対象になる。産業廃棄物を出すのは工場だけではない。飲食店の廃油も、オフィス移転で出るスチール机も対象である。本条は「出した者が最後まで見届けよ」という排出者責任の起点だ。2項と3項は、市町村と都道府県が補完的に処理を引き受けられる余地を定めたにすぎず、事業者の責任を肩代わりする規定ではない
法的な位置づけ
廃棄物処理法第11条は、産業廃棄物の処理責任が当該廃棄物を排出した事業者に帰属することを定める規定である。第1項は事業者の自己処理原則を、第2項は市町村が一般廃棄物とあわせて処理できる産業廃棄物等の処理を、第3項は都道府県が適正処理の確保に必要と認める産業廃棄物の処理を、それぞれ事務として行い得ることを定める。
手順
- 1.自社の廃棄物を分類する 事業活動で出る廃棄物を、事業系一般廃棄物と産業廃棄物(廃油、廃プラスチック類、金属くず等)、特別管理産業廃棄物に仕分けし、品目・量・発生頻度を一覧化する
- 2.委託先の許可を確認する 収集運搬業者と処分業者それぞれについて、許可証の写しを取り寄せ、許可の品目・区域・有効期限が自社の廃棄物と合っているかを確認する。見積もりが相場より極端に安い場合は理由を確認する
- 3.書面で委託契約を結ぶ 収集運搬業者・処分業者それぞれと直接、書面で委託契約を締結する。法定記載事項を盛り込み、許可証の写しを添付する
- 4.引渡し時にマニフェストを交付する 廃棄物を引き渡すたびに、紙または電子のマニフェストを交付し、種類・数量・運搬先を記載する
- 5.返送確認と記録の保存 交付日から90日(最終処分は180日)以内の返送を確認し、未返送なら委託先に照会して期限後30日以内に都道府県知事へ報告する。可能なら処分場を現地確認し、記録を5年間保存する
よくある質問 AI による整理
Q1排出事業者責任とは何ですか?
産業廃棄物を出した事業者が、収集運搬から最終処分まで適正に処理される責任を負うという原則です。廃棄物処理法3条・11条が根拠で、委託しても責任は残ります。
Q2産業廃棄物の委託契約は書面でないとダメ?
書面が必要です。委託基準(12条6項、施行令6条の2)により、収集運搬業者・処分業者それぞれと書面で契約し、許可証の写しを添付する必要があります。
Q3マニフェストの保存期間はいつまで?
排出事業者は返送されたマニフェストの写しを5年間保存する必要があります。電子マニフェストを使えば情報処理センターが保存を担います。
Q4無許可業者に産廃を委託したら違法?
違法です。無許可業者への委託は刑事罰の対象で、個人は5年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(併科あり)、法人には両罰規定で重い罰金が科されえます。
Q5飲食店の廃油は産業廃棄物になる?
なります。廃油は業種を問わず産業廃棄物に当たるため、飲食店も排出事業者として許可業者への委託やマニフェスト交付が必要です。
Q6建設工事の産廃は誰が排出事業者?
原則として元請業者が排出事業者とみなされます(21条の3)。下請けが処分したとしても、元請が処理責任を負う構造です。
Q7自社のトラックで産廃を運ぶのに許可はいる?
自社の産廃を自ら運ぶ場合、収集運搬業の許可は不要です。ただし処理基準に従い、車両への表示や必要書面の携帯が求められます。
Q8不法投棄されたら排出事業者にも撤去命令が来る?
来ることがあります。処分者に資力がなく、排出事業者が適正な対価を負担していなかった場合や不適正処理を知り得た場合などは、19条の6の措置命令の対象です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ちゃんと許可を持った業者に頼んだのに、なんでうちが責任を問われるんですか?
処理責任は排出事業者に残るからである(11条1項、12条7項)。許可業者への委託は必要条件であって、それで責任が消えるわけではない。委託先が不法投棄し、処分者に資力がなく、あなたの会社が適正な対価を払っていなかったか、不適正処理を知ることができた場合は、19条の6による措置命令の対象になりうる。実務のポイント:行政はまず委託料の単価を見る。相場との開きが、「知り得た」かどうかの判断に効いてくる
Q2うちは事務所だけなんですが、ゴミは全部市の回収に出していいですか?
全部は出せない。オフィスから出る紙くずなどは事業系一般廃棄物だが、廃プラスチック類や金属くずなどは、事務所から出ても産業廃棄物に当たる(法2条4項、施行令2条)。産業廃棄物は、市町村があわせて処理すると決めたものを除き、事業者が自ら処理する必要がある(11条1項、2項)。実務のポイント:自治体ごとに受け入れ品目は大きく違う。清掃工場の搬入基準を見れば、自分の地域で扱いがどうなるかが分かる
Q3「有価物として買い取ります」と言われたら、廃棄物の手続きはいらないんですか?
名目だけでは決まらない。廃棄物かどうかは、性状、取引価値、占有者の意思などを総合して判断される(最決平成11年3月10日)。買取額より運搬費の方が高い「逆有償」なら、廃棄物と認定されやすい。そうなれば11条と12条の委託基準が適用される。実務のポイント:実質的なお金の流れを示す帳簿を残す。行政が見るのは契約書の名目ではなく、請求書と入金記録の差額である
間違えやすい点 AI による整理
- 許可業者に委託して料金も払った。これで責任は業者に移ったと考えるのが普通である。しかし本条と12条7項の構造では、処理責任は排出事業者に残る。委託は責任の移転ではなく、処理の実行を任せているにすぎない
- 無許可業者への委託が違法だということは、多くの事業者が知っている。知られていないのはその重さである。個人に対する法定刑は5年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(併科あり)であり、行政処分の面では撤去費用の負担にもつながりうる。「知らなかった」では済まない水準の罰則が付いている(最新の改正状況をご確認ください)
- 「これは売っているのだから廃棄物ではない」という言い分は、そもそも問いの立て方を誤っている。廃棄物に当たるかどうかは、物の性状、排出の状況、取引価値の有無、占有者の意思などを総合して判断される(最決平成11年3月10日、おから事件)。運賃を差し引くと実質的に赤字になる「逆有償」の取引は、廃棄物と判断されやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 11条:事業者の産廃自己処理責任(責任の帰属) | 12条:処理基準・委託基準・処理状況の確認努力義務(処理の方法) 19条の6:排出事業者に対する措置命令(事故後の負担) |
| 働く場面 | 産業廃棄物が発生した時点から常に | 自ら処理・委託する各段階 不法投棄等の不適正処理が起きた後 |
| 違反・適用時の効果 | 本条自体に直接の罰則はなく、責任の所在を定める | 委託基準違反・無許可業者委託は刑事罰の対象 撤去等の支障除去を命じられ、命令違反は罰則対象 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾も事業廢棄物について、自行処理・共同処理・許可業者への委託等の清理方式を定め、事業者の清理責任を前提とする
韓国も事業場廃棄物の排出者に自己処理または許可業者への委託処理を義務づける点で日本と類似
中国は工業固体廃物の産生者に対し、委託時に受託者の資格・能力の確認を求める等、産生者責任を強化している
ドイツは第三者への委託を認めつつ、委託者の責任は影響を受けないと明文で規定しており、日本の排出事業者責任と構造が近い
フランスは廃棄物の生産者・保有者が最終処理まで責任を負い、第三者に移転しても責任が残ると定める
米国は有害廃棄物の発生者規制に加え、CERCLA で処分を手配した者(arranger)に浄化費用の厳格責任を課す
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 見積もりを三社取ったところ、一社だけが半額を提示してきた。総務部長は迷わずそこに決めた。半年後、県の職員が来社する。あなたの会社名が入った段ボールが、隣県の山中で不法投棄の現場から見つかったという
- 飲食店を三店舗経営している。揚げ物の廃油を、知り合いの伝手で「無料で引き取る」という個人に渡していた。廃油は産業廃棄物であり、相手が収集運搬業の許可を持っていなければ、無許可業者への委託として処罰されうる。無料であっても例外にはならない
- もし自社の解体工事で出たがれきを、下請けが勝手に処分していたら、誰が排出事業者になるのか? 建設工事では原則として元請業者が排出事業者とみなされる(21条の3)。「下請けがやったこと」は通らない
- マニフェストの控えが返ってこないまま、90日が過ぎようとしている。あと数日で、その状況を都道府県知事に報告する期限の起算が始まる。放置した時点で、あなたは処理の状況を確認しなかった排出事業者として記録に残る
- オフィス移転で、古いスチール机、パーティション、OA機器を大量に処分することになった。これらは金属くずや廃プラスチック類といった産業廃棄物に当たりうる。引越し業者が「ついでに引き取る」と言ってきたら、その業者が産廃の収集運搬許可を持っているか確かめなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の土地や近隣に廃棄物が投棄されたら、写真、日時、車両ナンバー、残された伝票や社名入りの物品を記録する2. 市町村と都道府県の廃棄物担当課、あわせて警察にも通報する。社名入りの物品は、排出事業者を特定する有力な手がかりになる3. 撤去費用は投棄者と排出事業者に請求できる余地がある(民法709条、法19条の5、19条の6)。自分で撤去する前に、行政に対応を確認する
訴えられた側:1. 行政から照会が来たら、委託契約書、許可証の写し、マニフェスト、支払記録をすぐにそろえる2. 委託料が適正だったこと、処理状況の確認を尽くしたことを資料で示す。これは19条の6の要件に対する反論の材料になる3. 無許可業者への委託の疑いがある場合は、刑事事件に発展しうるので、事情聴取の前に環境法に詳しい弁護士に相談する4. 自主的な撤去への協力が、行政処分の判断に影響することもある
時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はない。マニフェストが交付日から90日(最終処分の確認は180日)以内に返送されない場合、その期間が過ぎてから30日以内に都道府県知事への報告が必要になる(施行規則8条の28)。不法投棄罪や無許可委託罪の公訴時効は5年(刑事訴訟法250条2項)。措置命令には期間制限がなく、数年後に届くこともある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(排出事業者責任):11条1項は処理の実行主体を限定する規定ではなく、責任の帰属を定める規定と解される。委託は12条5項以下の基準に従う限り許容されるが、責任は排出事業者に残り、12条7項の確認努力義務と19条の6の措置命令がこれを補強する。
総合判断説(廃棄物該当性):本条の義務の前提となる「廃棄物」該当性は、名目上の売買か否かではなく、物の性状や取引価値、占有者の意思等を総合して判断すべきとする考え方で、判例もこれを採る。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和45年(1970年) 新設:廃棄物の処理及び清掃に関する法律の制定に伴い、事業者の産業廃棄物自己処理原則と自治体による補完的処理の規定として設けられた
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