水質汚濁防止法 第4条の3(総量削減計画)
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- 都道府県知事は、指定地域にあつては、総量削減基本方針に基づき、前条第二項第三号の削減目標量を達成するための計画(以下「総量削減計画」という。)を定めなければならない。
- 2.総量削減計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
- 一発生源別の汚濁負荷量の削減目標量
- 二前号の削減目標量の達成の方途
- 三その他汚濁負荷量の総量の削減に関し必要な事項
- 3.都道府県知事は、総量削減計画を定めようとするときは、関係市町村長の意見を聴くとともに、環境大臣に協議しなければならない。
- 4.環境大臣は、前項の協議を受けたときは、公害対策会議の意見を聴かなければならない。
- 5.都道府県知事は、総量削減計画を定めたときは、その内容を公表するよう努めなければならない。
- 6.前三項の規定は、総量削減計画の変更について準用する。
この条文の基本情報
総量削減計画とは何ですか?
定義総量削減計画とは、水質汚濁防止法第4条の3に定められた規定で、「都道府県知事は、指定地域にあつては、総量削減基本方針に基づき、前条第二項第三号の削減目標量を達成するための計画(以下「総量削減計画」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 水質汚濁防止法第4条の3(総量削減計画)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
- 水質汚濁防止法第4条の3の条文原文は「都道府県知事は、指定地域にあつては、総量削減基本方針に基づき、前条第二項第三号の削減目標量を達成するための計画(以下「総量削減計画」という。」で始まります。
- 水質汚濁防止法第4条の3は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
- 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
- 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 水質汚濁防止法第4条の3の前の条は水質汚濁防止法第4条の2です。
- 水質汚濁防止法第4条の3の次の条は水質汚濁防止法第4条の4です。
- 水質汚濁防止法第4条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第4条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138 - 本サイト収録
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第4条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/4_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点水質汚濁防止法4条の3は、指定地域の都道府県知事に総量削減計画の策定を義務付け、発生源別の削減目標量と達成の方途を定めさせる。策定時は市町村長の意見聴取と環境大臣協議が必要。
Q · 県の総量削減計画って、うちの工場に直接関係あるの?
直接の義務はないが、総量規制基準の土台になる
水質汚濁防止法4条の3の総量削減計画は、都道府県知事が発生源別(産業系・生活系・その他系)に汚濁負荷量の削減目標量を割り振る行政計画です。計画自体は事業者に直接の義務を課しませんが、知事が4条の5に基づいて定める総量規制基準は、この割当を前提に決まります。規制値が告示される前の計画策定・変更段階が、割当に意見を届けられる実質的な機会です。
解説
東京湾、伊勢湾、瀬戸内海。この三つの海に流れ込む地域では、工場の排水口ごとの濃度だけでなく、海に入る汚れの「総重量」そのものに上限がかかっている。その総重量を誰がどれだけ減らすかを割り振る設計図が、都道府県知事が作る総量削減計画である。環境大臣の基本方針が示した削減目標量を、工場・事業場の産業系、家庭の生活系、農地や市街地などのその他系という発生源ごとに切り分ける。そのうえで、下水道整備や規制基準によってどう達成するかまで書き込む。知事は関係市町村長の意見を聴き、環境大臣と協議しなければならない。大臣は公害対策会議(環境省に置かれる閣僚級の会議)の意見を聴く。押さえておくべきなのは、この計画があなたに直接義務を課すわけではない点だ。義務に変わるのは、計画を受けて知事が定める総量規制基準(4条の5)である。工場の排水が実際に締め付けられる前に割当の数字を動かせるのは、計画を作る段階しかない。
法的な位置づけ
総量削減計画とは、水質汚濁防止法4条の3に基づき、指定地域を管轄する都道府県知事が総量削減基本方針に従って定める行政計画である。発生源別の汚濁負荷量の削減目標量、その達成の方途、その他総量削減に必要な事項を定め、策定・変更には関係市町村長の意見聴取と環境大臣への協議を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.現行計画と割当表を入手する 県の環境部局のサイトで現行の総量削減計画を確認し、発生源別(産業系・生活系・その他系)の削減目標量と自業種の位置付けを把握する。公表がなければ情報公開請求を行う
- 2.自社・自団体の実測データを整理する 汚濁負荷量の測定記録(14条)や漁獲・水質の時系列データをまとめ、削減余地や被害の実態を数値で示せる状態にする
- 3.市町村の環境担当課へ持ち込む 計画の策定・変更時に知事が聴く関係市町村長の意見(3項)に反映されるよう、データを添えて市町村の環境担当課に説明する。業界団体・漁協単位で行うと効果が高い
- 4.総量規制基準の告示まで追跡する 計画確定後、4条の5に基づく総量規制基準(業種別 C 値)の案と告示を確認し、自社の排水設備計画に反映する。改善命令を受けた場合は処分として審査請求・取消訴訟の期間を確認する
よくある質問 AI による整理
Q1総量削減計画とは何ですか?
指定地域の都道府県知事が、国の総量削減基本方針に基づき、発生源別の汚濁負荷量の削減目標量とその達成方法を定める計画です(水質汚濁防止法4条の3)。
Q2総量削減計画は誰が作るのですか?
指定地域を管轄する都道府県知事です。関係市町村長の意見を聴き、環境大臣に協議したうえで定めます。環境大臣は公害対策会議の意見を聴きます。
Q3総量削減計画の対象地域はどこですか?
政令で定める指定水域(東京湾・伊勢湾・瀬戸内海)に汚水が流れ込む指定地域が対象です。具体的な範囲は水質汚濁防止法施行令で確認できます。
Q4総量削減計画はどこで見られますか?
各都府県の環境部局のウェブサイトで公表されるのが通例です。公表は努力義務(5項)なので、見当たらない場合は情報公開条例に基づき請求できます。
Q5総量削減計画の対象物質は何ですか?
指定項目として COD(化学的酸素要求量)、窒素、りんが定められています。対象項目は政令と総量削減基本方針で確認するのが確実です。
Q6総量削減計画 いつ見直される?
国の総量削減基本方針の改定に合わせて見直されてきました。おおむね5年程度の周期が目安で、変更時も策定時と同じ手続が準用されます(6項)。
Q7総量削減計画に意見を出すことはできる?
法律上、住民や事業者の意見提出手続は定められていません。ただし知事は関係市町村長の意見を聴く必要があるため、市町村の環境担当課を通じて意見を届けられます。
Q8総量削減計画に違反すると罰則はある?
計画自体に違反という概念はなく、罰則もありません。罰則が問題になるのは、計画を受けた総量規制基準に関する改善命令に違反した場合です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1総量規制って、普通の排水基準と何が違うんですか?
排水基準(3条)は排水口での濃度を見る。総量規制は濃度に水量を掛けた汚濁負荷量、つまり汚れの重さを見る。濃度が低くても大量に流せば総量は増えるため、水で薄めて流すという抜け道を塞ぐ仕組みである。実務のポイント:排水基準違反はそれだけで刑事罰の対象になる(直罰、31条)。一方、総量規制基準違反はまず改善命令(13条3項)を受け、その命令に違反して初めて刑事罰(30条)となる間接罰の構造である(最新の改正状況をご確認ください)
Q2市の意見って、本当に県の計画に反映されるんですか?
法律が知事に義務付けているのは、関係市町村長の意見を「聴く」ことまでで、その意見に従う義務はない(4条の3第3項)。それでも、法定手続として記録に残る意見は、環境大臣との協議で参照されうる。実務のポイント:市町村長意見の原案を書くのは市の環境担当課である。事業者や漁協が具体的なデータを添えて担当課に持ち込めば、その内容が意見書の文言に反映される余地は大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 「計画が不当だから裁判で取り消させる」という発想そのものがずれている。総量削減計画は行政計画(役所が将来の方針を示す設計図)であり、住民や事業者の権利義務を直接変えない。そのため、一般に処分性(取消訴訟で争える役所の決定としての性質)が否定される方向で理解されている。実際に争えるのは、計画の後に出る改善命令などの処分の段階か、計画ができる前に意見を出す段階である
- 5項を読み飛ばすと痛い目を見る。条文は「公表するよう努めなければならない」と書いており、公表は努力義務にとどまる。実務では各都府県が公表するのが通例だが、法律上は公表を強制する力が弱い。必要な資料は公表を待たず、情報公開条例に基づいて請求するのが確実である
- 工場側から見れば、総量規制はうちだけを狙い撃ちにする規制に映る。だが法律から見れば、削減目標は「発生源別」に割り当てられ、家庭の台所や風呂の排水(生活系)も一つの枠を持つ。生活系の削減は罰則ではなく、下水道の高度処理や浄化槽整備という形で進められ、その費用は最終的に下水道料金や税金としてあなたに返ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 定める主体 | 4条の3:都道府県知事(総量削減計画) | 4条の2:環境大臣(総量削減基本方針) 4条の5:都道府県知事(総量規制基準) |
| 定める内容 | 発生源別の削減目標量と達成の方途 | 指定水域ごとの削減目標量の全体枠 指定地域内事業場ごとの排出許容量 |
| 事業者への直接の拘束力 | なし(行政計画) | なし(国の方針) あり(遵守義務は12条の2、違反時は改善命令) |
| 争い方 | 策定前に市町村長経由で意見を届ける | 基本方針改定時の動向を注視 改善命令の段階で審査請求・取消訴訟 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も水体の涵容能力に応じた総量管制を地方主管機関が定める仕組みを持つが、発生源別の計画配分の手続は日本ほど制度化されていない
EU 水枠組指令を受けた流域単位の措置計画で、総量上限の割当というより水質目標達成の措置群を定める
水質基準未達の水域ごとに TMDL(総最大日負荷量)を設定し、点源と非点源に配分する点で日本の発生源別割当と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし県の計画改定で、あなたの工場が属する業種の削減割当が前回より厳しく書かれていたら、どうなる? 計画そのものは一般に取消訴訟の対象にならないと理解されている。だが、その後に知事が定める業種別の規制値(総量規制基準の C 値)は、この割当の延長線上で決まる。異議を唱えるなら、基準が告示される前の今しかない
- 瀬戸内海で海苔を養殖するあなたの網が、ここ数年は色落ちした製品ばかりになった。原因の一つとされるのは、長年の削減で窒素やりんが減りすぎたことだ。削減を割り当てる計画と、栄養塩類を管理する別の仕組みの両方を読み比べなければ、漁協として県に何を求めるべきかは見えてこない
- 県の担当課から業界団体経由で、次期計画案への意見照会が届いた。締切は二週間後。法律上の義務ではない任意の照会だが、総務部の誰もまだ中身を読んでいない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 県の環境部局のサイトで現行計画と公共用水域の水質測定結果を確認する。公表がなければ情報公開請求を行う2. 水質悪化や栄養塩不足による漁業被害を、漁協を通じて時系列のデータにまとめる3. 計画の改定時期に合わせ、地元市町村長を経由して意見を届ける(3項) 4. 特定の事業場の排水が直接の原因と疑われる場合は、県に立入検査や改善命令の発動を求め、損害については民法709条による請求も視野に入れる
訴えられた側:1. 自社が指定地域内事業場(原則として日平均排水量50立方メートル以上、最新の改正状況をご確認ください)に当たり、総量規制基準の対象となるかを確認する2. 計画の産業系割当と業種別 C 値の推移を読み、次期の締め付け幅を予測する3. 改定前に業界団体や市町村を通じて、削減余地を示す実測データを提出する4. 汚濁負荷量の測定・記録義務(14条)を徹底する。改善命令を受けた場合、それは処分なので審査請求や取消訴訟で争える
時効(請求できる期限):計画そのものに時効や不服申立期間はない(行政計画は一般に処分性がない)。計画は国の基本方針の改定に合わせ、おおむね5年程度の周期で見直されてきた。計画に基づく改善命令などの処分に不服があれば、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を起こせる
学説
通説:総量削減計画は行政計画であり、国民の権利義務を直接変動させないため処分性が否定される方向で理解されている。争訟は、計画に基づく総量規制基準の適用や改善命令の段階で行うことになる
改正沿革 AI による整理
- 昭和53年(1978年) 閉鎖性海域の汚濁負荷量に対する総量規制制度の導入に伴い、総量削減計画に関する本条が新設されたとみられる(要確認)
- 平成13年(2001年)前後 中央省庁再編により、協議の相手方が環境庁長官から環境大臣に改められたとみられる。同じ時期に窒素・りんが削減対象に加わったが、これは主に基本方針や政令側での変更である(要確認)
改正の年表
- 1.昭和53年(1978年) 新設:閉鎖性海域の汚濁負荷量に対する総量規制制度の導入に伴い、総量削減計画の規定が設けられた
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、協議の相手方が環境庁長官から環境大臣に改められた
- 水質汚濁防止法 第4条の2本計画の前提となる総量削減基本方針
- 水質汚濁防止法 第4条の4計画の達成に向けた推進措置
- 水質汚濁防止法 第4条の5計画を受けて定める総量規制基準
- 水質汚濁防止法 第12条の2総量規制基準の遵守義務
- 水質汚濁防止法 第13条総量規制基準に関する改善命令(現行効力を要確認)
- 環境基本法 第45条協議で意見を述べる公害対策会議の設置
- 湖沼水質保全特別措置法 第4条湖沼向けの別系統の保全計画(現行効力を要確認)
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