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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

水質汚濁防止法 第4条の5(総量規制基準)

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  1. 都道府県知事は、指定地域にあつては、指定地域内の特定事業場で環境省令で定める規模以上のもの(以下「指定地域内事業場」という。)から排出される排出水の汚濁負荷量について、総量削減計画に基づき、環境省令で定めるところにより、総量規制基準を定めなければならない。
  2. 2.都道府県知事は、新たに特定施設が設置された指定地域内事業場(工場又は事業場で、特定施設の設置又は構造等の変更により新たに指定地域内事業場となつたものを含む。)及び新たに設置された指定地域内事業場について、総量削減計画に基づき、環境省令で定めるところにより、それぞれ前項の総量規制基準に代えて適用すべき特別の総量規制基準を定めることができる。
  3. 3.第一項又は前項の総量規制基準は、指定地域内事業場につき当該指定地域内事業場から排出される排出水の汚濁負荷量について定める許容限度とする。
  4. 4.都道府県知事は、第一項又は第二項の総量規制基準を定めるときは、公示しなければならない。これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。

この条文の基本情報

総量規制基準とは何ですか?

定義総量規制基準とは、水質汚濁防止法第4条の5に定められた規定で、「都道府県知事は、指定地域にあつては、指定地域内の特定事業場で環境省令で定める規模以上のもの(以下「指定地域内事業場」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 水質汚濁防止法第4条の5(総量規制基準)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
  2. 水質汚濁防止法第4条の5の条文原文は「都道府県知事は、指定地域にあつては、指定地域内の特定事業場で環境省令で定める規模以上のもの(以下「指定地域内事業場」という。」で始まります。
  3. 水質汚濁防止法第4条の5は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
  4. 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
  5. 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 水質汚濁防止法第4条の5の前の条は水質汚濁防止法第4条の4です。
  7. 水質汚濁防止法第4条の5の次の条は水質汚濁防止法第5条です。
  8. 水質汚濁防止法第4条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第4条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138
  • 本サイト収録水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第4条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/4_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点水質汚濁防止法第4条の5は、指定地域内事業場の排出水の汚濁負荷量について、都道府県知事が総量規制基準を定めると規定する。新設の事業場には特別基準を定められる。

Q · 排水の濃度さえ守っていれば、総量規制は気にしなくていいの?

いいえ。指定地域では総量でも判定されます

水質汚濁防止法第4条の5により、指定地域内事業場には濃度の排水基準とは別に総量規制基準が課されます。総量規制基準は汚濁負荷量、つまり濃度に排水量を掛けた量の許容限度(同条3項)なので、増産で排水量が増えれば濃度が同じでも超過しえます。新設・増設の事業場には、より厳しい特別の総量規制基準が定められることもあります(同条2項)。

解説

排水の規制と聞けば、多くの人は「濃度」を思い浮かべる。1リットルあたり何ミリグラムまでなら流してよい、という基準である。本条はそれとは別の物差しを持ち込んでいる。「一日に海へ流す汚れの総重量」だ。東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の流域を中心とする指定地域では、日平均排水量50立方メートル以上の工場・事業場(指定地域内事業場)に対し、都道府県知事が COD(化学的酸素要求量、水の汚れの目安)、窒素、りんの排出総量の上限を定めなければならない(1項、3項)。ここに落とし穴がある。水で薄めて濃度を下げても、総量は一グラムも減らない。増産して排水量が増えれば、濃度基準を守ったまま総量基準を超えることもある。さらに、新しく設置された事業場や設備を増設した事業場には、既存の事業場より厳しい「特別の総量規制基準」を課すことができる(2項)。つまり、同じ湾に同じ製品の工場を建てても、後から来たあなたの工場には、先に建った工場より厳しい上限が付きうる。設備投資を判断する前に知っておくべき事実である。

法的な位置づけ

水質汚濁防止法第4条の5に定める総量規制基準とは、指定地域内事業場から公共用水域に排出される排出水の汚濁負荷量について、都道府県知事が総量削減計画に基づき定める許容限度をいう。新たに設置された指定地域内事業場等については、通常の基準に代えて適用する特別の総量規制基準を定めることができ、いずれも公示を要する。

よくある質問 AI による整理

Q1総量規制基準とは何ですか?

指定地域内事業場が一日に排出してよい汚れの量(汚濁負荷量)の上限です。水質汚濁防止法4条の5に基づき、都道府県知事が定めて公示します。

Q2水質総量規制の指定地域はどこですか?

東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の閉鎖性海域と、そこへ流れ込む河川の流域にあたる関係地域です。具体的な範囲は政令と各都道府県の公示で確認します。

Q3総量規制の対象になる項目は何ですか?

COD(化学的酸素要求量)、窒素、りんの3項目です。いずれも閉鎖性海域の富栄養化や赤潮の原因となる汚濁物質として指定されています。

Q4汚濁負荷量の計算方法は?

基本は「排水の濃度 × 排水量」です。濃度が同じでも排水量が倍になれば汚濁負荷量も倍になるため、増産時は必ず再計算が必要です。

Q5総量規制基準を超えたら罰則はありますか?

超過すると都道府県知事から改善命令等(13条の3)を受けることがあり、その命令に違反すると刑事罰の対象となります。両罰規定で法人も処罰されえます。

Q6自社に適用される総量規制基準はどこで確認できますか?

都道府県が公示した総量規制基準(4条の5第4項)で確認します。県の公報や環境部局のウェブサイトに、業種区分ごとの数値が掲載されています。

Q7日平均排水量50立方メートル未満なら規制はないですか?

本条の総量規制基準の対象外ですが、濃度の排水基準や都道府県条例の上乗せ規制、行政指導は別に及ぶことがあります。規制ゼロではありません。

Q8総量規制基準は見直されることがありますか?

あります。総量削減基本方針と総量削減計画は数次にわたり改定されており、それに合わせて基準も変更・公示されます。最新の公示を定期的に確認します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1排水の濃度はずっと基準内なのに、なんで違反って言われるんですか?

指定地域内事業場には、濃度の排水基準(3条)とは別に、本条の総量規制基準が課されているからである。許容限度は汚濁負荷量、つまり濃度に排水量を掛けた重さで判定されるため、増産で排水量が増えれば濃度が同じでも超過しうる。実務のポイント:希釈水を足して濃度を下げる手は、総量の判定では意味がない。現場がこの二つを混同していないかは、測定記録を一枚見ればすぐ分かる

Q2新しく工場を建てると、既存の工場より基準が厳しくなるって本当ですか?

本当になりうる。本条2項により、都道府県知事は新設の事業場や、特定施設の設置・構造変更で新たに指定地域内事業場となったものに、通常基準に代わる特別の総量規制基準を定めることができる。新設の設備には最新の処理技術を期待できるという考え方である。実務のポイント:都道府県ごとに業種区分と数値が違うので、立地候補が複数あるなら、各県の告示を比べるだけで処理設備費に差が出ることがある

Q3排水を全部下水道に流している工場も対象ですか?

本条の総量規制基準は「排出水」、つまり公共用水域に排出される水に対するものなので、全量を公共下水道に流しているなら直接の対象にはならない(2条の定義参照)。ただし下水道法や自治体の条例による受入基準は別にかかる。実務のポイント:雨水や冷却水の一部だけを河川へ流している工場は多く、その経路が見落とされがちである。排水系統図で下水道以外への出口がないか必ず洗い出す

間違えやすい点 AI による整理

  • 「濃度基準を守っていれば排水は問題ない」と考える人が多い。指定地域の50立方メートル以上の事業場では、それは半分の答えにすぎない。総量規制基準は濃度に排水量を掛けた「重さ」で判定されるため、排水量が増えれば、濃度が同じでも違反側に転ぶ
  • 総量規制が厳しいことは知っていても、「新設だと基準自体が変わる」ことまで知っている人は少ない。2項の特別基準は、新設の事業場や、特定施設の設置・構造変更で新たに指定地域内事業場になったものに適用されうる。既存工場の数値を前提に新工場の採算を組むと、処理設備費が丸ごと計算から抜け落ちる
  • 「うちは小さいから関係ない」という問いの立て方そのものがずれている。判定するのは会社の規模ではなく、その事業場の日平均排水量と、流す先が公共用水域か下水道かである。社員20人の工場でも洗浄水が多ければ対象になり、大企業の工場でも全量を下水道に流していれば排出水に当たらない
比較の観点この条文ほかの条文
規制の物差し4条の5:汚濁負荷量(濃度 × 排水量)の許容限度3条:排出水の汚染状態(濃度)の許容限度
4条の3:地域全体の削減目標量を定める計画
定める主体都道府県知事(総量削減計画に基づく)環境省令(都道府県は条例で上乗せ可)
都道府県知事(基本方針に基づく)
名宛人指定地域内事業場(一定規模以上)公共用水域に排出する特定事業場全般
事業場だけでなく生活排水等を含む地域全体
違反時の効果遵守義務(12条の2)、改善命令等(13条の3)排出制限(12条)違反は直接罰則の対象
計画自体は事業者を直接拘束しない

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
水污染防治法第9条

台湾も水体の涵容能力を踏まえた排放総量管制の仕組みを法定している。濃度の放流水標準と総量管制を併用する点で日本と発想が近い

韓国
물환경보전법 오염총량관리제

韓国は水系単位で目標水質と許容汚染総量を定め、地方自治体に配分する汚染総量管理制を採用している

アメリカ
Clean Water Act § 303(d)(TMDL)

米国は水質基準を満たさない水域ごとに一日最大汚濁負荷量(TMDL)を算定し、点源・非点源に配分する。水域単位で総量を配分する発想は日本の総量規制と共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 千葉の臨海部で食品工場のラインを倍にする計画が役員会を通った。排水の濃度はこれまでどおり基準内に収まる見込みだ。ところが増設後の日量で計算し直すと、窒素の総量が県の定める許容限度を超えてしまう。設計段階で気付けば処理設備の増強で済んだ話が、完工後に発覚すると操業制限の問題に変わる
  • 三重で旅館を経営している。厨房・洗濯・大浴場からの排水を合わせると、日量が50立方メートルを超えそうだ。旅館業の施設が水質汚濁防止法の「特定施設」に当たると、あなたは知っていただろうか。伊勢湾の指定地域内なら、一軒の旅館も総量規制の対象事業場になりうる
  • もし県の担当者から「汚濁負荷量の測定記録を見せてほしい」と電話が来たら、あなたの手元に何が残っている? 総量規制基準は、日々の測定・記録(14条2項)と一体で運用されている。記録が欠けていると、基準を守っていたことを自分で証明できない
  • 他社の工場を買収する最終契約まで、あと2週間しかない。対象工場は瀬戸内海沿岸にある。デューデリジェンスの報告書には濃度基準の適合しか書いていない。総量規制基準の適合状況、特別基準の適用の有無、測定記録の欠落を今週中に確認しなければ、買収後に処理設備の追加投資を丸ごと背負うことになる

取るべき行動

被害を受けた側:漁業者や沿岸住民として水質悪化を疑う場合の手順は次のとおり。1. 都道府県が公表している総量削減計画と公示された総量規制基準(4項)で、流域の事業場にどの上限が課されているかを確認する2. 公共用水域の水質測定結果(公表データ)と被害の時期を並べて記録する3. 特定の事業場が疑わしければ、都道府県の水質担当部署に立入検査(22条)や改善命令(13条の3)の検討を申し入れる4. 損害が出ていれば、民法709条による賠償請求も視野に入れ、早めに証拠を固める

訴えられた側:県から総量超過の指摘を受けた事業場の手順は次のとおり。1. 自社に適用される基準が通常基準(1項)か特別基準(2項)かを、公示と届出履歴で確認する2. 測定方法、測定頻度、日平均排水量の算定根拠を点検し、計算の誤りがないかを見る3. 改善命令(13条の3)が出る前に、処理設備の増強や排水量の削減などの改善計画を自主的に示す4. 命令に違反すると刑事罰の対象となり、両罰規定で会社も処罰されうるので、命令後の対応は最優先で進める

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。汚染被害の損害賠償は不法行為として民法724条(損害と加害者を知った時から3年、人の生命・身体の侵害は5年、行為時から20年)による。実務上の期限としては、特定施設の設置・構造変更の届出後60日を経過するまで実施できない制限(9条)に注意

学説

一般的理解:閉鎖性水域では排水の濃度規制だけでは事業場の増加に伴う汚濁の累積を防げず環境基準の達成が困難なため、汚濁負荷量の総量を削減する補完的な仕組みとして総量規制が位置付けられている

改正沿革 AI による整理

  • 昭和53年(1978年) 水質汚濁防止法改正で水質総量規制制度が導入され、総量規制基準の規定が新設された(要人的検証)
  • 平成11年(1999年)公布、平成13年(2001年)施行 中央省庁等改革に伴い、委任先の「総理府令」が「環境省令」に改められたと考えられる(要人的検証)

改正の年表

  1. 1.昭和53年(1978年) 新設:水質汚濁防止法の改正により水質総量規制制度が導入され、総量削減基本方針・総量削減計画とともに本条の総量規制基準の規定が設けられた
  2. 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁等改革に伴い、基準の定め方等を委任する省令が総理府令から環境省令に改められた

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水質汚濁防止法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 排出水の排出の規制等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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