水質汚濁防止法 第14条(排出水の汚染状態の測定等)
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- 排出水を排出し、又は特定地下浸透水を浸透させる者は、環境省令で定めるところにより、当該排出水又は特定地下浸透水の汚染状態を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
- 2.総量規制基準が適用されている指定地域内事業場から排出水を排出する者は、環境省令で定めるところにより、当該排出水の汚濁負荷量を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
- 3.前項の指定地域内事業場の設置者は、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、汚濁負荷量の測定手法を都道府県知事に届け出なければならない。届出に係る測定手法を変更するときも、同様とする。
- 4.排出水を排出する者は、当該公共用水域の水質の汚濁の状況を考慮して、当該特定事業場の排水口の位置その他の排出水の排出の方法を適切にしなければならない。
- 5.有害物質使用特定施設を設置している者又は有害物質貯蔵指定施設を設置している者は、当該有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設について、環境省令で定めるところにより、定期に点検し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
この条文の基本情報
排出水の汚染状態の測定等とは何ですか?
定義排出水の汚染状態の測定等とは、水質汚濁防止法第14条に定められた規定で、「排出水を排出し、又は特定地下浸透水を浸透させる者は、環境省令で定めるところにより、当該排出水又は特定地下浸透水の汚染状態を測定し、その結果を記録し、これを保存し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 水質汚濁防止法第14条(排出水の汚染状態の測定等)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
- 水質汚濁防止法第14条の条文原文は「排出水を排出し、又は特定地下浸透水を浸透させる者は、環境省令で定めるところにより、当該排出水又は特定地下浸透水の汚染状態を測定し、その結果を記録し、これを保存し…」で始まります。
- 水質汚濁防止法第14条は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
- 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
- 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 水質汚濁防止法第14条の前の条は水質汚濁防止法第13条の4です。
- 水質汚濁防止法第14条の次の条は水質汚濁防止法第14条の2です。
- 水質汚濁防止法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138 - 本サイト収録
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点水質汚濁防止法14条は、排水する事業者に排出水の汚染状態の測定・記録・保存を義務付ける。有害物質を使用・貯蔵する施設には、定期点検とその記録保存も課される。
Q · 工場の排水の水質って、役所じゃなくて会社が自分で測らないといけないの?
はい。排水する事業者自身に測定・記録・保存の義務がある
水質汚濁防止法14条1項により、排出水を公共用水域に排出する者や特定地下浸透水を浸透させる者は、環境省令で定める方法で汚染状態を測定し、結果を記録・保存しなければなりません。行政は22条の報告徴収や立入検査でこれを確認する立場です。記録をしない、虚偽の記録をする、保存しないことは罰則の対象となり、両罰規定により法人も処罰されえます(最新の改正状況をご確認ください)。
解説
工場の排水口から出る水が基準を満たしているか。行政が毎日検査していると思われがちだが、実際は違う。一次的に測って記録を残すのは排水している事業者自身であり、本条はその自己申告制度の土台になっている。第1項は排出水と特定地下浸透水の汚染状態の測定・記録・保存を義務付ける。第2項・第3項は、総量規制がかかる指定地域の事業場に汚濁負荷量の測定と、測定手法の事前届出を求める。第4項は排水口の位置など排出方法への配慮、第5項は有害物質を使う施設や貯蔵する施設の定期点検と記録を求めている。平成22年(2010年)改正で、記録をしない・虚偽の記録をする・保存しないことが罰則の対象になった。背景には、製鉄所などで排水データの改ざんが相次いで発覚したことがある。記録そのものが法的責任を負うということだ。工場の近くに住む人、漁業者、取引先を調べる人は、この記録が存在するはずだと知っているだけで、行政への相談や情報開示請求の出発点が変わる。
法的な位置づけ
水質汚濁防止法14条は、排出水を排出する者および特定地下浸透水を浸透させる者に対し、汚染状態の測定・記録・保存を義務付ける自己監視規定である。あわせて総量規制地域における汚濁負荷量の測定と測定手法の届出、排出方法の適正化、有害物質使用特定施設および有害物質貯蔵指定施設の定期点検と記録保存を定める。
手順
- 1.自社の該当施設と義務を棚卸しする 特定施設・有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設の有無、排水先(公共用水域か下水道か)、総量規制の指定地域かを確認し、本条1項〜5項のどの義務がかかるかを一覧化する
- 2.測定計画と測定手法の届出を整える 施行規則と上乗せ条例に沿って測定項目・頻度を決め、指定地域内事業場であれば汚濁負荷量の測定手法を稼働前に都道府県知事へ届け出る。手法を変える場合も事前に届け出る
- 3.測定結果を生データとともに記録・保存する 測定のたびに結果を記録し、計量証明書や分析チャートなどの生データと突き合わせられる形で保存する。保存期間(原則3年)を満たす保管ルールを文書化する
- 4.有害物質施設の定期点検を実施・記録する 有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設について、施行規則で定める頻度と項目で漏えい・破損を点検し、結果と是正措置を記録して保存する
よくある質問 AI による整理
Q1水質汚濁防止法の測定記録の保存期間は?
施行規則により、測定結果の記録は原則3年間の保存が必要とされています。改正で変わる可能性があるため、最新の施行規則を確認してください。
Q2排水の水質測定はどのくらいの頻度で必要?
測定の頻度や項目は水質汚濁防止法施行規則で定められ、排水量や施設の種類、都道府県の上乗せ条例によって異なります。届出先の自治体に確認するのが確実です。
Q3特定地下浸透水とは何ですか?
有害物質使用特定施設を設置する特定事業場から地下に浸透する水で、有害物質を含むものをいいます。本条1項により排出水と同様に測定・記録・保存の対象です。
Q4排水の測定は外部業者に委託できる?
測定作業は計量証明事業者などに委託できます。ただし記録・保存の義務者は事業者自身のままで、委託先の結果を記録に残す責任は免れません。
Q5汚濁負荷量の測定手法の届出はいつまでに出す?
本条3項は「あらかじめ」届け出ることを求めています。指定地域内事業場の稼働前に届け出る必要があり、測定手法を変更するときも事前の届出が必要です。
Q6水質測定の記録をしないと罰則はある?
記録をしない、虚偽の記録をする、保存しない行為は同法の罰則の対象です。両罰規定により担当者だけでなく法人も罰金の対象になりえます(最新の改正状況をご確認ください)。
Q7下水道に排水している工場も水質汚濁防止法14条の対象?
公共用水域に排出しなければ1項の排出水には当たりませんが、下水道法の水質測定義務がかかります。有害物質使用特定施設があれば地下浸透や5項の点検義務は別途問題になります。
Q8有害物質貯蔵指定施設の定期点検は何を見る?
施設本体や配管、床面・周囲の構造などの破損や漏えいの有無を、施行規則で定める頻度で点検し記録します。点検項目や頻度は構造・設備の区分によって異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの工場、排水は基準内なんですけど、記録が一部抜けてたらアウトですか?
排水が基準内でも、記録をしない・保存しないこと自体が本条第1項違反で、33条の罰則対象になりえます(最新の改正状況をご確認ください)。実務では、いきなり刑事処分より行政指導から入ることが多いものの、指導後も改善しなければ評価は一気に悪化します。実務のポイント:検査官が最も警戒するのは欠落より「きれいすぎる記録」です。毎回同じ数値、同じ筆跡、同じ日付間隔は改ざんを疑われる典型です。生データや計量証明書と突き合わせられる状態で残すことが最大の防御になります
Q2近所の工場の排水が怪しいです。住民でも測定記録を見られますか?
事業者の手元の記録を住民が直接見る権利は、本条にはありません。ただし都道府県知事は22条に基づき報告を求め、立入検査ができます。行政が収集した資料や届出書類は、情報公開条例による開示請求の対象になりえます。実務のポイント:通報するときは「測定記録と第5項の点検記録を確認してほしい」と条文を指名するのが効果的です。担当者は漠然とした苦情より、確認対象が特定された通報の方を記録に残し、動きやすくなります
Q3有害物質のタンクを置いてるだけで、点検義務ってかかるんですか?
有害物質を含む液状の物を貯蔵する施設で、政令の要件に当たる有害物質貯蔵指定施設であれば、本条第5項により定期点検と記録保存の義務がかかります。平成23年(2011年)改正で、地下水汚染を未然に防ぐために導入された仕組みです。実務のポイント:地下水汚染は発覚まで何年もかかり、浄化費用は桁違いになります。点検記録は、将来汚染が見つかったときに「当社の時期には漏れていなかった」と示す唯一の証拠になりえます。工場を売るとき、貸すときの価値にも直結します
間違えやすい点 AI による整理
- 「水質検査は役所がやるもの」と考えているなら、問いの立て方がずれている。役所の立入検査や報告徴収(22条)は抜き打ちの補完にすぎない。日常の監視は事業者自身の測定と記録に委ねられており、その記録が行政処分や刑事責任の判断材料になる
- 排水が基準内なら記録は形式だと思われがちだが、それは危うい。記録をしない、虚偽の記録をする、保存しないという行為そのものが罰則の対象になっている(33条、最新の改正状況をご確認ください)。担当者個人に加え、両罰規定(34条)により法人も罰金の対象になりうる
- 事業者から見れば「下水道に流しているから水質汚濁防止法は関係ない」。ただ、法律から見ると話は二つに分かれる。公共用水域に出していなければ本条第1項の排出水には当たらないが、下水道法の水質測定義務などがかかる。さらに、有害物質使用特定施設がある場合、地下浸透や第5項の点検義務は別途問題になる。どの法律の網にかかるかを取り違えると、義務を丸ごと見落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 14条:排水の測定・記録・保存と有害物質施設の定期点検 | 12条:排水基準に適合しない排出水の排出禁止 22条:都道府県知事による報告徴収・立入検査 |
| 義務の主体 | 排水・浸透させる事業者、施設設置者 | 排出水を排出する者 都道府県知事(権限行使)と受検する事業者 |
| 機能 | 日常の自己監視と証拠の蓄積 | 守るべき数値の線を引く 自己監視の記録を行政が抜き取り確認する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も事業者に廃水の検測と定期申報を課し、主管機関が稽査で確認する自己申報型の構造をとる点で日本と近い
排汚許可管理の対象事業者に自主監視と原始監視記録の保存を義務付け、重点排汚単位には自動監視設備の設置も求める
排水導入者に自己監視(Selbstüberwachung)を義務付け、詳細は各州の自己監視令に委ねる
NPDES 許可保有者にモニタリングと記録保存を課し、排出監視報告(DMR)で当局に提出させる仕組み
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 工場の環境担当に異動して三日目。前任者の測定記録ファイルを開くと、ある項目の数値が二年間ずっと同じ値で並んでいる。コピペか、本当に安定していたのか。記録が虚偽であれば罰則の対象になるし、それに気付いて放置すれば社内での責任も問われかねない
- もし立入検査の通知が来て、測定記録の保存期間分がそろっていなかったら、どうなる? 排水そのものが基準内であっても、記録の不保存だけで罰金刑の対象になりうる。検査官が最初に求めるのは排水サンプルではなく記録簿であることが多い
- あなたは地方の食品工場の設備担当で、有害物質を含む洗浄剤のタンクを増設した。有害物質貯蔵指定施設に当たるかどうかを確認しないまま稼働させると、第5項の定期点検義務を知らずに怠ることになる。地下にじわじわ漏れても、点検記録がなければ誰も気付かない
- 川で釣りをしていたら、ある排水口の下流だけ魚が浮いている。近くの住民として都道府県の環境部局に通報するとき、「その事業場の測定記録を確認してほしい」と一言添える。これだけで、行政の動きの具体性が変わる
- あと一週間で総量規制の指定地域に新しいラインを稼働させる。汚濁負荷量の測定手法の届出(第3項)は「あらかじめ」が要件だ。稼働してから出したのでは遅い
取るべき行動
被害を受けた側:1. 異常(変色、異臭、魚の死骸)を日時・場所が分かる写真と動画で記録し、上流の排水口の位置も押さえる2. 都道府県または政令市の環境部局に通報し、該当事業場の測定記録・点検記録の確認を具体的に求める3. 行政が保有する届出書類や指導記録は情報公開請求の対象になりうるため、請求を検討する4. 漁業被害や健康被害が出ていれば、民法709条の損害賠償に加え、無過失責任を定める本法19条(有害物質による健康被害)の適用可能性を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 立入検査や報告徴収を受けたら、まず測定記録・点検記録・測定手法の届出書類の保存状況を確認し、欠落があれば隠さず把握する2. 記録の改ざんや後付け作成は絶対にしない。虚偽記録は、欠落以上に重い評価を受けうる3. 測定頻度・項目が施行規則の要件を満たしているかを外部の計量証明事業者とともに点検する4. 是正計画を書面化して行政に提示し、自主的な是正を記録として残す
時効(請求できる期限):本条そのものに時効はない。測定結果の記録は施行規則で定める期間(原則3年間)保存が必要(最新の改正状況をご確認ください)。記録義務違反の罰金刑の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)で、違反行為の終了時から起算する。損害賠償は一般の不法行為と同じく、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)
学説
自己監視制度論:行政が全事業場を常時監視できない以上、測定・記録を被規制者に課し、行政は報告徴収・立入検査で抜き取り確認する分業が合理的とされる。一方で測定者と被規制者が同一となる利益相反を、記録義務違反への罰則で担保する必要があると指摘される。
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)改正(要検証) 排水データ改ざん事案を受け、測定結果の記録をしない、虚偽の記録をする、保存しない行為に罰則が設けられた
- 平成23年(2011年)改正(要検証) 地下水汚染の未然防止のため、有害物質使用特定施設・有害物質貯蔵指定施設の定期点検と記録保存の義務(現第5項)が加えられた
改正の年表
- 1.昭和45年(1970年) 新設:いわゆる公害国会で水質汚濁防止法が制定され、排出水の汚染状態の測定・記録義務が設けられた
- 2.平成22年(2010年) 改正:排水データ改ざん事案を受け、測定結果の記録をしない、虚偽の記録をする、保存しない行為に罰則が設けられた
- 3.平成23年(2011年) 改正:地下水汚染の未然防止のため有害物質貯蔵指定施設の制度が導入され、有害物質使用特定施設等の定期点検・記録保存義務(現5項)が加えられた
- 水質汚濁防止法 第12条排水基準の遵守義務、測定の前提
- 水質汚濁防止法 第12条の2総量規制基準の遵守義務
- 水質汚濁防止法 第22条報告徴収・立入検査による記録確認
- 水質汚濁防止法 第33条記録不作成・虚偽記録・不保存の罰則(現行効力を要確認)
- 水質汚濁防止法 第34条両罰規定、法人への罰金
- 下水道法 第12条の12下水道へ排除する事業場の水質測定義務(現行効力を要確認)
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