水質汚濁防止法 第13条の4(指導等)
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都道府県知事は、指定地域内事業場から排出水を排出する者以外の者であつて指定地域において公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出するものに対し、総量削減計画を達成するために必要な指導、助言及び勧告をすることができる。
この条文の基本情報
指導等とは何ですか?
定義指導等とは、水質汚濁防止法第13条の4に定められた規定で、「都道府県知事は、指定地域内事業場から排出水を排出する者以外の者であつて指定地域において公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出するもの…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 水質汚濁防止法第13条の4(指導等)は、日本の水質汚濁防止法に含まれる条文です。
- 水質汚濁防止法第13条の4の条文原文は「都道府県知事は、指定地域内事業場から排出水を排出する者以外の者であつて指定地域において公共用水域に汚水、廃液その他の汚濁負荷量の増加の原因となる物を排出するもの…」で始まります。
- 水質汚濁防止法第13条の4は第二章 排出水の排出の規制等に置かれています。
- 水質汚濁防止法の公布日は昭和45年12月25日です。
- 水質汚濁防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 水質汚濁防止法第13条の4の前の条は水質汚濁防止法第13条の3です。
- 水質汚濁防止法第13条の4の次の条は水質汚濁防止法第14条です。
- 水質汚濁防止法第13条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第13条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138 - 本サイト収録
水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第13条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000138/13_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点水質汚濁防止法13条の4は、総量規制基準の対象外の排出者に対し、都道府県知事が総量削減計画達成のための指導・助言・勧告をできると定める。罰則はない。
Q · 排水基準の対象外なのに県から「削減の勧告」が来た。従わないといけないの?
従わなくても罰則はない。本条の勧告は行政指導にすぎない
水質汚濁防止法13条の4は、総量規制基準が適用されない小規模事業場や畜産農家などに対し、都道府県知事が総量削減計画の達成に必要な指導・助言・勧告をできると定めています。これは法的強制力のない行政指導で、本条に罰則はありません。ただし、罰則付きの改善命令(同法13条)は別の規定です。地方の行政指導には行政手続法第4章が適用されず(同法3条3項)、都道府県の行政手続条例が適用されます。
解説
規制の網の外にいると安心している事業者ほど、読んでおくべき条文だ。東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の周辺では総量規制が敷かれ、一日平均50立方メートル以上を排水する特定事業場(指定地域内事業場)には、COD・窒素・りんの排出量に数値の上限(総量規制基準)がかかる。では、それ未満の小さな工場、飲食店、畜産農家は野放しなのか。そうではない。本条により都道府県知事は、そうした基準の外にいる排出者にも、総量削減計画を達成するための指導・助言・勧告ができる。ただしこれは行政指導(役所がお願いの形で行動を促すもので、法的な強制力はない)であり、従わないこと自体に罰則はない。押さえておくべき点は二つある。第一に、応じるかどうかは任意であり、多くの自治体の条例は、従わないことを理由とする不利益な扱いを禁じている。第二に、知事の指導には国の行政手続法ではなく、各都道府県の行政手続条例が適用される。どこまで書面を求められるかは、その条例で決まる
法的な位置づけ
水質汚濁防止法13条の4は、総量規制の指定地域において、指定地域内事業場以外の者が公共用水域に汚濁負荷の原因となる物を排出する場合に、都道府県知事が総量削減計画を達成するため指導・助言・勧告を行うことができる旨を定める規定である。対象者に法的義務を課すものではなく、行政指導の根拠規定として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1水質汚濁防止法13条の4とは?
総量規制の指定地域で、指定地域内事業場以外の排出者に対し、都道府県知事が削減のための指導・助言・勧告をできると定めた規定です。
Q2総量規制の指定地域はどこ?
東京湾、伊勢湾、瀬戸内海の三つの閉鎖性海域とその流域が指定されています。COD・窒素・りんの汚濁負荷量を湾全体で削減する仕組みです。
Q3指定地域内事業場とは?
指定地域にある特定事業場のうち、一日の平均排水量が50立方メートル以上のものです。総量規制基準が適用され、基準遵守義務を負います。
Q4排水量が50立方メートル未満なら規制はない?
総量規制基準は適用されませんが、本条による知事の指導・勧告の対象にはなりえます。排水基準や条例上の規制が別途かかる場合もあります。
Q5畜産農家も水質汚濁防止法の指導対象?
指定地域で窒素・りんなどの汚濁原因物を排出していれば、本条の指導・勧告の対象となりえます。ふん尿処理の改善を求められる例が典型です。
Q6行政指導と行政処分の違いは?
行政指導は相手の任意の協力を求めるもので法的拘束力がありません。行政処分(改善命令など)は義務を課し、違反すれば罰則の対象になります。
Q7県の勧告を断ったら不利益を受ける?
行政指導に従わないことを理由とする不利益な扱いは、多くの行政手続条例で禁止されています。断る場合は理由を書面で示すのが実務的です。
Q8総量削減計画は誰が作る?
環境大臣が定める総量削減基本方針(4条の2)に基づき、関係都道府県知事が総量削減計画(4条の3)を定めます。本条の指導はその達成手段です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県から勧告が来たけど、従わなかったら罰金になるの?
本条(水質汚濁防止法13条の4)による勧告に従わなくても、罰則はない。罰則があるのは、13条の改善命令などの「命令」に違反した場合である。実務のポイント:自治体の担当者は、勧告に強制力がないことを前提に動いている。だからこそ、実現可能な代替案を示した事業者には、実際に柔軟に対応してもらえる余地がある
Q2うちは小さい店なのに、なんで排水のことを言われるんですか?
指定地域では、総量削減計画(4条の3)を湾や海域全体で達成する必要がある。そのため、総量規制基準の対象外である小規模な排出者も、本条による指導の対象になりうる。実務のポイント:多くの府県は、小規模事業場向けの排水指導指針を要綱の形で定めている。役所に要綱の写しを求めれば、何を目安に指導されているのかが分かる
Q3指導の内容を書面でもらうことはできますか?
知事による行政指導には、行政手続法の第4章が適用されない(同法3条3項)。代わりに、都道府県の行政手続条例が適用される。多くの条例は、行政指導の趣旨・内容・責任者の明示や、書面の交付を求める権利を定めている。実務のポイント:「国の行政手続法35条に基づき」と求めると、根拠違いを指摘されることがある。最初から「県の行政手続条例に基づき」と言うほうが、話が早く進む
間違えやすい点 AI による整理
- 「排水基準の対象外だから、役所は何も言ってこない」と思われがちだが、実際には逆だ。本条は、まさに基準の対象外の排出者に向けて知事が働きかけるための規定である
- 「勧告」という言葉の重さから、従わなければ営業停止や罰金があると身構える人が多い。役所から見れば計画達成のための協力要請にすぎず、本条に罰則はない。ただし、無視と誠実な回答では、その後の行政との関係が大きく変わる。この差を読み違えると、後で損をする
- 「どの法律で役所の指導を争えるか」と問う時点で、国の行政手続法を前提にしているなら前提が違う。地方公共団体の機関が行う行政指導には、行政手続法の第4章が適用されない(同法3条3項)。見るべきは都道府県の行政手続条例である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 13条の4:指定地域内事業場以外の排出者(小規模事業場・畜産・飲食店など) | 13条:改善命令の対象となる特定事業場・指定地域内事業場 4条の5:指定地域内事業場(日平均50立方メートル以上) |
| 手段の性質 | 指導・助言・勧告(行政指導、任意) | 改善命令・一時停止命令(行政処分) 総量規制基準の設定(数値規制) |
| 従わない場合 | 本条に罰則なし | 命令違反は罰則の対象 基準不適合は改善命令の対象となりうる |
| 争い方 | 原則として取消訴訟の対象外、行政手続条例で書面交付等を求める | 処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行訴法14条) 基準自体は一般的規範で直接争いにくい |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も水体の涵容能力に応じた総量管制を導入できるが、規制対象の外にいる排出者への非強制的な指導規定を独立に置く形とは異なる
韓国は流域単位の総量管理制を法定し、地方自治体の削減計画と連動させる点で日本と発想が近い
米国は非点源(規制許可の外にある排出源)対策を州の管理計画と補助金による任意の取組みで進めており、強制力のない手段で規制外の負荷を減らす点で本条と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 瀬戸内海沿岸で豚舎を営んでいる。ある日、県の環境部局から「窒素・りん削減のためのお願い」という文書が届き、ふん尿処理の改善計画を出すよう求められた。排水基準の対象外のはずなのに、なぜ来たのか。答えは本条にある
- もし勧告を無視し続けたら、どうなる? 本条には罰則も命令への切替えもない。ただし、将来施設を増設して特定事業場の届出が必要になったとき、同じ部局と再び向き合うことになる
- 東京湾に注ぐ川の近くでラーメン店を開業して三か月。油混じりの排水について市から指導が入り、グリーストラップの清掃記録を見せるよう言われた。回答期限まで、あと10日しかない
- あなたは県庁の水環境担当に異動したばかりだ。基準の外にいる小規模事業場への指導を任されたが、強制力のない勧告で相手をどう動かすのか、根拠条文と限界を正確に説明できなければ、窓口でたちまち行き詰まる
取るべき行動
被害を受けた側:(指導を受けた事業者として)1. 文書の根拠条文が本条(13条の4)か、13条の改善命令かを確認する。本条なら強制力はない2. 担当部署に趣旨・内容・責任者を書面で明示するよう求める(都道府県の行政手続条例で可否を確認) 3. 実施できる対策とコストを整理し、協力の範囲を回答する4. 不利益な扱いを示唆されたら記録を残し、行政書士や弁護士に相談する
訴えられた側:(指導する行政側、または協力を拒みたい事業者として)1. 行政側は、相手が任意に協力していることを前提に、強制と受け取られる表現を避ける2. 事業者側は、拒否する理由(技術的に難しい、費用負担など)を文書で示す。沈黙よりも理由を示した拒否のほうが関係を保てる3. 自分の施設が本当に指定地域内事業場に当たらないか(日平均50立方メートル未満か)を排水量の記録で裏付けておく
時効(請求できる期限):本条による指導・勧告には法定の期限や時効はない。個別の指導文書に回答期限が付されることは多い。行政指導は原則として取消訴訟の対象にならないが、後に改善命令などの処分が出た場合は、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟を提起できる(行政事件訴訟法14条)
学説
通説:本条の指導・助言・勧告は行政手続法上の行政指導に当たり、相手方の任意の協力によってのみ実現される。処分性を欠くため原則として取消訴訟の対象とならず、手続的統制は都道府県の行政手続条例による
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和45年(1970年) 新設:いわゆる公害国会で水質汚濁防止法が制定された(法律第138号)
- 2.昭和53年(1978年) 改正:閉鎖性海域の水質改善のため総量規制制度が導入され、総量削減計画の達成に向けた指導等の仕組みが整備された(現行条番号への整理は後の改正を含む)
- 水質汚濁防止法 第4条の2環境大臣が定める総量削減基本方針
- 水質汚濁防止法 第4条の3知事が定める総量削減計画、本条の達成目標
- 水質汚濁防止法 第4条の5指定地域内事業場への総量規制基準
- 水質汚濁防止法 第12条の2総量規制基準の遵守義務、規制対象側
- 水質汚濁防止法 第13条強制力ある改善命令、本条との対比
- 行政手続法 第3条地方の行政指導を第4章の適用から除外
- 行政手続法 第32条行政指導の任意性の原則(地方は条例で準用)
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