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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

労働安全衛生法 第116条

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第五十五条の規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 労働安全衛生法第116条は、日本の労働安全衛生法に含まれる条文です。
  2. 労働安全衛生法第116条の条文原文は「第五十五条の規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 労働安全衛生法第116条は第十二章 罰則に置かれています。
  4. 労働安全衛生法の公布日は昭和47年6月8日です。
  5. 労働安全衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 労働安全衛生法第116条の前の条は労働安全衛生法第115条の5です。
  7. 労働安全衛生法第116条の次の条は労働安全衛生法第117条です。
  8. 労働安全衛生法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第116条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000057
  • 本サイト収録労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/347AC0000000057/116

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点労働安全衛生法116条は、55条の製造等禁止物質(石綿、ベンジジン等)の製造・輸入・譲渡・提供・使用に違反した者を、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処すると定める。

Q · 倉庫に残っていた石綿を人に渡しただけで、労働安全衛生法違反になるの?

なります。譲渡は55条違反で116条の対象です

労働安全衛生法55条は、製造等禁止物質の製造・輸入・譲渡・提供・使用を禁じており、これに違反した者は同法116条により三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処されます。「譲渡」「提供」が禁止行為に並んでいるため、事故や健康被害が一件も発生していなくても、渡した時点で違反は成立します。有償か無償かも条文は区別していません。単なる所持は55条の禁止行為に挙がっていませんが、他人に渡した瞬間に該当します。

解説

労働安全衛生法の罰則条項は十数か条あるが、「三年」という数字が出てくるのは本条だけである。対象はただ一つ、五十五条違反。つまり黄りん、ベンジジン、石綿など、政令(労働安全衛生法施行令十六条)が名指しした製造等禁止物質を、製造し、輸入し、譲渡し、提供し、又は使用した場合だ。ここで多くの人が見落とすのは主語である。安衛法の義務規定はたいてい「事業者は」で始まるが、五十五条にはその限定がない。本条も「当該違反行為をした者」としか書かない。会社の役職も、労働者を雇っているかどうかも関係なく、その行為をした個人が三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金の対象になる。しかも禁止行為に「譲渡」「提供」が並んでいる以上、倉庫に眠っていた石綿含有建材を誰かに渡した時点で、事故が一件も起きず、誰も咳一つしていなくても、犯罪はすでに完成している。

法的な位置づけ

労働安全衛生法116条は、同法55条の製造等禁止規定に違反した者に対する罰則を定める規定である。法定刑は三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金であり、同法の罰則中で最も重い。行為主体を事業者に限定せず、当該違反行為をした者を処罰対象とし、健康障害の発生を構成要件としない行為犯として構成されている。

よくある質問 AI による整理

Q1労働安全衛生法116条とは何ですか?

55条の製造等禁止物質に関する違反への罰則規定です。法定刑は三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金で、同法の罰則中で最も重い刑が定められています。

Q2製造等禁止物質にはどんなものがありますか?

労働安全衛生法施行令16条が列挙します。黄りんマッチ、ベンジジン及びその塩、四-アミノジフェニル、石綿、ベータ-ナフチルアミン等で、重量比の濃度基準も定められています。

Q3石綿を譲渡すると違法ですか?

施行令16条の濃度基準に該当する石綿含有物の譲渡は55条違反で、116条の罰則対象です。有償無償を問わず、健康被害が出ていなくても違反は成立します。

Q4アスベストの在庫を持っているだけで罰せられますか?

55条が禁じるのは製造・輸入・譲渡・提供・使用であり、単純所持は列挙されていません。ただし他人に渡せば譲渡、現場で使えば使用となり、その時点で該当します。

Q5会社が罰金を払えば個人は免責されますか?

されません。122条の両罰規定は「行為者を罰するほか」法人にも罰金を科す構造で、法人処罰と個人の刑事責任は並列です。会社の罰金は個人の前科を消しません。

Q6試験研究目的なら製造等禁止物質を扱えますか?

55条ただし書は試験研究のため製造・輸入・使用する場合を対象とし、政令要件への該当が前提です。譲渡と提供は文言上ただし書に含まれていません。

Q7労働安全衛生法違反の公訴時効はいつまでですか?

本条の法定刑は長期三年の拘禁刑で長期五年未満のため、公訴時効は三年です(刑訴250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同253条)です。

Q8労働基準監督官は逮捕できますか?

労働安全衛生法92条により、労働基準監督官は同法違反罪について司法警察員の職務を行います。臨検で得た資料や供述は刑事記録として扱われます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1昔うちの工場で使ってた石綿、まだ倉庫に残ってるんですけど、持ってるだけでも捕まりますか?

五十五条が禁じるのは製造・輸入・譲渡・提供・使用であり、単なる所持は条文に挙がっていない。保管しているだけで直ちに本条の対象にはならない。ただし他人に渡せば譲渡、現場で使えば使用となり、その瞬間に成立する。実務のポイント:処分費を惜しんだ人が「無償で引き取ってもらうなら大丈夫」と考えがちだが、条文は有償無償を区別していない。タダで渡す行為こそが典型的な譲渡・提供である

Q2会社が罰金を払えば、担当していた自分は関係なくなりますよね?

ならない。百二十二条の両罰規定は、法人に罰金刑を科すと同時に「行為者を罰するほか」と明記している。会社への罰金と、実際に譲渡や使用を行った個人の刑事責任は並列であり、一方が他方を吸収しない。実務のポイント:安衛法違反の捜査は労働基準監督官が司法警察員として行う(九十二条)。最初の呼び出しが行政指導のための事情聴取の顔をしていても、そこで作られた供述調書はそのまま刑事記録として使われる

Q3研究目的なら例外だと聞きました。大学の研究室なら自由に扱えるんですか?

ただし書は無条件の免罪符ではない。試験研究のため製造・輸入・使用する場合で、かつ政令が定める要件に該当するときに限られ、実務上は事前の許可手続が前提になる(労働安全衛生法施行令十六条第二項、最新の改正状況をご確認ください)。加えて例外の文言に譲渡と提供は入っていない。実務のポイント:研究室間の試薬の融通や、退職する教員の私物整理は、この例外の外側に落ちやすい典型場面である

間違えやすい点 AI による整理

  • 安衛法違反は会社が書類送検される話だ、という理解は正しい。だが深刻度の見積もりが足りない。百二十二条の両罰規定は、法人に罰金刑を科すのと同時に「行為者を罰するほか」と書いている。会社が三百万円を払っても、実際に渡した個人の拘禁刑の可能性はそのまま残る。会社の財布は、あなたの前科を肩代わりしない
  • 「うちの現場では石綿を使っていないから関係ない」という問いの立て方そのものがずれている。五十五条が禁じるのは使用だけではなく、製造・輸入・譲渡・提供も含む。一度も使わなくても、処分費を惜しんで古い在庫を同業者に引き取ってもらった瞬間に該当する。使用実績を調べる前に、出荷伝票を調べるべきなのだ
  • 試験研究目的なら自由に扱える、と思われている。だがただし書に並んでいるのは「製造し、輸入し、又は使用する場合」の三つで、譲渡と提供は文言上そこに入っていない。しかも政令が定める要件に該当することが前提であり、無条件の免罪符ではない。研究室間で善意で試薬を融通する行為は、この例外の枠外に落ちやすい(実務上、運用と解釈が分かれうる領域である)
比較の観点この条文ほかの条文
禁止・規制の内容55条違反(製造等禁止物質の製造・輸入・譲渡・提供・使用)への罰則56条:製造許可物質を無許可で製造した場合の規制
57条:危険有害物の容器等への表示義務
行為主体「当該違反行為をした者」=事業者に限定されない個人製造しようとする者(許可申請主体)
譲渡・提供する者(表示義務者)
法定刑の重さ三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金(同法最重)本条より軽い罰則条(117条以下)が適用される
本条より軽い罰則条(119条以下)が適用される
結果発生の要否健康障害の発生不要(行為の時点で成立する行為犯)無許可製造という行為で成立
表示の欠缺という不作為で成立

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
職業安全衛生法第29條・第40條、管制性化學品之指定及運作許可管理辦法

台湾も特定化学物質の製造・処理・使用を許可制ないし禁止とし、違反に自由刑を含む罰則を置く。石綿は2018年以降、原則として輸入・使用が禁止されている

韓国
산업안전보건법 제117조(제조등 금지물질)

韓国も製造等禁止物質を法律で定め、承認を受けない製造・輸入・譲渡・提供・使用を禁じる。罰則の重さも日本と同水準に設計されている

中国
中華人民共和国職業病防治法 第25条以下

中国は高毒物品目録による管理を軸とし、全面禁止よりも許可・申告・作業場所規制を中心とする。刑事責任は重大事故発生時の刑法規定に接続する構造

ドイツ
GefStoffV § 18、REACH-Verordnung (EG) Nr. 1907/2006 Anhang XVII

ドイツは EU の REACH 規則附属書 XVII による域内統一の製造・上市禁止を基礎とし、国内法である危険物質令が罰則を接続する二層構造をとる

フランス
Code du travail art. R. 4412-59 et s.、art. L. 4741-1

フランスは1997年に石綿を全面禁止した先行例で、労働法典が禁止と刑事罰を規定する。禁止時期の遅れをめぐる国家責任訴訟が展開された点が日本と共通する

アメリカ
29 C.F.R. § 1910.1001(OSHA Asbestos Standard)、TSCA § 6

米国は全面禁止ではなく曝露限界値と管理措置による規制が中心。TSCA に基づく段階的禁止が近年進むが、違反の第一次的効果は民事制裁金であり刑事罰の位置づけが日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 廃業する同業者から引き取った古い断熱材を、使わないまま別の知人に流した。もし後日その建材から石綿が検出されたら、どうなるか。事故が起きていなくても、渡した時点で五十五条違反は完成しており、本条の射程に入る。「知らなかった」は量刑の材料にはなっても、行為そのものを消してはくれない
  • 大学の研究室の移転作業。棚の奥から先代の教員が残したベンジジンの試薬瓶が出てきた。捨てるのも他室に渡すのも、その前に許可の有無を確認しないと、片付けが犯罪になる
  • 労働基準監督署から出頭要請の文書が届き、指定日まであと十日。臨検で押さえられたのは、五年前に取引先へ引き渡した資材の伝票だった。この十日で、譲渡の事実関係、対象物の分析結果、社内の指示系統をどこまで整理できるかが、行政指導で終わるか書類送検に進むかを分ける
  • 勤務先の倉庫で、古い袋詰め材料の小分け作業を任された。袋には薄れた英字表記しかない。自分が今どんな物質を吸っているのかを会社に確認する権利があり、根拠は表示義務と通知義務(五十七条、五十七条の二)である。会社が即答できないなら、その時点で監督署に相談する理由は十分に揃っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 扱った物の名称、期間、作業内容、同僚の証言を、メモと写真で残す。2. 会社に安全データシート(五十七条の二に基づく通知書面)の開示を求める。3. 応じなければ所轄労働基準監督署へ申告する(九十七条、申告を理由とする解雇その他の不利益取扱いは禁止されている)。4. 健康障害が出たら労災請求と並行し、石綿疾患は潜伏期間が数十年に及ぶため、在職証明と作業歴の保全を最優先にする

訴えられた側:1. 在庫・伝票・出荷記録を保全し、廃棄も修正もしない。事後の書き換えは証拠隠滅の評価を招く。2. その物が施行令十六条の列挙と濃度基準に本当に当たるか、分析機関で客観的に確定させる。該当しなければ本条の入口に立っていない。3. 監督官の聴取に応じる前に弁護士へ相談し、譲渡の主体・指示系統・認識の有無を整理する。4. 隔離と適正処分の実施記録、再発防止計画を作る。指導で終わるか送検されるかは、多くの場合ここで決まる

時効(請求できる期限):本条の法定刑は三年以下の拘禁刑で長期五年未満に当たるため、公訴時効は三年(刑事訴訟法二百五十条二項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同二百五十三条)であり、譲渡なら引渡しの日、使用なら使用を終えた日。健康障害についての民事賠償はこれと別枠で、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は損害及び加害者を知った時から五年、行為時から二十年(民法七百二十四条、七百二十四条の二)

学説

通説:本条は55条の禁止に対する罰則であり、健康障害の発生を要件としない抽象的危険犯ないし行為犯と解される。処罰対象を「当該違反行為をした者」とすることで、事業者以外の個人による譲渡・提供も捕捉する構造をとる。

通説:55条ただし書の適用範囲は文言上「製造し、輸入し、又は使用する場合」に限られ、譲渡・提供は含まれない。試験研究目的であっても、研究機関相互の融通行為は例外の枠外に落ちうると理解されている(実務上の運用に幅がある領域)。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法における懲役と禁錮の拘禁刑への統合に伴い、本条の刑名が「懲役」から「拘禁刑」に改められた。罰金額の引上げ時期など、それ以前の改正沿革は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.昭和47年(1972年) 新設:労働基準法から労働安全衛生法が分離独立して制定され、製造等禁止物質に関する規定と罰則が置かれた。以後の罰金額引上げ等の沿革は人的検証を要する
  2. 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法における懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、本条の刑名が「懲役」から「拘禁刑」に改められた

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労働安全衛生法の全文を見る所属する編章節を開く:第十二章 罰則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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