雇用保険法 第10条の2(就職への努力)
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求職者給付の支給を受ける者は、必要に応じ職業能力の開発及び向上を図りつつ、誠実かつ熱心に求職活動を行うことにより、職業に就くように努めなければならない。
この条文の基本情報
就職への努力とは何ですか?
定義就職への努力とは、雇用保険法第10条の2に定められた規定で、「求職者給付の支給を受ける者は、必要に応じ職業能力の開発及び向上を図りつつ、誠実かつ熱心に求職活動を行うことにより、職業に就くように努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第10条の2(就職への努力)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第10条の2の条文原文は「求職者給付の支給を受ける者は、必要に応じ職業能力の開発及び向上を図りつつ、誠実かつ熱心に求職活動を行うことにより、職業に就くように努めなければならない。」で始まります。
- 雇用保険法第10条の2は第一節 通則に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第10条の2の前の条は雇用保険法第10条です。
- 雇用保険法第10条の2の次の条は雇用保険法第10条の3です。
- 雇用保険法第10条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第10条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第10条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/10_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法10条の2は、求職者給付を受ける者に、職業能力の開発及び向上を図りつつ誠実かつ熱心に求職活動を行う努力義務を課す。罰則はないが失業認定の判断基準として働く。
Q · 失業給付をもらっている間、就職活動って本当にしないとダメなんですか?
努力義務だが、実績がないと給付が支給されない
雇用保険法10条の2は、求職者給付を受ける者に、職業能力の開発及び向上を図りつつ、誠実かつ熱心に求職活動を行い職業に就くよう努める義務を定めます。罰則はありませんが、この条文は失業の認定(同法15条)の運用基準として働きます。認定対象期間ごとに原則2回以上の求職活動実績がなければ、その期間の基本手当は支給されません。応募だけでなく、ハローワークの職業相談、公的セミナー受講、職業訓練の受講申込みも実績として扱われる運用です。
解説
失業給付は「離職したから自動的にもらえる金」ではない。雇用保険法10条の2は、求職者給付を受ける者に対し、職業能力の開発・向上を図りつつ、誠実かつ熱心に求職活動を行い、職業に就くよう努める義務を課している。訓示的な条文に見えるが、この一文が実務の入口に立っている。ハローワークで4週間ごとに提出する失業認定申告書、原則2回以上必要とされる求職活動実績、応募していないのに「応募した」と書いた瞬間に発動する不正受給認定(法10条の4、返還命令+最大2倍の納付命令=合計3倍)。あなたが「形だけ検索した」と軽く考えている行動の評価基準は、この条文が背骨になっている。逆に言えば、職業訓練の受講もセミナー参加も職業相談も、すべてこの条文が正面から認める「能力開発」であり、堂々と実績として使える。義務の条文であると同時に、あなたが使える手札の一覧表でもある。
法的な位置づけ
雇用保険法10条の2は、求職者給付の受給者が負う就職への努力義務を定める規定である。必要に応じた職業能力の開発及び向上と、誠実かつ熱心な求職活動の遂行を内容とし、罰則を伴わない訓示的規定でありながら、失業の認定(同法15条)における求職活動実績の評価基準として実務上機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.受給資格決定時に必要な活動回数を確認する 受給資格決定・雇用保険説明会の場で、自分の認定対象期間ごとに必要な求職活動回数(原則2回以上、給付制限の有無で初回の扱いが異なる)を窓口で確認する。運用の基準を最初に共有しておくと、以後の全認定期間で迷わなくなる
- 2.記録が残る形で求職活動を行う 求人への応募は応募日・応募先・応募方法を控える。ハローワークの職業相談は受付記録を残す。セミナーや職業訓練は受講証明を保管する。閲覧だけの活動は記録にならないため実績としてカウントされない
- 3.認定日前に実績不足を検知したら即動く 認定日の数日前に実績を数え、不足していればその日のうちにハローワークへ行き職業相談を入れる。応募先の選定に時間がかかる場合でも、職業相談は当日実施できるため間に合わせやすい
- 4.失業認定申告書を正確に記入して提出する 認定対象期間中に働いた日(副業・業務委託・手伝いを含む)は収入の有無にかかわらず申告する。求職活動欄には日付・活動内容・相手先を具体的に書く。虚偽記載は不正受給認定の対象となり、返還命令+最大2倍の納付命令につながる
- 5.能力開発と早期就職の制度を並行して確認する 公共職業訓練の受講は本条の能力開発そのものであり、給付制限の解除や訓練延長給付(法24条)につながる場合がある。同時に、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある段階での就職なら再就職手当(法56条の3)の対象となるため、入社日が決まる前に窓口で試算を依頼する
よくある質問 AI による整理
Q1求職活動実績とは何ですか?
認定対象期間中に行った就職活動の記録です。求人への応募、ハローワークの職業相談・職業紹介、公的機関のセミナー受講、資格試験の受験などが該当し、原則2回以上必要とされます。
Q2求職活動実績が足りないとどうなりますか?
その認定対象期間の基本手当が支給されません。罰則ではなく不支給という形で効きます。翌回に持ち越されるため、受給終了が実質的に後ろにずれます。
Q3失業認定日はいつですか?
原則として4週間に1回、ハローワークが指定する日です(雇用保険法15条)。指定日に出頭して失業認定申告書を提出しなければ、その期間の認定を受けられません。
Q4職業相談だけで求職活動実績になりますか?
ハローワークの職業相談は1回の実績として扱われる運用が一般的です。当日窓口で受けられるため、認定日直前に実績が不足したときの最短手段になります。
Q5求人サイトを見るだけでは実績になりませんか?
単なる求人情報の閲覧は実績と認められません。応募したこと、相談したこと、受講したことなど、記録として残る行為が必要です。
Q6失業給付の不正受給はいくら返す必要がありますか?
支給停止に加え、受給額の返還命令、さらに最大2倍の納付命令が課されうるため、合計で最大3倍相当となります(雇用保険法10条の4)。
Q7失業給付はいつまでもらえますか?
基本手当の受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です(雇用保険法20条)。この期間を過ぎると所定給付日数が残っていても受給できません。
Q8病気で求職活動できないときはどうすればいいですか?
放置せず受給期間の延長(雇用保険法20条)を相談してください。病気・けが・妊娠出産・介護などで働けない期間は、受給期間を延長できる場合があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1求人サイトを見るだけじゃダメなんですか?
原則としてダメである。単なる求人情報の閲覧は実績と認められず、応募、ハローワークの職業相談・職業紹介、公的機関等のセミナー受講、資格試験の受験などが必要になる(法15条の失業認定の運用)。実務のポイント:職業相談は当日窓口で受けられ、内容が短くても記録が残れば1回として扱われる運用が一般的である。認定日直前に慌てる人ほど、この一番早い手段を知らない
Q2職業訓練を受けている間も失業給付は出ますか?
公共職業訓練を受講する場合、受給期間中は基本手当が支給され、加えて受講手当や通所手当が出る場合がある。所定給付日数が尽きても訓練期間中は訓練延長給付(法24条)の対象となりうる。実務のポイント:自己都合退職の給付制限期間中でも、公共職業訓練を受講すると制限が解除される取扱いがある。この一点を知っているかどうかで、待機して無収入で過ごす月数が変わる(最新の改正状況をご確認ください)
Q3早く就職したら、もらえるはずだった給付は損しますか?
損しない設計になっている。支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っている状態で安定した職業に就いた場合、再就職手当(法56条の3)が支給され、残日数が多いほど支給率が高い。実務のポイント:就職日が数日違うだけで残日数が支給率の区分をまたぎ、受け取れる額が変わることがある。内定承諾の前に入社日を窓口で相談する人は少数派だが、その一手間が最も費用対効果が高い
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから守らなくても罰則はない」と読む人が多い。だが問題は罰則ではなく給付の停止である。この条文は失業認定(法15条)の運用基準として機能しており、活動実績が足りなければその認定対象期間の基本手当は支給されない。罰則がないことと、金が出ることは別の話だ
- 「能力開発」を資格取得のことだと限定して捉えている人が多いが、条文はもっと広い。公共職業訓練の受講は給付制限の解除や訓練延長給付(法24条)につながることもあり、単なる自己啓発ではなく給付設計そのものと連動している。能力開発を軽く見ている人ほど、使える制度を取りこぼす
- あなたから見れば「毎日ハローワークに通って真面目にやっている」でも、制度から見れば記録に残った活動しか存在しない。求人検索も窓口の雑談も、申告書に書ける形(相談記録、応募先、受講証明)になっていなければゼロと評価される。この落差が、真面目な人ほど給付を止められる原因になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 10条の2:受給者側の努力義務(能力開発+誠実な求職活動) | 15条:失業の認定手続(努力を判定する場) 10条の4:不正受給の返還命令・納付命令(違反の帰結) |
| 違反したときに起きること | 罰則なし。ただし実績不足として当該期間の基本手当が不支給 | 認定日に出頭しなければ当該期間の認定を受けられない 支給停止+返還命令+最大2倍の納付命令(合計最大3倍) |
| 能力開発との連動 | 職業能力の開発及び向上を義務の内容に明記 | 訓練受講中は認定手続の取扱いが異なる場合がある 訓練受講の虚偽申告も不正受給の対象 |
| 受給者にとっての使い道 | 相談・セミナー・訓練が実績として使える根拠 | 4週間ごとの認定サイクルを把握する根拠 自主申告により処分が軽くなる運用の前提 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も求職登記と就業服務の受諾を給付の前提とし、正当な理由なく紹介された職業や訓練を拒めば給付を受けられない構造。日本の努力義務規定より条文上の効果が直截的である
韓国も再就職活動の実施を失業認定の要件とし、認定日ごとに活動実績を確認する運用。日本の4週間サイクルと近い制度設計で、日本法の影響が色濃い
ドイツは自助努力(Eigenbemühungen)を失業給付の請求要件そのものとして明文化し、統合協定(Eingliederungsvereinbarung)で具体的活動量を個別に定める。日本より要求の個別具体性が高い
米国は連邦法の枠組みの下で州ごとに "able, available and actively seeking work" 要件を定め、週次の求職活動報告を課す州が多い。認定周期が日本の4週間より短い点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会社都合で退職し、初回認定日を迎えた。申告書に書ける求職活動が「求人サイトを眺めた」だけ。窓口で「これは実績になりません」と言われ、次回認定まで給付が持ち越しになる。ネット閲覧だけでは活動実績にならないという運用を、この条文の努力義務が支えている
- 「とりあえず給付をもらい切ってから就活する」と決めていた友人から相談された。あなたは、この条文が「誠実かつ熱心」を求めていること、そして再就職手当(法56条の3)が早期就職ほど支給率が高い設計になっていることを説明できる。もらい切る戦略は、条文上も金額上も不利になりうる
- 求職活動実績を作るため、応募する気のない求人に形式的に応募した。書類選考で落ちるだけなら実績としては成立するが、面接を無断欠席すればハローワークに事業所から連絡が入り、以後の職業紹介に影響する。行為者側から見ると、この条文の「誠実」は形式ではなく態度の評価軸である
- 認定日まであと3日。まだ実績がゼロ。今から何ができるか? ハローワークの職業相談は当日窓口で受けられ、それ自体が1回の実績になる。公的機関のセミナー、職業訓練の受講申込みも同様。動く先が「求人応募」だけだと思い込んでいると、間に合わないと諦めることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受給資格決定後、認定対象期間ごとに必要な求職活動回数(原則2回以上、給付制限期間を含む初回は運用が異なる)を窓口で確認する2. 活動は記録が残る形で行う:職業相談の受付記録、応募先と応募日、セミナーや訓練の受講証明3. 認定日前に実績が不足していると分かった時点で、待たずにハローワークで職業相談を入れる4. 病気や介護で活動できない期間は、放置せず受給期間延長(法20条)の可否を相談する
訴えられた側:1. 実績の水増しや虚偽申告を指摘された場合、記憶に頼って弁明せず、応募メール・受講証明・面接日の記録を時系列で揃える2. 単なる記載漏れ(副業日の申告忘れなど)と、故意の偽りその他不正の行為は評価が異なる。気付いた時点で自主的に申し出た方が処分は軽くなる運用である3. 不正受給と認定されると支給停止に加え返還命令、さらに最大2倍の納付命令(法10条の4)が課されうるため、金額規模を早期に把握し分割納付の相談も並行する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。ただし基本手当の受給期間は原則として離職の日の翌日から1年(法20条、延長事由あり)であり、この期間を過ぎた分は所定給付日数が残っていても受給できない。失業の認定は原則4週間に1回、指定された認定日に出頭して行う(法15条)
学説
通説:本条は罰則を伴わない訓示規定であるが、失業の認定における「労働の意思及び能力」の判断(法4条3項、15条)を具体化する解釈指針として機能し、求職活動実績の要求という行政運用の実質的根拠になっていると解される。
- 雇用保険法 第15条失業の認定、本条の努力を判定する手続
- 雇用保険法 第20条受給期間、努力を尽くす時間的枠
- 雇用保険法 第24条訓練延長給付、能力開発と給付の連結
- 雇用保険法 第32条職業紹介等の拒否による給付制限
- 雇用保険法 第10条の4不正受給時の返還命令及び納付命令
- 職業安定法 第5条職業紹介の定義、求職活動の実施基盤
- 職業能力開発促進法 第4条労働者自身の能力開発努力義務の一般規定
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