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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

雇用保険法 第10条の3(未支給の失業等給付)

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  1. 失業等給付の支給を受けることができる者が死亡した場合において、その者に支給されるべき失業等給付でまだ支給されていないものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の失業等給付の支給を請求することができる。
  2. 2.前項の規定による未支給の失業等給付の支給を受けるべき者の順位は、同項に規定する順序による。
  3. 3.第一項の規定による未支給の失業等給付の支給を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その一人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

この条文の基本情報

未支給の失業等給付とは何ですか?

定義未支給の失業等給付とは、雇用保険法第10条の3に定められた規定で、「失業等給付の支給を受けることができる者が死亡した場合において、その者に支給されるべき失業等給付でまだ支給されていないものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 雇用保険法第10条の3(未支給の失業等給付)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
  2. 雇用保険法第10条の3の条文原文は「失業等給付の支給を受けることができる者が死亡した場合において、その者に支給されるべき失業等給付でまだ支給されていないものがあるときは、その者の配偶者(婚姻の届出…」で始まります。
  3. 雇用保険法第10条の3は第一節 通則に置かれています。
  4. 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
  5. 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 雇用保険法第10条の3の前の条は雇用保険法第10条の2です。
  7. 雇用保険法第10条の3の次の条は雇用保険法第10条の4です。
  8. 雇用保険法第10条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第10条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
  • 本サイト収録雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第10条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/10_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点雇用保険法10条の3は、受給資格者の死亡時に未支給の失業等給付があるとき、生計を同じくしていた配偶者や子などが自己の名で請求できると定める。相続財産ではなく相続放棄後も請求可能。

Q · 亡くなった家族の失業手当で、まだ振り込まれていない分はもらえますか?

相続放棄をしていても、生計同一の遺族なら請求できます

雇用保険法10条の3により、受給資格者が死亡し未支給の失業等給付がある場合、死亡当時に生計を同じくしていた配偶者(内縁を含む)、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹が、この順位で自己の名で請求できます。相続財産ではないため相続放棄の効力は及ばず、同法11条により差押えもされません。同順位者が複数いるときは、一人への支給が全員への支給とみなされます(同条3項)。請求権の時効は2年です(同法74条)。

解説

失業手当の振込を待っている途中で受給者が亡くなると、認定済みでまだ入金されていない分が宙に浮く。この未支給分について雇用保険法は、遺族に「自己の名で」請求する権利を与えている。この五文字が決定的だ。相続によって受け継ぐのではなく、遺族が自分自身の権利として直接ハローワークに請求するという意味である。結果として三つのことが起きる。借金を理由に相続放棄をした子でも、この給付は受け取れる。故人の債権者は差し押さえられない(同法11条)。遺産分割協議も他の相続人の同意も不要で、順位が上の者が単独で請求できる。しかも順位を分けるのは戸籍ではなく「死亡当時に生計を同じくしていたか」だ。長年別居していた法律上の配偶者が外れ、届出をしていない内縁の相手が第一順位に立つ場面が、現実に生じる。

法的な位置づけ

雇用保険法10条の3は未支給の失業等給付を定める規定であり、受給資格者の死亡時に未払となっている失業等給付について、死亡当時に生計を同じくしていた一定範囲の遺族が自己の名で請求できる旨を規定する。相続による一般承継(民法896条)の例外を構成する遺族固有の権利であり、同順位者が複数ある場合は、その一人に対する支給が全員に対する支給とみなされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.死亡日と直近の失業認定日を確定する 受給資格者証や振込記録から、死亡日と最後に失業の認定を受けた日を特定する。この二つの日付の間に、認定を受けていない期間があるかどうかが、請求できる支給日数を左右する
  2. 2.死亡当時に生計を同じくしていた事実の資料を集める 住民票の続柄、送金記録、健康保険の被扶養者記録、公共料金の引き落とし口座などを揃える。別居でも家計の一体性が示せれば認められる余地があるため、同居していないからと諦めない
  3. 3.同順位者が複数いるなら請求前に分配の書面を作る 第3項により、同順位者の一人への支給は全員への支給とみなされる。国は分配に関与しないため、誰が窓口に立ち、受領後どう分けるかを一枚の書面にして全員の署名を取る。請求後に動くと争点は民事の不当利得に落ちる
  4. 4.ハローワークで請求し、未認定期間の認定も同時に申し出る 未支給失業等給付請求書を提出する際、認定を受けていない期間があれば「請求者として死亡日までの失業の認定を受けたい」と明示する(同法31条)。聞かれなければ入金待ちの残額しか案内されないことがある
  5. 5.振込先は必ず請求者本人名義の口座を指定する 故人の口座を指定すると、入金された瞬間に相続財産と混ざり、相続放棄の判断に疑義が生じる。遺族固有の権利であることを形の上でも保つため、請求者本人名義の口座を書く

よくある質問 AI による整理

Q1未支給の失業等給付とは何ですか?

受給資格者が死亡した時点で、支給されるべきなのにまだ振り込まれていない失業等給付のことです。雇用保険法10条の3により、一定の遺族が自己の名で請求できます。

Q2未支給の失業等給付の請求はいつまでにすればいいですか?

権利を行使できる時から2年で時効消滅します(雇用保険法74条)。死亡日が起算の基準となり、相続放棄の熟慮期間3か月とは別の時計です。

Q3未支給の失業等給付の請求に必要な書類は?

未支給失業等給付請求書、死亡の事実を示す書類、続柄が分かる戸籍、生計同一を示す資料(住民票・送金記録・被扶養者記録)、請求者本人名義の口座情報が基本です。

Q4「生計を同じくしていた」とはどういう意味ですか?

家計が実質的に一体であった状態を指します。同居が典型ですが、仕送りや生活費の負担が継続していれば、別居でも認められる余地があります。

Q5別居していても未支給の失業等給付を請求できますか?

できる場合があります。同居は絶対条件ではなく、送金記録、健康保険の被扶養者記録、公共料金の負担などで家計の一体性を示せるかが分かれ目です。

Q6未支給の失業等給付に税金はかかりますか?

失業等給付には雇用保険法12条の公課禁止が働くため課税されません。未支給年金が一時所得として課税されうる点と、税務上の扱いが異なります。

Q7未支給年金と未支給の失業給付は別々に請求が必要ですか?

別々です。未支給年金は年金事務所、未支給の失業等給付はハローワークが窓口で、根拠条文も請求書も異なります。同じ日にまとめて済ませることはできません。

Q8請求できる遺族が誰もいない場合はどうなりますか?

10条の3の請求権者が存在しなければ、この規定による請求はできません。遺族固有の権利であるため、範囲外の親族が代わりに請求することもできません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相続放棄をしたんですが、この手当ももらえないですよね?

受け取れます。10条の3の請求権は「自己の名で」行使する遺族固有の権利で、相続財産ではないため放棄の効力(民法939条)が及びません。差押禁止(同法11条)も働きます。実務のポイント:請求書の振込先に故人の口座を書くと、入金された瞬間に相続財産と混ざって放棄の判断に疑義が生じます。必ず請求者本人名義の口座を指定してください。

Q2籍を入れていない相手ですが、請求できますか?

できます。1項の括弧書きが「婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者」を配偶者に含めているためです。ただし死亡当時に生計を同じくしていたことの立証が要ります。実務のポイント:決め手になるのは住民票の続柄「未届の妻・夫」、健康保険の被扶養者記録、家計が一体だと分かる通帳の流れです。葬儀の喪主を務めた事実は、それ単独では決定打になりません。

Q3兄が全部受け取ってしまいました。ハローワークに言えば取り消せますか?

取り消せません。3項が、同順位者の一人にした支給は全員に対してしたものとみなすと定めているためです。国の手続はそこで完結し、あなたの争う相手は兄になり、根拠は不当利得(民法703条)へ移ります。実務のポイント:請求前に窓口へ「同順位者が複数いる」と申告すると、実務上は連絡先の確認や代表者への委任の形を案内されることがあります。事前の一言が唯一の予防線です。

Q4亡くなる前の認定日に行けなかった分は、諦めるしかないですか?

諦める必要はありません。未支給給付を請求する者は、死亡した受給資格者について失業の認定を受けることができます(同法31条)。対象は死亡日までの期間です。実務のポイント:窓口は聞かれなければ入金待ちの残額しか案内しないことがあります。「認定を受けていない期間の分も請求します」と最初に言うかどうかで、支給日数が十日単位で変わります。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「相続放棄したのだから、故人宛の給付も受け取れない」と考える人が圧倒的に多い。だが本条の請求権は相続財産ではなく遺族固有の権利であり、放棄の効力(民法939条)が及ばない。放棄の申述を済ませた後でも請求できる。
  • 順位が決まっていることは知っていても、その前段にある「生計を同じくしていた」という関門の重さを知らない人が多い。第一順位の配偶者であっても、死亡当時に生計が別であれば請求権はなく、権利は同居して支えていた子や兄弟姉妹へ移る。順位表より先に、生活の実態が問われる。
  • 遺族から見れば「家族でどう分けるか」の問題に見えるが、法律から見れば第3項により同順位者の一人へ支給した時点で手続は完結している。役所は分配に一切関与しない。この落差を知らないまま一人が窓口に走ると、家族関係ごと壊れる。
比較の観点この条文ほかの条文
権利の性質雇用保険法10条の3:遺族固有の権利(相続財産ではない)民法896条:相続による一般承継(相続財産に含まれる)
厚生年金保険法37条:未支給の保険給付、同じく遺族固有の権利
相続放棄の影響影響を受けず、放棄後でも請求できる放棄すれば一切取得できない
影響を受けず、放棄後でも請求できる
債権者による差押え雇用保険法11条により差押禁止、債権者の手が届かない相続債権者・相続人の債権者が捕捉できる
厚生年金保険法の受給権保護規定により差押制限がある
課税雇用保険法12条の公課禁止により非課税相続税の課税対象となりうる
遺族の一時所得として課税されうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞工保險條例第65条・就業保險法第22条

台湾は遺族給付の受給順位を配偶者及び子、父母、祖父母、孫、兄弟姉妹の順とし、後順位者には被保険者による扶養を要件とする。順位と扶養(生計)を組み合わせる発想は日本と共通するが、受給者死亡時の未支給分そのものを遺族固有の請求権として切り出す明文の作り方は日本ほど整理されていない

韓国
고용보험법 제57조(미지급의 실업급여)

韓国は日本の条文構造をほぼそのまま継受し、生計を同じくしていた配偶者(事実婚を含む)・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹が自己の名で請求できる形をとる。5国のなかで最も日本に近い

ドイツ
SGB I § 56(Sonderrechtsnachfolge)

ドイツは社会法典総則に「特別権利承継」として横断規定を置き、死亡時に既に発生していた金銭給付は、共同の家計にあった配偶者、子、親、家事従事者の順で承継されるとする。個別の給付法ごとに書く日本と異なり、総則で一括処理する立法技術

アメリカ
各州の失業保険法(州法管轄)

米国の失業保険は州法が規律し、受給者死亡時の未支給分の扱いは州ごとに異なる。遺族固有の請求権として一律に構成する連邦レベルの規定は存在しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 認定日の三日前に受給中の親が急死したら、その週の失業手当はどうなるのか? 未支給として請求できるうえ、来なかった認定日の分についても、請求する遺族が故人に代わって失業の認定を受けられる(同法31条)。この一手を知らずに「入金待ちの残額だけ」を請求すると、認定されていない期間が丸ごと消える。
  • 兄が消費者金融の借金を残して死亡し、あなたは相続放棄の熟慮期間三か月に追われている。放棄すれば全部失うと思って未支給の失業給付まで諦めるのは早い。自己の名の請求は放棄と両立する。ここで測るべき残り時間は熟慮期間ではなく、給付側の二年の時効だ。
  • 内縁の夫が受給中に亡くなった。戸籍の上では他人で、相続人ですらない。それでも第一順位の請求権者はあなただ。
  • 弟が一人でハローワークに行き、未支給分を全額受け取った。同順位のあなたの取り分はどうなるのか。第3項により、国は同順位者の一人に払えば全員に払ったものとみなす。取り戻す相手は役所ではなく弟であり、土俵は民事の不当利得に移る。
  • 友人から「母の失業手当が途中で止まったまま、書類の場所も分からない」と相談された。あなたが最初に確認すべきは、死亡当時に誰が生計を同じくしていたかだ。同居していなくても、仕送りや家計の一体性で認められる余地がある。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 死亡日と、直近に失業の認定を受けた日を確定する。2. 死亡当時に生計を同じくしていた事実を示す資料を集める(住民票の続柄、送金記録、健康保険の被扶養者記録、公共料金の負担)。別居でも認められる余地がある。3. ハローワークへ未支給失業等給付請求書、死亡の事実を示す書類、続柄の分かる戸籍を提出する。4. 認定を受けていない期間があれば、請求者として失業の認定を受けたい旨を明示する(同法31条)。5. 振込先は必ず請求者本人名義の口座を指定する。

訴えられた側:同順位者から取り分を求められた側なら、まず第3項を確認する。国からの支給自体は有効で取消しはされず、争点は受け取った金銭を家族間でどう分けるかという民事問題(不当利得、民法703条)へ移る。葬儀費用や介護費用を立て替えていたなら領収書を揃え、控除すべき負担として主張する。逆に、上位順位者がいるのに下位の者が請求してしまった場合は、上位者から返還を求められる余地が残る。

時効(請求できる期限):失業等給付の支給を受ける権利は、権利を行使できる時から2年で時効消滅する(雇用保険法74条)。未支給分の請求もこの2年の枠内で、死亡日が起算の基準になる。相続放棄の熟慮期間(3か月)とは別の時計であり、放棄の判断を待つ必要はない。加えて、生計同一の立証資料は時間とともに散逸するため、実務上は死亡後速やかに動くこと(最新の改正状況をご確認ください)。

学説

通説:未支給の社会保険給付を受ける遺族の権利は相続財産ではなく遺族固有の請求権であり、相続放棄の効力(民法939条)は及ばない。厚生年金保険法37条、労働者災害補償保険法11条と同一の構造を持つ規定群として理解される。

実務運用:第3項のみなし規定は、行政に家族内の分配判断を負わせないための装置と解される。国の支給は同順位者の一人に対する支給で完結し、遺族間の取り分の争いは不当利得(民法703条)として民事の土俵に移る。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:失業保険法の制定により失業給付制度が開始。未支給分を遺族が受け取る仕組みの原型がこの系譜に置かれる(詳細な条項対応は要確認)
  2. 2.昭和49年(1974年) 改正:雇用保険法(昭和49年法律第116号)の制定により失業保険法を全面的に再編。未支給の失業等給付に関する遺族固有の請求権が現行の条文構造で整備された

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雇用保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 通則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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