雇用保険法 第10条(失業等給付)
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- 失業等給付は、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付及び雇用継続給付とする。
- 2.求職者給付は、次のとおりとする。
- 一基本手当
- 二技能習得手当
- 三寄宿手当
- 四傷病手当
- 3.前項の規定にかかわらず、第三十七条の二第一項に規定する高年齢被保険者に係る求職者給付は、高年齢求職者給付金とし、第三十八条第一項に規定する短期雇用特例被保険者に係る求職者給付は、特例一時金とし、第四十三条第一項に規定する日雇労働被保険者に係る求職者給付は、日雇労働求職者給付金とする。
- 4.就職促進給付は、次のとおりとする。
- 一就業促進手当
- 二移転費
- 三求職活動支援費
- 5.教育訓練給付は、次のとおりとする。
- 一教育訓練給付金
- 二教育訓練休暇給付金
- 6.雇用継続給付は、次のとおりとする。
- 一高年齢雇用継続基本給付金及び高年齢再就職給付金(第六節第一款において「高年齢雇用継続給付」という。)
- 二介護休業給付金
この条文の基本情報
失業等給付とは何ですか?
定義失業等給付とは、雇用保険法第10条に定められた規定で、「失業等給付は、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付及び雇用継続給付とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第10条(失業等給付)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第10条の条文原文は「失業等給付は、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付及び雇用継続給付とする。」で始まります。
- 雇用保険法第10条は第一節 通則に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第10条の前の条は雇用保険法第9条です。
- 雇用保険法第10条の次の条は雇用保険法第10条の2です。
- 雇用保険法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第10条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法10条は、失業等給付を求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の四系統に区分する。基本手当は求職者給付の一項目にすぎない。
Q · 雇用保険の「失業等給付」って、失業保険のことだけじゃないんですか?
違います。四系統十数種類の総称で、基本手当はその一つです
雇用保険法10条は、失業等給付を求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の四系統に分けています。一般に「失業保険」と呼ばれる基本手当は求職者給付の一項目にすぎず、ほかに技能習得手当・寄宿手当・傷病手当、再就職時の就業促進手当・移転費・求職活動支援費、学び直しの教育訓練給付金・教育訓練休暇給付金、在職中でも受けられる高年齢雇用継続給付・介護休業給付金があります。請求主義のため、名前を知らない給付は受け取れません。
解説
失業したらハローワークで手当がもらえる。多くの人の理解はそこで止まる。だが本条が並べているのは四つの系統であり、誰もが口にする「失業保険」=基本手当は、そのうち求職者給付という一つの箱の、さらに一項目にすぎない。求職者給付には技能習得手当も寄宿手当も傷病手当もある。就職促進給付には再就職手当だけでなく、引越し代を出す移転費、面接中の保育料を補助する求職活動支援費まで入っている。教育訓練給付には令和7年(2025年)10月に始まった教育訓練休暇給付金が加わった。雇用継続給付には高年齢雇用継続給付と介護休業給付金がある。あなたが取り損ねているのは、名前を知らなかった箱の中身だ。窓口は、あなたが請求しないものを勝手には出さない。
法的な位置づけ
雇用保険法10条は失業等給付の種類を定める規定であり、失業等給付を求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の四系統に区分する。求職者給付は基本手当、技能習得手当、寄宿手当、傷病手当から成り、高年齢被保険者・短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者にはそれぞれ別個の給付が用意されている。
よくある質問 AI による整理
Q1失業等給付とは何ですか?
雇用保険法10条が定める給付の総称で、求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の四系統から成ります。基本手当はそのうち求職者給付の一項目です。
Q2失業等給付の種類はいくつありますか?
四系統に分かれ、その下に十数種類の給付があります。求職者給付だけでも基本手当・技能習得手当・寄宿手当・傷病手当に加え、被保険者区分ごとの三つの給付があります。
Q3育児休業給付は失業等給付に含まれますか?
含まれません。令和2年(2020年)4月から雇用継続給付を離れ、失業等給付とは別建ての給付体系になりました。保険料の経理区分も分離されています。
Q4在職中でももらえる雇用保険の給付はありますか?
あります。雇用継続給付(高年齢雇用継続給付・介護休業給付金)と教育訓練給付は在職中の被保険者が対象で、退職を要件としません。
Q5高年齢求職者給付金と基本手当は何が違いますか?
高年齢求職者給付金は65歳以降に離職した高年齢被保険者への一時金で、基本手当のような日ごとの継続給付ではありません。老齢年金との調整対象外という違いもあります。
Q6移転費はどんなときに使えますか?
ハローワークの紹介で就職または公共職業訓練を受けるため住所を変更する場合に、引越し費用が支給されます。10条4項の就職促進給付に位置づけられています。
Q7教育訓練休暇給付金はいつから始まりましたか?
令和7年(2025年)10月1日施行で10条5項に加わりました。無給の教育訓練休暇を取得した在職中の被保険者に基本手当相当額が支給される仕組みです。
Q8求職活動中に保育料は補助されますか?
求職活動関係役務利用費として、面接や訓練受講中の子の保育サービス費用の一部が補助されます。10条4項の求職活動支援費に含まれる制度です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社を辞めたら、基本手当ってとりあえず全員もらえるんですよね?
もらえません。原則として離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要で(倒産・解雇等の特定受給資格者は1年間に6か月以上)、さらに「働く意思と能力があり求職活動をしている」状態が要件です。病気や妊娠で今すぐ働けない人は該当しません。実務のポイント:その場合は受給期間延長の申請をしておけば権利が保存されます。申請せずに1年が過ぎると、資格があっても全額消える。窓口は延長の存在を必ずしも先回りして教えてくれない
Q265歳過ぎてから辞めた場合の一時金って、年金と一緒にもらえるんですか?
併給できます。65歳未満で基本手当を受けると特別支給の老齢厚生年金は支給停止になりますが、本条3項の高年齢求職者給付金は一時金で、老齢年金との調整対象外とされています。実務のポイント:だから65歳直前と直後の離職は、給付日数だけで比べると判断を誤る。年金が止まる分まで含めた総額で計算すると、日数の少ない一時金側が有利になるケースがある。この比較表を自分で作れるかどうかが分かれ目になる
Q3受給中にちょっとバイトしたのを言わなかったら、どうなりますか?
第10条の4により、支給済み額の返還命令に加えて、不正受給額の2倍以下の納付命令が可能です。合わせて最大3倍。以後の給付も全額不支給となり、悪質な場合は詐欺罪(刑法246条)が問題になります。実務のポイント:申告し忘れ自体は珍しくなく、認定日前に自分から申し出れば、その日の給付を減額調整するだけで済むことが多い。隠して発覚した場合と自主申告の場合で、同じ事実でも結末が3倍と数千円ほど違う
間違えやすい点 AI による整理
- 「失業保険はいくらもらえるのか」という問いの立て方が、そもそも狭すぎる。本条が定めているのは四系統の給付体系であり、基本手当の日額計算はその一部にすぎない。訓練を受けるのか、すぐ再就職するのか、働き続けながら介護や学び直しをするのか。選ぶ道によって開く箱そのものが変わる。金額を尋ねる前に、自分がどの箱の住人なのかを決める必要がある
- 雇用継続給付が高齢者と介護のための給付だと知っている人は多い。だがそれが「まだ辞めていない人」への給付だという点の重さは、ほとんど理解されていない。在職中に請求できる給付が雇用保険にあるという事実を知らないまま、辞めてから窓口に相談に来る人が後を絶たない。退職届を出した瞬間に、選択肢が一系統丸ごと閉じる
- 教育訓練給付は失業者向けの制度だと思われがちだが、在職中の被保険者も対象である。むしろ収入がある在職中に受講した方が、生活不安なく修了まで到達できる。さらに令和7年(2025年)10月からは、無給の教育訓練休暇を取得した被保険者に基本手当相当額を支給する教育訓練休暇給付金が本条5項に加わった(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 10条2項 求職者給付(基本手当):一般被保険者で離職した者 | 10条3項 高年齢求職者給付金:65歳以降に離職した高年齢被保険者 10条6項 雇用継続給付:在職中の高年齢者・介護休業取得者 |
| 支給の形 | 所定給付日数に応じた日額の継続給付 | 被保険者期間に応じた30日分または50日分の一時金 賃金低下率・休業日数に応じた在職中の補填給付 |
| 離職の要否 | 離職と求職の申込みが前提 | 離職と求職の申込みが前提 離職不要。むしろ雇用継続が前提 |
| 年金との関係 | 特別支給の老齢厚生年金は支給停止 | 老齢年金と併給可能 高年齢雇用継続給付は在職老齢年金の調整対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も一つの条文で給付種類を列挙する構成を採り、失業給付・提早就業獎助津貼・職業訓練生活津貼などを並べる。日本と異なり育嬰留職停薪津貼(育児休業給付)が同じ列挙内に残っている点が対照的
韓国は実業給付を구직급여(求職給付)と취업촉진 수당(就業促進手当)の二本立てで整理し、育児休業給付や職業能力開発は別章に置く。日本の四系統より粗い区分
ドイツは労働促進給付を Arbeitslosengeld(失業手当)だけでなく職業相談・仲介・訓練促進まで含めて列挙する。給付とサービスを同一の列挙に並べる点が日本と異なる
米国は連邦が枠組みを定め、給付の種類・日数・金額は州法が個別に規定する。全国一律の四系統に相当する構造は連邦法上存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 64歳11か月。会社から「区切りがいいので誕生月の末日で」と言われた。だがその数日の差で受給の形が変わるとしたら、あなたはその日付にサインするだろうか。65歳到達日(誕生日の前日)以降の離職なら高年齢求職者給付金という一時金、その前の離職なら基本手当。残された調整時間は数週間しかなく、退職日は後から遡って動かせない
- 求職活動中に骨折し、二週間以上働けなくなった。基本手当は「働ける状態」であることが前提なので止まる。だが傷病手当(第37条)に切り替えれば、同額の給付が続く
- 人事担当のあなたが、退職予定者に「自己都合だから給付制限があります」とだけ説明した。だが公共職業訓練を受講すれば給付制限が解除される取扱いがあり、給付制限期間自体も近年の改正で見直されている(最新の改正状況をご確認ください)。説明の粗さが、元従業員の数十万円を静かに削る
- シングルで子育て中の友人が「面接に行くにも一時預かりの保育料がかかる、そこまでの余裕がない」と漏らした。求職活動関係役務利用費は、まさにその保育サービス費用の一部(8割相当、上限あり)を補助する制度で、本条4項の求職活動支援費の中に入っている。窓口で自分から名前を出さない限り、この制度は存在しないまま手続が終わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 離職前に、四系統のどこに該当するかを紙に書き出す。年齢(65歳到達日の前後)、被保険者期間、離職理由の三点が分岐点になる2. 離職票が届いたら速やかに求職の申込みをする。受給期間は離職の日の翌日から原則1年(第20条)で、この枠からはみ出た日数は消える3. 訓練、引越し、保育、在職中の教育訓練休暇まで、請求可能な給付名を窓口で名指しして確認する4. 病気やけがで働けない期間は、傷病手当(第37条)か受給期間延長のどちらかを必ず選ぶ。放置が最も損をする
訴えられた側:1. 求職活動中の就労や収入を申告し忘れた自覚があるなら、次の認定日を待たず自分から窓口に申し出る。事後発覚と自主申告では扱いが決定的に違う2. 第10条の4の納付命令は不正受給額の2倍以下で、返還分と合わせて最大3倍になりうる。金額が確定する前に、事実関係の主張を書面で残す3. 事業主が離職理由を実態と異なる内容で記載していた場合、労働者側から異議を申し立てられる4. 処分に納得できなければ、雇用保険審査官への審査請求という道がある(第69条)
時効(請求できる期限):失業等給付の支給を受ける権利は2年で時効消滅する(第74条)。ただし実務上の本当の壁は受給期間で、基本手当は離職の日の翌日から原則1年以内に受け終える必要がある(第20条)。病気・出産・育児・介護等で30日以上働けない場合は延長申請ができ、合計で最長4年まで枠を広げられる。処分への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(第69条)
学説
通説:本条は失業等給付の種類を限定列挙する規定であり、列挙されていない給付を解釈により創設することはできない。給付の具体的要件は第13条以下の各則に委ねられ、本条自体は体系の見取り図としての機能を担うと解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正 就職促進給付の広域求職活動費を求職活動支援費へ改組し、短期訓練受講費と求職活動関係役務利用費(保育等サービス費用の補助)を新たに位置づけた。求職活動の実費負担に踏み込んだ点が実務上の転換点
- 令和2年(2020年)4月1日施行 育児休業給付を雇用継続給付から切り離し、失業等給付とは別建ての給付体系へ移した。本条6項から育児休業給付金が消え、保険料の経理区分も分離された
- 令和6年(2024年)改正、令和7年(2025年)10月1日施行 第5項の教育訓練給付に教育訓練休暇給付金を追加。無給の教育訓練休暇を取得した在職中の被保険者に基本手当相当額を支給する仕組みで、在職者のリスキリング支援を給付体系の中に組み込んだ
改正の年表
- 1.昭和49年(1974年) 新設:失業保険法を全面改正して雇用保険法を制定。失業時の所得保障に限られていた旧法の給付を、求職者給付・就職促進給付・雇用継続給付等の系統に再編し、本条で種類を列挙する構成とした
- 2.平成29年(2017年) 改正:就職促進給付の広域求職活動費を求職活動支援費へ改組し、短期訓練受講費と求職活動関係役務利用費(保育等サービス費用の補助)を位置づけた
- 3.令和2年(2020年)4月1日施行 改正:育児休業給付を雇用継続給付から切り離し、失業等給付とは別建ての給付体系へ移した。本条6項から育児休業給付金が削られ、保険料の経理区分も分離された
- 4.令和6年(2024年)改正・令和7年(2025年)10月1日施行 改正:第5項の教育訓練給付に教育訓練休暇給付金を追加。無給の教育訓練休暇を取得した在職中の被保険者に基本手当相当額を支給し、在職者のリスキリング支援を給付体系に組み込んだ
- 雇用保険法 第10条の4不正受給に対する返還命令及び納付命令
- 雇用保険法 第20条基本手当を受けられる受給期間の限界
- 雇用保険法 第37条第2項の傷病手当の支給要件を具体化
- 雇用保険法 第56条の3第4項の就業促進手当の内容(再就職手当等)
- 雇用保険法 第60条の2第5項の教育訓練給付金の支給要件
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第11条介護休業給付金の前提となる介護休業申出権(通称 育児・介護休業法)
- 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 第9条高年齢雇用継続給付が補完する雇用確保措置(通称 高年齢者雇用安定法)
- 健康保険法 第99条傷病手当金との重複受給の調整相手
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